JPH03104921A - ポリベンゾチアゾール類繊維、ポリベンゾオキサゾール類繊維またはポリベンゾイミダゾール類繊維の製造方法 - Google Patents

ポリベンゾチアゾール類繊維、ポリベンゾオキサゾール類繊維またはポリベンゾイミダゾール類繊維の製造方法

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JPH03104921A
JPH03104921A JP23856089A JP23856089A JPH03104921A JP H03104921 A JPH03104921 A JP H03104921A JP 23856089 A JP23856089 A JP 23856089A JP 23856089 A JP23856089 A JP 23856089A JP H03104921 A JPH03104921 A JP H03104921A
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water
solution
fibers
polybenzothiazoles
fiber
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JP23856089A
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Hiroshi Takeda
弘 竹田
Chisato Kajiyama
千里 梶山
Masanori Motooka
本岡 正則
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、緻密性、均質性にすぐれたポリベンゾチアゾ
ール類繊維、ポリベンゾオキサゾール類繊維またはポリ
ベンゾイミダゾール類繊維の製造方法に関する。
発明の技術的背景 近年耐熱性樹脂として、ポリイミド樹脂に代わってポリ
ベンゾチアゾール類、ポリベンゾオキサゾール類または
ポリベンゾイミダゾール類などのような全芳香族へテロ
環状高分子化合物が注目されている。このような全芳香
族へテロ環状高分子化合物としては、以下に例示する化
合物がある。
ポリ(p−フヱニレンベンゾビスチアゾール)(PBT
) ポリ(2,6−ペンゾチアゾール)(八B P B T
)ボリ(P−フエニレンベンゾビスオキサゾール)(P
BO) ポリ (2.5−ペンゾオキサゾール)  (ABPB
O)ポリ(P−フエニレンベンゾビスイミダゾール)(
FBI) ポリ(2.5(6)一ベンゾイミダゾール)(^BPB
I)このような全芳香族へテロ環状高分子化合物は、耐
熱性に優れていると共に、すでに知られているようにポ
リイミド樹脂とは異なり、耐加水分解性もきわめて優れ
ている。
このような剛直な骨格構造を有している全芳香族へテロ
環状高分子化合物は、適当な溶媒を用いると溶液は液晶
性を示す。このような液晶溶液を紡糸することにより液
晶構造の特徴を持つ全芳香族へテロ環状高分子化合物か
らなる液晶性繊維が得られる。
たとえば特公昭60−50O538号公報などには、2
5−ジアミノー1.4−ベンゼンジチオール・ジノ1イ
ドロクロライド、4,6−ジアミノ−1.3−ベンゼン
ジオール・ジハイドロクロライドあるいはl, 2. 
4. 5テトラアミノベンゼン・テトラハイドロクロラ
イド等とテレフタル酸とをポリリン酸などの反応溶媒を
用いて重合させることにより、ポリベンゾチアゾール類
、ポリベンゾオキサゾール類、ポリベンゾイミダゾール
類などの全芳香族へテロ環状高分子化合物を製造するこ
とができることが記載されている。
そして、このような全芳香族へテロ環状高分子化合物は
、上記のような反応溶媒から析出させて分離すると、再
び有機溶媒に溶解させることが困難であるため、上記の
ようにして反応を行って得られた反応液をそのままある
いは希釈して紡糸原液としてウエット・スピニング法(
湿式紡糸法)あるいはドライ・ジェット/ウェット・ス
ピニング法(乾湿式紡糸法)と呼ばれる紡糸法を採用し
て紡糸される。
ところで、このような反応液中には、ポリベンゾチアゾ
ール類、ポリベンゾオキサゾール類、ポリベンゾイミダ
ゾール類などの全芳香族へテロ環状高分子化合物が、通
常は5〜20重量%の高濃度で含有されており、このよ
うな高濃度では全芳香族へテロ環状高分子化合物は、反
応液中ですでに液晶相を形成していることがあり、この
場合直交ニコル下で溶液には偏光が観察される。また、
