JP3202443B2 - 積層金属ガスケット - Google Patents
積層金属ガスケットInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層金属ガスケットに関
し、特に内燃機関のシリンダヘッドガスケット等として
好適な積層金属ガスケットに係る。
し、特に内燃機関のシリンダヘッドガスケット等として
好適な積層金属ガスケットに係る。
【0002】
【従来の技術】圧力流体に対し接合面からの漏洩を防止
するため接合部材間にガスケットが介装されることはよ
く知られており、例えば内燃機関のシリンダヘッドとシ
リンダブロックとの間にはシリンダヘッドガスケットが
介装されている。この種のガスケットに関し、近時は金
属製の板材から成る金属ガスケットが注目されている。
例えば、金属製の基板に燃焼ガス等の圧力流体が通過す
る流体孔を穿設し、この流体孔の周囲にビードを形成し
て接合部材に対し高い面圧を確保し得るようにしたもの
が知られている。
するため接合部材間にガスケットが介装されることはよ
く知られており、例えば内燃機関のシリンダヘッドとシ
リンダブロックとの間にはシリンダヘッドガスケットが
介装されている。この種のガスケットに関し、近時は金
属製の板材から成る金属ガスケットが注目されている。
例えば、金属製の基板に燃焼ガス等の圧力流体が通過す
る流体孔を穿設し、この流体孔の周囲にビードを形成し
て接合部材に対し高い面圧を確保し得るようにしたもの
が知られている。
【0003】上記金属ガスケットに関し、例えば特開平
4−296256号公報に示すように、ビードが圧縮変
形してシール部材として機能し得るように調整すると共
に、自らシール部材として機能し得るように、基板の燃
焼室孔の周縁部に金属環を接合した金属ガスケットが知
られている。
4−296256号公報に示すように、ビードが圧縮変
形してシール部材として機能し得るように調整すると共
に、自らシール部材として機能し得るように、基板の燃
焼室孔の周縁部に金属環を接合した金属ガスケットが知
られている。
【0004】また、実公平3−28208号公報には、
二枚の基板に形成した各ビードの頂部を同方向に指向さ
せると共に、二枚の基板間に中間板を介装した積層金属
ガスケットに関し、一方の第1基板の第1ビードの幅を
他方の第2基板の第2ビードの幅より小に形成すると共
に第1基板の燃焼室孔周りに第1ビードの所定厚さ以下
への押圧変形を阻止する補償部材を設けることが提案さ
れている。
二枚の基板に形成した各ビードの頂部を同方向に指向さ
せると共に、二枚の基板間に中間板を介装した積層金属
ガスケットに関し、一方の第1基板の第1ビードの幅を
他方の第2基板の第2ビードの幅より小に形成すると共
に第1基板の燃焼室孔周りに第1ビードの所定厚さ以下
への押圧変形を阻止する補償部材を設けることが提案さ
れている。
【0005】更に、特開平5−118443号公報にお
いては、二枚の基板の内、一方の基板のビードの幅を他
方の基板のビードの幅より狭く形成すると共に、一方の
基板のビードと流体孔との間に所定幅の金属環を接合し
た積層型の金属ガスケットが開示されている。即ち、一
方の基板に形成された幅狭のビードの頂部と他方の基板
のビードの頂部とが対向するように構成されている。
いては、二枚の基板の内、一方の基板のビードの幅を他
方の基板のビードの幅より狭く形成すると共に、一方の
基板のビードと流体孔との間に所定幅の金属環を接合し
た積層型の金属ガスケットが開示されている。即ち、一
方の基板に形成された幅狭のビードの頂部と他方の基板
のビードの頂部とが対向するように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平5−118
443号公報に記載の金属ガスケットにおいては、二枚
の基板に形成するビードに関し、金属環が接合された基
板側の幅を狭く形成することとしており、更に必要に応
じ同基板側の高さを低く形成することとしているので、
基板成形用の金型の製作が困難である。従って、二枚の
基板のビードは同一幅に設定することが望ましい。更
に、ビード成型後各々の基板全体を圧縮する所謂平押が
行なわれるが、二枚の基板の各々のビードを成形時の幅
及び高さが等しくなるように形成すると共に、平押工程
