JP3685049B2 - ポリベンザゾールおよびその繊維 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高強度で耐熱性の高い繊維やフィルムに成形することができるポリベンザゾールおよびそれから得られる繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリベンゾビスオキサゾール、ポリベンゾビスチアゾール、ポリベンゾビスイミダゾールに代表されるポリベンザゾール類は、高強度(例えば高引張強度)、高弾性率(例えば高引張弾性率)で耐熱性の高い繊維やフィルムに成形することができる。こうしたポリベンザゾール類は、その特徴である高強度、高弾性率を発現させるために、数平均重合度100以上にまで反応を進行させ、液晶性を示すポリマー濃度のドープから成形することが好ましいが、そのためには、特開平6−316636号公報に記載されているように、五酸化リンで高濃度にしたポリリン酸中でポリマーを製造することが必要である。この方法で得られるポリマードープは、剛直な分子鎖を持つポリマーが高濃度で溶解しているために、極めて粘度が高いものとなり、繊維化は難しくなる。特に期待される物理的性質を引き出すために、紡糸速度を速く、単糸デニールを細くした場合には、糸切れが非常に多く発生し、生産性を大きく低下させてしまう。
【0003】
こうした生産性の低さを解決する手段として、装置面での改良が進められている。例えば、特開平7−157918号公報では、繊維を製造する場合、口金の形状を工夫することにより、高速でかつ単糸デニールの小さい条件下での生産性を上げることを提案している。しかし、こうした装置面での改良では効果が不十分であり、ポリマー自体の改良が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高速でかつ単糸デニールが小さい条件でも、糸切れがなく安定に生産するのに好適なポリベンザゾール、およびそれからなる繊維を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリベンザゾール中の未反応のBB−PBZモノマーの残留量を0.010重量%以下とすることにより、上記課題を解決し、その生産性を大幅に改善出来ることを見出し、ついに本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は以下の通りである。
(1) 下記一般式(I)で表されるAA−PBZモノマーと下記一般式(II)で表されるBB−PBZモノマーとを脱水重縮合してなり、かつBB−PBZモノマーの残留量が0.010重量%以下であるポリベンザゾール。
【0007】
【化3】
【0008】
(式中、Arは四価の芳香族有機残基を示し、XはO、SまたはNHを示す。)
【0009】
【化4】
【0010】
(式中、Zは置換されていてもよい二価の芳香族有機残基を示し、Wはカルボキシル基またはカルボキシル基から誘導されるAA−PBZモノマー中の−XHと反応し得る基を示す。)
(2) AA−PBZモノマーが4,6−ジアミノレゾルシノールである、上記(1)記載のポリベンザゾール。
(3) BB−PBZモノマーがテレフタル酸である、上記(1)記載のポリベンザゾール。
(4) ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールである、上記(1)記載のポリベンザゾール。
(5) BB−PBZモノマーの残留量が0.005重量%以下である、上記(1)記載のポリベンザゾール。
(6) 数平均重合度が30以上である、上記(1)記載のポリベンザゾール。
(7) 数平均重合度が200以上である、上記(1)記載のポリベンザゾール。
(8) 上記(1)〜(7)のいずれかに記載のポリベンザゾールを成形してなる繊維。
(9) 引張強度が35g/d以上である、上記(8)記載の繊維。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明のポリベンザゾールは、上記一般式(I)で表されるAA−PBZモノマーと上記一般式(II)で表されるBB−PBZモノマーとを脱水重縮合してなるポリマーである。
【0012】
本発明で使用されるAA−PBZモノマーは上記一般式(I)で表され、当該一般式(I)において、Arは四価の芳香族有機残基であり、例えば、ベンゼンテトライル基、ビフェニルテトライル基等が挙げられ、中でも特にベンゼンテトライル基が好ましい。XはO、SまたはNHである。
【0013】