液晶柑勺形成していなくても、この高分子化合物は相互
に高い凝集状態にあり、ある種のトメイン構造を形成し
ている。
このような反応液を紡糸原液としてウエット・スピニン
グ法(湿式紡糸法)、ドライ・ジェット/ウエット・ス
ピニング法(乾湿式紡糸法)で紡糸を行うと、凝固浴に
接触した液体糸と凝固剤(凝固浴)との間に溶媒と凝固
剤との相互拡散が起こり液体糸内部で高分子の沈澱が発
生し繊維が形威される。このようにして形成された繊維
は著しい膨潤状態にあり、かつ多孔粒状の沈澱組織を含
んでいる。
ところで、このようにして得られた繊維は、耐熱性の点
では、ポリイミド繊維と同等もしくはそれ以上の耐熱性
を示すにもかかわらず、多孔粒状の沈澱組織を含んでい
るため非常に脆く、また伸度が低いために延伸ができな
いとか加工性が悪いと言う問題点があった。したがって
、上記のような全芳香族へテロ環状高分子化合物の繊維
に関する従来技術においては、全芳香族へテロ環状高分
子化合物の有している耐熱性および耐加水分解性などの
優れた特性を有効に利用することができなかった。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術における問題点すなわ
ち脆さ等を解決し、緻密性、均質性に優れた繊維を得よ
うとするものであり、緻密性、均質性にすぐれたポリベ
ンゾチアゾール類、ポリベンゾオキサゾール類、ポリベ
ンゾイミダゾール類の繊維を製造方法を提供することを
目的としている。
発明の概要 本発明に係る緻密性、均質性にすぐれたポリベンゾチア
ゾール類繊維、ポリベンゾオキサゾール類繊維またはポ
リベンゾイミダゾール類繊維の製造方法は、ポリリン酸
、メタンスルホン酸またはこれらの屈合物にポリベンゾ
チアゾール類、ポリベンゾオキサゾール類、ポリベンゾ
イミダゾール類を溶解し、得られた溶液を、95%以上
の水を含む水混合液からなる凝固浴あるいは水100%
の水単独凝固浴に、凝固浴の温度を−10℃以上30℃
以下、好ましくは−5℃以上20℃以下に保って紡糸す
ることを特徴としている。
本発明に係る製造方法によれば、緻密性、均質性にすぐ
れたポリベンゾチアゾール類、ポリベンゾオキサゾール
類またはポリベンゾイミダゾール類の繊維が得られる。
発明の具体的説明 以下本発明の緻密性、均質性にすぐれたポリベンゾチア
ゾール類繊維、ポリベンゾオキサゾール類繊維またはポ
リベンゾイミダゾール類繊維の製造方法について具体的
に説明する。
本発明に係る繊維の製造方法において使用される高分子
化合物は、ポリベンゾチアゾール類、ポリベンゾオキサ
ゾール類またはポリベンゾイミダゾール類であり、具体
的にはこのような高分子化合物としては、上述の式で示
したPBT,ABPBT,PBOSABPBOSPB 
I、およびABPB1などの全芳香族へテロ環状高分子
化合物を挙げることができる。なお、本発明においては
、上記のような全芳香族へテロ環状高分子化合物単独で
使用することもできるし、2種類以上を組み合わせて使
用することもできる。2種類以上の全芳香族へテロ環状
高分子化合物を組み合わせて使用する場合、2種類以上
の全芳香族へテロ環状高分子化合物を、たとえば、以下
に記載する方法等により、それぞれ個別に合威して、得
られた反応液を混合し、更に希釈する方法により2種煩
以上の全芳香族へテロ環状高分子化合物を得ることがで
きる。これとは別に2種類以上のコモノマーを用いた全
芳香族へテロ環状高分子共重合化合物においても所望の
結果を得ることができる。
このような全芳香族へテロ環状高分子化合物のうち、た
とえば、上記PBTは、2.5−ジアミノ14−ベンゼ
ンゾチオール・ジノ)イドロクロライド(DABDT)
とテレフタル酸(TA)とを、ポリリン酸の存在下で反
応させることにより合成することができる。
また、PBOは、4.6−ジアミノー1.3−ベンゼン
ジオール・ジハイドロクロライド(DAR)とテレフタ
ル酸(TA)とを、ポリリン酸の存在下で反応させるこ
とにより合成することができる。
さらに、A. B P B Tは、3−アミノー4−ヒ
ドロキシベンゾイックアシッド・ハイドロクロライト(
^HA旧を、ポリリン酸の存在下で反応させることによ
り合或することができる。
さらに、PBIおよびABPB 1等も上記の方法に準
じて製造することができる。
上記の反応の際に用いられるポリリン酸は、この反応に
おいて、反応溶媒として作用すると共に、反応触媒とし
ても作用する。
ここで、ポリリン酸(PPA)は一般に次ぎに示す式で
