JPH03112478A - エアゾール送給物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 」１上旦■貝登１ 本発明は、香味料又はドラッグ（医薬用物質）を送給す
るために揮発させる比較的低温の熱源を備えたエアゾー
ル送給物品に関する。

ｌ且立且１ 揮発性物質を使用者の口へ送給するために揮発又は加熱
するための手段としているいろな形のエネルギーを利用
したいろいろな種類の喫煙物品、香味創生器又は医薬吸
入器が従来から提案されている。

例えば、米国特許第２．１０４．２６６号は、電気抵抗
コイルを備えたバイブ火皿又はシガレットホルダーを有
する喫煙物品を提案している。その喫煙物品を使用する
には、まず、バイブ火皿にタバコを詰める、あるいはシ
ガレットホルダーにシガレットを差込む。次いで、電気
抵抗コイルに通電すると、熱が発せられ、バイブ火皿又
はシガレットホルダー内のタバコに伝達されて、タバコ
からいろいろな成分を揮発させる。

米国特許第３．２５８．０１５号及びオーストラリア特
許筒２７６．２５０号は、刻み又は裁刻タバコと、粉砕
水素化アルミニウム、水素化硼素、酸化カルシウム又は
活性化モリキュラーシーブ等の発熱性物質と混合した喫
煙物品を提案している。これを吸入するときは、その一
端を水に漬け、水と発熱性物質との反応によって熱を発
生させる。この熱は、タバコを２００〜４００℃の温度
にまで加熱してタバコから揮発性物質を放出させるとい
われている。上記オーストラリア特許筒２７６．２５０
号は、又、刻み又は裁刻タバコを微細金属粒子等の密封
された発熱性物質から分離して設けた喫煙物品を提案し
ている。この物品を吸入する場合は、金属粒子の密封を
破って空気に露呈させることによって熱を発生させる。

その熱が、タバコを２００〜４００℃の温度にまで加熱
してタバコからエアゾール創生性物質を放出させるとい
われている。

ＰＣＴ特許出願公開公報Ｎｏ、ＷＯ３６１０２５２８号
も、上記米国特許第３，２５８．０１５号のものに類似
した喫煙物品を提案している。この喫煙物品は、シガレ
ットホルダーに類似した形であり、炭酸ナトリウムの水
溶液で処理されたタバコ材から成る、両切（吸口骨でな
い）シガレットをホルダーに挿入し、ホルダー内の加熱
コイルに電池によって通電して熱を発生させ、それによ
ってシガレットを加熱する。この喫煙物品を通して吸込
まれた空気は、タバコ材の燃焼温度よりは低い温度に加
熱され、タバコ材からタバコ香味を放出させるといわれ
ている。この特許は、又、２種類の液体を混合させるこ
とによって熱を発生させる別の熱源をも提案している。

しかしながら、何十年にも亘って関心をもたれ、研究さ
れているにも拘らず、上述の各非燃焼式喫煙物品は、い
ずれも、実質的な商業的成功を実現しておらず、広く一
般に市場に売出されることもなかった。又、上述した非
燃焼式喫煙物品は、いずれも、吸入者に十分なエアゾー
ルを供給することができない。

が　　しよ　と　る 従って、非燃焼エネルギーを利用し、少なくとも６〜１
０パフｃ服）に亙って十分な量の快い香味及び、又はド
ラッグ（薬物）をエアゾールの形で使用者に送給するこ
とができるエアゾール送給物品を求める要望がある。本
発明は、このような要望を充足することを課題としたも
のである。

課０を　゛するための 本発明は、上記課題を解決するために、非燃焼熱源を使
用してエアゾールを発生させるエアゾール送給物品を提
供する。本発明のエアゾール送給物品は、いかなる物質
をも燃焼させないので、酸化炭素を含む燃焼生成物又は
熱分解生成物を発生することがない。本発明による好ま
しいエアゾール送給物品は、周囲条件下ではほとんど揮
発しない香味及び、又はドラッグを制御された量で揮発
させる。しかも、そのような揮発物質を少なくとも６〜
１０パフに亙って各パフ毎にほぼ均一に送給することが
できる。「パフ」とは、エアゾール送給物品を吸込む１
服のことをいう。

より詳しくいえば、本発明は、熱源成分の電気化学的発
熱相互作用の結果として熱を発生する低温熱源を有する
エアゾール送給物品を提供する。

エアゾールは、可視であっても、不可視であってもよい
。本発明の一側面によれば、香味及び、又はドラッグは
、熱源とは゛物理的に別体に、かつ、熱源に対して熱交
換関係に配置する。ここで、「物理的に別体」とは、香
味及び、又はドラッグが熱源と混合されない、あるいは
熱源の一部を形成しないという意味である。本発明の別
の側面によ−れば、比較的乾燥状態にある香味及び、又
はドラッグを熱源に混合させる。

