JPH03142244A - 硬質装粧材の製造方法 - Google Patents

硬質装粧材の製造方法

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JPH03142244A
JPH03142244A JP1283377A JP28337789A JPH03142244A JP H03142244 A JPH03142244 A JP H03142244A JP 1283377 A JP1283377 A JP 1283377A JP 28337789 A JP28337789 A JP 28337789A JP H03142244 A JPH03142244 A JP H03142244A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 (産業上の利用分野) 本発明は、化粧合板などの装粧材を製造する場合におい
て、得られた装粧材が所望したとおりの表面性状を有す
る如く戒り、且つ該表面が硬質なものとすることができ
る、新規な製造方法に関するものである。
(従来の技術) 第6図は、化粧合板lを肉厚方向に拡大して示す一部切
欠斜視図である。該化粧合板1は、ベニヤ合板を基礎材
2として、その表面に表面シート材3を貼着し、更に、
該表面シート材3の表面に樹脂被覆層4を薄く形成させ
たものであった。なお、上記表面シート材3としては、
印刷紙をはじめ、布、化粧板、単板などが用いられてい
た。
(発明が解決しようとする課題) 基礎材2の素材となるベニヤ合板は、その表面の地肌が
、繊維目に沿った粗雑な凹凸面となっていることは周知
である。ところが、該基礎材2の表面へ形成させる表面
シート材3や4!(脂被覆層4は、双方の肉厚を合わせ
たところで1flにも満たないものであった。そのため
、従来の化粧合板lでは、ベニヤ合板による繊維目が、
樹脂被覆層4の表面にまで写って細かな波節状の凹凸を
形成するようになり、光沢が全体としてぼやけた感じを
放つようになっていた。一方、従来の化粧合板1におい
て、樹脂被覆1’ii4の表面に対して鉛筆を用いた硬
さ試験を行った場合は、その輪維目に平行した凹部の方
向(矢符X方向)ではH〜3H程度の芯硬度に匹敵する
表面硬度を有していたものの、これと直交して凸部を遮
る方向(矢符Y方向)では118〜B程度の柔らかい鉛
筆によっても、簡単に傷が付いてしまうことが分かって
いた。
ところで、本発明者は、樹脂被覆層4を形成させるため
の素材樹脂に、不飽和ポリエステル樹脂とアクリル樹脂
とを共重合させて戒る硬質樹脂を通用させる技術開発に
携わったことがある。その結果、兄事、樹脂液[i4の
表面硬度を高めることに成功したので、その製造方法な
どを共同開発者と共に特許出願した(特願昭63−19
7376号)。
この方法によれば、樹脂被覆Fii4の表面硬度は、そ
の表面全域にわたって311を遥かに超える芯硬度にま
で高められた。また、樹脂被覆N4の屓厚みを分厚くす
ることができたため、当該樹脂液ri層4の表面をかな
り平滑にするようにもできるものであった。しかし、化
粧合板1の製造過程において、前記表面シート材3を基
礎材2の表面へ貼着する接着剤は、その養生期間中に一
部が基礎材2の中へ滲透するようになって、肉厚方向で
の収縮硬化(当業界ではこれを「寝やせ」と言うことも
ある)を起こすため、表面シート材3自体の表面を鏡面
状にまで平滑化することは不可能であった。
のみならず、前記樹脂被覆層4の素材樹脂となる硬質樹
脂は、その硬化時に行う脱泡処理に手間がかかると共に
、材料費が非常に高価であったため、製品全体としての
製造コストも高騰化するといった新たな問題点が生じて
いた。
本発明は、上記の如き事情に鑑みてなされたものであっ
て、最も表面側となる表面1’ii(例えば樹脂被覆層
)の表面性状を所望に応じて鏡面状にも艶消し状にも形
成させることができ、しかもその表面硬度において満足
できる装粧材を製造することができ、更に製造が容易で
製造コストも低度に抑えることができる、硬質装粧材の
新規な製造方法(以下、本発明方法という)を提供する
ことを目的とする。
「発明の構成」 (課題を解決するための手段) 本発明方法の要旨とするところは、ベニヤ合板などの基
