JPH0532490B2 - - Google Patents

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JPH0532490B2
JPH0532490B2 JP61293528A JP29352886A JPH0532490B2 JP H0532490 B2 JPH0532490 B2 JP H0532490B2 JP 61293528 A JP61293528 A JP 61293528A JP 29352886 A JP29352886 A JP 29352886A JP H0532490 B2 JPH0532490 B2 JP H0532490B2
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JP
Japan
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fibers
fiber
stretching
organic solvent
manufacturing
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JP61293528A
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Hideo Matsui
Hiroshi Fuje
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Publication of JPH0532490B2 publication Critical patent/JPH0532490B2/ja
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F6/00Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof
    • D01F6/58Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolycondensation products
    • D01F6/60Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolycondensation products from polyamides
    • D01F6/605Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolycondensation products from polyamides from aromatic polyamides

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、従来のポリメタフエニレンイソフタ
ルラミド系繊維に比べて著しく高い強度を有する
新規なポリメタフエニレンイソフタラミド系繊
維、及び該繊維を工業的に製造する新規な方法に
関するものである。 (従来技術) 例えば、米国特許第3287324号、同第3300450
号、同第3560137号及び同第4073837号等に記載の
如く、ポリメタフエニレンイソフタラミド繊維は
従来公知であり、「コーネツクス」(登録商標)、
「NOMEX」(登録商標)などの商品名で市販さ
れている。この繊維は、すぐれた耐熱性と難燃性
とを有するため、その特性を発揮し得る産業用、
衣料用の各分野に使用されている。 しかしながら、従来のポリメタフエニレンイソ
フタラミド繊維は、その機械的物性が未だ充分と
は云えず、特に破断時の強度が高々5.5g/de程
度であるため、より高い強度が要求される分野、
例えば、ゴム補強材、樹脂補強材、バツグフイル
ター用フエルトの基材、各種ベルト等の分野への
使用が制限されている。 このため、高強力全芳香族ポリアミド繊維とし
て、ポリパラフエニレンテレフタラミド繊維が製
造されているが、該繊維は製造コストが高いばか
りでなく、破断時の強度は20g/de以上と非常
に大きいものの伸度は約5%以下と小さいため、
ある程度以上の伸度が要求される分野には適さな
い。また、該繊維は使用中にフイブリル化しやす
いという欠点もある。 (発明の目的) 本発明の第1の目的は、従来のポリメタフエニ
レンイソフタラミド繊維に比べて著しく高い強度
とタフネス(即ち、6.5g/de以上の破断強度と
35以上のシルクフアクター)を有する新規なポリ
メタフエニレンイソフタラミド系繊維を提供する
ことにある。 本発明の第2の目的は、上記の繊維を工業的に
製造するための新規な方法を提供することにあ
る。 (発明の構成) 上記の目的は、本発明に係る高強度ポリメタフ
エニレンイソフタラミド系繊維及び上記繊維製造
方法によつて達成される。 即ち、本発明のポリメタフエニレンイソフタラ
ミド系繊維は、ポリマー繰返し単位の少くとも95
モル%がメタフエニレンイソフタラミドからなり
かつポリマー濃度0.5g/100mlの無水N−メチル