熱源は、解離状態の電解質に接触したとき、互いに電気
化学的に相互作用することができる少なくとも２種類の
金属材を含む。それらの金属材は、いろいろな形でエア
ゾール送給物品内に設けることができる。例えば、それ
らの金属材と、未解離状態の電解質とを混合させた形で
エアゾール送給物品内に収容してお−き、電解質のため
の溶媒が導入されたとき、金属材間の相互作用が開始さ
れるようにすることができる。あるいは別法として、２
種類の金属材をエアゾール送給物品内に収容しておき、
電解質溶液が導入されたとき金属材間の相互作用が開始
されるようにすることもできる。

上記熱源は又、通常、（ｉ）熱源の使用中上記金属材の
濃度を減少させ、金属材の熱発生速度を制御（即ち制限
）するための分散剤、及び、又は（ｉｉｌ熱の発生中固
体相から液体相へ可逆相変化を受け、再び元に戻って相
互作用により発せられた熱を吸収した後その熱を熱発生
の後期段階において放出する相変化剤を含む。このよう
な分散剤及び、又は相変化剤は、（ｉ）熱源によって創
生される最高温度及び香味及び、又はドラッグが熱せら
れる最高温度を低下させる働きと、　（ｉｆ）分散剤の
場合は電解質溶液のための溜めとして機能することによ
って、相変化剤の場合は熱を吸収して放出することによ
って、熱源の寿命を延長する働きをする。

熱源として好ましいのは、水などの液体溶媒との相互作
用により所望の熱を発生する固形成分の混合物である。

例えば、粒状マグネシウムと鉄粒子、及び粒状塩化カリ
ウムと微細セルロースの固形混合物は、水と接触すると
熱を発生する。熱は、マグネシウムの発熱水酸化反応に
よって生じる。マグネシウムの発熱水酸化反応の速度は
、塩化カリウムが水と接触したときに開始される、マグ
ネシウムと鉄との電気化学的相互作用によって制御され
た態様で加速される。セルロースは、熱源の各成分を互
いに離隔させるとともに、電解質及び溶媒のための溜め
として機能し、それによって発熱水酸化反応の反応速度
を制御する分散剤として使用される。熱源としては、水
酸化反応の反応生成物を酸化させ、従って追加の熱を創
生ずるのに十分な量の酸化剤を含めることが極めて好ま
しい。そのような酸化剤の好適な例は、硝酸ナトリウム
である。

熱源としては、香味及び、又はドラッグの少なくとも一
部分を、該香味及び、又はドラッグから香味及び、又は
ドラッグ成分を揮発させるのに十分な温度にまで急速に
加熱するための比較的多量の熱を発生するものが好まし
い。例えば、熱源成分が活性化された（−相互作用が開
始された）時点から３０秒以内に香味及び、又はドラッ
グの少なくとも一部分を約７０℃を越える温度にまで加
熱することができる熱源が好ましい。又、香味及び、又
はドラッグの過度の加熱を回避し、かつ、香味及び、又
はドラッグを約４〜約８分間所望の温度内に維持する熱
源を用いることが好ましい。

例えば、本発明のエアゾール送給物品の香味及び、又は
ドラッグは、その有効寿命中３５０℃を越えないことが
好ましく、２００℃を越えないことが更に好ましい。エ
アゾール送給物品の有効寿命中（即ち、吸入中）熱源は
、それに包含された香味及び、又はドラッグを約７０〜
約１８０℃の温度範囲内に加熱することが非常に好まし
い。

本発明のエアゾール送給物品を吸入するには、使用者は
、熱源の構成成分（金属材）間の相互作用を開始させ、
それによって熱を発生させる。熱源の構成成分間の相互
作用は、香味及び、又はドラッグを加熱するのに十分な
熱を供給し、香味及び、又はドラッグから香味及び、又
はドラッグ成分を揮発させる。使用者がエアゾール送給
物品を吸込むと、揮発した香味及び、又はドラッグ成分
がエアゾール送給物品を通って使用者の口の中へ吸込ま
れる。