表すことができる。
Hn+2   Pn   O3n+1 上記のようなポリリン酸はオルトリン酸(H3p o 
< )を加熱して脱水縮合する方法および五酸化リン(
P205)に水をくわえた後、加熱する方法等により調
製することができる。
このようなポリリン酸は、ボリメリツクなプロトン酸で
あり、かつ酸無水物であって、室温で無色透明で粘稠な
シロップ状態で存在しているうたとえば、全芳香族へテ
ロ環状高分子化合物を合威する際の反応条件等を、ポリ
リン酸(PPA)に、46−ジアミノー1,3−ベンゼ
ンジオール・ジハイドロクロライド(DARIとテレフ
タル酸(T^)とを添加して合成する場合を例にとって
説明する。PPA中にDARを添加して減圧下に50〜
80°Cに約20時間加熱すると、次式に示すようにD
ARから塩化水素が除去されると共に、DARにPPA
が付加ずる。
またポリリン酸(PPA)にテレフタル酸(TA)を添
加すると、次式に示すようにTAとPPAとの付加物が
生成する。
ついで、このような混合液を不活性ガス気流中で撹拌し
ながらさらに加熱する。この場合の反応温度は、通常は
、80〜100℃であり、引続いてさらにこの反応を、
100〜180℃の範囲の温度で行なうことが好ましい
このようにして反応を行うことにより、反応の進行にと
もなって、反応液の粘度が次第に上昇する。すなわち、
上記のような条件で反応させることにより、30℃のメ
タンスルホン酸中で測定した極限粘度[η]が、通常2
〜5 0 d l / Hの範囲内にある全芳香族へテ
ロ環状高分子化合物を得ることができる。
そして上記のようにして反応を行なうことにより、反応
液中における全芳香族へテロ環状高分子化合物の濃度は
、通常2〜50重量%になる。
上記のような濃度の全芳香族へテロ環状高分子化合物の
PPA溶液は、溶液中で全芳香族へテロ環状高分子化合
物が液晶相を形戊し、直交ニコル下で偏光が観察される
。このような反応液をそのままあるいは希釈して紡糸す
る。希釈溶媒は、反応溶媒と同一であっても異なってい
てもよい。したがって本発明においては上記のようにし
て得られた反応液を、ポリリン酸、メタンスルホン酸お
よび/または硫酸を用いて希釈することができる。
さらに上記のポリリン酸、メタンスルホン酸および硫酸
以外にも、本発明で使用する溶液の特性を損なわない範
囲内で、クロロ硫酸、トリフルオロ硫酸等の極性溶媒を
使用することもできる。
このような溶液を、たとえばウエット・スピニング法、
トライ・ジェット/ウエット・スピニング法を採用して
紡糸する。
ところで前述したように、このような反応液を紡糸原液
としてウエット・スピニング法(湿式紡糸法)、ドライ
・ジェット/ウエット・スピニング法(乾湿式紡糸法)
で紡糸すると、凝固浴に接触した液体糸と凝固剤(凝固
浴)との間に溶媒と凝固剤との相互拡散が起こり、液体
糸内部では溶媒の溶出と凝固剤の侵入によって相分離が
起こり、次いで高分子の沈澱が発生し、発生した沈澱の
集合体によって繊維が形威される。このようにして形成
された繊維は著しい膨潤状態にあり、かっ注澱組織は粒
状沈澱体で多くのミクロボイドを含有する組織からなる
ところで、このようにして得られた繊維は、耐熱性の点
では、ポリイミド繊維と同等もしくはそれ以上の耐熱性
を示すにも拘らず、多孔粒状の沈澱組織からなるため非
常に脆く、また強度、伸度が低く延伸ができないとか加
工性が悪い。
これは、繊維を形成している粒状沈澱体の粒子相互の境
界部分に応力が集中し、この部分の剥離やズレを生じこ
れか起点となって容易に破断に到るためてあると考えら
れる。
本発明では、このような問題点を以下のようにして解決
している。すなわち、本発明では、上記のような溶液を
、95重量%以上の水を含む水混合液からなる凝固浴あ
るいは水のみからなる凝固浴に、凝固浴の温度を−10
℃以上30℃以下、好ましくは−5℃以上20℃以下に
保って吐出して紡糸することによって、緻密性および均
質性に優れたポリベンゾチアゾール類繊維、ポリベンゾ
オキサゾール繊維またはポリベンゾイミダゾール類繊維
を得ている。
水と混合される溶媒としては、具体的には、たとえばポ
リリン酸、メタンスルホン酸、硫酸などが用いられる。
前述したように、これらの紡糸原液をウエット・スピニ
ング法(湿式紡糸法)、ドライ・ジェット/ウエット・
スピニング法(乾湿式紡糸法)で紡糸すると、凝固浴に
接触した液体糸と凝固剤(凝固浴)との間に溶媒と凝固
剤との相互拡散が起こり、液体糸内部では溶媒の溶出と