後のビードの高さも等しくなるように形成すると、金属
環が接合されていない基板側のビードの頂部に応力が集
中する傾向がある。また、例えば上記金属ガスケットを
シリンダヘッドガスケットに供する場合においては、金
属環が接合されていない側の基板がシリンダブロック側
に配置されると、シリンダヘッド側の基板より熱的影響
を受け易いので、当該基板側のビードの許容応力が小さ
くなる。
443号公報に記載の金属ガスケットにおいては、二枚
の基板に形成するビードに関し、金属環が接合された基
板側の幅を狭く形成することとしており、更に必要に応
じ同基板側の高さを低く形成することとしているので、
基板成形用の金型の製作が困難である。従って、二枚の
基板のビードは同一幅に設定することが望ましい。更
に、ビード成型後各々の基板全体を圧縮する所謂平押が
行なわれるが、二枚の基板の各々のビードを成形時の幅
及び高さが等しくなるように形成すると共に、平押工程
後のビードの高さも等しくなるように形成すると、金属
環が接合されていない基板側のビードの頂部に応力が集
中する傾向がある。また、例えば上記金属ガスケットを
シリンダヘッドガスケットに供する場合においては、金
属環が接合されていない側の基板がシリンダブロック側
に配置されると、シリンダヘッド側の基板より熱的影響
を受け易いので、当該基板側のビードの許容応力が小さ
くなる。
【0007】そこで、本発明は流体孔の周囲にビードを
形成した金属製の第1及び第2の基板を有し、各々のビ
ードの頂部が対向するように配置する積層金属ガスケッ
トにおいて、各々の基板に同一幅のビードを形成した場
合でも、特に金属環が接合されていない基板側のビード
の頂部に過度の応力が加わるということなく、流体孔の
全周に亘り安定したシール性を確保し得るようにするこ
とを目的とする。
形成した金属製の第1及び第2の基板を有し、各々のビ
ードの頂部が対向するように配置する積層金属ガスケッ
トにおいて、各々の基板に同一幅のビードを形成した場
合でも、特に金属環が接合されていない基板側のビード
の頂部に過度の応力が加わるということなく、流体孔の
全周に亘り安定したシール性を確保し得るようにするこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、圧力流体が通過する流体孔を穿設し該流
体孔の周囲にビードを形成した金属製の第1の基板及び
第2の基板を有し、前記第1の基板のビードと前記流体
孔との間に所定幅の金属環を接合し、前記第1及び第2
の基板を各々のビードの頂部が対向するように配置する
積層金属ガスケットにおいて、前記第2の基板のビード
を、前記第1の基板のビードの成形時の高さより低く成
形した後、前記第1及び第2の基板のビードを実質的に
同一の高さに圧縮成形することとしたものである。
め、本発明は、圧力流体が通過する流体孔を穿設し該流
体孔の周囲にビードを形成した金属製の第1の基板及び
第2の基板を有し、前記第1の基板のビードと前記流体
孔との間に所定幅の金属環を接合し、前記第1及び第2
の基板を各々のビードの頂部が対向するように配置する
積層金属ガスケットにおいて、前記第2の基板のビード
を、前記第1の基板のビードの成形時の高さより低く成
形した後、前記第1及び第2の基板のビードを実質的に
同一の高さに圧縮成形することとしたものである。
【0009】前記積層金属ガスケットにおいて、前記第
1及び第2の基板を、前記第1の基板のビードの頂部と
前記第2の基板のビードの頂部とが直接当接するように
配置するとよい。
1及び第2の基板を、前記第1の基板のビードの頂部と
前記第2の基板のビードの頂部とが直接当接するように
配置するとよい。
【0010】
【作用】上記の構成になる積層金属ガスケットを、対峙
する接合部材間、例えばシリンダヘッドとシリンダブロ
ックとの間に介装し、所定の締付力を以って両者を締結
すると、第1及び第2の基板の各々のビードが圧縮され
て変形し、これらの圧縮変形されたビードの弾性復元力
により接合部材に対する所定の面圧が確保される。この
場合において、第1及び第2の基板のビードは金属環の
厚さと同等の高さになるまで変形するが、この後の変形
が阻止されるのでビードの耐疲労性が確保される。ま
た、第2の基板は、そのビードが、第1の基板のビード