人」１例 第１図は、本発明の一実施例によるエアゾール送給物品
９を示す。エアゾール送給物品９は、細長い円筒形ロッ
ドの形を有する。エアゾール送給物品９は、例えばペー
パーラップのような筒状の外側ラップ１３と、該ラップ
によって包被され、ロッド１５を形成する香味又はドラ
ッグ担持基材１１を有する。そのような外側ラップとし
て好適な例は、キンバリークラーク・コーポレーション
から基準番号Ｎｏ、７１９で販売されている炭酸カルシ
ウムと亜麻繊維製のシガレット用巻紙である。香味又は
ドラッグ担持基材（以下、単にｒ基材」とも称する）１
１内には、耐熱性で、電気的に絶縁性のカートリッジ２
０を挿入する。カートリッジ２０は、エアゾール送給物
品９の空気取入れ口頭域２５の近くに開放端２２を有し
、ロッド１５の吸口端３０に近接したところに密封端２
８を有する。カートリッジ２０は、伝熱性材料（例えば
、アルミニウム）、ガラス、耐熱性プラスチック材（例
えば、ポリマイド）又はセラミック等で製造することが
できる。カートリッジ２０を導電性材料（例えば、アル
ミニウム又はある種、のセラミック材）で製造する場合
は、カートリッジの内側面を電気絶縁材で形成すること
が非常に好ましい。

カートリッジ２０内に、後に詳述する熱源構成成分３５
を挿入する。熱源構成成分（以下、単に「熱源」とも称
する）３５は、低融点のパラフィンワックスの薄いコー
チングを有する湿気不透過性の、可塑化酢酸セルロース
トウのような湿気不透過性プラグ３８によってカートリ
ッジ２０内に保持する。湿気不透過性プラグ３８は、熱
源を保管するための防湿バリヤーを設定するとともに、
熱源が熱を発生する際空気を透過することができる。こ
のようにして得られたロッド１５は、熱源を埋設してい
るが、基材１１と、熱源構成成分とは物理的に別体であ
る。ロッド１５の長さは、いろいろに変えることができ
るが、通常、約３０〜約９０ｍｍ、好ましくは約４０〜
約８０ｍｍ、更に好ましくは約５５〜約７５ｍｍとし、
その周囲長は約２２〜約３０ｍｍ、好ましくは約２４〜
約２７ｍｍとする。

フィルタ素子４３は、ロッド１５に軸線方向に整列させ
、突合せ関係に連結する。フィルタ素子４３は、主とし
て外観上の理由から用いられる。

フィルタ素子４３は、ひだ寄せされたポリプロピレンの
ウェブのようなフィルタ材４５と、それを囲包する紙製
プラグラップのような外側ラップ４７とから成る。通常
、フィルタ素子の円周は、ロッドと同じにし、その長さ
は約ｌＯ〜約３５ｍｍの範囲とする。代表的なフィルタ
素子は、例えば米国特許筒４．８０７．８０９号に記載
されている。

フィルタ素子４３とロッド１５とは、吸口用ペーパー５
０を用いて結合する。その目的のために、通常、内側面
に接着剤を塗布した吸口用ペーパーでフィルタ素子とそ
れに近接するロッドの一部分を包被する。

第２図は、本発明の別の実施例によるエアゾール送給物
品９を示す。このエアゾール送給物品９は、ラップ（巻
紙）として機能するとともに、断熱特性をも有する筒状
の外側ラップ１３で包被されでいる。外側ラップ１３は
、例えばフオームポリスチレンシートのような断熱材の
層であってよい。あるいは、外側ラップ１３は、エアゾ
ール送給物品のための防湿紙ラップであってもよ（、あ
るいは、断熱性外側ラップの上に、更に紙ラップ（図示
せず）を巻装してもよい。

外側ラップ１３の内側には、エアゾール送給物品の長手
軸線の一部分に沿って延在する香味又はドラッグ担持基
材１１が挿入されている。この香味又はドラッグ担持基
材１１は、いろいろな形態とすることができるが、吸引
される空気との接触面積を太き（するために高い表面積
を有することが好ましい。図示の実施例では、この香味
又はドラッグ担持基材は、空気透過性の繊維体とするこ
とができる。この繊維体即ち香味又はドラッグ担持基材
１１は、長手方向に貫通した又は外周面に沿って長手方
向に延長した複数の通路（図示せず）を有するものとす
ることができる。

香味又はドラッグ担持基材１１は、耐熱プラスチック又
はガラス等から形成することができる第１筒状容器６０
内に収容されている。この第１筒状容器６０は、第２筒
状容器６２内に挿入されている。第２筒状容器６２は、
所望ならばエアゾール送給物品の全長に亙って延長する
ものとすることもできる。第２筒状容器６２も、耐熱プ
ラスチック等で形成することができる。筒状容器６０の
吸口端側には、筒状容器６０と筒状容器６２との間の環
状領域に空気シール（空気を密封するシール）として機
能するバリヤー６５を挿入する。バリヤー６５は、プラ
スチック等で製造することができ、締まり嵌“め、接着
剤又はその他の手段によって筒状容器６０と筒状容器６
２との間に保持することができる。