凝固剤の侵入によって相分離が起こり、次いで高分子の
沈澱が発生し沈澱の集合体として繊維が形成される。
形成された繊維は著しい膨潤状態にあり、かつ沈澱組織
は粒状沈澱体で多くのミクロボイドを含有する組織から
なる。
この時、凝固浴組成と凝固塔温度を上記のような範囲に
すると、液体糸と凝固剤(凝固浴)との間の溶媒・凝固
剤の相互拡散速度、それに伴って起こる液体糸内の相分
離の早さ、それによる沈澱の構造を制御することができ
、緻密性、均質性にすぐれた繊維が得られることができ
る。
第1図に本発明の製造方注で採用される紡糸装置の一例
を模式的に示す。第1図に示すように、本発明で使用す
ることが出来る紡糸装置は、全芳香族へテロ環状高分子
化合物のPPA溶液等が充填されている容器1と、この
溶液を吐出するギアポンプ2を含む紡糸口金3と、紡糸
口金3から吐出された吐出物を凝固させる凝固浴4と、
捲取装置5とからなる。凝固浴中に吐出された糸は、凝
固浴中で溶媒が除去される。
本発明の方法により得られた繊維は、ポリイミド繊維と
同等ともし《はそれ以上の耐熱性を有している。
しかも、本発明の方法により得られた繊維は、ポリイミ
ドと異なり耐水性に優れ、加水分解されることがない。
このようにして得られた繊維(凝固糸)は、水中から引
き上げられた後、通常は乾燥される。乾燥は、乾燥温度
を通常は20〜100℃の範囲、乾燥時間を通常は1分
間以上に設定して行われる。
乾燥された糸(乾燥糸)中の水分の含有率は、通常は0
.1重量%以下、好ましくは0.01重量%以下になる
このようにして得られた乾燥糸は、そのままあるいは熱
処理して使用することもできるが、必要ならばさらに延
伸することにより強度の高い延伸繊維を得ることが可能
である。
上記のような乾燥糸の延伸は、延伸倍率を通常は1〜2
00%の範囲、延伸温度を通常は20〜500℃の範囲
に設定して行われる。なお、上記のようにして延伸を行
った後、得られた延伸繊維を熱固定することもできる。
発明の効果 本発明に係る製造方法によれば、ポリベンゾチアゾール
類、ポリベンゾオキサゾール類またはポリベンゾイミダ
ゾール類等について、特に耐熱性及び耐加水分解性に優
れ、緻密性、均質性にすぐれた全芳香族へテロ環状高分
子化合物からなる繊維を得ることができる。
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明
はこれら実施例により限定されるものではない。
実施例1および比較例1 実施例1 濃度85%のH PO4を40重量%と、濃度3 115%のポリリン酸( H 3P 0 4ベース)6
0重量%とを混合してP 2 0 sの含有率が74.
9%のポリリン酸溶液(PPA溶液)を調製した。
上記のPPA溶液88.6gと、22.82gの46−
ジアミノー13−ベンゼンジオール・ジハイドロクロラ
イド(DAR)とを200mlのレジンケトル内で混合
した。この混合物を撹拌した後、減圧下に50〜80℃
の温度に約20時間加熱することによりDARから塩化
水素を除いた。この化合物に17.96gのテレフタル
酸(T^)を添加し、さらに61.2gのP 2 0 
sを添加して、この混合物中のP205の含有率を87
.2重量%にした。この混合物を、アルゴン気流下に油
浴を用いて100℃で15時間撹拌した。加熱撹拌する
ことによっては、混合液のバルク粘度の著しい上昇はみ
られなかった。
ついでこの混合液を激しく撹拌しながら、油浴の温度を
40分以内に100℃から178℃にし、この温度で2
5時間維持し、ついで1時間以内に185℃にまで上昇
させ、この温度で25時間反応させた。
上記のようにしてポリ(p−フエニレンベンゾビスオキ
サゾール) (PBO)が13.6重量%含有されてい
る反応溶液が得られた。
この反応液の一部を取り出し、反応の際に調製したPP
A溶液を添加して十分に攪拌し、PBO濃度3.52重
量%の溶液を希釈調製した。
PBOは極限粘度=11.1dl/g (30℃、メタ
ンスルホン酸)であった。
溶液の粘度(90℃、ずり速度1sec−1))は10
4ボイズであった。この溶液を120℃に加熱しつつギ
アポンプ式紡糸装置を用いて乾湿式紡糸(エアーギャッ
プ1.5an)で、100〜95%の水を含む5℃に保
持された凝固浴へ紡糸し、ついで25℃で24時間水洗
した。水洗後の糸中のP 2 0 s濃度は、0.00
21重量%にまで低下した。湿潤状態のまま評価したこ
の繊維の破断伸度は130%であった。
