JPH03110111A - ファブリック製表皮一体発泡品の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、プラスチックフィルムの積層により不透液
性が付与されたファブリック製表皮を用いるファブリッ
ク製表皮一体発泡品の製造方法に関する。

（従来技術） 自動車用ヘッドレストあるいは座席クツション等のよう
に発泡体表面を表皮で覆ってなる成形品の簡易な製造方
法として、表皮内面に液状発泡原料を注入して、表皮と
一体に発泡させる表皮一体成形法がある。

その表皮一体成形法は、発泡体表面に表皮を被着した成
形品が一度に得られる利点があり、また表皮と発泡体が
接着した成形品が得られるため、その成形品の使用時に
表皮が発泡体からずれて皺を生じることがない利点もあ
る。

しかし表皮一体成形法は、表皮内面に液状発泡原料を注
入して発泡させるものであるため、その表皮としては液
状発泡原料が漏出しない不透液性のある材質、たとえば
プラスチックシート等とする必要があり、ファブリック
のように織り目から液の漏出する材質をそのまま用いる
ことはできなかった。

そこで、第５図のようにファブリツク１ｏ裏面にプラス
チックフィルム１２を積層することにより不透液性を付
与した二層のファブリック製表皮、または第６図のよう
にファブリツク１０裏面に軟質つレタンフオーム（スラ
ブフオーム）１４とプラスチックフィルム１２を順次積
層することにより不透液性を付与した三層のファブリツ
タ製表皮、あるいはさらに他の構成材を積層した三層以
上の多層からなるファブリック製表皮を用いて表皮一体
成形することがなされるようになった。

（発明が解決しようとする課題） しかし、前記不透液性のファブリック製表皮を用いて表
皮一体成形されたファブリック製表皮−体発泡品は、プ
ラスチックフィルムの存在により表皮が非通気性になっ
ているため、表皮内外間における空気の流通が妨げられ
、圧縮時の発泡体の変形および圧縮解除時の発泡体の復
元がスムースに行われない問題がある。特に、自動車用
ヘッドレストあるいは座席クツション等のように、内部
の発泡体の変形により衝撃の緩和、振動の吸収等がなさ
れるものにあっては、前記発泡体のスムースな変形、回
復が阻害されることは大きな問題であった。

そこでこの発明は、内部の発泡体がスムースに変形、回
復し得るファブリック製表皮一体発泡品の製造方法を提
供せんとするものである。

（課題を解決するための手段） 前記目的を達成するため、この発明は、プラスチックフ
ィルムの積層によって不透液性が付与されたファブリツ
タ製表皮内面に液状発泡原料を注入し、その表皮と一体
に発泡させることにより、ファブリック製表皮一体発泡
品を製造する方法において、液状発泡原料の発泡後に表
皮に針を突き刺してプラスチックフィルムに小孔を開け
ることとしたのである。

（作用） プラスチックフィルムの積層により不透液性の付与され
たファブリック製表皮内面に注入された液状発泡原料は
、表皮から漏出することなく表皮と一体に発泡する。そ
して、その発泡終了後、表皮に突き刺された針によりプ
ラスチックフィルムに小孔が開けられ、所望のファブリ
ック製表皮−体発泡品が形成される。

このようにして得られたファブリック製表皮−体発泡品
は、前記プラスチックフィルムに開けられた小孔により
表皮に通気性が付与されているため、圧縮時および圧縮
解除時に表皮内外間の空気の流通が妨げられず、内部の
発泡体の変形、回復がスムースになされる。しかも、表
皮外面を構成するファブリックは、糸を織ったもの、あ
るいは編んだものであり、前記針によってファブリック
に形成される針孔が、ファブリックの織り目または網目
とほとんど区別できないため、その針孔により製品外観
が損なわれることもない。

（実施例） 以下、この発明の実施例について説明する。

第１図および第２図は、この発明の一実施例によるファ
ブリック製表皮一体発泡品の製造時を示す断面図、第３
図は得られたファブリック製表皮一体発泡品の部分拡大
断面図である。なお、前記従来技術の説明におけるもの
と同一のものについては同一番号を使用した。

この発明に用いられるファブリック製表皮１６は、ファ
ブリックを最外層とし、ポリウレタンフィルム等のプラ
スチックフィルムを最内層とする二層以上からなるもの
で、前記第５図のようにファブリツク１０裏面にポリウ
レタンフィルム等のプラスチックフィルム１２が積層さ
れた二層構造のもの、あるいは第６図のようにファブリ
ツク１０裏面に軟質ウレタンフオーム（スラブフオーム
）１４が積層され、更にその軟質ウレタンフオーム１４
にポリウレタンフィルム等のプラスチックフィルム１２
が積層一体止された三層構造がちなるもの等が用いられ
る。