筒状容器６０と筒状容器６２との間の環状領域内に、後
に詳述する熱源３５を挿入する。そして、エアゾール送
給物品の吸口端とは反対側の端部の筒状容器６０と筒状
容器６２との間に防湿性の、不透気性プラグ３８を装着
する。プラグ３８は、熱源３５を香味又はドラッグ担持
基材１１の周りの所望の位置に保持する役割も果す。プ
ラグ３８は、パラフィンワックスの薄いコーチングで被
覆された可塑化酢酸セルロースのような繊維質材料、又
は、パラフィンワックスの薄いコーチングで被覆された
弾性の連続気泡型フオーム材で形成することができる。

エアゾール送給物品９の吸口領域には、フィルタ素子４
３、又は香味又はドラッグを使用者の口に送給するため
の手段を構成するその他の適当な吸口部材を設けるこ出
る。フィルタ素子４３は、いろいろな形態をとることが
でき、例えば、酢酸セルロースのトウ、ひた寄せされた
ポリプロピレンのウェブ、成形ポリプロピレンなどから
製造することができる。通常、フィルタ素子は、低濾過
効率のものとする。例えば、フィルタは、第２図に示さ
れるように、そらせ壁付の金型成形されたものであって
もよい。特に、使用者の口へ送給される揮発香味又はド
ラッグ成分を多（し、フィルタに捕捉される香味又はド
ラッグ成分の量を少なくすることが最も望ましい。

エアゾール送給物品９には、吸引空気をエアゾール送給
物品内へ取り込むための空気取入れ口２５を吸口端とは
反対側に設ける。

第３図の実施例は、第１図のものと総体的に類似してい
るが、この実施例では、熱源としての粒状金属材又は粒
状電解質成分は、基材１１と混合させである。通常、基
材１１は、良好な耐熱性を有し、香味又はドラッグを担
持し易い空気透過性の物質とする。通常、基材１１は、
比較的乾燥した状態（例えば、約５重量％未満の湿分）
に維持される。

使用に当っては、使用者は、熱源成分の発熱相互作用を
開始させて熱源から熱を発生させる。例えば、２種類の
粉末金属材と固形電解質を含む熱源に所要量の水を注入
し、水によって電解質を解離させる。これによって生じ
た熱は、熱源と熱交換関係をなすように熱源に近接して
配置されている揮発性香味又はドラッグ成分を加熱し、
それによって香味又はドラッグ成分を揮発させる。この
ようにして揮発した成分は、エアゾール送給物品の吸口
端へ吸引され、使用者の口へ吸込まれる。

か（して、使用者は、何も燃焼させることなく、香味又
は所定量のドラッグを吸引することができる。本発明の
熱源は、香味又はドラッグの温度を所望の温度範囲内に
維持し、かつ、香味又はドラッグ成分を揮発させるのに
十分な熱を供給する。

熱の発生が終了すると、香味又はドラッグ成分が冷却し
始め、その揮発が減少する。吸入が終了したならば、エ
アゾール送給物品を捨てるか、何らかの形で処分すれば
よい。

本発明のエアゾール送給物品の熱源は、その構成成分の
燃焼の結果としてではな（、その構成成分間の１つ又は
それ以上の電気化学的相互作用の結果として熱を発生す
る。ここでいう「燃焼」とは、物質が酸化して熱と炭素
の酸化物を発生する反応をいう。更に、本発明のエアゾ
ール送給物品の好ましい熱源は、気体酸素又は周囲環境
の酸素の存在を必要とすることなく（即ち、周囲環境の
酸素の不存在下で）、熱を発生する。

本発明の好ましい熱源は、その（Ｍ酸成分の電気化学的
相互作用が開始されると迅速に熱を発生する。従って、
使用者がエアゾール送給物品の使用を開始すると直ぐに
発生する熱が、基材によって担持されている適正な量の
香味又はドラッグ成分成分を揮発させるのに十分な程度
に香味又はドラッグ成分担持基材を加熱する。この迅速
な熱発生によりエアゾール送給物品の始めの数パフにお
いても十分な揮発香味又はドラッグ成分を供給すること
を可能にする。通常、本発明の熱源は、使用者がエアゾ
ール送給物品の使用を開始した時点から６０秒以内、好
ましくは３０秒以内に香味又はドラッグの少なくとも一
部分を約７０℃、好ましくは８０℃を越える温度にまで
加熱するのに十分な量の成分を含むものとする。