礎材表面に基礎接着剤層を介して直接的又は間接的に表
面シート材を貼着し該表面シート材の表面に接着剤補強
層、塗料層、樹脂被覆層などの表面層を単一的又は複合
的に形成させる硬質装粧材の製造方法において、前記基
礎接着剤層を形成するための接着剤又は前記表面層を形
成するための素材樹脂のうち少なくとも一つに基礎材な
どへの塗布に先立って金属質系又は無機質系の粉末を混
入させ、前記表面層のうち最も表面側に位置付けられる
素材樹脂の形成が終了した後、鏡面状平滑面、艶消し用
微小凹凸面若しくはこれらの複合性状又は木目様の筋や
タイル目地様の粗太な凹凸などの適宜性状を備えた転写
フィルムが枠材に貼着されてなる樹脂展延器を用いて前
記表面層の表面を成形する点にある。
(作 用) 基礎接着剤層、接着剤補強層、塗料層、樹脂液ri層な
どに対して混入された金属質系又は無機質系の粉末は、
基礎材や表面シート材などに対して滲透したり収縮した
りすることはなく、また、その混入光となる接着剤や素
材樹脂の流動性を鈍化させるようになる。そのため、基
礎材(例えばベニヤ合板〉の粗雑表面は、前記粉末穴り
接着剤又は素材樹脂によって直接的又は間接的に埋め尽
くされてフラットになる。従って、表面層のうち、その
最も表面側となる素材樹脂に対して樹脂展延器の転写フ
ィルムを圧着させれば、ti樹脂展延器を取り除いた後
には所望する表面性状が形成されることとなる。一方、
前記表面シート材は、前記接着剤層中に混入された粉末
によって補強されることとなるので、装粧付全体として
の表面硬度も、その表面全域にわたって満足し得るもの
が得られる。
(実施例) 以下、本発明を、その実施例を示す図面に基づいて説明
すると次のとおりである。
第1図は、本発明方法によって製造された装粧材をその
肉厚方向に拡大して示す部分正面断面図である。該装粧
材の断面構造は、基礎材2に対して、基礎接着剤層51
表面シート材3.樹脂被覆IW4が設けられて戒る。そ
して、該装粧材において、従来の化粧合板l (第6図
参照)と最も異なるところは、基礎接着剤層5中に、金
属質系又は無機質系の粉末6が混入されている点にある
。該粉末6は、その一部が基礎材2への塗布によって繊
維目の凹部に沈潜しこれを平坦化すると共に、基礎接着
剤rM5を形成するための接着剤に対して、その硬化養
生時における流動性を純化させて硬化に伴う肉厚の収縮
(寝やせ)を抑えるように作用する。そのため、この粉
末入り接着剤を基礎材2の表面へ塗布した場合、該表面
に表れている繊維目の凹部と凸部との間では、接着剤の
相互間移動が阻止されるようになる。すなわち、これら
凹部と凸部との間に形成され得る接着剤の厚み差を一旦
均らすようにすると、その状態は保形されて基礎材2の
表面性状がフラットな状態となるのではないかと考えら
れる。
前記基礎接着剤N5を形成するための接着剤には、尿素
樹脂系、酢酸ビニル樹脂系、ポリエステル樹脂系又はゴ
ム系などのものが適している。
上記接着剤に混入する粉末6としては、それが金属質系
である場合、ステンレスやアル主などから製造したもの
であるのがよい、また、粉末6が無機質系である場合は
、雲母やガラスなど、非吸水性乃至低吸水性を有した材
料を粉砕したものであるのがよい、粉末6の粒径は、基
礎材2の表面粗さ度合や基礎接着剤JW5の層厚などに
よって適宜選択されるものであるが、−船釣には、50
.am以下とするのが好ましいものであった。また、上
記接着剤に対する粉末6の混入割合は、接着剤相当量の
10−t%以下に抑えるのが好ましいが、接着剤におい
て強力な接着強度を要しない場合には、この混入量を超
えても差支えない、接着剤へ粉末6を混入させるタイミ
ングは、基礎材2へ接着剤を塗布する作業に先立つよう
にすることは言うまでもない。
なお、基礎材2として用いられるベニヤ合板は、その肉
厚寸法や積層枚数などが限定されるものではない、また
、ベニヤ合板以外の素材であっても、例えば、木質ボー
ド(パーティクルボードなど)。
不燃ボード(石膏ボードなど)、フランシュ材はもとよ
り、合成樹脂、金属、織布、不織布、IE。
魚垢木材などに置換可能なものである。また、表面シー
ト材3には、前述した如く、印刷紙(パターン紙や着色
紙など)又は無地紙をはじめとして、当初より塗装を施