この繊維を水中から取り出し、80℃で12時間乾燥し
た。乾燥糸の水分含有率は0.01重量%、直径は35
μmであった。この乾燥糸の破断面の走査型電子顕微鏡
写真を第2図に示す。
比較例1 実施例1において、溶液を45%PPA/55%水組戊
、30℃の凝固浴とした以外は実施例1と同一条件で紡
糸し繊維を得た。水洗後の糸中のP 2 0 s濃度は
、0.0021重量%、湿潤状態の繊維の破断伸度は5
5.5%、80℃で12時間乾燥した糸の水分含有率は
0.01重量%であった。得られた乾燥糸の破断面の走
査型電子顕微鏡写真を第3図に示す。
実施例1と比較例1の違いは、凝固浴の組或と温度の違
いである。第2図と第3図とを比較すると、実施例1の
繊維では表面から中心に向かって緻密で均質な構造が形
成されていることがわかる。
これに対し、比較例1の繊維では多孔粒状構造で多数の
ボイドを含むことがわかる。両者の構造の違いは明かで
ある。
次に、実施例1および比較例1に示した繊維について、
強伸度、密度、X線小角散乱能、繊維を180゜折り曲
げる操作を繰り返し行い切断までに要した折り曲げ回数
等を測定し比較した。密度、X線小角散乱能は緻密性、
均質性の尺度であり、折り曲げ回数はタフネスの尺度で
ある。実施例lおよび比較例■に明らかな違いが見られ
る。
結果を表■に示す。
表1 実施例1と同様の反応によって、一ポリ(pフエニレン
ベンゾビスオキサゾール) (PBO)が45.9重量
%含有するPPA溶液を得た。
この反応液に、反応の際に調製したPPA溶液を添加し
て、PBO濃度の異なる溶液を希釈調製した。PBOは
極限粘度=7.89dl/g(30℃、メタンスルホン
酸)であった。
この溶液をギアポンプ式紡糸装置を用いて乾湿式紡糸(
エアーギャップ1.5cm)で凝固浴へ紡糸し、25℃
で24時間水洗した。水洗後の糸中のP205濃度は、
0.0011重量%であった。
この繊維を水中から取り出し、120℃で20分間乾燥
した。乾燥糸の水分含有率は0.01重量%であった。
得られた繊維の性質を比較した。
結果を表2に示す。
表2 実施例1と同様の反応によって、ポリ(p−フェニレン
ベンゾビスオキサゾール) (PBO)が55.3重量
%含有するPPA溶液を得た。
この反応液を水に沈澱させてPBO粉末とし十分に水洗
してPPAを完全に除去したPBO粉末を調製した。P
BOは極限粘度=24.3dl/g(30℃、メタンス
ルホン酸)であった。このPBO粉末を80℃に保持し
たメタンスルホン酸、メタンスルホン酸(70)/PP
A (30)混合溶媒に溶解して所定の溶液を調製した
この溶液を押出し式紡糸装置を用いて乾湿式紡糸(エア
ーギャップ1.5ao)で凝固浴へ紡糸し、25℃で2
4時間水洗した。水洗後の糸中のP205濃度は検出で
きない程度に微量であった。この繊維を水中から取り出
し、1 2 0 0Cで20分間乾燥した。乾燥糸の水
分含有率は0.01重量%であった。得られた繊維を実
施例1および比較例1について行ったと同様の方法で繊
維性質を比較した。
結果を表3に示す。
表3 査型電子顕微鏡写真であり、第3図、比較例で得られる
繊維の破断面の走査型電子顕微鏡写真である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る製造方法で採用される紡糸装置
を模式的に示す図である。 ↓・・容器 3・・・紡糸口型 5・・・捲取装置 2・・・ギアポンプ 4・・・凝固浴

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリリン酸、メタンスルホン酸、硫酸またはこれ
    らの混合物にポリベンゾチアゾール類、ポリベンゾオキ
    サゾール類またはポリベンゾイミダゾール類を溶解し、
    得られた溶液を、95重量%以上の水を含む水混合液か
    らなる凝固浴あるいは水単独凝固浴に、凝固浴の温度を
    −10℃以上30℃に保って紡糸することを特徴とする
    ポリベンゾチアゾール類繊維、ポリベンゾオキサゾール
    類繊維またはポリベンゾイミダゾール類繊維の製造方法
JP23856089A 1989-09-14 1989-09-14 ポリベンゾチアゾール類繊維、ポリベンゾオキサゾール類繊維またはポリベンゾイミダゾール類繊維の製造方法 Pending JPH03104921A (ja)

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