又、本発明の熱源は、エアゾール送給物品の有効寿命中
その香味又はドラッグを所望の温度範囲内に維持する（
抑える）ように適度の熱を発生するものであることが好
ましい。例えば、本発明の熱源は、上述したように使用
者がエアゾール送給物品の使用を開始した後迅速に香味
又はドラッグの少なくとも一部分を約７０℃を越える温
度にまで加熱することが望ましいが、そのエアゾール送
給物品が吸入される４〜８分間の寿命中香味又はドラッ
グが受ける熱の温度を約３５０℃未満、好ましくは約２
００℃未満に抑えることも望ましい。即ち、熱源は、−
旦香味又はドラッグ成分を所望の最低限の温度にまで加
熱するのに十分な熱を迅速に発生−したならば、その後
は香味又はドラッグ成分を比較的狭い、よ（制御された
温度範囲内に維持するのに十分な熱を発生すればよい。

本発明のエアゾール送給物品の場合、その４〜８分間の
寿命中タバコ材が受ける熱の温度範囲は、通常、約７０
〜約１８０℃、好ましくは約８０〜約１４０℃とする。

このように、熱源の発生熱温度の最高限度を制御するの
が望ましいのは、揮発性香味又はドラッグ成分の熱劣化
及び、又は過度の、早期揮発を回避するためである。

熱源は、互いに電気化学的に相互作用することができる
少なくとも２種類の金属材を含む。それらの各金属材は
、純粋の金属であってもよ（、あるいは合金であっても
よい。熱源成分として有用な特に好ましい金属材の例は
、マグネシウムと鉄である。それらの金属材は、機械的
に結合させてマトリックスを形成するようにすることが
好ましい。そのような機械的結合は、例えばボールミル
粉砕等の技法によって行うことができる。金属材の接触
面積を非常に太き（することが好ましい。

マグネシウムと鉄のそのような混合物は、水性電解質溶
液の存在下で電気化学的に相互に作用することができ、
マグネシウムが水と発熱反応する（即ち、マグネシウム
金属と水とが反応して水酸化マグネシウムと、水素と熱
を発生する）速度を加速する。通常、熱源は、約１００
〜４００ｍｇの金属材で構成する。マグネシウムと鉄の
混合物から成る熱源の場合は、鉄に対するマグネシウム
の割合を重】ベースで約ｌＯ：１〜１：１とする。

電解質の種類はいろいろに選択することができるが、強
電解質を用いることが好ましい。電解質の好ましい例は
、塩化カリウムと境遇ナトリウムである。通常、熱源は
、約５〜約１５０ｍｇの電解質な含むものとする。

電解質のための溶媒は、電解質を解離して上記金属間の
電気化学的相互作用を開始させるのに用いられる。好ま
しい溶媒は、水である。水のＰＨは、いろいろに選定す
ることができるが、通常は約６未満とする。熱源の構成
成分と水との接触は、いろいろな態様で行うことができ
る。例えば、熱源を活性化させたいとき熱源に水を注入
するようにしてもよい。あるいは、熱源の他の構成成分
とは別体の容器（例えば破断自在のカプセル又はマイク
ロカプセル）に水を入れておき、水を熱源の他の成分に
接触させたいとき容器を破って水を出すようにしてもよ
い。あるいは又、多孔質の灯心部材を用いて水を一定の
割合で熱源の他の成分に供給するようにするようにする
こともできる。通常、熱源は約０，１５〜約０．４　ｍ
　ｌの水に接触させる。

好ましい熱源は、硝酸ナトリウム又は亜硝酸ナトリウム
のような酸化剤を含む。例えば、マグネシウムの発熱水
酸化の結果として熱を発生する好ましい熱源の場合は、
マグネシウムの水酸化の結果生じた水素ガスを適当な酸
化剤によって発熱酸化させるようにすることができる。

通常、最高約１５０ｍｇの酸化剤を熱源に含めることが
できる。酸化剤は、必要とされるときまで金属材との接
触を最小限にするために、ポリマー材内に封入（例えば
、周知の技法を用いてマイクロカプセル内に封入）して
おくことができる０例えば、カプセル内に封入された酸
化剤は、熱源の保管寿命を延長することができ、その場
合、封人材は、熱源の使用中熱を受けたとき変質又は破
壊されて酸化剤を放出するような特性のものとする。