上記一般式(I)で表されるAA−PBZモノマーの具体例としては、4,6−ジアミノレゾルシノール、2,4−ジアミノ−1,5−ベンゼンジチオール、2,5−ジアミノ−1,4−ベンゼンジチオール、1,2,4,5−テトラアミノベンゼン、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラミン等が挙げられる。また、これらのモノマーの塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩を使用することも可能である。
【0014】
本発明で使用されるBB−PBZモノマーは上記一般式(II)で表され、当該一般式(II)において、Zは置換されていてもよい二価の芳香族有機残基であり、例えば、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等が挙げられ、中でも特にフェニレン基が好ましい。当該芳香族有機残基の置換基としては、水酸基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、ハロゲン原子またはスルホン酸基等が挙げられる。これら置換基は1つでもそれ以上でもよい。
【0015】
Wはカルボキシル基またはカルボキシル基から誘導される上記一般式(I)のAA−PBZモノマー中の−XHと反応し得る基であり、具体的には、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、カルボン酸ハライド基が挙げられる。
【0016】
上記一般式(II)で表されるBB−PBZモノマーの具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等のジカルボン酸;テレフタル酸ジクロライド、イソフタル酸ジクロライド、4,4’−ビフェニルジカルボン酸ジクロライド、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロライド等のジカルボン酸ジハライド;テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、4,4’−ビフェニルジカルボン酸ジメチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル等のジカルボン酸ジエステル等が挙げられる。
【0017】
従って、本発明のポリベンザゾールとしては、ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾール、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール、ポリパラフェニレンベンゾビスイミダゾール等の他に、下記一般式(1)〜(3)で表される繰り返し単位を有するポリマーが挙げられる。これらの繰り返し単位は1種のみでも2種以上であってもよい。
【0018】
【化5】
【0019】
(式中、X、Zは前記と同義である。)
【0020】
Zの具体例としては、例えば、下記一般式(4)〜(7)が挙げられる。
【0021】
【化6】
【0022】
(式中、R1 ,R2 は同一または異なってもよく、それぞれ水素原子、水酸基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、ハロゲン原子またはスルホン酸基等を表す。)
【0023】
本発明においてはポリベンザゾールは共重合体であってもよく、その形態はランダム、シーケンシャルあるいはブロックのいずれでもよい。また、50重量%を超えない範囲でポリアラミドまたはポリイミドと共重合しても良い。
【0024】
本発明においては、目的とする生産性改善の点から、ポリベンザゾールとして、ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾール、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール、ポリパラフェニレンベンゾビスイミダゾールが好ましい。
【0025】
本発明においては、ポリベンザゾールの数平均重合度は、好ましくは30以上であり、より好ましくは100以上、特に好ましくは200以上である。数平均重合度が30未満であると、高強度、高弾性率の繊維やフィルムを得ることができないおそれがあり、好ましくない。なお、数平均重合度は、ポリマーをメタンスルホン酸に溶解し、強アニオン交換樹脂カラムを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより決定することができる。
【0026】
本発明においては、ポリベンザゾールの極限粘度は、メタンスルホン酸中で25℃で測定した場合、好ましくは10dl/g以上、より好ましくは15dl/g以上、特に好ましくは20dl/g以上である。極限粘度が10dl/g未満であると、高強度、高弾性率の繊維やフィルムを得ることができないおそれがあり、好ましくない。
【0027】
