JPH0617310A - メタ−アラミドからの繊維の調製 - Google Patents

メタ−アラミドからの繊維の調製

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JPH0617310A
JPH0617310A JP10288193A JP10288193A JPH0617310A JP H0617310 A JPH0617310 A JP H0617310A JP 10288193 A JP10288193 A JP 10288193A JP 10288193 A JP10288193 A JP 10288193A JP H0617310 A JPH0617310 A JP H0617310A
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spinning
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polymer
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spinning solution
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JP10288193A
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Holger Jung
ホルガー・ユング
Peter Klein
ペーター・クライン
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Hoechst AG
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • C08G69/02Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids
    • C08G69/26Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids derived from polyamines and polycarboxylic acids
    • C08G69/32Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids derived from polyamines and polycarboxylic acids from aromatic diamines and aromatic dicarboxylic acids with both amino and carboxylic groups aromatically bound
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F6/00Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof
    • D01F6/58Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolycondensation products
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 乾式ジェット湿式紡糸法を用いてメタ−アラ
ミドから繊維を製造する方法を提供する。 【構成】 次式I [−CO−R−CO−NH−R−NH−] (I) (式中、R及び Rは、それぞれ、自由原子価結合
がメタ位か又は互いに同等なキンク位置にある二価芳香
族ラジカルである)で表される反復構造単位をポリマー
を基準として少なくとも95モル%含むアラミドから、
紡糸繊維を製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メタ−アラミドから繊
維を製造するための新規な方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリ(メタ−フェニレンイソフタルアミ
ド)のようなメタ−アラミドは、例えば、特に、強さや