の成形時の高さより低く成形された後、第1及び第2の
基板のビードが実質的に同一の高さに圧縮成形されるの
で、特に第2の基板のビードの頂部に過度の応力が加わ
るということはなく、適切な応力分布となる。
する接合部材間、例えばシリンダヘッドとシリンダブロ
ックとの間に介装し、所定の締付力を以って両者を締結
すると、第1及び第2の基板の各々のビードが圧縮され
て変形し、これらの圧縮変形されたビードの弾性復元力
により接合部材に対する所定の面圧が確保される。この
場合において、第1及び第2の基板のビードは金属環の
厚さと同等の高さになるまで変形するが、この後の変形
が阻止されるのでビードの耐疲労性が確保される。ま
た、第2の基板は、そのビードが、第1の基板のビード
の成形時の高さより低く成形された後、第1及び第2の
基板のビードが実質的に同一の高さに圧縮成形されるの
で、特に第2の基板のビードの頂部に過度の応力が加わ
るということはなく、適切な応力分布となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の積層金属ガスケットの実施例
を図面を参照して説明する。尚、本発明の対象とする積
層金属ガスケットとしては、多気筒内燃機関のシリンダ
ヘッドとシリンダブロックとの間に介装されるシリンダ
ヘッドガスケットが好適であり、実施例としてシリンダ
ヘッドガスケットに供される積層金属ガスケットについ
て説明する。
を図面を参照して説明する。尚、本発明の対象とする積
層金属ガスケットとしては、多気筒内燃機関のシリンダ
ヘッドとシリンダブロックとの間に介装されるシリンダ
ヘッドガスケットが好適であり、実施例としてシリンダ
ヘッドガスケットに供される積層金属ガスケットについ
て説明する。
【0012】図1乃至図4は本発明の一実施例を示すも
ので、本実施例の積層金属ガスケットの製造工程に沿っ
て説明する。先ず、弾性金属板、例えばステンレス鋼板
(SUS)の素材が巻回されたコイルから打抜き加工に
より第1の基板10及び第2の基板20が形成されると
共に、各々に複数の燃焼室孔11,21、複数の冷却水
孔(図示せず)及び潤滑油孔(図示せず)が穿設され、
燃焼室孔11,21の周囲に複数のボルト孔12,22
が穿設される。燃焼室孔11,21は気筒数に対応する
数(例えば直列四気筒の内燃機関用として四個)の孔が
直線上に並設され、これら燃焼室孔11,21回りに
は、図1に示すように夫々ビード13,23がプレス成
形される。これらのビード13,23の幅は燃焼室孔1
1,21の全周に亘り夫々略均等に形成される。
ので、本実施例の積層金属ガスケットの製造工程に沿っ
て説明する。先ず、弾性金属板、例えばステンレス鋼板
(SUS)の素材が巻回されたコイルから打抜き加工に
より第1の基板10及び第2の基板20が形成されると
共に、各々に複数の燃焼室孔11,21、複数の冷却水
孔(図示せず)及び潤滑油孔(図示せず)が穿設され、
燃焼室孔11,21の周囲に複数のボルト孔12,22
が穿設される。燃焼室孔11,21は気筒数に対応する
数(例えば直列四気筒の内燃機関用として四個)の孔が
直線上に並設され、これら燃焼室孔11,21回りに
は、図1に示すように夫々ビード13,23がプレス成
形される。これらのビード13,23の幅は燃焼室孔1
1,21の全周に亘り夫々略均等に形成される。
【0013】そして、第1の基板10には、ビード13
から燃焼室孔11に至るまでの平坦面のビード13の突
出側に、所定幅の真円の金属環、例えばステンレス鋼板
のスペーサ、所謂シムリング14が接合される。このシ
ムリング14は、それ自体によるシール機能を確保する
に充分な所定幅に設定されると共に、図1に示すように
後述する平押工程前のビード13の高さより薄く、図2
に示すように平押工程後のビード13の高さと略等しく
設定され、例えばレーザ溶接機により全周に亘り実質的
に連続して第1の基板10に溶接される。これにより、
環状のシムリング14の全周に連続した溶接部15が形
成される。
から燃焼室孔11に至るまでの平坦面のビード13の突
出側に、所定幅の真円の金属環、例えばステンレス鋼板
のスペーサ、所謂シムリング14が接合される。このシ
ムリング14は、それ自体によるシール機能を確保する
に充分な所定幅に設定されると共に、図1に示すように