した塗装板や、化粧板、単板。
布などが用いられる。更に、樹脂?*覆JiW4には、
ポリエステル系樹脂(代表的なものとしては、三井東圧
化学株式会社製の商品名: X8529 ME901が
ある)などを用いることができる。
基礎材2の表面へ基礎接着剤IW5によって表面シート
材3を貼着した後、該表面シート材3の表面に樹脂液f
f1l’it4を形成する場合には、第5図に示す如き
樹脂展延器16を用いる。該樹脂展延器16は、鉄バイ
ブなどによって枠組みされた枠材17に対して、ポリビ
ニルアルコール絨維(商品名:ビニロン)やポリエチレ
ンテレフタレー)繊m(商品名:テフロン)などを素材
とする薄い転写フィルム18がしわのない状態で貼着さ
れたものである。
すなわち、表面シート材3の表面に塗布された樹脂被覆
層用の素材樹脂19に対して樹脂展延器16を被せ置き
、その上面側からローラー20などによって軽くしごく
ようにすることで、樹脂被覆層の層厚を一定にし、且つ
その表面性状を転写フィルム18の表面性状に沿わずよ
うにする。該転写フィルム1日には、その表裏面に全く
凹凸がなくツルツルとなった鏡面仕上げ用のものや、全
体にわたって無数の微小な凹凸が形成された艶消し仕上
げ用のものをはじめとして、これらが石肌の如く微妙に
混在した複合性状を備えたもの、或いは木目様の筋を備
えたものや、タイル目地様の粗太な凹凸が格子状、額縁
状に形成されたものなど、多種がある。従って、これら
の転写フィルム18は、樹脂被覆層4の表面性状に所望
するものを適宜選択するようにする。なお、前記樹脂被
覆層用の素材樹脂19を、表面シート材3の表面に塗布
するには、図示した如きボタ掛けに限らず、素材樹脂1
9をカーテン状に流下させてその中へ表面シート材3(
及び基礎材2)を通過させる幕掛けや、刷毛塗り。
スプレー掛けなどの適宜手段を用いればよい、ところで
、前記樹脂被覆層4は、表面シート材3などへの塗布に
先立って硬化剤を混入しておくものであるが、この硬化
剤の混入時期を塗布の直前とすると、硬化後における表
面硬度が高くなることが知見されている。
本発明者は、本発明方法によって製造された装粧材(第
1図参照)において、その樹脂液1iiJii4の表面
粗さを測定するため、接着剤に対する粉末6の混入量及
び粉末6の粒径が異なるA−Dの四つの供試品を製造準
備した。各供試品A−Dは、基礎材2にベニヤ合板を用
い、基礎接着剤層5を形成させるための接着剤に尿素樹
脂系のものを用い、粉末6にステンレスより製造された
ものを用い、表面シート材3に着色紙を用い、樹脂vt
覆層4に上記X8529 ME901を用いた。また、
樹脂展延器16 (第5図参照〉の転写フィルム18と
しては、鏡面仕上げ用のものを用いた。基礎材2の板厚
は2.5fi、基礎接着剤ii5の層厚は30C11四
方当たり7〜8g、表面シート材3の厚みは60〜80
g/rrf。
樹脂被覆層4の層厚は9.1mmであった。そして、各
供試品A−Dにおける粉末6に関する諸元は次表の如き
ものとした。
〔粉末の諸元表〕
上記諸元表により明らかなように、供試品りは、その接
着剤へ粉末を混入したものではないので、従来の化粧合
板1 (第6図参照)と本質的に同じものである。従っ
て、この供試品りと他の供試品A、B、Cとを比較すれ
ば、本発明方法によって製造された装粧材による効果が
歴然とする筈である。第2図(イ)〜(ハ)は、本発明
方法に係る装粧材(供試品A−C)において、その表面
側の断面曲線を拡大して示すものであり、第2図(ニ)
は、従来の化粧合板(供試品D)の断面曲線を拡大して
示すものである。それぞれの断面曲線の基準長さ(測定
対象とする抽出長さ)は2.5fiである。これら各図
に基づき、JIS B 0601の規定に沿って樹脂被
覆1’i!4の表面粗さを測定したので、その結果を以
下に示す、なお、第2図各図において、断面曲線のいず
れもが、全体として凹状のカーブを描くようになってい
るのは、測定子による面圧によって供試品が撓んだこと
を示している。また、測定は、室温20℃で行い、測定
機には、小板研究所製の形状粗さ測定機5EP−3PK
を用いた。その結果、本発明方法に係る(Jk試品A−
Cは、その中心線平均粗さ(Ra )が、いずれも0.