伸長性のような機械的性質及び耐薬品性に優れた繊維へ
と加工することのできる商業的に利用されているポリマ
ーである。
【0003】メタ−アラミドは、通常は、乾式紡糸され
る。乾式紡糸は、揮発性溶剤中で紡糸液を調製する工
程、及び該溶液を紡糸セル中に噴射して紡糸する工程を
含む。該紡糸工程においては、セルの末端から出て来る
紡糸フィラメントが互いに粘着しない程度にまで、紡糸
溶剤を気化させる。そのような乾式紡糸法の例は、米国
特許第3,094,511号、第3,287,324
号、第3,360,598号、及び独国特許公告第1,
282,843号に認めることができる。
【0004】湿式紡糸法に比べて、乾式紡糸法において
は、通常1つのジェット当たりのフィラメント数は明ら
かに少ない。更に、両者とも溶剤の回収が必要である
が、乾式紡糸法に比べて、湿式紡糸法では、より単純
で、一般的にコストもかからない。従って、コストのか
かる中間処理を必要とせずに、フィラメント形成後の後
処理を行うことができる湿式紡糸法が望ましい。
【0005】メタ−アラミドの他の公知の紡糸法は、紡
糸液を凝固浴中に直接噴射して紡糸する湿式紡糸法であ
る。これらの湿式紡糸法では、例えば、ヨーロッパ特許
第0,226,137号、DE−C−第2,325,1
39号及び第1,243,820号に記載されているよ
うな、注意深く調和させた多数の工程が必要である。最
初に、メタ−アラミドを調製し、次にそれをアミド紡糸
溶剤に溶かす。一般的に、無機塩は加えないが、無機塩
を加える場合は、紡糸液の総重量を基準として、0.3
〜3%の極めて少量を加える。
【0006】紡糸溶剤中における直接合成では、ポリマ
ー濃度20重量%に対して、約9重量%の無機塩と、又
中和剤によっては約1〜3重量%の水が生成する。Ch
im. volokna(1971年、 第4巻、 第9〜
11頁)には、そのような無機塩及び水の生成が、湿式
紡糸法による繊維の製造に対して有意な悪影響を及ぼす
ことが記載されている。このため、上記文献に記載され
ているように、まず最初にポリマーを合成して、単離
し、紡糸溶剤に再溶解させる前に、精製しなければなら
ない。そのようにした後で、最後に、湿式紡糸して繊維
にすることができる。この方法は、2段法である。
【0007】他の可紡ポリマー用の、それ自体公知の乾
式ジェット湿式紡糸法は、これまで、メタ−アラミドに
関しては用いられて来なかった。乾式ジェット湿式紡糸
では、紡糸液は、まずジェットから紡出されてガス空間
を通り、次に凝固浴中に入る。該方法は、例えば、米国
特許第3,767,756号、DE−C−第2,21
9,703号、及びヨーロッパ特許第21,484号、
第21,485号、第45,934号、第18,088
号、第1,23,531号に記載されている。
【0008】パラ−アラミドに関する乾式ジェット湿式
紡糸法は、それ自体公知である;例えば、米国特許第
3,767,756号を参照されたい。公知の方法で
は、用いられる紡糸溶剤は、硫酸、クロロ硫酸、又はフ
ルオロ硫酸であることが必要条件である。米国特許第
3,767,756号の方法で用いられる紡糸溶剤の攻
撃によって、紡糸液を扱う場合の問題と紡糸それ自体に
関する問題が生ずることは明らかである。そのような攻
撃的な紡糸溶剤を用いる理由の1つは、極めて高濃度の
紡糸液を用いる必要があるからである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】紡糸液中に塩が存在し
ていると、メタ−アラミドを従来の方法によって湿式紡
糸する場合には問題が生じる。従って、本発明は、その
ような問題点を克服することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、そのよう
な溶液は、乾式ジェット湿式紡糸法を用いると紡糸可能
となることを見出した。
【0011】つまり、本発明によって、乾式ジェット湿
式紡糸法により、メタ−アラミド、中和によって生成さ
れるアルカリ金属塩化物及び/又はアルカリ土類金属塩
化物及び水を含む紡糸液を直接紡糸することができるこ
とが見出された。
【0012】本発明の方法では、メタ−アラミド及び有