後述する平押工程前のビード13の高さより薄く、図2
に示すように平押工程後のビード13の高さと略等しく
設定され、例えばレーザ溶接機により全周に亘り実質的
に連続して第1の基板10に溶接される。これにより、
環状のシムリング14の全周に連続した溶接部15が形
成される。
【0014】図1は第1の基板10及び第2の基板20
を所定の形状に成形し、ビード13,23を成形すると
共に、燃焼室孔11,21等を穿設した状態を示し、説
明を容易にするためこの成形時の状態でビード13,2
3の頂部が対向するように配置して示したものである。
この成形段階では、第1の基板10のビード13の高さ
(a)より第2の基板20のビード23の高さ(b)の
方が低く(a>b)なるように形成される。例えばa=
0.125mmでb=0.105mmに設定される。こ
の後、第1及び第2の基板10,20の各々の基板全体
が圧縮され、所謂平押が行なわれる。そして、第1及び
第2の基板10,20は加熱された後所定時間放置さ
れ、所謂エージング処理(時効処理)が行なわれる。
を所定の形状に成形し、ビード13,23を成形すると
共に、燃焼室孔11,21等を穿設した状態を示し、説
明を容易にするためこの成形時の状態でビード13,2
3の頂部が対向するように配置して示したものである。
この成形段階では、第1の基板10のビード13の高さ
(a)より第2の基板20のビード23の高さ(b)の
方が低く(a>b)なるように形成される。例えばa=
0.125mmでb=0.105mmに設定される。こ
の後、第1及び第2の基板10,20の各々の基板全体
が圧縮され、所謂平押が行なわれる。そして、第1及び
第2の基板10,20は加熱された後所定時間放置さ
れ、所謂エージング処理(時効処理)が行なわれる。
【0015】図2は、図1の第1及び第2の基板10,
20に対し平押及び時効処理が行なわれた後、ビード1
3,23の頂部が対向するように配置された状態を示す
もので、ビード13,23は、その高さ(c)が等しく
なるように形成される。例えばc=0.10mmに設定
される。尚、この後第1及び第2の基板10,20は各
々のビード13,23の頂部が対向し直接当接するよう
に配置された後、これらが必要に応じ鳩目(図示せず)
によって接合され、積層金属ガスケットが構成される。
20に対し平押及び時効処理が行なわれた後、ビード1
3,23の頂部が対向するように配置された状態を示す
もので、ビード13,23は、その高さ(c)が等しく
なるように形成される。例えばc=0.10mmに設定
される。尚、この後第1及び第2の基板10,20は各
々のビード13,23の頂部が対向し直接当接するよう
に配置された後、これらが必要に応じ鳩目(図示せず)
によって接合され、積層金属ガスケットが構成される。
【0016】前述のボルト孔12,22は各燃焼室孔1
1,21の周囲に略均等な間隔で例えば計十個形成され
ており、積層金属ガスケットの内燃機関への装着時には
図4に示すように第2の基板20がシリンダブロック4
側となるように配置され、第1及び第2の基板10,2
0の各々に締結ボルト(図示せず)が挿通され、シリン
ダヘッド3とシリンダブロック4との間に緊締される。
1,21の周囲に略均等な間隔で例えば計十個形成され
ており、積層金属ガスケットの内燃機関への装着時には
図4に示すように第2の基板20がシリンダブロック4
側となるように配置され、第1及び第2の基板10,2
0の各々に締結ボルト(図示せず)が挿通され、シリン
ダヘッド3とシリンダブロック4との間に緊締される。
【0017】而して、上記の積層金属ガスケットが内燃
機関に装着され締付力が加えられると、先ずビード1
3,23が圧縮変形する。このとき、ビード13,23
はシムリング14の厚さと等しくなるまで変形し得る
が、それ以上は変形しない。即ち、シリンダヘッド3及
びシリンダブロック4間が緊締され、シムリング14が
圧縮されるに至ると、ビード13,23の変形はそれ以
上進むことなく、これらの弾性復元力を以って第1の基
板10及び第2の基板20がシリンダヘッド3及びシリ
ンダブロック4に密着することとなる。
機関に装着され締付力が加えられると、先ずビード1
3,23が圧縮変形する。このとき、ビード13,23
はシムリング14の厚さと等しくなるまで変形し得る