ポリベンザゾールは、ポリベンゾビスオキサゾールの場合、例えば、4,6−ジアミノレゾルシノールと芳香族ジカルボン酸またはその誘導体と反応させることにより、ポリベンゾビスチアゾールの場合、例えば、2,5−ジアミノ−1,4−ベンゼンジチオールと芳香族ジカルボン酸またはその誘導体と反応させることにより、ポリベンゾビスイミダゾールの場合、例えば、1,2,4,5−テトラアミノベンゼンと芳香族ジカルボン酸またはその誘導体と反応させることにより、それぞれ製造される。
【0028】
当該反応は、ポリリン酸中、または五酸化リンを加えたポリリン酸中で行われる。通常、ポリリン酸の濃度はリン酸換算で110〜130重量%のものが反応に用いられる。ポリマードープに好ましいポリリン酸の最終的な濃度は105〜120重量%であり、より好ましくは112〜118重量%、さらに好ましくは115〜117重量%である。
【0029】
繊維に成形した場合に繊維に望ましい物理的特性を発現させるために、ポリマードープは液晶性を示すことが必要である。そのためには、ポリマー濃度は約7重量%以上、より好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは14重量%以上が好適である。最大ポリマー濃度はポリマーの溶解度やドープ粘度によって実施可能性の制約を受けるため、ポリマー濃度30重量%以上のドープを用いることはほとんど無く、通常20重量%以下の濃度のドープを使用する場合がほとんどである。
【0030】
ポリマーの重合反応温度は、50〜70℃付近から漸次温度を上げていき、最終的には200℃以上の温度で反応させ、目的とする重合度まで達した時点で直ちに温度を180℃以下に下げ、反応がそれ以上進行しないようにする。反応温度を230℃以上に上げることは、ポリマーの劣化を招くだけでなく、装置の腐食も進むため、好ましくない。反応時間は温度に依存するが、おおよそ、70〜130℃で2〜5時間、150℃〜180℃で2〜8時間、180〜210℃で1時間程度である。
【0031】
所望の重合度を得るための方法としては、予めAA−PBZモノマーとBB−PBZモノマーのモル比のいずれか一方を過剰に仕込む方法、もしくはその後に不足分のモノマーを追加して調整する方法;o−アミノフェノールや安息香酸等の末端封鎖剤を用いる方法;軸トルク等でポリマードープの粘度を観察し(このポリマードープの粘度によりポリマーの重合度がわかる)、所望の重合度に到達した時点で、温度を下げて反応を実質的に停止する方法;等があり、これらの方法を組み合わせて使用してもよい。
【0032】
本発明においてポリベンザゾール中の未反応のBB−PBZモノマーの残留量とは、ポリベンザゾールの重量と未反応のBB−PBZモノマーの残留重量の合計量に対する割合をいう。
【0033】
未反応のBB−PBZモノマーの残留量が0.010重量%以下のポリベンザゾールは、上記の所望の重合度を得るための方法で挙げた方法に加えて、以下の方法により得られる。即ち、ポリベンゾビスオキサゾールの場合は、例えば、4,6−ジアミノレゾルシノールを芳香族ジカルボン酸またはその誘導体よりも0.1〜1.0モル%過剰に用い、ポリベンゾビスチアゾールの場合は、例えば、2,5−ジアミノ−1,4−ベンゼンジチオールを芳香族ジカルボン酸またはその誘導体よりも0.1〜1.0モル%過剰に用い、ポリベンゾビスイミダゾールの場合は、例えば、1,2,4,5−テトラアミノベンゼンを芳香族ジカルボン酸またはその誘導体よりも0.1〜1.0モル%過剰に用い、かつ200℃以上の温度で5分以上反応させ、重合反応終了後、減圧により未反応のBB−PBZモノマーを除くことによって得られる。BB−PBZモノマーが昇華性である場合には、180℃以上で数分間〜数10分間ホールドし、二軸の混練機のような高剪断場で表面更新を盛んに行って除去することもできる。
【0034】
また、以下の方法によっても得られる。即ち、重合反応を2段階に分け、まず、第1段階では、AA−PBZモノマーをBB−PBZモノマーよりも2.0−5.0モル%過剰に用いて、低重合度のポリベンザゾールのオリゴマーを得る。次いで、第2段階で、このオリゴマーと、メジアン径3μm以下のBB−PBZモノマーをポリリン酸に十分に分散させたBB−PBZモノマーのスラリーとを、単軸または多軸押出機に連続的に供給する。押出機中で190〜230℃で5〜30分間滞留させて反応させることにより、BB−PBZモノマーの残留量が0.010重量%以下のポリベンザゾールのポリマードープが得られる。ここで、BB−PBZモノマーのスラリーは、115重量%以上のポリリン酸に真空下で24時間以上攪拌して分散させたものであり、固形分濃度は3−15重量%、スラリー粘度は50〜500poise(60℃における)であることが好ましい。この範囲を外れると、押出機中での上記オリゴマーとの混合が不十分となったり、BB−PBZモノマーの残留量が多くなってしまうおそれがある。
