JPH0310332Y2 - - Google Patents

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JPH0310332Y2
JPH0310332Y2 JP6388184U JP6388184U JPH0310332Y2 JP H0310332 Y2 JPH0310332 Y2 JP H0310332Y2 JP 6388184 U JP6388184 U JP 6388184U JP 6388184 U JP6388184 U JP 6388184U JP H0310332 Y2 JPH0310332 Y2 JP H0310332Y2
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oil pan
drain
protrusion
drain hole
joint surface
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JP6388184U
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は積層鋼板製のオイルパンのドレン孔に
溶接されるドレンシートに係り、特にドレン孔の
全周に均一な溶接部を形成し得るオイルパンのド
レンシート構造に関する。
〔従来の技術〕
内燃機関からの振動を減衰し、振動による騒音
を防止するために、従来の単一鋼板に代えて二枚
以上の鋼板を粘性を有する樹脂層を介して積層し
た積層鋼板によつて形成されたオイルパンが提案
されている。ところで、オイルパンaの底部に
は、第1図に示す如くオイル抜きやゴミ排出用の
ドレン孔bが形成されると共に、そのドレン孔b
にはこれを閉塞するためのドレンプラグcが螺合
されるドレンシートdが取り付けられる。ドレン
シートdはプロジエクシヨン溶接によつて取り付
けられるが、そのために第1図ないし第2図に示
す如くドレンシートdの底面には環状の突起e等
が形成されていると共にオイルパンaのドレン孔
bの周縁部にはオイルパンaの鋼板f,f間を電
気的にシヨートする通電スポツトgが予めスポツ
ト溶接により形成されている。そして、オイルパ
ンaとドレンシートdを電極h,i間で加圧しつ
つ通電することによつてプロジエクシヨン溶接が
なされる。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで点溶接およびプロジエクシヨン溶接
は、周知のように2部材の接合部を重ね合わせこ
れら接合部(プロジエクシヨン溶接にあつては突
起e)に加圧力を作用させつつ接合部に通電して
接合部をジユール熱で溶融させナゲツトを形成さ
せるものである。このプロジエクシヨン溶接によ
つてオイルパンaにドレンシートdを欠陥なく溶
接し固着するために、従来ではドレンシートdの
オイルパンaとの接合面に環状の突起eを鍜造に
て形成し、突起eおよび突起eに対応するオイル
パンaの接合面を局部的に溶融させナゲツトを形
成するようにしている。つまり突起eの形成に従
来普通の型鍜造を選択したのは、鍜造が他の加
工方法と比較して一回の工程で完成品に近い精度
が得られコストが安く済むこと、鍜造にて突起
eを形成すると突起e自身の溶接性が改善される
ことのなどの利点に基づくものである。
しかし、鍜造加工における材料の流れや変形抵
抗の影響を考慮すると、突起e高さ(突出量)や
断面の容量にバラツキが発生するために突起eの
円周方向に対する断面を高い精度で一様な山形断
面に成形することを鍜造加工に要求することは極
めて困難であり、結果としてオイルパンaの接合
面との間に未接触部分が生じてしまう。そこでプ
ロジエクシヨン溶接時の加圧力を増して突起eと
オイルパンaの接合面との接合圧力を増加させ、
オイルパンaの接合面に突起全面を完全に接触さ
せるようとする場合、中間に粘性を有する樹脂層
を介在させた制振鋼板にあつては、その加圧力を
樹脂層に圧力的、熱的な悪影響を及ぼすことがな
い加圧力に調節することは実際的及び量産的に極
めて難しいため、従来ではプロジエクシヨン溶接
時の加圧段階において十分な注意を払つても突起
eとオイルパンaとの接合面に部分的な未接触部
が結果として生じてしまう。また、従来のドレン
シートdにはドレン穴bに対する位置決め部材が
備えられていなかつたため、加圧力と樹脂層の弾
性によつてドレンシートdの接合位置がずれてし
まうような問題もある。従つて、溶接時に突起e
の接触部に大電流が流れ、一方未接触部に十分な
電流が流れず、ドレン孔bの外周部全周に均一な
溶接部を形成することができない。このため、振