−2−ピロリドン溶液にて30℃の温度で測定した
固有粘度[η]fが0.5〜2.5であるポリメタフエ
ニレンイソフタラミド系重合体からなる繊維であ
つて、0.18〜0.22の複屈折率、45〜55%の結晶化
度及び35〜45Åの結晶サイズを有することを特徴
とする破断強度6.5g/de以上、シルクフアクタ
ー35以上のポリメタフエニレンイソフタラミド繊
維の製造方法である。また、本発明のポリメタフ
エニレンイソフタラミド系繊維の製造方法は、ポ
リマー繰返し単位の少くとも95モル%がメタフエ
ニレンイソフタラミドからなりかつポリマー濃度
0.5g/100mlの無水N−メチル−2−ピロリドン
溶液にて30℃の温度で測定した固有粘度[η]が
0.7〜2.5であるポリメタフエニレンイソフタラミ
ド系重合体を、有機溶媒に溶解して紡糸ドープと
なし、該紡糸ドープを塩化カルシウムを含む水性
凝固浴中に押出し、水洗、膨潤延伸、乾燥、乾熱
延伸してポリメタフエニレンイソフタラミド系繊
維を製造する方法において、紡糸して得た未延伸
繊維を、(イ)第1次水洗工程に賦して繊維中の有機
溶媒含有率を15〜30重量%に調整し、(ロ)次いで第
1次水浴延伸工程に賦して繊維中の有機溶媒含有
率が15〜30重量%の状態において少くとも1段
で、1.1〜1.5倍に延伸し、(ハ)引続き第2次水洗工
程に賦して繊維中の有機溶媒含有率を15重量%未
満に調整した後、(ニ)第2次水浴延伸工程に賦して
少くとも1段にて1.1倍以上に延伸し、(ホ)次いで
乾燥し、(ヘ)しかる後乾熱延伸工程に賦して全延伸
倍率が4.0〜7.0倍となる倍率で延伸することを特
徴とする方法である。 本発明の高強力ポリメタフエニレンイソフタラ
ミド系繊維は、ポリマー繰返し単位の95モル%以
上がメタフエニレンイソフタラミド単位からなり
かつその固有粘度[η]fが0.7〜2.5という特定
範囲内にあるポリメタフエニレンイソフタラミド
系重合体によつて構成される。そして、従来のポ
リメタフエニレンイソフタラミド繊維に比して格
段に大きな分子配向、即ち複屈折率にして 0.18〜0.22という分子配向を有し、また結晶化
度も大きくX線法で求められる結晶化度にして45
〜55%の範囲内にある。その反面、従来のポリメ
タフエニレンイソフタラミド繊維に比して小さな
結晶サイズを有し、X線回折から求められる結晶
サイズが35〜45Åの範囲内にある。 本発明のポリメタフエニレンイソフタラミド系
繊維を構成するポリマーは、ポリメタフエニレン
イソフタラミド単独重合体であることが好ましい
が、ポリマー繰返し単位の95モル%以上、好まし
くは98モル%以上がメタフエニレンイソフタラミ
ドである重合体であればよく、5モル%以下、好
ましくは2モル%以下の第3成分を共重合したも
のでもよい。 第3成分が5モル%を超えると、繊維の結晶化
度が低下し、破断強度やタフネス等の物性も悪化
する。 5モル%以下の割合で共重合し得る第3成分と
しては、例えばテレフタル酸、パラフエニレンジ
アミン、メタキシリレンジアミン等があげられ
る。 繊維を構成するポリメタフエニレンイソフタラ
ミド系重合体の重合度は、該重合体を脱水したN
−メチル−2−ピロリドンにポリマー濃度0.5
g/100mlとなるように溶解し30℃で測定した固
有粘度[η]fにして、0.7〜2.5、好ましくは1.2
〜2.0の範囲内にある。[η]fが0.7未満では、
繊維の分子配向度、結晶化度、結晶サイズ等を前
述のように調整しても、破断強度及びタフネスの
大きな繊維とはならず、本発明の目的を達成し得
ない。一方、重合体の固有粘度[η]が2.5を超
えるものは、紡糸ドープの粘度が異常に高くな
り、紡糸ドープの粘度を紡糸可能な粘度の限界内
に抑えようとすると紡糸ドープのポリマー濃度を
極端に小さくしなければならず良好な生産性にて
紡糸することが不可能である。 繊維を構成する上記重合体には、必要に応じ、
着色剤、紫外線吸収剤、耐光性安定剤、難燃剤等
の各種添加剤を含有してもよい。 本発明のポリメタフエニレンイソフタラミド系
繊維は、0.18〜0.22好ましくは0.19〜0.21の複屈
折率を有し、このことは該繊維が非常に高度の分
子配向を有することを示す。また、該繊維は従来
のポリメタフエニレンイソフタラミド繊維に比べ
て顕著に高い結晶化度即ち45〜55%好ましくは48
〜53の結晶化度を有し、さらに、従来のポリメタ
フエニレンイソフタラミド繊維に比べて小さい結
晶サイズ、即ち35〜45Å、好ましくは38〜43Åの
結晶サイズを有する。 複屈折率が0.18未満では、繊維の結晶化度が48
%以上となり得ず、所望の破断強度、タフネス等
を有するものとはならない。一方、複屈折率が
0.22を超えると、結晶化度が55%より大となり、
繊維の伸度が低くなり繊維がもろくなる。また、
結晶化度が45%より小さいと繊維は十分な強度を
発現せず、逆に結晶化度が55%を超えると繊維の
伸度が低くなりもろい繊維となる。 さらに、結晶サイズが35Åより小さいと、繊維
における結晶部と非晶部との区分が不明確となり
