JPH029618Y2 -

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【考案の詳細な説明】本案は田植機におけるフロート装置に関するも
のである。

一般に内部を空洞に形成した中空箱状のフロー
トを本機に結合する取付金はフロートの中央に設
けている。したがつて、本機の荷重によつてフロ
ートが変形し易く、又変形を防止しようとすれば
フロート全体の肉厚が厚くなる傾向がある。

そしてフロートを形成する上壁と下壁とを接着
したパーテイングライン中には接合強度を増すた
めに部分的に内側方向に広く接着したところを設
けている。このように部分的に内側方向に広く接
着したところを形成すると、有効接地面がそれだ
け少なくなるという欠点がある。

本案は以上のような点に鑑みて考案したもので
あつて、フロートと本機とを結合する取付金をフ
ロートの外周において上壁と下壁とを接着したパ
ーテイングラインのその部分的に内側方向に広く
接着したところに装着したものである。

本案のものによれば、強度のあるフロート両サ
イドに荷重を分散できるのでフロートの変形が減
少する。又、取付金のためフロートのパーテイン
グライン中に深い凹みがなくなり、したがつて有
効接地面が増えると共に取付金のためにフロート
が補強され、フロート全体として肉厚を減少でき
るという特徴がある。

以下図面に示す実施例について説明する。第１
図は二輪式田植機全体の正面図を示すもので、１
はその左右一対の車輪を示し、スイングケース２
を介して昇降自在にミツシヨンケースに取付けら
れている。

３はエンジンフレームであり、これとリンク４
を介してフロート５が本機の下方に取付けられ、
フロート５の後方はリンク６を介してハンドル７
の基部に取付けられている。

８はハンドル７と平行に配設された苗載台あつ
て、ガイドレール９に沿つて左右にスライドでき
るようになつている。

１０は苗植装置を示し、１１，１２，１３はそ
れぞれエンジン、バンパー、ボンネツトを示す。

本案は以上のような田植機のフロートの改良に
関するものである。

一般に、第１図のフロート５にみられるように
フロートを形成する上壁５ａと下壁５ｂとをフロ
ートの外側周において接着するパーテイングライ
ン１４があるが、そのパーテイングライン中、内
側方に深く部分的に接着した部分１４ａを形成し
ている。

これはパーテイングラインの接合強度を高める
ためのものであるが、本案はこの部分にフロート
と本機とを結合する取付金１５を装着しようとす
るものである。

第２，３，４図、図示の取付金１５は断面で上
壁５ａから離れた型の立上り部分１５ａと上壁
５ａに沿つて形成された裾広がり部分１５ｂとか
らなつていて、パーテイングライン１４のところ
でボルトナツト１６で結合されている。

第５，６，７図のものでは断面Ｕ字形の補助金
具１７をパーテイングライン１４に当てがい、そ
の上から第２，３，４図のものと同様の取付金１
５を取付け、ボルトナツト１６で結合している。

そこで、この補助金具１７はフロートの補強と
取付金１５のアタツチメントとなつている。

以上の如く取付金１５を取付けることにより、
強度のあるフロート両サイドに本機の荷重を分散
できるし、フロートの変形が減少する。

しかもパーテイングラインの部分的に内側方向
に広く入り込んだところに取付金１５を取付ける
からフロートの深い凹みがなくなり、有効接地面
が増えるのみならず、フロート全体として肉厚を
減少できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は田植機の正面図、第２，３，４図は本
案装置の平面図、断面図、側面図、第５，６，７
図は他の実施例にかかる本案装置の平面図、断面
図、側面図である。５……フロート、１４……パーテイングライ
ン、１５……取付金。

【実用新案登録請求の範囲】

フロートと本機とを結合する取付金をフロート
の外周において、上壁と下壁とを接着したパーテ
イングラインのその部分的に内側方向に広く接着
したところに装着してなる田植機におけるフロー
ト装置。