動等により溶接部に応力集中が生じ強度上問題と
なる。また均一に溶接されないとオイルパンaの
中間樹脂層にオイルが侵入し易くなる。
〔考案の目的〕
本考案は以上の従来の問題点を有効に解決すべ
く創案されたものであり、本考案の目的はドレン
孔の全周に均一な溶接部を形成でき、溶接部の応
力集中を解消できると共に、オイルパンの樹脂層
へのオイルの侵入を防止し得るオイルパンのドレ
ンシート構造を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案は、樹脂層
を介在させて鋼板を積層した積層鋼板によつて成
型されたオイルパンのドレン孔に嵌入すべくドレ
ンシートのオイルパンに接合される接合面より突
出形成された嵌入部と、この嵌入部のドレンシー
ト接合面側をこれを円形フランジ様に拡径させて
形成され、プロジエクシヨン溶接によりドレン孔
の縁を含む縁周りの積層鋼板と共にナゲツトを形
成するための突起部とを備えてなるものである。
〔作用〕
オイルパン接合面側の嵌入部を円形フランジ様
に拡径させてナゲツトとなる突起部を形成する
と、突起部の円周方向に対する断面は、オイルパ
ン接合面に対して接触面積を増した平坦な接合面
を持つ一様な矩形断面となる。この突起部の断面
形状は、鍜造で形成する場合であつても材料の変
形抵抗や材料の流れの影響を受けにくい成形性の
良い形状であるため、鍜造成形によつても突起部
の高さ(ドレンシートの軸方向における厚さをい
う)が一定となり、突起部の接合面が未接触部な
くオイルパン接合面に着座するようになる。また
突起部を嵌入部に連続させて形成し、嵌入部をド
レン孔にインロー的に嵌入させるように構成した
結果、突起部の接合面が、ドレン孔の縁を含む縁
周りに位置ずれなく着座すると共に、嵌入部のド
レン孔に接触する外周部分もまたオイルパンに対
してナゲツトとなる部分を構成する。このように
本考案では、オイルパン接合面に対する接合面を
従来に対して平坦とすると共に、その面積をして
制振鋼板の性状を損ねることなくプロジエクシヨ
ン溶接が施されるように構成すると共に、突起部
だけでなく嵌入部のドレン孔嵌入部分をもナゲツ
トとなる部分として活用できるように構成してい
るため、プロジエクシヨン溶接時が施されると、
プロジエクシヨン溶接による突起部の溶融消失と
同時にドレン孔の縁及び縁周りの部分が抵抗熱に
より溶接され、ドレン孔の縁を含む縁周りが全周
にわたつて均一にナゲツト化されてドレンシート
の接合面がオイルパン接合面に〓間なく密着され
るようになる。したがつて鋼板間の樹脂層へのオ
イル侵入を完全に遮断した均一なナゲツトが形成
される。
〔実施例〕
以下に本考案の一実施例を添付図面に従つて詳
述する。
第3図において、1はオイルパンであり、オイ
ルパン1は鋼板2,3間に樹脂層4を介設してな
る積層鋼板(制振鋼板)をプレス加工することに
より成型される。オイルパン1の底部にはドレン
孔5が形成されており、ドレン孔5にはドレンシ
ート6が取り付けられる。またドレン孔5外周の
オイルパン1には通電スポツト7が形成されてい
る。ドレンシート6はドレン孔5を閉塞するため
のボルト状のドレンプラグ8が螺着される筒状の
ナツト部9と、ナツト部9をドレン孔5の周縁部
に着座させるフランジ部10とから主に構成され
る。フランジ部10のオイルパン1側の下面はオ
イルパン1に接合される接合面11となる。ナツ
ト部9のフランジ部10より下方の部位は嵌入部
12となつている。嵌入部12の外径はドレン孔
5の径よりもわずかに大きく形成されており、嵌
入部12はゆるめの圧入によりドレン孔5に嵌挿
されるようになつている。また、嵌入部12の接
合面11側はやや拡径されて円形フランジ様の突
起部13が形成されている。
上述のように本考案のドレンシート6はその嵌
入部12がドレン孔5に嵌装される構成であり、
また、鋼板2側の嵌入部12を拡径してナゲツト
となる突起部13を円形フランジ様に形成してい
るため、突起部13の円周方向に対する断面は、
鋼板2に対して接触面積を増した平坦な接合面を
持つ一様な矩形断面となる。この突起部13の断
面形状は、鍜造で形成する場合であつても材料の
変形抵抗や材料の流れの影響を受けにくい成形性
良い形状となるため、鍜造成形によつても突起部
13の高さ(ドレンシート6の軸方向における厚
さをいう)が一定となり、突起部13の接合面が
未接触部なく鋼板2に着座されるようになる。ま
た突起部13を嵌入部12に連続させて形成し、
嵌入部12をドレン孔5にゆるめの圧入にてイン
ロー的に嵌入されるように構成しているため、突
起部13の接合面が、鋼板2のドレン孔5の縁を
含む縁周りに位置ずれなく着座すると共に、ドレ