繊維の寸法安定性が悪くなり、結晶サイズが45Å
より大きいと、繊維内部において結晶が繊維軸の
方向に揃い難くなり、繊維物性が低下する。 本発明のポリメタフエニレンイソフタラミド系
繊維において、このように高配向高結晶性にする
とともに個々の結晶の大きさを小さく制御するこ
とによつて、該繊維のもつ伸度を損うことなく、
破断時の強度が従来のポリメタフエニレンイソフ
タラミド繊維に比べて約20%以上も向上し、かつ
シルクフアクターで表わされるタフネスも増大す
ることは、全く予期し得ないことである。 なお、本発明者らの研究によれば、本発明のポ
リメタフエニレンイソフタラミド系繊維は、通
常、90〜95%の結晶配向度を有し、結晶配向度も
従来の繊維に比べてかなり高くなることが判明し
た。 また、本発明のポリメタフエニレンイソフタラ
ミド系繊維の形態はマルチフイラメント、ステー
プルフアイバーの何れでもよく、繊度や断面形状
も限定されないが、フイラメント当りの繊度は一
般に1〜10deの範囲が適当であり、断面形状は、
円形、だ円形、三角形、まゆ形その他任意の形状
をとることができる。 上述の如き特定の微細構造に起因して、本発明
のポリメタフエニレンイソフタラミド系繊維は、
6.5g/de以上、好ましくは、7.0〜8.5g/deの高
い破断強度を有する。そして、このような高い破
断強度を有するにもかかわらず、本発明の繊維は
破断時の伸度が20〜30%という好適な値を有す
る。このため繊維が破断に至るまでの仕事量の目
安となるシルクフアクターは35以上となり、大き
なタフネスを示す。 しかも、本発明の繊維は、耐フイブリル性にも
すぐれており、ポリパラフエニレンテレフタラミ
ド繊維のように、使用中に繊維がフイブリル化す
るという問題はない。また、耐熱性も良好であ
り、300℃における収縮率が7%以下であり、熱
に対する寸法安定性にもすぐれている。 なお、本発明の繊維において、ポリマーの全末
端の20%以上がアニリン等の一官能性化合物によ
つて封鎖したポリメタフエニレンイソフタラミド
系重合体からなる繊維は特に高温時に長時間保持
した場合の強度維持率もすぐれたものとなる。 上述のような本発明の高強力ポリメタフエニレ
ンイソフタラミド系繊維は、以下に述べる一連の
工程からなる本発明の方法により工業的に製造す
ることができる。 即ち、まず、紡糸工程において、ポリマー繰返
し単位の95モル%以上がメタフエニレンイソフタ
ラミドでありかつ固有粘度[η]が0.7〜2.5、好
ましくは1.2〜2.0のポリメタフエニレンイソフタ
ラミド系重合体を有機溶媒に溶解した紡糸ドープ
を、少くとも1個の紡糸孔を有する紡糸口金から
押出し凝固浴中にて凝固させ末延伸繊維を形成す
る。この場合、紡糸ドープを直接凝固浴中に押出
してもよく、一たん空気中に押出した後直ちに凝
固浴中へ導入させて凝固させてもよい。一般に紡
糸ドープ中に塩化カルシウム、塩化リチウム等の
無機塩を添加すると溶解力が増大するため好まし
いと云われているが、本発明の方法では、実質的
にかかる無機塩を含まない方が好ましい。紡糸ド
ープ中に無機塩を含むと、紡糸後に繊維中に含ま
れる無機塩を洗浄除去する操作が煩雑で、繊維の
製造工程が長くかつ複雑となる。 紡糸ドープ調製のために使用する有機溶媒とし
ては、極性アミド系溶媒が適当であり、なかでも
N−メチル−2−ピロリドン、N,N′−ジメチ
ルホルムアミド又はN,N′−ジメタルアセトア
ミドが好ましい。紡糸ドープ中のポリマー濃度
は、ポリマーの固有粘度によつても異るが一般に
15〜30重量%が好適である。 一方、凝固浴は、塩化カルシウム、塩化マグネ
シウム、塩化亜鉛などの無機塩の水溶液が用いら
れる。凝固浴の温度は60〜100℃が好ましい。具
体的な紡糸条件は、例えば特公昭48−17551号、
米国特許第4073837号等に詳しく記載されている。 凝固浴から引出された未延伸繊維は、次に、第
1次水洗工程において、繊維中に含まれる有機溶
媒の一部を除去し、繊維中の溶媒含有率を15〜30
重量%に調製する。なお、本発明でいう繊維中の
溶媒含有率とは、溶媒を全く含まない繊維の重量
に対する繊維中の有機溶媒の重量を百分率で表わ
した値である。 この第1次水洗工程は、1個の水洗浴を使用し
て1段で実施してもよく、2個以上の水洗浴を使
用して2段以上で実施してもよい。第1次水洗工
程では、水洗浴中に紡糸ドープの有機溶媒と同じ
有機溶媒を10〜40重量%含むのが好ましく、ま
た、第1次水洗工程における水洗浴の温度は20〜
70℃が好ましい。 上述の第1次水洗工程において有機溶媒含有率
を調整された繊維は、次に、第1次水浴延伸工程
において、1.1〜1.5倍の全延伸倍率に延伸され
る。この第1次水浴延伸は1段で行つてもよく、
2段以上に分けて行つてもよい。殆どの場合、こ
の第1次水浴延伸工程でも繊維中の有機溶媒の一
部が除去されるが、延伸中に有機溶媒含有率が15
重量%未満に低下しないよう延伸浴組成を調整す
る必要がある。このため、延伸浴中にドープ中の