1.ccmであった。また、断面曲線の谷底部から山頂
部までの最大高さ(Rmax)は、供試品Aが0.9胸
であり、Bが1.5.m、Cが1.0μ−であった、こ
れに対して、従来の化粧合板たる供試品りは、中心線平
均粗さ(Ra )が0.51J@もあり、また最大高さ
(Rmax )では実に2.6μ龜にも達していた。こ
れらの表面粗さについてもっと分かり易く言えば、本発
明方法に係る供試品A−Cでは、樹脂被覆N4の表面に
顔を映しだした場合に、髪の毛の1本1本までもがはっ
きり数えられるような表面性状を指すことになる。一方
、従来のものである供試品りでは、基礎材2の地肌によ
って表面性状がぼやかされた状態となっており、そこに
映る顔などがぼんやりと認められる程度で、髪の毛まで
は到底見えないことを指すものである。すなわち、この
測定結果により明らかな如く、本発明方法によって製造
された装粧材は、基礎材2表面の粗雑な凹凸が基礎接着
剤ii5によって完全に埋め尽くされ、またその寝痩せ
も防止されており、その結果として、基礎材2の粗雑表
面が樹脂被覆層40表面にまでは写らないようになった
ものである。従って、前記樹脂展延器16において、そ
の転写フィルム18を所望のものに交換すれば、例えば
艶消し面であれ、石肌面であれ、その固有の表面性状が
明確に形成されることとなる。
一方、本発明方法よって製造された装粧材において、そ
の表面硬度をも測定したので、その測定結果を以下に示
す、なお、一般に、装粧材の表面硬度を測定するには、
塗装に関して規定された、いわゆる「塗膜の硬さを調べ
るための硬さ試験」が行われてきた。この硬さ試験は、
被試験用の塗膜に、6B〜9Hまでの製図用黒鉛筆で順
次線を描いてみて、塗膜に傷が付かずに線が描かれた鉛
筆のうち、最も硬い鉛筆の芯硬度をもって、その塗膜の
硬さとするものであった。前述した従来の化粧合板1 
(第6図参照)において、その表面硬度について挙げた
数値も、この試験方法に基づいて測定されたものである
。ところが、この硬さ試験では、試験者が鉛筆を直接手
に持って線引きしていたので、筆圧、鉛筆の傾き、線引
きの速度などに試験ごとのバラツキや個人差が多分に含
まれることとなり、被試験品相互の比較は、厳密性を欠
いたものであると言わざるを得なかった。そこで、本発
明者は、第3図に示す如き試験機を用いて、装粧材の表
面硬度を正確に測定できるようにした。
該試験機は、ハンドル9の回転操作によってワークベツ
ド10が水平方向へ移動するようになっており、該ワー
クベツド10の上面に装粧材の供試品7を保持するクラ
ンプ8が取り付けられている。また、該供試品7に対し
ては、鉛筆11を水平方向から上方へ45°傾斜させた
向きに保持できるようになっている。そして、該鉛筆1
1には、受皿12を介して&!13の荷重を付加できる
ようになっている。
今回の試験では、&!13に1.0±0.05kgのも
のを用いた。また、供試品7としては、前記表面粗さ測
定に用いた供試品A−Dを順次入れ換えるようにし、そ
れぞれにつき、ワークベンド10を0.5mm/3の速
さで31−移動させた。この硬度試験での判定基準は、
目視によって傷や凹みが認められるか否かにおいた。そ
の結果、本発明方法に係る供試品A−Cにおいては、い
ずれも、41(の鉛筆のときに傷が認められたので、そ
の表面硬度は3Hであるとすることができる。これに対
して、従来のものである供試品りでは、JIBの鉛筆の
ときに既に傷が。
付いてしまい、その表面硬度はBでしかなかった。
なお、前述したとおり、この硬度試験によって得られた
データは、従来の硬さ試験によるデータに比して、相対
的に見掛けの値が劣っているが、これは、今回の硬度試
験において鉛筆11に1 kgもの荷重をかけている(
一般に、鉛筆を手に持って線引きするときの筆圧は、1
00〜200g前後である)ことに起因するものである
なお、付言事項ではあるが、前記基礎接着剤層5中に混
入される金属質系又は無機質系の粉末は、作用的に見る
と、木工作業で通常用いられる砥の粉による目止め作用
と類似するかの如き錯覚を覚える。しかし、本発明者の