熱源には又、金属材を互いに物理的に分離するために分
散剤を含めることが好ましい。そのような分散剤は、金
属材及び電解質に対して実質的に不活性であることが好
ましい。分散剤は、（ｉ）各金属材を互いに離隔した状
態に維持し、　（ｉｉ）電解質のための溜めとして機能
するために、常態では固形の粒状体であることが好まし
い。常態では固形の粒状分散剤の例としては、粒状アル
ミニウム及びシリカのような無機材を含む多孔質材料、
微粉砕グラファイト、活性化炭素、粉末チャーコール等
の炭質材料、木材バルブ及びその他のセルロース材のよ
うな有機材料等がある。一般に、常態では固形の粒状分
散剤は、微粉末から粗い粒子又は繊維状に至るまでいろ
いろの粒度のものがあるが、分散剤の粒度は、熱発生成
分の相互作用の速度、従って相互作用の温度及び継続期
間に影響を与える場合がある。それほど好ましくはない
が、熱発生のための水を供給するために化学的に結合さ
れた水分子を有する結晶成分を分散剤として用いること
もできる。そのような成分の例としては、カリウムアル
ミニウム十二永和物、硫酸銅三木和物等がある。通常、
熱源には、最高約１５０ｍｇの常態においては固形粒状
の分散剤を含めることが好ましい。

熱源には又、相変化剤又は熱交換剤を含めることが好ま
しい。そのような物質の例としては、吸入中、熱源によ
って設定される温度の範囲内において固相から液相に変
化し、再び液相から固相に戻るような葡萄部、スクロー
ス等の糖類がある。

その他の相変化剤としては、特定のワックス又はワック
スの混合物等がある。そのような物質は、相互作用成分
が相互に作用して発熱したときその熱を吸収し、熱源に
よって設定される最大限温度を制御する。具体的にいえ
ば、糖類は、熱を加えられると固相から液相に相変化し
、熱を吸収する。しかしながら、相互作用成分の発熱相
互作用が終了に近くなり、それによる熱の発生が減少す
ると、相変化剤によって吸収されていた熱が放出され（
即ち、相変化剤が液相から同相に変化し）、それによっ
てエアゾール送給物品の有効寿命を延長する。熱せられ
ると粘性液体の状態となるワックスのような相変化剤は
、分散剤としても機能することができる。通常、熱源に
は、最高的１５０ｍｇの相変化剤を含めることが好まし
い。

熱源の各構成成分の相対的量は、いろいろに変えること
ができ、多（の場合、必要とされる熱の最少限及び最大
限の量、熱を発生させる所望期間等の要素に応じて選択
される。好適な熱源の一例としでは、約２００ｍｇのマ
グネシウム金属粒子と、約５０ｍｇの鉄金属粒子と、約
５０ｍｇの結晶塩化カリウムと、約１００ｍｇの結晶硝
酸ナトリウムと、約１００ｍｇセルロースとを含む熱源
を挙げることができる。この熱源を約０．２　ｍ　Ｑの
水に接触させるようにすることができる。

本発明に使用することができるドラッグは、蒸気の形で
使用者の呼吸系統へ直接投与することができるドラッグ
である。ここでいう、「ドラッグ」とは、診断、療養、
鎮痛、病気の治療又は予防に使用するための医療用製品
又は物質、及び米国合衆国の法律２１　ＵＳＣ３２１（
ｇ　）　＜１１で規定されたその他の物質をいう。好適
なドラッグの例としては、プロブラノロルや亜硝酸オク
チルがある。

本発明に用いられる香味料は、本発明の熱源によって揮
発させることができ、使用者の口へ蒸気（エアゾール）
の形で送給することができるものである。快い香味をも
つ香味料が特に好ましい。

そのような香味料としては、メントール、スペアミント
、ペパーミント、シナモン、バニラ、チョコレート、甘
草、ジンジャ−、コーヒー、スパイス、苺、チェリー、
柑橘類、キイチゴ等がある。

呼気清涼香味料も特に好ましい。濃縮香味料エキス及び
人工香味料を用いることもできる。

香味料又はドラッグは、通常、基材に担持させる。例え
ば、（ｉ）本発明の熱源によって設定される温度で所望
量の香味を供給するのに十分な量の香味料、及び、又は
（ｉｉ１本発明の熱源によって設定される温度で所望量
の香味を供給するのに十分な量のドラッグを基材に塗布
することができる。好適な基材の例としては、綿、酢酸
セルロース、炭素繊維、アメリカン・キノル・インコー
ホレイテッドからＣＥＦ−０２０４−Ｚという商品番号
で販売されている炭素フィラメントヤーン等の繊維質材
料がある。又、チャーコールや、多数の窪みを付された
ガラスビードや、アルミナ等もう好適な基材である。微
孔質材料や微小球状体も使用することができる。本発明
のエアゾール送給物品の形態は、いろいろ形態を有する
いろいろな基材を収容するために適宜に改変することが
できる。通常、基材は、エアゾール送給物品の使用前の
段階ではドラッグ又は香味料を容易に担持するが、使用
において熱源によって発生される温度でドラッグ又は香
味料を容易に揮発させるような基材とする。