有機溶媒と同じ有機溶媒を3〜30重量%含むのが
好ましい。また、延伸浴温度は50〜95℃、好まし
くは60〜90℃とするのが適当である。 なお、第1次水浴延伸における延伸倍率は1.1
〜1.5倍とする(2段以上に分けて延伸する場合
は全延伸倍率にして1.1〜1.5倍とする)必要があ
り、この延伸倍率が1.1倍未満では、この延伸工
程の効果が乏しく、最終的に得られる延伸繊維の
結晶構造、分子配向が不十分となり、所望の強
度、タフネスを有する繊維とはなり得ない。ま
た、延伸倍率が1.5倍を超えると、第1次水浴延
伸工程で分子の流れ(フロ−)が優先し配向度の
上らない繊維となるため、この延伸工程の効果が
乏しい。 好適な第1次水浴延伸工程では、第1次水洗工
程を経た繊維は、先ずドープ中の有機溶媒と同じ
有機溶媒を10〜30重量%の濃度で含む第1浴(水
浴)において50〜70℃の温度で1.1〜1.4倍に延伸
され、引続き上記有機溶媒を5〜15重量%であつ
てかつ第1浴よりも低い濃度で含む第2浴(水
浴)において70〜90℃の温度で第1次水浴延伸工
程における全延伸倍率が1.1〜1.5倍となるように
延伸される。このような延伸条件を採用すると、
第1次水浴延伸がきわめて円滑に実施され、しか
も、最終的に得られる延伸繊維の物性が特にすぐ
れたものとなるので好ましい。 第1次水浴延伸工程を経た繊維は、次に、第2
次水洗工程に送られ、ここで繊維中の有機溶媒含
有率を15重量%未満に低減させる。この第2次水
洗工程も1段又は2段以上で実施することができ
る。 第2次水洗工程後の繊維中の有機溶媒含有率が
15重量%以上であると、後続の第2次水浴延伸工
程で繊維の分子配向が上らず、さらに次の乾熱延
伸での結晶化が進まないため、所望の物性を有す
る繊維が得られない。 第2次水洗工程は、1浴又は2浴以上の水洗浴
を用いて実施されるが、水洗浴としては水のみ、
またはドープ中の有機溶媒と同じ有機溶媒を10重
量%以下の濃度で含む水からなる浴が用いられ
る。水洗浴の温度は60〜90℃が好ましい。 第2次水洗工程で有機溶媒含有率を15重量%未
満に調整された繊維は、引続き第2次水浴延伸工
程において、1.1倍以上、好ましくは1.5〜3.0倍に
少くとも1個の延伸浴を用い少くとも1段で延伸
される。第2次水浴延伸工程でも延伸中に繊維内
に残留する有機溶媒の一部または全部が除去され
る。延伸浴としては水のみ又はドープ中の有機溶
媒と同じ有機溶媒を10重量%未満の濃度で含む水
が用いられる。延伸浴温度は90〜100℃が好まし
い。 第2次水浴延伸の後に、更に、水のみで繊維を
水洗して残留溶媒を完全に除去するのが好まし
い。 かくして第2次水浴延伸を行ない、更に必要に
応じて水洗を施した繊維は、例えば100〜140℃の
乾燥ローラに数回巻回して乾燥した後、乾熱延伸
を行う。 乾熱延伸工程では、繊維は、熱板又は加熱室中
で、紡糸後の全延伸倍率が4.0〜7.0倍、好ましく
は4.5〜6.5倍となるように延伸される。延伸温度
は300〜450℃が好ましく、この乾熱延伸工程での
延伸倍率は、1.5〜2.5倍が適当である。 なお、全延伸倍率が4.0倍よりも低いと、得ら
れる繊維の破断強度が6.5g/deより低くなり、
また、7.0倍より高いと、延伸中に毛羽や断糸が
発生するので好ましくない。 上述の如く紡糸直後の繊維にそれぞれ特定条件
で第1次水洗工程−第1次水浴延伸工程−第2次
水洗工程−第2次水浴延伸工程(−最終水洗工程)−
乾燥工程−乾燥延伸工程を連続的又はバツチ式に
実施し、さらに必要に応じて熱処理、捲縮加工、
その他の仕上げ加工を行うことにより、良好な生
産性にて本発明の高強力ポリメタフエニレンイソ
フタラミド系繊維を製造することができる。 (発明の効果) 上述の如き本発明のポリメタフエニレンイソフ
タラミド系繊維は、従来のポリメタフエニレンイ
ソフタラミド繊維に比べて約20%以上も強度が大
きく、しかも十分な伸度を有し、さらに耐熱性に
も優れているため、従来ポリメタフエニレンイソ
フタラミド繊維が使用できなかつたゴム補強材、
樹脂補強材、バツグフイルター用フエルトの基材
等の分野にも使用が可能となり、また、従来のポ
リメタフエニレンイソフタラミド繊維が使用され
ていた分野でも同程度の強度の製品を製造するた
めに必要とする繊維の使用量を減らすことができ
るので、製品の軽量化、短小化等をはかることが
できる。 さらに、本発明のポリメタフエニレンイソフタ
ラミド系繊維は、初期強度が高い上に、高温での
強度保持率は従来のポリメタフエニレンイソフタ
ラミド繊維と同等であるため、バツグフイルター
等の高温で常時使用される製品に使用したときに
は、製品の寿命が延長するという効果も存する。 また、本発明の製造方法によれば、上述の高強
度ポリメタフエニレンイソフタラミド系繊維を安
定した工程調子で効率的に製造することができ
る。 (各指標の測定法) 次に、本発明でいう各指標の測定法を説明す
る。 (a) 固有粘度([η],[η]f) 固有粘度はポリマーの分子量を表わす目安とな
るもので、本発明では、無水N−メチル−2−ピ