実験によれば、基礎接着剤層5用の接着剤中へ砥の粉を
混入させても、期待通りの成果は得られなかった。これ
は、砥の粉には、接着剤の流動性を鈍化させるような作
用がなく、また、砥の粉は、流動状の接着剤中で液分を
吸収して膨潤し、その養生期間中に基礎材2中へ滲透す
るものがあると共に、−旦膨潤したものが収縮するから
ではないかと推察される。
(別態様の検討) 本発明方法によって製造された装粧材において、その最
も表面側に形成された樹脂液i1’ii4は、装粧付全
体として見た場合の表面層である。また、該樹脂被覆N
4を形成させる前に、表面シート材3の表面に塗料rM
(図示省略)を設けることもあるが、該塗料層も表面層
である。更にまた、第4図に示す如く、表面シート材3
と基礎接着剤層5との間に、紙1wA布、布織不織布よ
り戒る緩衝層14を介設させた場合、表面シート材3に
対して緩衝1’1i14を固定する接着剤補強層15も
、表面層の一種であると言うことができる。そこで、本
発明方法では、これら表面層を形成させるための各素材
樹脂に対しても、前記基礎接着剤層5を含めた単−的又
は複数的な選択によって、金属質系又は無機質系の粉末
6を混入することができる。このことにより、表面層中
の粉末6が表面シート材3に生じている微小なヨレなど
を吸収するようになるので、その平坦化に一層効果的と
なる。なお、前記緩衝層14及び接着剤補強層15は、
基礎材2の表面における粗雑度合が大きいときや、天然
模様。
シ文、汚れ、傷などがあってそれを隠したいときなどに
は、それを幾重にも増加させることができ、増加させた
場合には、樹脂被覆層4の表面硬度が4Hを遥かに越え
るように形成させることもできる。
また、塗料層や樹脂被覆層4に混入する粉末6を金属、
真珠、貝殻、ガラスなどから製造したものとすると、該
粉末6は、外部からの光に対して乱反射するようになる
ので、メタリック調の光沢を発するものとすることもで
きる。ところで、本発明者の経験によれば、塗布前の塗
料に粉末6を混入しておいてから、この混合塗料を表面
シート材3へ塗布したのでは、塗料層の層中で粉末6が
沈澱し、該層中の表面寄りでは粉末6の存在が稀薄化す
る現象を呈していた。このような現象は、塗料の色彩を
透明又は半透明なものとするか、又は不透明な色彩とし
ても渋い反射光沢を望むような場合は別として、あまり
好ましいものとは言えない、そこで、キラキラと輝く光
沢を望む場合には、表面シート材3に対してまず、粉末
6を含まない塗料を塗布し、次に、この塗料が乾燥する
前に、その塗布面上方から粉末6を均一に撒布するよう
な手法を採ると、所望する外観を得られることが知見さ
れた。なお、このようなことは、塗料の粘度や粉末6の
粒径及び両者の比重関係などによって変わるから、−律
的に言えるものではない0例えば、塗料や粉末6の選択
しようによっては、適宜の分散剤を用いることでも対処
できる。そして、更にまた、本発明方法で用いる樹脂展
延器16において、その転写フィルム18の表面性状を
工夫することにより、装粧材表面の外周縁部のみを凹部
状にしたり、その反対に板面中央部のみを凹部状にした
り、或いはこれらの凹部又は凸部が複数の段部状を威す
如く形成させたりすることができる。
このようにして製造された装粧材は、戸棚や出入口用の
扉材又はキャビネットの表面材などとして使用できるも
のである。このように、本発明方法の細部にわたる構成
は、実施の態様に応じて適宜変更可能である。
「発明の効果」 以上の説明で明らかなように、本発明に係る装粧材の製
造方法によれば、装粧材の最も表面側に位置付けられる
表面層に、基礎材の粗雑表面が全く写らないようにする
ことができる。そのため、該表面層は、鏡面状に平滑な
面とすることも、艶消し状の面とすることも、或いは石
肌やタイル貼着面を表現することも自在に行えるもので
あり、且つ得られた各面は、その固有の表面性状が明確
に表れたものとなる。また、場合によっては、自然光や
ランプ光に対してキラキラと輝くメタリック調の面を醸
し出すこともできる。そのため、これを見る者には、そ