【0035】
このようにして得られた本発明のポリベンザゾールの特徴は、未反応のBB−PBZモノマーの残留量が0.010重量%以下、好ましくは0.005重量%以下、より好ましくは0.001重量%以下である。この残留量が0.010重量%を超えると、高速でかつ単糸デニールが小さい条件で繊維化した際に、糸切れが生じて安定に生産することができない。
【0036】
一方、AA−PBZモノマーは残留しても影響はほとんどない。0.1重量%程度残存した場合でも、BB−PBZモノマーの残留量が0.010重量%以下であれば、高速でかつ単糸デニールが小さい条件で繊維化した際に、糸切れが生じることはない。
【0037】
ポリベンザゾールを繊維に成形する方法に関しては多数の特許が提案されており、4,6−ジアミノレゾルシノールを用いて得られるポリベンゾアゾールポリマーおよびコポリマーも、従来公知の方法、例えば、米国特許5296185号、米国特許5294390号により製造することができる。
【0038】
以下、本発明の一実施形態である、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールを例に挙げて製造方法を具体的に説明する。
【0039】
4,6−ジアミノレゾルシノール2塩酸塩、微粉化された、特に好ましくはメジアン径が3μm以下のテレフタル酸、116重量%のポリリン酸および五酸化リンをリボン型の攪拌翼を備えた槽型の反応器に仕込む。この際、ポリマー濃度は14重量%となるように、また反応終了後のポリリン酸の濃度が116重量%になるように各原料の仕込み量を調整し、さらに、4,6−ジアミノレゾルシノール2塩酸塩を微粉化されたテレフタル酸に比べ、0.1〜0.5モル%過剰となるように調整する。
【0040】
上記各原料を仕込んだ後、攪拌しながら約70℃から徐々に温度を上げて、160℃程度で5〜8時間反応させる。さらに反応を進行させるために、2軸の混練機の様な強力な剪断力を持つ反応器に供給する。温度を210℃まで上げて反応を進め、攪拌に要する軸トルクによりポリマードープの粘度を観察し(このポリマードープの粘度によりポリマーの重合度がわかる)、所望の重合度に到達した時点で、直ちに温度を170〜180℃まで下げる。温度を170〜180℃に保ったまま、10mmHg以下に系を減圧し、残留している未反応のテレフタル酸を反応系から除いて、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールのポリマードープを得る。
【0041】
また別の方法としては、4,6−ジアミノレゾルシノール2塩酸塩を、微粉化された、特に好ましくはメジアン径が3μm以下のテレフタル酸に比べ、2.0〜5.0モル%過剰となるように、4,6−ジアミノレゾルシノール2塩酸塩、微粉化されたテレフタル酸を、上記と同様に、116重量%のポリリン酸および五酸化リンと共に、リボン型の攪拌翼を備えた槽型の反応器に仕込む。上記各原料を仕込んだ後、攪拌しながら約70℃から徐々に温度を上げて、160℃程度で5〜10時間反応させて、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールのオリゴマーを得る。このオリゴマーと、メジアン径約2.0μmの超微粉化したテレフタル酸を約116重量%ポリリン酸中に約10重量%となるように分散させたスラリーであって、真空下で24時間以上攪拌した、粘度160poise(60℃における)のテレフタル酸スラリーとを、二軸押出機に供給する。二軸押出機を190〜220℃に加熱して反応を完結させて、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールのポリマードープを得る。
【0042】
このようにして得られたポリマードープにおけるポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール中の未反応のテレフタル酸の残留量は0.010重量%以下となる。
【0043】
このようにして得られたポリマードープを、紡糸部に供給し、直径0.1〜0.3mmの紡糸口金から通常100℃以上の温度で非凝固性の気体中、例えば、窒素中に吐出する。吐出されたドープ糸条(ポリリン酸を抽出する前の状態にある糸条)は、ゴデットロールなどの応力隔離装置により200m/min以上の一定の速度で引き取られ、非凝固性の気体中で延伸される。
【0044】
糸条吐出後の冷却により固化したドープ糸条は、水系もしくはアルコール系の溶液が用いられた凝固浴に導かれる。凝固浴を通過した糸条はゴデットロールを通過し、最終的に水、メタノール等の抽出浴中において、糸条が含有するリン酸が1.0重量%以下、好ましくは0.5重量%以下となるまで洗浄される。さらに水酸化ナトリウム水溶液などで中和、次いで水洗される。