そのようにしてなるファブリック製表皮１６を、所定形
状のキャビティを有する型２０のキャビテイ面に、プラ
スチックフィルム１２側が内側となるようにして装置す
る。

そして、そのファブリック製表皮１６内にウレタンフオ
ーム原料等からなる液状発泡原料２２を注入する。

ファブリツタ製表皮１６内に注入された液状発泡原料２
２は、該表皮１６内面のプラスチックフィルム１２によ
って表皮１６外へ漏出するのが防止された状態で発泡し
、表皮１６内を満たす。そして、ファブリック製表皮１
６内を満たした液状発泡原料２２は、その発泡時に発揮
される接着性により表皮１６と一体となった発泡品にな
る。

その後、その発泡品を型２０から取り出し、第２図のよ
うに針２６を所定間隔で設けたプレス板２８によりその
発泡品２４表面を押圧してその針２６をファブリック製
表皮１６に突き刺し、該表皮１６内面のプラスチックフ
ィルム１２に小孔を無数に開ける。プレス板２８は、全
部の針２６先端がプラスチックフィルム１２に届くよう
にするため、製品外面に沿う形状とするのが好ましい。

針２６は、表皮内面のプラスチックフィルム１２に小孔
を開けれるように該ファブリック製表皮１６の厚み以上
の長さとし、またファブリックに開けられる針孔を目立
たなくするために直径０．１〜２ｍｍ程度とし、更に該
表皮１６の通気性を良好とするため、プレス板１ｃｍ２
当たり８〜１４個設けるのが好ましい。

なお、液状発泡原料２２から形成された発泡体２５が独
立気泡率の高いもので、クラツシングにより連通気泡率
を高める必要がある場合には、前記プレス板２８による
発泡品表面の押圧時にクラツシングも兼ねるようにすれ
ば、作業効率を高めることができる。

これにより、第３図に示すファブリック製表皮一体発泡
品３０が得られる０図中３４は前記の針２６により開け
られた小孔、１０は前記したファブリック、１４は軟質
ウレタンフオームである。得られたファブリック製表皮
一体発泡品３０は、プラスチックフィルム１２に開けら
れた小孔３４を通って表皮１６内外間の空気が流通する
ため、圧縮時の変形および圧縮解除時の復元がスムース
になされる。また、ファブリック製表皮最外層のファブ
リック１０にも前記針により針孔が形成されるが、その
針孔はファブリックの織り目、網目とほとんど区別でき
ず目立つことがない。

第４図は、この発明の他の実施例を示すもので、発泡体
の全表面をファブリック製表皮で覆ったヘッドレストを
製造する場合において、プラスチックフィルムに小孔を
開ける際の断面図である０図中、２５はファブリック製
表皮１６内に液状発泡原料を注入して発泡形成された発
泡体、３８はスティ、４０はインサートである。

（効果） この発明は、前記の構成からなるなめ、圧縮時の変形お
よび圧縮解除時の復元がスムースなファブリック製表皮
一体発泡品を、該表皮外面に液状発泡原料の漏出を生じ
ることなく製造できる。また、この発明の実施により得
られたファブリック製表皮一体発泡品は、変形、回復が
妨げられないため、この種の発泡品に求められる衝撃の
緩和、振動吸収性等の特性が、裸の発泡品に比べて低下
することがない。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は、この発明の一実施例における製
造時を示す断面図、第３図はこの発明の実施により得ら
れたファブリック製表皮一体発泡品の部分拡大断面図、
第４図はこの発明の他の実施例における製造時を示す断
面図、第５図および第６図はファブリック製表皮の断面
図である。 １０： １４＝ １６： ２２： ３０＝ ファプリツタ、１２ニブラスチツクフイルム、軟質ウレ
タンファーム、 ファブリック製表皮、２０：型、

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. プラスチックフィルムの積層によって不透液性が付与さ
   れたフアブリック製表皮内面に液状発泡原料を注入し、
   その表皮と一体に発泡させることにより、フアブリック
   製表皮一体発泡品を製造する方法において、液状発泡原
   料の発泡後に表皮に針を突き刺してプラスチックフィル
   ムに小孔を開けることを特徴とするフアブリック製表皮
   一体発泡品の製造方法。