が、それ以上は変形しない。即ち、シリンダヘッド3及
びシリンダブロック4間が緊締され、シムリング14が
圧縮されるに至ると、ビード13,23の変形はそれ以
上進むことなく、これらの弾性復元力を以って第1の基
板10及び第2の基板20がシリンダヘッド3及びシリ
ンダブロック4に密着することとなる。
【0018】以上のように第1及び第2の基板10,2
0のビード13,23の平押工程後の高さは同一である
が、第2の基板20のビード23の成形時(平押工程
前)の高さは、第1の基板10のビード13の成形時の
高さより低いので、両基板に締付力が加えられたときに
第2の基板20のビード23に生ずる応力はビード13
の応力より小さく、ビード23に過度の応力が加わるこ
とはなく適切な応力分布となる。而して、第1の基板1
0のビード13及び第2の基板20のビード23の弾性
復元力及びシムリング14自体により所定のシール機能
が確保され、燃焼室孔11,21の全周に亘って安定し
たシール性が確保される。
0のビード13,23の平押工程後の高さは同一である
が、第2の基板20のビード23の成形時(平押工程
前)の高さは、第1の基板10のビード13の成形時の
高さより低いので、両基板に締付力が加えられたときに
第2の基板20のビード23に生ずる応力はビード13
の応力より小さく、ビード23に過度の応力が加わるこ
とはなく適切な応力分布となる。而して、第1の基板1
0のビード13及び第2の基板20のビード23の弾性
復元力及びシムリング14自体により所定のシール機能
が確保され、燃焼室孔11,21の全周に亘って安定し
たシール性が確保される。
【0019】尚、本実施例の積層金属ガスケットは第1
及び第2の基板10,20の二層構造であるが、第1の
基板10及び第2の基板20の間に副板を介装し三層構
造に形成することとしてもよい。この副板は第1及び第
2の基板10,20より軟質の圧延鋼板(SPC)によ
って形成するとよい。更に、第1の基板10及び第2の
基板20の間に第1の副板及び第2の副板(図示せず)
を介装し四層構造に形成することとしてもよい。また、
本実施例においては第2の基板20がシリンダブロック
4側となるように配置されているが、第1の基板10が
シリンダブロック4側となるように配置することとして
もよい。
及び第2の基板10,20の二層構造であるが、第1の
基板10及び第2の基板20の間に副板を介装し三層構
造に形成することとしてもよい。この副板は第1及び第
2の基板10,20より軟質の圧延鋼板(SPC)によ
って形成するとよい。更に、第1の基板10及び第2の
基板20の間に第1の副板及び第2の副板(図示せず)
を介装し四層構造に形成することとしてもよい。また、
本実施例においては第2の基板20がシリンダブロック
4側となるように配置されているが、第1の基板10が
シリンダブロック4側となるように配置することとして
もよい。
【0020】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で、以下に記載する効果を奏する。即ち、本発明の積層
金属ガスケットにおいては、第2の基板のビードが第1
の基板のビードの成形時の高さより低く成形された後、
第1及び第2の基板のビードが実質的に同一の高さに圧
縮成形されるように構成されているので、第1及び第2
の基板のビードが同一の幅であっても、締結後に第2の
基板のビードの頂部に過度の応力が加わることなく適切
な応力分布となり、流体孔の全周に亘って安定したシー
ル性を確保することができる。
で、以下に記載する効果を奏する。即ち、本発明の積層
金属ガスケットにおいては、第2の基板のビードが第1
の基板のビードの成形時の高さより低く成形された後、
第1及び第2の基板のビードが実質的に同一の高さに圧
縮成形されるように構成されているので、第1及び第2
の基板のビードが同一の幅であっても、締結後に第2の
基板のビードの頂部に過度の応力が加わることなく適切
な応力分布となり、流体孔の全周に亘って安定したシー
ル性を確保することができる。
【図1】本発明の一実施例に係る積層金属ガスケットの
一部の平押工程前の状態を示す断面図で、図3のA−A
線に沿った断面図である。
一部の平押工程前の状態を示す断面図で、図3のA−A