【0045】
このような処理の後、高温空気などを用いた乾燥機により乾燥される。かくして得られる繊維は、好ましくは35g/d以上、より好ましくは40g/d以上の十分な引張強度と、好ましくは1000g/d以上、より好ましくは1100g/d以上の十分な高引張弾性率を有している。また、この紡糸の工程中、糸切れの発生頻度は好ましくは1件/10万m以下、より好ましくは1件/20万m以下である。なお、本発明でいう「繊維」とは、マルチフィラメント、ステープルファイバーおよびモノフィラメントを含む。
【0046】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は実施例により限定されるものではない。尚、実施例中、ポリベンザゾールポリマーの極限粘度はメタンスルホン酸を溶媒として、25℃で測定した値である。未反応のBB−PBZモノマーの残留量は、ポリマーをメタンスルホン酸に溶解した後、水とヘキサフルオロイソプロパノールの混合溶媒で低分子量物を抽出し、高速液体クロマトグラフィーで定量した。また、ポリベンザゾールの数平均重合度は、ポリマーをメタンスルホン酸に溶解し、強アニオン交換樹脂カラムを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより決定した。また、引張強度および引張弾性率は、JIS L 1096に従って測定した(温度20℃、湿度65%RH、チャック間距離20cm、引張速度20cm/min)。
【0047】
実施例1
116重量%のポリリン酸43.86kgに窒素気流下、五酸化二リン14.49kgを加えた後、4,6−ジアミノレゾルシノール2塩酸塩9.10kg、およびメジアン径2μmの微粉化したテレフタル酸7.05kgを加え、70℃で槽型反応器内で1時間攪拌混合した。4時間かけて150℃にまで温度を上げ、さらに10時間加熱混合した後、210℃に加熱した単軸の押出機にギヤポンプで供給した。押出機から吐出されたドープを180℃に冷却しながら、ベントラインを備えた2軸押出機に供給し、ベントラインから減圧にして未反応モノマーを除いた。こうして得られたシス−ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールのポリマードープ中のポリマーの極限粘度は30dl/gであり、数平均重合度は440であった。また、未反応のBB−PBZモノマーであるテレフタル酸の残留量は、ポリマー中0.002重量%であった。
【0048】
上記操作を4回繰り返して得たドープ300kgを、温度を170℃に保ち、押出機よりギアポンプに送液して、孔径0.20mm、孔数116を有する紡糸口金から170℃で紡出し、温度60℃の冷却風を用いて吐出糸条を冷却した後、リン酸水溶液に接触させて、600m/minの速度でゴデットロールで引き取った。こうして得られた糸条を、含有するリン酸が0.5重量%となるまで洗浄し、水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、さらに水洗して200℃で乾燥した。得られた糸の引張強度は38g/d、引張弾性率は1034g/dであった。この紡糸の工程中糸切れの発生は平均1件/160万mであった。
【0049】
実施例2
116重量%のポリリン酸43.86kgに窒素気流下、五酸化二リン14.49kgを加えた後、2,5−ジアミノ−1,4−ベンゼンジチオール2塩酸塩10.47kg、微粉化した4,4’−ビフェニルジカルボン酸5.15kg、およびメジアン径2.2μmの微粉化したテレフタル酸3.53kgを加え、70℃で槽型反応器内で、1時間攪拌混合した。6時間かけて150℃にまで温度を上げ、さらに12時間加熱混合した後、215℃に加熱した単軸の押出機にギヤポンプで供給した。押出機から吐出されたドープを180℃に冷却しながら、ベントラインを備えた2軸押出機に供給し、ベントラインから減圧にして未反応モノマーを除いた。こうして得られたトランス−ポリパラビフェニレンベンゾビスチアゾールとトランス−ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾールの共重合ポリマードープ中のポリマーの極限粘度は30dl/gであり、数平均重合度は420であった。また、未反応のBB−PBZモノマーである4,4’−ビフェニルジカルボン酸とテレフタル酸の残留量は合わせてポリマー中0.001重量%であった。
【0050】
上記操作を4回繰り返して得たドープ300kgを、実施例1と同様に紡糸した。得られた糸の引張強度は41g/d、引張弾性率は1081g/dであった。この紡糸の工程中糸切れの発生は平均1件/125万mであった。