ン孔5を形成する鋼板2,3の縁周り部分に対し
て嵌入部12のドレン孔5の嵌入部分もまた、ナ
ゲツトとなる部分を構成するようになる。
このように本考案では突起部13だけでなく嵌
入部12のドレン孔嵌入部分をもナゲツトとなる
部分として活用できるように構成しているため、
ドレンシート6に嵌入部12をドレン孔5に嵌挿
し、ドレンシート6とオイルパン1を第3図に示
すように電極14,15で挾圧しつつ電流を通じ
るプロジエクシヨン溶接時を施すと、溶接電流は
上部電極14より接触抵抗の大きな突起部13と
上方の鋼板2間を流れ更に通電スポツト7、下方
の鋼板3を経て下部電極15に至る。また、溶接
電流は、接触抵抗の大きな嵌入部12と下方の鋼
板3間を流れる。このように、溶接電流は、抵抗
の大きなドレン孔5の端面部を局所的に流れるた
め、その抵抗熱によりドレン孔5の端面部におい
てドレンシート6とオイルパン1とは第4図の如
く溶接される。つまり、プロジエクシヨン溶接に
よる突起部13の溶融消失と同時にドレン孔5を
縁どる部分、及びその縁周りを構成する鋼板2,
3は抵抗熱により溶融され、ドレン孔5の縁を含
む縁周り部分が全周にわたつて均一にナゲツト
化、すなわちプロジエクシヨン溶接による突起部
13の実質的な消失により溶接部wが形成されて
フランジ10の接合面が鋼板2に〓間なく密着さ
れ、鋼板2,3間の樹脂層4へのオイル侵入は完
全に遮断されオイルパン1の樹脂層4へのオイル
の侵入による剥離が防止されるようになる。この
ため振動等の外力を受けても溶接部Wに応力集中
が生ぜず亀裂等が発生することがなく、オイルパ
ン1の耐久性が向上する。
なお本考案のドレンシートbは鍜造によらず機
械加工で形成することも当然可能である。
〔考案の効果〕
以上要するに本考案によれば、ドレンシートと
オイルパンとの溶接部をドレン孔の縁を含む縁周
りに全周に均一に形成することができ、溶接の応
力集中及びオイルパンの樹脂層へのオイル侵入を
防止し、オイルパンの耐久性を向上し得、しかも
構造が簡単であり容易に実施でき実用性に富む等
の優れた効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のオイルパンのドレンシート構造
を示す側断面図、第2図は同ドレンシートの底面
図、第3図は本考案に係るオイルパンのドレンシ
ート構造の一実施例を示す側断面図、第4図は同
ドレンシートの溶接後の状況を示す側断面図であ
る。 図中、1はオイルパン、2,3は鋼板、4は樹
脂層、5はドレン孔、6はドレンシート、7は通
電スポツト、8はドレンプラグ、11は接合面、
12は嵌入部、13は突起部、14,15は電
極、Wは溶接部である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 樹脂層を介在させて鋼板を積層した積層鋼板に
    よつて成型されたオイルパンのドレン孔に嵌入す
    べくドレンシートのオイルパンに接合される接合
    面より突出形成された嵌入部と、該嵌入部のドレ
    ンシート接合面側をこれを円形フランジ様に拡径
    させて形成され、プロジエクシヨン溶接によりド
    レン孔の縁を含む縁周りの積層鋼板と共にナゲツ
    トを形成するための突起部とを備えたオイルパン
    のドレンシート構造。
JP6388184U 1984-04-28 1984-04-28 オイルパンのドレンシ−ト構造 Granted JPS60175808U (ja)

Priority Applications (1)

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JP6388184U JPS60175808U (ja) 1984-04-28 1984-04-28 オイルパンのドレンシ−ト構造

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JP6388184U JPS60175808U (ja) 1984-04-28 1984-04-28 オイルパンのドレンシ−ト構造

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Publication Number Publication Date
JPS60175808U JPS60175808U (ja) 1985-11-21
JPH0310332Y2 true JPH0310332Y2 (ja) 1991-03-14

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