機紡糸溶剤を用いる。上述のパラ−アラミンドの乾式ジ
ェット湿式紡糸法とは対照的に、紡糸溶剤として硫酸を
用いないことによって、例えば、装置の腐食を回避する
ことができて安全であり、且つモニター装置を消耗させ
ずに済むので、評価できる技術的恩恵が得られる。例え
ば、紡糸液の含水率をモニターするために取り付けられ
る高コストの制御装置が不要となる。
【0013】有機溶剤を用いるにもかかわらず、本発明
の方法は、高濃度の紡糸液を紡糸することができる。こ
のような高濃度のポリマー溶液は、とりわけ、紡糸液に
塩を含ませることによって可能となる。
【0014】従って、本発明により、ポリマーを基準と
して、次式I [−CO−R1−CO−NH−R2−NH−] (I) (式中、R及びRは、同一の又は異なる、自由原子
価結合がメタ位か又は互いに同等なキンク位置(com
parable kinked position)に
ある二価芳香族ラジカルである)で表される反復構造単
位を少なくとも95モル%含むアラミドから紡糸繊維を
製造するための方法が提供され、該方法は: a)紡糸溶剤としての有機溶剤、上記で定義したアラミ
ド並びにアルカリ金属ハロゲン化物及び/又はアルカリ
土類金属ハロゲン化物、特にアルカリ金属塩化物及び/
又はアルカリ土類金属塩化物、更に任意に水を含む紡糸
液を調製する工程; b)紡糸ジェットからガス空間を通って凝固浴中に入る
乾式ジェット湿式紡糸法によって、紡糸液を紡糸する工
程; c)凝固浴中で、紡糸フィラメントを凝固させる工程; d)凝固浴から凝固したフィラメントを取出す工程;及
び e)該フィラメントを洗浄することによって後処理する
工程;を含む。
【0015】本発明の方法で用いられる繊維形成ポリマ
ーは、ポリマーを基準として、上記で定義した式Iの反
復構造単位を少なくとも95モル%含むメタ−アラミド
である。更に、該メタ−アラミドは、ポリマーを基準と
して、芳香族、脂肪族又は脂環式のジカルボニルジクロ
リド及び/又はジカルボニルジアミンから誘導される他
の二価の芳香族、脂肪族又は脂環式のラジカルを5%以
下含むことができる。ラジカルR及びRは、1分子
中においてある1つの意味及び同じ意味を有することが
できるが、上記の定義の枠中では、R及びRは、1
分子中において異なっていることもできる。
【0016】R及びRが、その原子価結合がメタ位
か又は互いに同等なキンク位置にある二価芳香族ラジカ
ルである場合、それらは、単環式又は多環式芳香族炭化
水素ラジカルか、あるいは単環式又は多環式であること
ができる複素環式芳香族ラジカルである。該複素環式芳
香族ラジカルは、芳香族核中に、特に1つ又は2つの酸
素原子、窒素原子、又は硫黄原子を特に有し得る。
【0017】多環式芳香族ラジカルは、C−C結合によ
って、あるいは例えば−O−、−CH2−、−S−、−
CO−、又は−SO2−のような架橋形成基によって、
互いに縮合又は結合させることができる。原子価結合が
メタ位か又は互いに同等なキンク位置にある多環式芳香
族ラジカルの例は、1,6−ナフチレン、2,7−ナフ
チレン、及び3,4′−ビフェニルジイルがある。この
タイプの単環式芳香族ラジカルの好ましい例は、1,3
−フェニレンである。
【0018】本発明に従って用いられるポリマーは、溶
液重縮合によって合成する。重縮合は、慣用の有機非塩
基性溶剤中で、例えばハロゲン化された有機溶剤中で行
うことができる。前記合成方法の例は、米国特許第3,
094,511号及び独国特許公告第1,107,39
9号に認められる。合成されたままのポリマーは、一般
的に、沈殿させ、洗浄した後、紡糸溶剤中で、通常は非
プロトン性有機アミド溶剤中で再溶解させる。
【0019】しかしながら、また、本発明の方法は、特
に、非プロトン性有機アミド溶剤中における重縮合によ
って紡糸液を直接調製することに関するものでもある。
【0020】紡糸溶剤、上記で定義したアラミド並びに
アルカリ金属ハロゲン化物及び/又はアルカリ土類金属
ハロゲン化物、更に任意に水を含む紡糸液は、それ自体
知られている任意の方法で調製することができる。意図
する紡糸溶剤にアラミドを溶解させ、その紡糸液を、ア
