JP7063574B2 - 染色されたメタ型全芳香族ポリアミド繊維および紡績糸および布帛および繊維製品 - Google Patents
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Description
2×Dp/Dm≦0.3
また、結晶配向度が90~95%であることが好ましい。
その際、単繊維の繊維長が40mm以上、単繊維繊度が1.5dtex以上、撚数Ta(回/2、54cm)と単糸紡績糸の英式綿番手Naから算出される撚係数Ka=Ta×√(5905.42/Na)が250以上であることが好ましい。
その際、明度指数L値が45以下であることが好ましい。また、JIS L0849 II型乾摩擦堅牢度が3級以上であることが好ましい。
2×Dp/Dm≦0.3
(a)固有粘度([η]、[η]f)
固有粘度はポリマーの分子量を表わす目安となるもので、本発明では、無水N-メチル-2-ピロリドン100mlにポリマーまたは繊維0.5gを溶解した溶液の30℃における固有粘度で表わす。なお、原料ポリマーの固有粘度を[η]、繊維とした後の固有粘度を[η]fとする。
通常のX線測定法による。ただし、結晶部、非晶部の算出は、以下の通りとする。
(i)2θの範囲は、12°から32°までとする。
(ii)非晶部2θ=17°から2θ=30°まで直線を引き、この線分と2θ<17°、2θ>30°の子午回折曲線とからなる曲線を非晶散乱曲線とし、これと無配向近似曲線との間の部分(C)が結晶の寄与、これと空気散乱曲線との間の部分(A)が非晶の寄与とする。
結晶化度=C/T(1-12.7/100)
但し、T=A+C
理学電機社のX線発生装置(Cat.No.4032A2)、広角回折計及び計数回路ユニツトを使用する。試料は約2.2g/cmの幅密度になるように4.5cm長のホルダーに装着し回折計のスキヤン軸に対して、延伸方向(長さ方向)を垂直にする。Cu-Kα線(λ=1.5418Å)を使用する。結晶サイズDはÅ単位で次式により計算される。
D=0.94λ/(B-b)cosθ
(この式は広く高分子X線回折学の本に記述してある。)
0.94はシエラー定数と呼ばれるもの、Bはラジアン単位で表わした測定ピーク(2θ=27.3℃)の半価幅。bは装置のブロードニング定数(ラジアン単位)であり、上記装置の場合0.0017rad(約0.1℃)である。
なお、詳細な測定条件は下記の通りである。
電圧 50kv
電流 80mA
タイムコンスタント 1sec
掃引スピード 2°/min
チャートスピード 2cm/min
試料面上の照射直径 2.8mmφ
結晶サイズを測定したものと同一のX線発生装置、広角回折計及び計数回路ユニツトを使用するが、新たに方位角方向に測定出来る繊維回転試料台を取りつける。サンプルの試料密度も同様である。赤道線上で最大のピークを有する2θ値を保ったまま方位角方向に繊維を回転して配向回折ピークを得る。ベースラインを見出すことは容易であり、このベースラインに頂点から下した垂線の中点からベースラインに平行な直線を引きピークの肩との交点を求める。この交点の作る線分の長さ(半価幅)をH(度)とすると配向度fは次式で求められる。
f=(180-H)/180×100(%)
この方法は一般の高分子X線回折の文献に紹介されている。なお、その他の測定条件は結晶サイズの場合と同じである。
JIS L-1015(1992)の「化学繊維ステープルの試験方法」により、引張強さ、伸び率を求めた。また、JIS L-1015(1992)の「化学繊維ステープルの試験方法」により紡績糸の引張強さを求めた。
次式により算出する。
シルクファター=強度(cN/dtex)×√伸度(%)
(g)繊維中の有機溶媒含有率
特公昭53-10173号公報第4欄に記載の残留溶媒量Sの測定法による。
(h)水洗浴、延伸浴中の有機溶媒濃度
繊維中の有機溶媒含有率は次の手順により測定することができる。
(1)糸条約5grを採取し、精秤する。この重さをW1とする。
(2)水分率既知の標準メタノール1リットルにて60℃1日間試料を抽出する。
(3)抽出メタノールの水分をカールフイツシヤー法で測定し、抽出させた水分をW2とする。
(4)抽出メタノールを蒸発乾固する(次第に高い温度で行い、最終的には300℃とし、全体で5時間行う)。
(5)残渣を秤量し、この重さをW3とする。
(6)抽出後の試料を130℃で1時間乾燥し、秤量する。この重さをW4とする。
(7)次式により残留触媒量Bを算出する。
B=(W1-W2-W3-W4)/W4×100(%)
イソフタル酸クロライド(mp44.5~45.0℃)14.2gを金属ナトリウムにて脱水したテトラヒドロフラン100mlに溶解し、これを3枚の回転刃を有するワーリングブレンダーに入れ、毎分約300回転の攪拌を行いながらメタフエニレンジアミン(mp62.0~63.0℃)7.41gを脱水したテトラヒドラフラン100mlに溶解した溶液を細流として徐々に加えていくと白濁した乳化液が得られる。攪拌を約5分間継続した後、攪拌速度を毎分約1500回転とした所へ炭酸ソーダ14.8g及び食塩28.0gを300mlの水に溶かした水溶液を速やかに加え、約5分間攪拌を続行する。
凝固した未延伸繊維は、凝固浴から引出された段階で45重量%の溶媒を含んでいた。
この未延伸繊維を、表1に示す製糸条件で水洗、延伸した。
従来の方法によりポリメタ型全芳香族ポリアミド繊維を製造した。即ち、固有粘度[η]が1.35のポリメタ型全芳香族ポリアミドを用いて実施例1に準じて湿式紡糸し、凝固浴上りの未延伸繊維を表1比較例に示す製糸条件で水洗、延伸した。
Claims (5)
- 染色されたメタ型全芳香族ポリアミド繊維であり、破断強度が6.0~9.0cN/dtex、単繊維繊度が1.5~2.5dtexであり、かつ繊維断面において、繊維直径をDm(μm)、繊維断面において染料が存在する繊維表面からの平均深さをDp(μm)とするとき下記式を満たすように染料が繊維表層部に偏在し、かつ繊維長が40~60mmであることを特徴とする染色されたメタ型全芳香族ポリアミド繊維を含み、撚数Ta(回/2.54cm)と単糸紡績糸の英式綿番手Naから算出される撚係数Ka=Ta×√(5905.42/Na)が250~350であり、強度が2.5cN/dtex~4.0cN/dtexである紡績糸。
2×Dp/Dm≦0.3 - 請求項1に記載の紡績糸を含む布帛。
- 明度指数L値が45以下である、請求項2に記載の布帛。
- JIS L0849 II型乾摩擦堅牢度が3級以上である、請求項2または請求項3に記載の布帛。
- 請求項2~4のいずれかに記載の布帛を用いてなり、消防服、防火服、執務服、モータースポーツ用レーシングスーツ、作業服、手袋、帽子、およびベストからなる群より選択されるいずれかの繊維製品。
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