ロリドン100mlにポリマー又は繊維0.5gを溶解し
た溶液の30℃における固有粘度で表わす。 なお、ここでは原料ポリマーの固有粘度を
[η]、繊維とした後の固有粘度を[η]fとす
る。 (b) 結晶化度 通常のX線測定法による。但し、結晶部、非晶
部の算出は、以下の通りとする。 (i) 2θの範囲は、12°から32°までとする。 (ii) 非晶部2θ=17°から2θ=30°まで直線を引き、
この線分と2θ<17°,2θ>30°の子午回折曲線と
からなる曲線を非晶散乱曲線とし、これと無配
向近似曲線との間の部分(C)が結晶の寄与、
これと空気散乱曲線との間の部分(A)が非晶
の寄与とする。 結晶化度=C/T(1−12.7/100) 但し、T=A+C (c) 結晶サイズ 理学電機社のX線発生装置(Cat.No.4032A2)、
広角回折計及び計数回路ユニツトを使用する。試
料は約2.2g/cmの幅密度になるように4.5cm長の
ホルダーに装着し回折計のスキヤン軸に対して、
延伸方向(長さ方向)を垂直にする。 Cu−Kα線(λ=1.5418Å)使用する。結晶サ
イズDはÅ単位で次式により計算される。 D=0.94λ/(B−b)cosθ (この式は広く高分子X線回折学の本に記述し
てある。) 0.94はシエラー定数と呼ばれるもの、Bはラジ
アン単位で表わした測定ピーク(2θ=27.3℃)の
半価幅。bは装置のブロードニング定数(ラジア
ン単位)であり、上記装置の場合0.0017rad(約
0.1℃)である。 BをX線回折チヤートから求めるには次の手順
による。赤道上に二つの重なつた主要ピークが存
在する場合はそれぞれのピークがガウス曲線の形
をしていると仮定して、各ピークを分離する。次
に、子午方向の回折曲線から求められる、ピーク
のない所の高さを点綴した曲線をベースラインと
して採用し、ピーク頂点とベースラインの中点よ
りベースラインに平行に直線を引き測定ピークの
交点の幅(半価値)をラジアン単位で求め、これ
をBとする。 二つの主要ピークが重なつている場合と、実質
上一つしか主要ピークが認められない場合とでは
本発明で特定したDの範囲は異なる。二つの主要
ピークが重なつていて、2θの小さい方のピークを
ガウス曲線として取り出して測定した場合はDは
55Å以下であるべきであり、実質上一つしか主要
ピークが認められず、そのピークからDを計算し
た場合のは33Å以下であるべきことが分つた。二
つの場合のDの範囲が異なる理由は、おそらく、
実質上一つしか観測されないピークも本来は二つ
のピークから成立すべきものであり、共重合効果
のため、あたかも一つのピークのみとして観測さ
れるであろう。 なお、詳細な測定条件は下記の通りである。 電圧 50kv 電流 80mA タイムコンスタント 1sec 掃引スピード 2°/min チヤートスピード 2cm/min 試料面上の照射直径 2.8mmφ (d) 結晶配向度 結晶サイズを測定したものと同一のX線発生装
置、広角回折計及び計数回路ユニツトを使用する
が、新たに方位角方向に測定出来る繊維回転試料
台を取りつける。サンプルの試料密度も同様であ
る。赤道線上で最大のピークを有する2θ値を保つ
たまま方位角方向に繊維を回転して配向回折ピー
クを得る。ベースラインを見い出すことは容易で
あり、このベースラインに頂点から下した垂線の
中点からベースラインに平行な直線を引きピーク
の肩との交点を求める。この交点の作る線分の長
さ(半価幅)をH(度)とすると配向度fは次式
で求められる。 f=180−H/180×100(%) この方法は一般の高分子X線回折の文献に紹介
されている。 なおその他の測定条件は結晶サイズの場合と同
じである。 (e) 破断時の強度、伸度 JIS L−1015(1983)の「化学繊維ステープル
の試験方法」による。 (f) シルクフアクター 次式により算出する。 シルクフアクター =強度(g/de)×√伸度(%) (g) 繊維中の有機溶媒含有率 特公昭53−10173号公報第4欄に記載の残留溶
媒量Sの測定法による。 (f) 水洗浴、延伸浴中の有機溶媒濃度 繊維中の有機溶媒含有率は次の手順により測定
することができる。 (1) 糸条約5grを採取し、精秤する。この重さを
W1とする。 (2) 水分率既知の標準メタノール1にて60℃1
日間試料を抽出する。 (3) 抽出メタノールの水分をカールフイツシヤー
法で測定し、抽出させた水分をW2とする。 (4) 抽出メタノールを蒸発乾固する(次第に高い
温度で行い、最終的には300℃とし、全体で5
時間行う)。 (5) 残渣を秤量し、この重さをW3とする。 (6) 抽出後の試料を130℃で1時間乾燥し、秤量
する。この重さをW4とする。 (7) 次式により残留触媒量Bを算出する。 B=W1−W2−W3−W4/W4×100(%) (実施例) 次に本発明の実施例及び比較例を詳述するが、
本発明はこれらにより何ら限定されるものではな
い。 実施例 1 イソフタル酸クロライド(mp44.5〜45.0℃)
14.2gを金属ナトリウムにて脱水したテトラヒド