ルカリ金属ハロゲン化物及び/又はアルカリ土類金属ハ
ロゲン化物、好ましくは対応する塩化物、特に塩化リチ
ウム、又は極めて特に好ましくは塩化カルシウムと混合
して、ポリマーの溶解性を増大させることが有利であ
る。用いられる紡糸液は、等方性である。
【0021】紡糸液中においてアラミドを重縮合させる
場合、これらの塩及び水は、既に中和の時点から存在し
ている。
【0022】適当な溶剤としては有機溶剤が挙げられ
る。好ましくは、非プロトン性有機溶剤か、又は該溶剤
の混合物である。
【0023】極めて特に好ましくは、ジメチルアセトア
ミド、ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレア及び
特にN−メチルピロリドンから成る群より選択される紡
糸溶剤である。
【0024】本発明の特に好ましい態様においては、調
製されるポリマー溶液は、直接に紡糸することができ、
且つポリマーを基準として、上記で定義した式Iの反復
構造単位を少なくとも95モル%含むポリマーを繊維形
成物質として含む。直接紡糸可能なポリマー溶液は、溶
剤としてのNMP中において、次式II HN−R−NH (II) のジアミンを、次式III ClOC−R−COCl (III) (上記式中、R1及びR2は、それぞれ、上記で定義した
ものである)のジカルボニルジクロリドと、以下の工
程、即ち i)N−メチルピロリドン(NMP)中に、初期仕込み
として溶液の形態である式IIのジアミンを仕込む工程; ii)ジカルボニルジクロリドを上記溶液に加える工程; iii)カールフィシャー法で測定した場合に、99.9
%を超える純度と70ppm以下の含水率を有する出発
モノマーを用いる工程; iV)反応溶液を強制的に循環させながら、温度−20〜
100℃で重縮合させる工程;及び V)濃硫酸中での濃度が0.5%であるポリマー溶液の
25℃における内部粘度を測定した場合に、該内部粘度
が少なくとも 1.5dl/gとなったときに、塩基性
アルカリ金属塩及び/又は塩基性アルカリ土類金属塩を
添加して、該反応溶液を中和させることによって重縮合
を停止させる工程;を含む方法で反応させて、調製す
る。
【0025】反応溶液を中和させる前に、一官能価の酸
塩化物成分、例えば、塩化アセチル又は塩化ベンゾイル
を加えることによって、重縮合を停止させることができ
る。紡糸液中のアラミド濃度は、紡糸液を基準として、
通常は、8〜25重量%である。
【0026】驚くべきことに、高濃度の塩と水とを加え
た高濃度のアラミドを含む紡糸液は、本発明の方法によ
って加工することができることが分かった。好ましく
は、ポリマー濃度は、紡糸液を基準として、10〜25
重量%、特に15〜25重量%である。
【0027】紡糸液中のアルカリ金属ハロゲン化物及び
/又はアルカリ土類金属ハロゲン化物の濃度は、紡糸液
を基準として、通常は、9〜13重量%であり、水の濃
度は、1〜6%である。
【0028】紡糸液は、それ自体公知の乾式ジェット湿
式紡糸法によって紡糸する。
【0029】このために、それ自体公知の紡糸ジェット
を用いることができる。一般的なジェットの孔数は、5
0〜600の範囲である。ジェットの孔は、例えば円形
断面、三角形断面、矩形断面、三裂片形(trilob
al)又は多裂片形(multilobal)断面のよ
うな任意の望ましい断面形を有することができる。一般
的なジェット孔の直径は、50〜150μm である。
【0030】紡糸ジェットにおけるポリマー溶液の出口
と、凝固浴中への入口との間にあるガス空間は、任意の
望ましいガスから成ることができる。好ましくは、空気
である。このガス空間の厚さは、一般的には 5〜20
0mm であり、好ましくは10〜50mm である。
【0031】用いられる凝固浴は、この目的に適当な任
意の浴であることができ、好ましくは水性凝固浴であ
る。
【0032】特に好ましくは、水性凝固浴は、使用する
特定の紡糸溶剤を含む。
【0033】凝固液で用いられる極性有機溶剤は、好ま
しくは、紡糸液に含まれているのと同じ溶剤である。凝
固液は、好ましくは、0℃から大気圧下における凝固液
の沸点までの間の温度で用いる。
【0034】凝固液中の極性有機溶剤の濃度は、好まし