所望ならば、可視エアゾールを蒸発、発生するエアゾー
ル発生物質を香味料又はドラッグと共にエアゾール送給
物品内に組入れることもできる。

その場合、本発明のエアゾール送給物品は、可視エアゾ
ールとともに、実質的に不可視の蒸気をも送給すること
ができる。例えば、所要量のグリセリンを香味料又はド
ラッグと共に適正量のグリセロールを基材に担持させる
ことができる。ドラッグの服用が終了したことを使用者
が眼で確認することができるようにするために、可視エ
アゾール発生物質を用いることが特に望ましい。

本発明の構成を例示するために以下に幾つかの具体例を
述べるが、これらの具体例は、本発明の範囲を限定する
ものではない。特に断らない限り、以下の具体例におい
て示されるｒ部」及び「％」は、いずれも重量を基準と
したものである。

里ｎ肌上 下記のような熱源を調製した。

一４０〜＋８０メッシェ（米国規準）の粒度な有する約
５ｇのマグネシウム粉末と、−３２５メツシユ（米国規
準）の粒度な有する約５ｇの鉄粉末とをボールミルによ
って低速度で窒素雰囲気中で約３０分間混合した。この
マグネシウムと鉄の混合物を２００メツシユ（米国用１
りのスクリーンを通して篩別し、＋２００メツシユ（米
国規準）の粒度のものを約６．１ｇ収集した。これらの
収集された粒子は、約５部のマグネシウムと約１部の鉄
を含むものであった。次いで、これらの収集された粒子
的３００ｍｇを約９０ｍｇの結晶塩化カリウム及び約１
００ｍｇの微粉砕木材バルブと混合した。得られた固形
混合物を、カーバー・ラボラトリ・プレスを用いて２．
３２０Ｋｇ／ｃｍ”　　（３３，０ＯＯｐｓ　ｉ）の圧
力下でプレスし、直径約７．６　ｍ　ｍ、厚さ約１０ｍ
ｍの円筒状ベレットを形成した。

このペレットを、一端が閉鎖したガラス製円筒容器内に
装入した。この円筒容器は、長さ約３０ｍｍ、内径約１
２ｍｍのものであった。この円筒容器内へ０．２５　ｍ
　ｌの水を装入したところ、この熱源は熱を発生し、約
２分で７０”Ｃの温度に達し、約４分間で９５℃の温度
に達した。その後約３０分間約８５℃〜約９５℃の熱を
発生し続けた。

且ｌＩ吐ｌ 下記のような熱源を調製した。

一４０〜＋８０メツシュ（米国規準）の粒度を有する約
２００ｍｇのマグネシウム粉末と、−３２５メツシユ（
米国規準）の粒度を有する約５０ｍｇの鉄粉末とを完全
に混合し−た。得られた固形混合物を、カーバー・ラボ
ラトリ・プレスを用いて２．３２０Ｋｇ／ｃｍ”　　（
３３，０００ｐｓｉ）の圧力下でプレスし、長さ約３．
２　ｍ　ｍ、外径的７゜６ｍｍ、内径約２．４　ｍ　ｍ
の円筒状チューブの形のペレットを形成した。

このペレットを、具体例１のガラス製円筒容器内に装入
した。その円筒容器内へ塩化カリウム１部と水４部から
成る０、２ｍβの溶液を装入したところ、この熱源は熱
を発生し、約３０秒で１００℃の温度に達し、約８．５
分間９５℃〜約１０５℃の熱を発生し続けた。

旦１肌且 下記のような熱源を調製した。

一４０〜＋８０メツシュ（米国規準）の粒度を有する約
２００ｍｇのマグネシウム粉末と、−３２５メツシユ（
米国規準）の粒度を有する約５０ｍｇの鉄粉末と、約２
００メツシユ（米国規準）の粒度な有する約１００ｍｇ
の木材バルブとを完全に混合した。得られた固形物を、
カーバー・ラボラトリ・プレスを用いて２．３２０Ｋｇ
／ｃｍ”（３３，０ＯＯｐｓｉ）の圧力下でプレスし、
長さ約３．２　ｍ　ｍ　、直径約７．６　ｍ　ｍの円柱
状のペレットを形成した。