ロフラン100mlに溶解し、これを3枚の回転刃を
有するワーリングブレンダーに入れ、毎分約300
回転の攪拌を行いながらメタフエニレンジアミン
(mp62.0〜63.0℃)7.41gを脱水したテトラヒド
ラフラン100mlに溶解した溶液を細流として徐々
に加えていくと白濁した乳化液が得られる。攪拌
を約5分間継続した後、攪拌速度を毎分約1500回
転とした所へ炭酸ソーダ14.8g及び食塩28.0gを
300mlの水に溶かした水溶液を速やかに加え、約
5分間攪拌を続行する。 反応系は数秒後に粘度が増大し、再び低下白色
の懸濁系が得られる。静置により透明な水溶液層
が分離するので、これを取除き、濾過によつて白
色重合体16.4g(収率98%)が得られた固有粘度
[η]1.45のポリメタフエニレンイソフタラミド
重合体をN−メチル−2−ピロリドンからなる溶
媒に20.5重量%の濃度で溶解して紡糸ドープを調
製し、この紡糸ドープを用いて特公昭48−17551
号公報に記載の湿式紡糸法に従つて、孔径0.07mm
の紡糸孔を10000個設けた紡糸口金から塩化カル
シウム濃度45%、温度90℃の塩化カルシウム水溶
液からなる凝固浴中に紡糸した。 凝固した未延伸繊維は、凝固浴から引出された
段階で45重量%の溶媒を含んでいた。 この未延伸繊維を、第1水洗工程において、30
重量%の溶媒を含む30℃の水浴中を通して繊維中
の溶媒含有率を25重量%に低下させた。次に、こ
の繊維を第1次水浴延伸工程において第1表に示
す条件で2段延伸した。
【表】 このように第1次水浴延伸を行つた繊維を、第
2次水洗工程において50℃の水浴中で水洗して溶
媒含有率を10重量%まで低下させた。引続き、第
2次水浴延伸工程において90℃の水浴中で2.1倍
に延伸した後、120℃で乾燥し、次の乾熱延伸工
程において350℃の熱板上で1.7倍に延伸した。紡
糸後の全延伸倍率は4.7倍であつた。 この実験結果を後掲の第2表に示す。 比較例 1 従来の方法によりポリメタフエニレンイソフタ
ラミド繊維を製造した。即ち、固有粘度[η]が
1.35のポリメタフエニレンイソフタラミドを用い
て実施例1に準じて湿式紡糸し、凝固浴上りの未
延伸繊維を60℃の水浴中で水洗して溶媒含有率を
8重量%まで低下せしめた後、95℃の水浴中で
2.4倍に延伸し、130℃で乾燥後350℃の熱板上で
1.75倍に延伸した。この結果を第2表に示す。
【表】 第2表より明らかなごとく、従来のポリメタフ
エニレンイソフタラミド繊維の強度は高々5.5
g/de程度であるのに対し、本発明の繊維は、
7.2g/deもの高い破断強度を有し、従つて、繊
維の破断に至るまでの仕事量を表わすシルクフア
クターも39.4と、きわめて高い値を示している。 また、実施例1により得られた本発明の繊維
を、バツグフイルター用フエルトの基布の基材と
して用いたところ、従来の繊維を用いたものに比
べ製品寿命が著しく延長することが確認された。 実施例 2 実施例1と同様に界面重合法により固有粘度
[η]1.35のポリメタフエニレンイソフタラミド
重合体を製造し、該重合体をN−メチル−2−ピ
ロリドンからなる溶媒に溶解しポリマー濃度22重
量%の紡糸ドープを調製した。 このドープを特公昭48−17551号公報に記載の
湿式紡糸法に従つて孔径0.08mmの紡糸孔を6000有
する紡糸口金から塩化カルシウム濃度43重量%、
温度95℃の塩化カルシウム水溶液からなる凝固浴
中へ湿式紡糸した。凝固浴上りの未延伸繊度の溶
媒含有率は43重量%であつた。この繊維を第1次
水洗工程において30重量%の溶媒を含む40℃の水
洗浴で水洗し繊維中の溶媒含有率を23重量%に低
下させた。 次に、この繊維を第1次水浴延伸工程で第3表
に示す条件で2段延伸した。
【表】 このように2段延伸した繊維を常温の水中で洗
浄して繊維中の溶媒含有率を12重量%以下まで低
下させた後、第2次水浴延伸工程に入り、90℃の
水浴中で2.2倍に延伸した。延伸後の繊維はさら
に90℃の水中で洗浄した後、120℃で乾燥し、引
続き、355℃の熱板上で1.7倍に延伸した。紡糸後
の全延伸倍率は4.9倍であつた。 この実験の結果は後掲の第5表に示す。 実施例3〜5、比較例3 次の第4表に示す条件以外は実施例2と同様に
してポリメタフエニレンイソフタラミド繊維を製
造した。 これらの実験の結果は後掲の第5表に示す。
【表】 (注) *印は延伸を行わず水洗のみ
**印は延伸浴中にCaClも含む
実施例 6 純度99.95%のイソフタル酸クロライド(IPC)
213.18Kgを脱水したテトラヒドロフラン(THF)
(水分100ppm)750に溶解し、これを攪拌機、
冷却コイル、冷却ジヤケツトを有する容量2m3
反応槽に入れ、毎分300回転の攪拌を行いながら
−22℃迄冷却した。一方、攪拌機、冷却コイル、
冷却ジヤケツトを有する容量1m3の溶解槽で、純
度99.93%のメタフエニレンジアミン(MPDA)
113.55Kgを750のTHF(水分率100ppm)に溶解