くは70重量%以下の濃度、特に好ましくは50重量%
以下の濃度である。
【0035】紡糸液は、0.8〜3.0のジェット延伸
比(引取速度/押出速度)、好ましくは0.8〜1.8
のジェット延伸比を用いて、凝固浴中に紡糸することが
有利である。用いられるジェット延伸比は、特に、>1
である。
【0036】フィラメントが凝固したら、凝固浴から取
出す。一般的な引取速度は、10〜100m/分 であ
り、好ましくは 12〜40m/分である。
【0037】通常、この工程で得られたゲルフィラメン
トに対して、速やかに後処理を行う。
【0038】好ましくは、アラミドの凝固フィラメント
は、最初の凝固工程の後に、25〜100℃の温度に保
たれている水浴中に通されて更なる凝固工程がなされ
る。その後、繊維の塩素イオン含有率が <0.2重量
% になるまで、徹底的に洗浄する。そのために、通常
は、フィラメントを複数の湯浴に通す。
【0039】通常は、上記押出法によって製造した繊維
を、例えば引張強さ及び弾性率のような機械的性質のみ
ならず、例えば熱安定性のような熱的性質を向上させる
ために延伸工程に付す。
【0040】延伸工程は、好ましくは、洗浄後に直ちに
行う。
【0041】延伸工程を行う前に、通常は、延伸のため
にフィラメントを、ある割合の有機溶剤、例えばNMP
で処理して、フィラメントを可塑化する。その後で、フ
ィラメントを湿式で延伸する。該延伸工程は、好ましい
70/30〜30/70組成のNMP/水オーバーフロ
ー浴で行う。延伸比は、一般的に、2:1〜4:1であ
る。更なる延伸は、ホットプレート又はシリンダーヒー
ターを用い得て、一段法、二段法、又は多段法で行うこ
とができる。さらに、延伸フィラメントを、同じ温度で
又は一層高温で、更なる熱処理に付して、その結晶質構
造を向上させることができる。
【0042】機械的性質及び熱的性質に優れた本発明の
アラミドから作った繊維は、例えば耐熱性絶縁材料やフ
ィルター布の製造用、及び軽量絶縁材料として、広範な
用途で商業的に用いることができる。
【0043】以下、実施例を掲げて、本発明の更なる特
性と利点を明らかにする。しかしながら、本発明は、実
施例の態様に限定されないということは容易に理解され
ると思われる。一方、態様実施例に基づいて、当業者
は、本発明の基本的概念から逸脱せずに、改良及び/又
は付加を自由に選択することができる。
【0044】
【実施例1:NMP中ポリ(m−フェニレンイソフタル
アミド)の直接紡糸可能溶液の調製】m−フェニレンジ
アミン 324.5g(3モル)を、NMP2395m
l中に溶かし、温度−10〜70℃で、塩化イソフタロ
イル609g(3モル)と混合した。次に、酸塩化物
を、固体形態で加えた。約98モル%加えると、粘度の
増大が観察された。予め決めておいた撹拌抵抗値である
35Nmには、50℃、50回転/分で達した。その時
点で塩化アセチルを加えることによって、反応を停止さ
せた。次に、CaO40g(NMP中で50%濃度の懸
濁液)で中和させた。生成溶液は、ポリマーを714
g、CaClを333g及び水を54gを含んでい
た。NMP中には均質溶液が存在した(20重量%)。
25℃における濃H2SO4中での内部粘度は、1.7d
l/gであった。その溶液を更に2時間撹拌してから、
10μのフィルターで濾過した。
【0045】
【実施例2:実施例1で調製したポリマー溶液の紡糸】
ポリ−m−イソフタルアミドを20重量%、塩化カルシ
ウムを9重量%及び水を1.4重量%含む、実施例1で
調製したNMPに溶解した紡糸液を80℃まで加熱し、
紡糸パイプ(130℃)を通して、乾式湿式紡糸ジェッ
ト(80℃)まで送った。ジェットは、直径1mmの孔
を50個有していた。凝固浴の表面に対して20mmの
エアギャップの間で紡糸した。凝固浴は、NMPを35
%及び水を65%含んでいた。凝固浴温度は、25℃で
あった。凝固浴の凝固域は、長さ75cmであった。押
出速度は、9.3 m/分であった。凝固浴からの引取
速度は、16m/分であった。複数の洗浄浴(室温で水
を含む)にフィラメントを通し、次に85℃の温水を含
む洗浄器に通した。洗浄後、繊維の塩素含有率は、0.