このペレットを、具体例１のガラス製円筒容器内に装入
した。その円筒容器内へ塩化カリウム１部と水４部から
成る０、　２　ｍβの溶液を装入したところ、この熱源
は熱を発生し、約３０秒で１００℃の温度に達し、約４
分間熱を発生し続け、７０℃以上の温度を維持した。次
いで、硝酸ナトリウム１部と水１部から成る約０．２　
ｍ　Ｉ２の溶液を上記円筒容器内へ装入したところ、熱
源は更に熱を発生し、約５分で１３０℃の温度に達し、
更に約４゜５分間熱を発生し続け、約１００℃以上の温
度を維持した。

【図面の簡単な説明】

第１図、２図及び３図は、本発明のそれぞれ異なる実施
例によるエアゾール送給物品の長手断面図である。 第２Ａ図は、第２図の線２−２に沿ってみな断面図であ
る。 ９：エアゾール送給物品 １ １３ ５ ０ ５ ８ ０ ２ 又はドラッグ担持基材 ：香味及び、 ：外側ラップ ：ロッド ：耐熱、絶縁性カートリッジ ：熱源、熱源構成成分 ：湿気不透過性プラグ ：第１筒状容器 ：第２筒状容器 ＦＩＧ、３

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ａ）香味料及び、又はドラッグを含む揮発性成分と
   、 ｂ）該揮発性成分を加熱するためのもの であって、 （ｉ）互いに電気化学的に作用することができる少なく
   とも２つの金属材と、 （ｉｉ）常態においては固形の分散剤とを含む非燃焼熱
   源と、から成るエアゾール送給物品。 ２、前記熱源は、更に、相変化材を含むことを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項に記載のエアゾール送給物品。 ３、前記分散剤は、繊維状形態であることを特徴とする
   特許請求の範囲第１項又は２項に記載のエアゾール送給
   物品。 ４、前記熱源は、その寿命中前記揮発性成分を約３５０
   ℃を越える温度には加熱しないようになされていること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項又は２項に記載のエ
   アゾール送給物品。 ５、前記金属材のうちの一方は、マグネシウム金属であ
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項又は２項に記
   載のエアゾール送給物品。 ６、前記熱源は、前記揮発性成分とは物理的に別体であ
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項又は２項に記
   載のエアゾール送給物品。 ７、前記熱源は、更に、未解離状態の電解質を含むこと
   を特徴とする特許請求の範囲第１項又は２項に記載のエ
   アゾール送給物品。 ８、前記金属材のうちの一方は、マグネシウム金属であ
   り、前記熱源は、更に、硝酸ナトリウム及び、又は亜硝
   酸ナトリウムを含むことを特徴とする特許請求の範囲第
   １項又は２項に記載のエアゾール送給物品。 ９、ａ）香味料及び、又はドラッグを含む揮発性成分と
   、 ｂ）該揮発性成分を加熱するためのもの であって、 （ｉ）第１金属材と、 （ｉｉ）該第１金属材と電気化学的に相互作用すること
   ができる第２金属材とを含み、相互作用が開始された時
   点から３０秒以内に前記揮発性成分の少なくとも一部分
   を少なくとも約７０℃の温度にまで加熱することができ
   、最高約３５０℃未満の温度にまで加熱することができ
   る非燃焼熱源と、 から成るエアゾール送給物品。 １０、前記熱源は、更に、分散剤を含むことを特徴とす
   る特許請求の範囲第９項に記載のエアゾール送給物品。 １１、前記熱源は、更に、相変化材を含むことを特徴と
   する特許請求の範囲第９項又は１０項に記載のエアゾー
   ル送給物品。 １２、前記熱源は、水性液体及び解離電解質と接触せし
   められると、熱を発生することができるものであること
   を特徴とする特許請求の範囲第９項に記載のエアゾール
   送給物品。１３、前記電解質は、塩化カリウムを含むこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１１項に記載のエアゾ
   ール送給物品。 １４、前記熱源は、硝酸ナトリウム及び、又は亜硝酸ナ
   トリウムを含むことを特徴とする特許請求の範囲第９項
   又は１０項に記載のエアゾール送給物品。 １５、前記第１金属材は、マグネシウムであることを特
   徴とする特許請求の範囲第９項に記載のエアゾール送給
   物品。 １６、前記第２金属材は、鉄であることを特徴とする特
   許請求の範囲第９項に記載のエアゾール送給物品。 １７、前記熱源は、前記揮発性成分とは物理的に別体で
   あることを特徴とする特許請求の範囲第９項又は１０項
   に記載のエアゾール送給物品。