の基礎となる素材に、粗雑表面を有したベニヤ合板など
を用いであるなどとは全く悟られずに済む、一方、上記
表面層の表面硬度は、その表面全域において十分満足で
きるものが得られるようになったので、その用途として
、机やテーブルの天板にも安心して使用できる。また、
本発明方法は、基礎接着剤層を形成するための接着剤の
他、接着剤補強層、塗料層、樹脂被覆層などの表面層を
形成するための素材樹脂のうち、単一的又は複数的に選
択して粉末を混入するという極めて簡単な操作でよいた
め、作業的に煩雑となるおそれはなく、製造コスト的に
も高騰化は防げる等、幾多の優れた利点を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法によって製造された装粧材をその肉
厚方向に拡大して示す部分正面断面図、第2図(イ)〜
(二〉は粉末の混入条件を変えた各供試品の断面曲線を
拡大して示す図、第3図は表面硬度試験に用いた試験機
を示す側面図、第4図は本発明方法の別態様によって製
造された装粧材を示す部分正面断面図、第5図は樹脂被
覆層の形成作業を分解して示す一部切欠斜視図、第6図
は従来の化粧合板をその肉厚方向に拡大して示す一部切
欠斜視図である。 1・・・従来の化粧合板 2・・・基礎材 4・・・樹脂被覆層 6・・・粉末 16・・・樹脂展延器 3・・・表面シート材 5・・・基礎接着剤層 15・・・接着剤補強層 18・・・転写フィルム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、ベニヤ合板などの基礎材表面に基礎接着剤層を介し
    て直接的又は間接的に表面シート材を貼着し該表面シー
    ト材の表面に接着剤補強層、塗料層、樹脂被覆層などの
    表面層を単一的又は複合的に形成させる硬質装粧材の製
    造方法において、前記基礎接着剤層を形成するための接
    着剤又は前記表面層を形成するための素材樹脂のうち少
    なくとも一つに基礎材などへの塗布に先立って金属質系
    又は無機質系の粉末を混入させ、前記表面層のうち最も
    表面側に位置付けられる素材樹脂の形成が終了した後、
    鏡面状平滑面、艶消し用微小凹凸面若しくはこれらの複
    合性状又は木目様の筋やタイル目地様の粗太な凹凸など
    の適宜性状を備えた転写フィルムが枠材に貼着されてな
    る樹脂展延器を用いて前記表面層の表面を成形すること
    を特徴とする硬質装粧材の製造方法。
JP1283377A 1989-10-30 1989-10-30 硬質装粧材の製造方法 Expired - Lifetime JPH0745240B2 (ja)

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JP (1) JPH0745240B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5396058A (en) * 1977-02-01 1978-08-22 Matsushita Electric Works Ltd Production of decorative laminate with tranferred pattern
JPS55111227A (en) * 1979-02-20 1980-08-27 Toppan Printing Co Ltd Production of polyester resin decorative laminated board
JPH01232041A (ja) * 1987-11-30 1989-09-18 Toppan Printing Co Ltd ポリエステル化粧板の製造方法

Patent Citations (3)

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JPH0745240B2 (ja) 1995-05-17

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