し−22℃迄冷却した。冷却されたMPDAのTHF
溶液を4.3/分の添加速度で多数のノズル口よ
り粒径0.1mm以下の噴霧状でIPCのTHF溶液に200
分間で攪拌下に添加すると白濁した乳化液が得ら
れ、このときの反応槽の内温は−15℃であつた。
添加終了後約5分間攪拌を継続した。 高速攪拌機を有する容量5m3の反応槽に炭酸ソ
ーダ156Kgを水1750に溶解した水溶液を加え毎
分1700回転に攪拌後速かに前記の白濁した乳化液
を加え約5分間攪拌を継続した。反応系は数分後
に粘が増大し、再び低下、白色の懸濁液が得られ
た。これを濾過することにより白色粉末を得、濾
別水洗後乾燥し249.4Kg(収率99.8%)のポリメ
タフエニレンイソフタラミドの白色重合体が得ら
れた。 この重合体の固有粘度[η]は2.0であつた。 この重合体は、高速液体クロマトグラフイで分
子量分布を測定すると、高分子量物のピーク
(A)が著しく大となり96.9%を占めるのに対し、
低分子量物(Bピーク)は実質的に0であり、ま
たオリゴマー(Cピーク)も著しく減少しており
3.1%であつた。即ちこの重合体は特に分子量分
布がシヤープになつていることが確認された。 この重合体をN−メチル−2−ピロリドン
(NMP)に溶解して濃度18重量%の紡糸ドープ
となし、実施例2と同様に湿式紡糸した。 凝固浴上りの未延伸繊維は、45重量%の溶媒を
含んでいた。この未延伸繊維を30重量%の溶媒を
含む30℃の水浴で水洗し、繊維中の溶媒含有率を
24重量%とした。 次に、この繊維を第1次水浴延伸工程におい
て、次の条件で2段延伸した。即ち、第1段で20
%の溶媒を含む45℃の水浴中で1.1倍に延伸し、
続いて第2段で15重量%の溶媒を含む50℃の水浴
中で1.2倍に延伸した。このように延伸した繊維
は、次いで70℃の水で洗浄し繊維中の溶媒含有率
を14重量%まで低下させた後、第2次水浴延伸工
程において、次の条件で2段延伸した。即ち、第
1段で80℃の水浴中で2.1倍に延伸し、続いて第
2段で90℃の水浴中で1.1倍に延伸した。 かくして水浴延伸した繊維は、130℃で乾燥後、
355℃の熱板上で1.70倍に乾熱処理した。 この実験の結果を第5表に示す。
【表】 実施例 7 純度99.95%イソフタル酸クロライド(IPC)
213.18Kgを脱水したテトラヒドロフラン(THF)
(水分率100ppm)750に溶解し、これを攪拌機、
冷却コイル、冷却ジヤケツトを有する容量2m3
反応槽に入れ、毎分約300回転の攪拌を行いなが
ら−10℃迄冷却した。他方の攪拌機、冷却コイ
ル、冷却ジヤケツトを有する容量1m3の溶解槽で
純度99.93%メタフエニレンジアミン(MPDA)
を750の脱水したTHF(水分率100ppm)に溶解
し−15℃ま迄冷却した。冷却されたMPDAの
THF溶液を8.5/分の添加速度でノズル口より
粒径0.1mm以下の噴霧状でIPCのTHF溶液中に120
分間で攪拌下に添加した。このときの反応槽の内
温は−4℃であつた。添加終了後約10分後に450
のアニリンを添加し攪拌し、白濁した乳化液を
得た。これと別に高速攪拌機を有する容量5m3
反応槽に炭酸ソーダ195Kgを水1750に溶解した
水溶液を加え、毎分1700回転に攪拌した。アニリ
ン添加終了から15分後の白濁した乳化液を炭酸ソ
ーダ水溶液中に加え、約5分間攪拌を継続した。
反応系は数秒後に粘度が増大し、再び低下白色の
懸濁系が得られた。濾過により白色粉末を濾別
し、水洗後乾燥し、249.2Kg(収率99.7%)の末
端封鎖したポリメタフエニレンイソフタラミドの
白色重合体が得られた。この重合体の固有粘度
[η]は1.32であつた。また、重合体中の全末端
基量の26%がアニリンにより封鎖されており、オ
リゴマー量は4.1重量%であつた。 固有粘度[η]の平均値は1.32であり、そのバ
ラツキ(α)は0.03であつた。このことは固有粘
度のバラツキが非常に小さいことを示している。 この重合体を用いて実施例2と同様にして繊維
を製造した。 得られた繊維は、単糸繊度2de、複屈折率0.20、
結晶化度51%、結晶サイズ39Å、結晶配向度93%
であり、破断強度は7.8g/de、破断伸度は26%
であつて39.8のシルクフアクターを示した。ま
た、300℃における収縮率は5.8%であつた。 この繊維を300℃で乾熱下で20時間保持したと
きの強度維持率は94%であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリマー繰返し単位の少なくとも95モル%が
    メタフエニレンイソフタラミドからなりかつポリ
    マー濃度0.5g/100mlの無水N−メチル−2−ピ
    ロリドン溶液にて30℃の温度で測定した固有粘度
    [η]fが0.7〜2.5であるポリメタフエニレンイ
    ソフタラミド系重合体からなる繊維において、複
    屈折率が0.18〜0.22、結晶化度が45〜55%、結晶
    サイズが35〜45Åであることを特徴とする破断強