【0051】
実施例3
116重量%のポリリン酸21.93kgに窒素気流下、五酸化二リン7.25kgを加えた後、2,5−ジアミノ−1,4−ベンゼンジチオール2塩酸塩5.24kg、およびメジアン径2.2μmの微粉化したテレフタル酸3.20kgを加え、70℃で槽型反応器内で、1時間攪拌混合した。6時間かけて150℃にまで温度を上げ、さらに12時間加熱混合してトランス−ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾールのオリゴマーのドープを得た。一方で、116%のポリリン酸21.93kgに窒素気流下、五酸化二リン7.25kgを加えた後、4,6−ジアミノレゾルシノール2塩酸塩4.50kgおよび4,4’−ビフェニルジカルボン酸4.80kgを加え、70℃で槽型反応器内で、1時間攪拌混合した。6時間かけて150℃にまで温度を上げ、さらに12時間加熱混合してシス−ポリパラビフェニレンベンゾビスオキサゾールのオリゴマーのドープを得た。
【0052】
上記2種のオリゴマーのドープと、微粉化したテレフタル酸0.70kgを150℃の槽型反応器で1時間混合した後、215℃に加熱した単軸の押出機にギヤポンプで供給した。押出機から吐出されたドープを180℃に冷却しながら、ベントラインを備えた2軸押出機に供給し、ベントラインから減圧にして未反応モノマーを除いた。こうして得られたトランス−ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾールとシス−ポリパラビフェニレンベンゾビスオキサゾールとのブロックコポリマーのドープ中のポリマーの極限粘度は28dl/gであり、数平均重合度は390であった。また、未反応のBB−PBZモノマーであるテレフタル酸と4,4’−ビフェニルジカルボン酸の残留量は合わせてポリマー中0.004重量%であった。
【0053】
上記操作を4回繰り返して得たドープ300kgを、実施例1と同様に紡糸した。得られた糸の引張強度は42g/d、引張弾性率は1081g/dであった。この紡糸の工程中糸切れの発生は平均1件/60万mであった。
【0054】
実施例4
116重量%のポリリン酸43.86kgに窒素気流下、五酸化二リン14.49kgを加えた後、4,6−ジアミノレゾルシノール2塩酸塩9.10kg、およびメジアン径3.0μmの微粉化したテレフタル酸6.87kgを加え、60℃で槽型反応器内で1時間攪拌混合した。6時間かけて160℃にまで温度を上げ、さらに10時間加熱混合して、シス−ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールのオリゴマーを得た。
【0055】
これとは別に、メジアン径1.9μmの微粉化したテレフタル酸7.30kgと116重量%ポリリン酸90.00kgを、リボン型の攪拌翼を備えた槽型反応器に仕込み、60℃で48時間、1mmHg未満の真空下で攪拌し分散させてテレフタル酸スラリーを得た。このスラリー粘度は60℃で230poiseであった。
【0056】
上記のシス−ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールのオリゴマーのドープとテレフタル酸スラリーとを210℃に加熱した二軸押出機に連続的に供給して、シス−ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールのポリマードープを得た。ここで、ポリマードープの粘度は、押出機の先端圧で粘度を検出しながら、供給するテレフタル酸スラリー量を調整することにより、調整し、よって所望のポリマーの重合度とした。こうして得られたシス−ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールのポリマードープ中のポリマーの極限粘度は29dl/gであり、数平均重合度は410であった。また、未反応のBB−PBZモノマーであるテレフタル酸の残留量は、ポリマー中0.001重量%であった。
【0057】
上記操作を4回繰り返して得たドープ290kgを用いて、実施例1と同様の方法により紡糸して糸を得た。得られた糸の引張強度は45g/d、引張弾性率は1220g/dであった。この紡糸の工程中糸切れの発生は平均1件/100万mであった。
【0058】
比較例1
116重量%のポリリン酸43.86kgに窒素気流下、五酸化二リン14.49kgを加えた後、4,6−ジアミノレゾルシノール2塩酸塩9.10kg、およびメジアン径2μmの微粉化したテレフタル酸7.06kgを加え、70℃で槽型反応器内で、1時間攪拌混合した。4時間かけて150℃にまで温度を上げ、さらに10時間加熱混合した後、210℃に加熱した単軸の押出機にギヤポンプで供給した。こうして得られたシス−ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールのポリマードープ中のポリマーの極限粘度32dl/gであり、数平均重合度は460であった。また、未反応のBB−PBZモノマーであるテレフタル酸の残留量はポリマー中0.024重量%であった。