07%であった。更に、フィラメントを、50℃のNM
P/水オーバーフロー浴(40/60)中で湿式延伸し
た。次に、フィラメントを、16〜34m/分で延伸し
た。そこで紡糸を止め、120℃及び240℃の熱ゴデ
ット上で乾燥させた。最終延伸と最終セッティングを、
4つのホットプレートの上で行った。4つのホットプレ
ートのうち最後の2つのホットプレートは、温度350
℃であった。最終引取速度は、43m/分であった。フ
ィラメントの総延伸比は、4.6であった。また、フィ
ラメントの破断強さは、33cN/texであり、破断
伸びは、17%であった。フィラメントのモジュラス
は、10N/texであった。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式I [−CO−R−CO−NH−R−NH−] (I) (式中、R及びRは、それぞれ、自由原子価結合が
    メタ位か又は互いに同等なキンク位置にある二価芳香族
    ラジカルである)で表される反復構造単位を、ポリマー
    を基準として、少なくとも95モル%含むアラミドから
    紡糸繊維を製造するための方法であって、 a)紡糸溶剤としての有機溶剤、上記で定義したアラミ
    ド並びにアルカリ金属ハロゲン化物及び/又はアルカリ
    土類金属ハロゲン化物、更に任意に水を含む紡糸液を調
    製する工程; b)紡糸ジェットからガス空間を通って凝固浴中に入る
    乾式ジェット湿式紡糸法によって、紡糸液を紡糸する工
    程; c)凝固浴中で、紡糸フィラメントを凝固させる工程; d)凝固浴から凝固したフィラメントを取出す工程;及
    び e)該フィラメントを洗浄することによって後処理する
    工程を含む、前記方法。
  2. 【請求項2】 アルカリ金属ハロゲン化物及び/又はア
    ルカリ土類金属ハロゲン化物が、塩化物である請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 用いられる紡糸液が、紡糸液を基準とし
    て、10〜25重量%、特に15〜25重量%のポリマ
    ー濃度を有する請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 用いられる紡糸液が、紡糸液を基準とし
    て、5〜15重量%、特に9〜13重量%の塩濃度を有
    する請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 用いられる紡糸液が、紡糸液を基準とし
    て、1〜6重量%、特に1.2〜3重量%の水濃度を有
    する請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 繊維形成ポリマーを生成する、ジアミン
    とジカルボニルジクロリドとの重縮合を、同じ紡糸液で
    行い;塩基性アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金
    属塩を加えて反応溶液を中和させることによって、ポリ
    マー溶液が望ましい粘度を有しているときに該重縮合を
    停止させ;その後に、未溶解成分を反応溶液から除去す
    る;請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 紡糸溶剤が、非プロトン性有機溶剤か、
    又は該溶剤の混合物である請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 紡糸溶剤を、ジメチルアセトアミド、ジ
    メチルホルムアミド、テトラメチルウレア及び特にN−
    メチルピロリドンから成る群より選択する請求項7記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 紡糸液を直ちに紡糸する請求項1記載の
    方法。
  10. 【請求項10】 溶剤としてのNMP中において、次式
    II HN−R−NH (II) のジアミンを、次式III ClOC−R−COCl (III) (上記式中、R及びRは、それぞれ、請求項1で定
    義したものである)のジカルボニルジクロリドと反応さ
    せて、ポリマーを基準として、繊維形成物質が請求項1
    で定義した式Iの反復構造単位を少なくとも95モル%
    含むポリマーを含むような直接紡糸可能なポリマー溶液
    を調製するための方法であって: i)N−メチルピロリドン(NMP)中に、初期仕込み
    として溶液の形態である式IIのジアミンを入れて置く工
    程; ii)ジカルボニルジクロリドを上記溶液に加える工程; iii)カールフィシャー法で測定した場合に、99.9
    %を超える純度と70ppm以下の含水率を有する出発
    モノマーを用いる工程; iv)反応溶液を強制的に循環させながら、温度 −20
    〜100℃で重縮合させる工程;及び v)濃硫酸中での濃度が0.5%であるポリマー溶液の
    25℃における内部粘度を測定した場合に、該内部粘度
    が少なくとも 1.5dl/gとなったときに、塩基性
    アルカリ金属塩及び/又は塩基性アルカリ土類金属塩を
    添加して、該反応溶液を中和させることによって重縮合
    を停止させる工程;を含む、 前記方法。
  11. 【請求項11】 凝固浴が、使用する特定の紡糸溶剤の
    水溶液であり、且つ更に塩、特に塩化カルシウムを含む
    ことができる請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 凝固浴中への紡糸が、エアギャップ間
    において、特に 10〜50mm のエアギャップ間にお
    いて起こる請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 用いられるジェット延伸比が、>1
    である請求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】 フィラメントを、10〜40m/分の
    速度で、凝固浴から取出す請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 洗浄を、延伸した後に直ちに行う請求
    項1記載の方法。
  16. 【請求項16】 用いられる繊維形成ポリマーが、R
    及びRがそれぞれ1,3−フェニレンである請求項1
    記載の方法。
JP10288193A 1992-04-30 1993-04-28 メタ−アラミドからの繊維の調製 Pending JPH0617310A (ja)

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