線に沿った断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る積層金属ガスケットの
一部の平押工程後の状態を示す断面図で、図3のA−A
線に沿った断面図である。
一部の平押工程後の状態を示す断面図で、図3のA−A
線に沿った断面図である。
【図3】本発明の一実施例に係る積層金属ガスケットの
一部の平面図である。
一部の平面図である。
【図4】本発明の一実施例に係る積層金属ガスケットを
内燃機関に装着した状態を示す断面図である。
内燃機関に装着した状態を示す断面図である。
3 シリンダヘッド 4 シリンダブロック 10 第1の基板 20 第2の基板 11,21 燃焼室孔(流体孔) 12 ボルト孔 13,23 ビード 14 シムリング(金属環)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神野 修 愛知県豊田市緑ケ丘3丁目65番地 大豊 工業株式会社内 (72)発明者 新保 善一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 中田 和哉 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−39868(JP,A) 特開 平4−181070(JP,A) 特開 平4−69460(JP,A) 実開 平4−31364(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16J 15/08
Claims (1)
- 【請求項1】 圧力流体が通過する流体孔を穿設し該流
体孔の周囲にビードを形成した金属製の第1の基板及び
第2の基板を有し、前記第1の基板のビードと前記流体
孔との間に所定幅の金属環を接合し、前記第1及び第2
の基板を各々のビードの頂部が対向するように配置する
積層金属ガスケットにおいて、前記第2の基板のビード
を、前記第1の基板のビードの成形時の高さより低く成
形した後、前記第1及び第2の基板のビードを実質的に
同一の高さに圧縮成形することを特徴とする積層金属ガ
スケット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP25757693A JP3202443B2 (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | 積層金属ガスケット |
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JP25757693A JP3202443B2 (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | 積層金属ガスケット |
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Family Applications (1)
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JP25757693A Expired - Fee Related JP3202443B2 (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | 積層金属ガスケット |
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JP (1) | JP3202443B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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JP6442133B2 (ja) * | 2013-03-01 | 2018-12-19 | Nok株式会社 | 耐熱ガスケット |
-
1993
- 1993-09-20 JP JP25757693A patent/JP3202443B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0791549A (ja) | 1995-04-04 |
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