【0059】
上記操作を3回繰り返して得られたドープ200kgを実施例1と同様に紡糸した。得られた糸の引張強度は40g/d、引張弾性率は1041g/dであったが、紡糸工程中の糸切れ発生件数は1件/6万mであった。
【0060】
比較例2
実施例3と同様にして、トランス−ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾールのオリゴマーのドープとシス−ポリパラビフェニレンベンゾビスオキサゾールのオリゴマーのドープを得た。これらのオリゴマーのドープと微粉化したメジアン径2.1μmのテレフタル酸0.65kgを150℃の槽型反応機で1時間混合した後、210℃に加熱した単軸の押出機にギヤポンプで供給した。こうして得られたトランス−ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾールとシス−ポリパラビフェニレンベンゾビスオキサゾールとのブロックコポリマーのドープ中のポリマーの極限粘度は34dl/gであり、数平均重合度は450であった。また、未反応のBB−PBZモノマーであるテレフタル酸と4,4’−ビフェニルジカルボン酸の残留量は合わせてポリマー中0.026重量%であった。
【0061】
上記操作を4回繰り返して得られたドープ300kgを実施例1と同様に紡糸した。得られた糸の引張強度は27g/d、引張弾性率は1012g/dであったが、紡糸工程中の糸切れ発生件数は平均1件/4万mであった。
【0062】
比較例3
実施例1において、メジアン径2μmの微粉化したテレフタル酸の代わりに、メジアン径が6.0μmのテレフタル酸を使用したこと以外は、実施例1と同様にしてポリマードープを得た。得られたポリマーの極限粘度は22dl/gであり、数平均重合度は320であった。また、未反応のBB−PBZモノマーであるテレフタル酸の残留量はポリマー中0.085重量%であった。
【0063】
また、実施例1と同様の方法により紡糸して得られた糸の引張強度は32g/d、引張弾性率は1010g/dであったが、紡糸工程中の糸切れ発生件数は平均1件/1万mであった。
【0064】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、ポリベンザゾール中の未反応のBB−PBZモノマーの残留量が0.010量%以下であるので、このようなポリベンザゾールを成形して得られたポリベンザゾール繊維は、高速でかつ単糸デニールが小さい条件でも、製造工程中に糸切れがなく安定に生産することができる。
Claims (8)
- 下記一般式(I)
で表されるAA−PBZモノマーと下記一般式(II)
で表されるBB−PBZモノマーとを脱水重縮合する工程と、
減圧により未反応のモノマーを除去してBB−PBZモノマーの残留量が0.010重量%以下であるポリベンザゾールを得る工程と、
該ポリベンザゾールを紡糸する工程と
を含む、ポリベンザゾール繊維を製造する方法であって、
該ポリベンザゾールが、ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾール、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール、ポリパラフェニレンベンゾビスイミダゾール、または下記一般式(1)〜(3)
(式中、X、Zは前記と同義である。)
で表される1種または2種以上の繰り返し単位を有するポリマーである、方法。 - AA−PBZモノマーが4,6−ジアミノレゾルシノールである、請求項1記載の方法。
- BB−PBZモノマーがテレフタル酸である、請求項1記載の方法。
- ポリベンザゾールがポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールである、請求項1記載の方法。
- BB−PBZモノマーの残留量が0.005重量%以下である、請求項1記載の方法。
- ポリベンザゾールの数平均重合度が30以上である、請求項1記載の方法。
- ポリベンザゾールの数平均重合度が200以上である、請求項1記載の方法。
- ポリベンザゾール繊維の引張強度が35g/d以上である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
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