JPH028783Y2

JPH028783Y2 -

Info

Publication number: JPH028783Y2
Application number: JP2002583U
Authority: JP
Priority date: 1983-02-16
Filing date: 1983-02-16
Publication date: 1990-03-02
Also published as: JPS59126655U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、プリンタの紙送り装置に係り、特に
紙送りローラの構造に関するものである。

従来、この種の紙送りローラはホイルにＵ字状
のバネを設けて位置決めするようにしていた。し
かしながら、このローラでは軸方向の位置決めに
できるものの、軸とローラの軸穴に誤差があつた
場合、これを吸収できずガタつきが生じた安定し
た紙送りの障害となつていた。

また、この誤差を少なくするためには、高精度
の加工が要求され不経済なものである等の欠点が
あつた。

そこで、本考案は上述の欠点を解消すべくなさ
れ、ガタつきを防止したプリンタの紙送り装置を
提供するものである。

次に、本考案の実施例を第１図乃至第３図によ
り詳細に説明する。

第１図は本考案の実施例に係るプリンタの紙送
り装置の要部斜視図、第２図はホイルの分解斜視
図、第３図はホイルの側面図である。

第１図に示す通り、断面形状が小判形である駆
動軸１はギアやクラツチなどの動力伝達手段２を
介してモータ３に連結され、駆動軸１の一端に
は、駆動軸１方向に固定されたホイル４が設けら
れ、ホイル４の外周部には、ゴム製の円環状摩擦
体５が嵌合されている。

さらに前記駆動軸１には、ホイル６が軸方向に
移動可能に嵌合されていて、ホイル６の外周部に
はローラ体であるゴム製の円環状摩擦体７が嵌合
されている。

前記ホイル６は第２図及び第３図に示すよう
に、第１円板８と、第２円板９と、圧縮コイルバ
ネ１０とから構成されている。

第１円板８の中心部には、駆動軸１と同様に小
判形をした軸穴８ａが穿設されているが、ホイル
６が駆動軸１上を摺動可能なように軸穴８ａは駆
動軸１よりも若干大きく設計されている。

第１円板８の中心から離れた位置には円周に沿
つて長孔８ｂが設けられ、それの一方の内端面に
他方の内端面に向けて突出した突起部８ｃが設け
てある。

前記第２円板９の中心部には第１円板８と同様
な軸穴９ａが穿設され、第１円板８と対向する側
面に突起部９ｂが設けられ、この突起部９ｂは、
両円板８，９を駆動軸１に挿入して合わせたとき
前記長孔８ｂ内に入り込んで突起部８ｃと対向す
るようになつている。

前記圧縮コイルバネ１０は、第１円板８の長孔
８ｂに納められ、それの一端は第１円板８の突起
部８ｃに、他端は第２円板９の突起部９ｂに係止
されている。この圧縮コイルバネ１０の弾性で、
第２図及び第３図に示すように、第１円板８は反
時計回り方向に、第２円板９は時計回り方向にそ
れぞれ弾性付勢されている。この付勢力により、
第１円板８における軸穴８ａの内周面の一部、な
らびに第２円板９における軸穴９ａの内周面の一
部はそれぞれ駆動軸１の一部に局部的に圧接して
いる。それによつて、第１円板８および第２円板
９は、駆動軸１に摺動可能な程度に係止される。

この第１円板８と第２円板９との重合体の外周
に、第１図に示すようにゴム製の円環の摩擦体７
が弾性的に嵌合されている。

尚、バネ部材は圧縮コイルバネ１０に限らず引
張コイルバネ、板バネ等でも使用できる。また本
実施例でホイル４は、駆動軸１に固定されたもの
であるが、このホイル４も前記ホイル６と同様な
構成にして駆動軸１の軸方向に沿つて移動できる
ようにしても良い。

そこで第１図に示すようにプリント用紙１１を
紙送りする場合にはローラを移動させて、固定さ
れたローラ５との間隔が、プリント用紙幅に合う
ようにローラを位置決めして使用する。

本考案は前述のような、断面形状が非円形の駆
動軸と、その駆動軸にスプライン結合されたホイ
ルと、そのホイルの外周部に嵌合されたローラ体
とを備え、前記ホイルが第１円板と、第２円板
と、第１円板と第２円板との間に介挿されたバネ
部材とを有し、そのバネ部材によつて第１円板と
第２円板とが互いに周方向の逆側に弾性付勢され
て、第１円板と第２円板とがそれぞれ前記駆動軸
に係止させる構成になつており、従つて駆動軸上
における紙送りローラの摺動可能長さを適当に設
定することにより、一つの紙送り装置を紙幅の異
なる複数機種のプリンタに適用することができ、
コストの低減が図れる。

また、バネ部材の弾性により第１円板および第
２円板は、互いに周方向の逆側に付勢されて駆動
軸に圧接係止されている。そのため第１円板の軸
穴ならびに第２円板の軸穴と駆動軸との間に隙間
があつても、また紙送りローラの摺動による摩耗
で前述隙間が大きくなつても第１円板ならびに第
２円板と駆動軸との間にはがたつきがなく、紙送
りローラは駆動軸と常に一体回転し、紙送ピツチ
が一定である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例に係るプリンタの紙送
り装置の要部斜視図、第２図はホイルの分解斜視
図、第３図はホイルの側面図である。１……駆動軸、６……ホイル、７……ローラ
体、８……第１円板、９……第２円板、１０……
バネ部材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

断面形状が非円形の駆動軸と、その駆動軸にス
プライン結合されたホイルと、そのホイルの外周
部に嵌合されたローラ体とを備え、前記ホイルが
第１円板と、第２円板と、第１円板と第２円板と
の間に介挿されたバネ部材とを有し、そのバネ部
材によつて第１円板と第２円板とが互いに周方向
の逆側に弾性付勢されて、第１円板と第２円板と
がそれぞれ前記駆動軸に係止されていることを特
徴とするプリンタの紙送り装置。