    度6.5g/de以上、シルクフアクター35以上の高
    強力ポリメタフエニレンイソフタラミド系繊維。 2 結晶配向度が90〜95%である特許請求の範囲
    第1項記載の高強力ポリメタフエニレンイソフタ
    ラミド系繊維。 3 破断時の強度が7.0g/de以上である特許請
    求の範囲第1項記載の高強力ポリメタフエニレン
    イソフタラミド系繊維。 4 破断時の伸度が20〜30%である特許請求の範
    囲第1項記載の高強力ポリメタフエニレンイソフ
    タラミド系繊維。 5 ポリマー繰返し単位の少なくとも95モル%が
    メタフエニレンイソフタラミドからなりかつポリ
    マー濃度0.5g/100mlの無水N−メチル−2−ピ
    ロリドン溶液にて30℃の温度で測定した固有粘度
    [η]が0.7〜2.5であるポリメタフエニレンイソ
    フタラミド系重合体を、有機溶媒に溶解して紡糸
    ドープとなし、該紡糸ドープを塩化カルシウムを
    含む水性凝固浴中に押出し、水洗、湿潤延伸、乾
    燥、乾熱延伸してポリメタフエニレンイソフタラ
    ミド系繊維を製造する方法において、紡糸して得
    た未延伸繊維を第1次水洗工程に賦して繊維中の
    有機溶媒含有率を15〜30重量%に調整し、次いで
    第1次水浴延伸工程に賦して繊維中の有機溶媒含
    有率が15〜30重量%の状態において少なくとも1
    段で1.1〜1.5倍に延伸し、引続き第2次水洗工程
    に賦して繊維中の有機溶媒含有率を15重量%未満
    に調整した後、第2次水浴延伸工程に賦して少く
    とも1段にて1.1倍以上に延伸し、次いで乾燥し、
    しかる後乾燥延伸工程に賦して全延伸倍率が4.0
    〜7.0倍となるように延伸することを特徴とする
    高強力ポリメタフエニレンイソフタラミド系繊維
    の製造方法。 6 有機溶媒が、N−メチル−2−ピロリドン、
    N,N′−ジメチルアセトアミド及びN,N′−ジ
    メチルホルムアミドからなる群から選ばれた少く
    とも1種の溶媒である特許請求の範囲第5項記載
    の製造方法。 7 第1次水洗工程において、湿式紡糸直後の未
    延伸繊維を紡糸ドープ中の有機溶媒と同じ有機溶
    媒を10〜40重量%の濃度で含む少くとも1つの水
    浴にて水洗する特許請求の範囲第5項記載の製造
    方法。 8 第1次水洗工程において、水洗浴の温度を20
    〜70℃とする特許請求の範囲第5項又は第7項記
    載の製造方法。 9 第1次水浴延伸工程において、延伸と同時に
    繊維中に含まれる有機溶媒の一部を除去する特許
    請求の範囲第5項記載の製造方法。 10 第1次水浴延伸工程において、繊維を50〜
    95℃の温度で延伸する特許請求の範囲第5項記載
    の製造方法。 11 第1次水浴延伸工程において、少くとも1
    つの延伸浴中に、紡糸ドープ中の有機溶媒と同じ
    有機溶媒を3〜30重量%の濃度で含有させる特許
    請求の範囲第5項又は第10項記載の製造方法。 12 第1次水浴延伸工程において、有機溶媒濃
    度が10〜30重量%の第1浴にて50〜70℃の温度で
    1.1〜1.4倍に第1段延伸し、次いで有機溶媒濃度
    が5〜15重量%であつてかつ第1浴の濃度よりも
    低い第2浴にて70〜90℃の温度で第1次水浴延伸
    工程の全延伸倍率が1.1〜1.5となる倍率で延伸す
    る特許請求の範囲第5項、第10項又は第11項
    記載の製造方法。 13 第2次水洗工程において、繊維を少くとも
    1つの水浴中を通して繊維中の有機溶媒含有率を
    15重量%未満に調整する特許請求の範囲第5項記
    載の製造方法。 14 第2次水洗工程において、繊維を60〜100
    ℃の温度で水洗する特許請求の範囲第5項又は第
    13項記載の製造方法。 15 第2次水浴延伸工程において、繊維を少く
    とも1段で1.5〜3.0倍に延伸する特許請求の範囲
    第5項記載の製造方法。 16 第2次水浴延伸工程において、延伸と同時
    に繊維中に残留する有機溶媒の少くとも一部を除
    去する特許請求の範囲第5項又は第15項記載の
    製造方法。 17 第2次水浴延伸工程において、繊維を90〜
    100℃の温度で延伸する特許請求の範囲第5項、
    第15項又は第16項記載の製造方法。 18 乾熱延伸工程において、繊維を300〜400℃
    の温度で延伸する特許請求の範囲第5項記載の製
    造方法。 19 乾熱延伸工程において、繊維を1.5〜2.5倍
    に延伸する特許請求の範囲第5項又は第18項記
    載の製造方法。 20 第2次水浴延伸工程の後に、繊維を少くと
    も1回水洗する特許請求の範囲第15項記載の製
    造方法。
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