JPH0280716A - 樹脂塗装ネジ鉄筋を用いた盛土の補強土体および補強土工法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、壁面をもつ盛土の補強土体および補強土工法
に関するものである。

（従来の技術） 壁面をもつ盛土の補強土工法とは、盛土材・補強材・壁
面体を主たる構成部材とし、補強材が盛土中に水平に敷
設され、壁面体は垂直に組み立てられ、補強材と連結、
保持する構造をいい、一般に補強材の種類により分類さ
れ、帯状鋼を用いるテールアルメ工法やプレートアンカ
ー付棒鋼を用いる多数アンカー工法等がある。

かかる工法によれば、垂直な壁面をもつことにより限ら
れた用地を有効に利用できる、薄層を転圧することによ
り盛土の締め固めが不充分になる恐れが少ない、壁面が
高くなる程コンクリート擁壁単独の盛土と比べ経済的で
ある等の利点があり、道路・鉄道・土地造成の分野に適
用されている。

補強土工法には通用分野上耐用年数が半永久的であるこ
とが要求され、特に鋼製材料を使用する前記テールアル
メ工法、多数アンカー工法には補強材の耐食性向上が重
要になる。このため、従来補強材の防食方法として、腐
食により断面欠損した場合でも耐力上支障ないよう、予
め腐食速度と耐用年数を設定して腐食代をみる方法と、
補強材に亜鉛メツキする方法、さらに両者を併用する方
法がとられている（「新補強土工法」山海堂、３６１発
行、１３〜１４頁）。

（発明が解決しようとする課題） しかし、腐食代をみる方法は、耐力上必要な断面と比べ
腐食代をみた断面はかなり大きく、材料費のコストアッ
プの他、作業上も重量が大となり能率を落す。例えば、
テールアルメ工法における帯鋼の断面設計例では、全断
面厚４．５ｍｍに対し腐食代が２ｍｍを占めている（「
補強土設計・施工の手引き」日本鉄道施設協会、３５８
発行７９．１８１頁）。又、亜鉛メツキをする方法は、
コンクリートスキン中の鋼材と補強材とのマクロ電池形
成により腐食が進行する危険性が高い。即ち、コンクリ
ートに埋め込まれた補強材連結用鋼材と補強材との間に
電位差が生じ、コンクリートスキン中の鋼材が陰極とな
り、土中の補強材が陽極となってマクロ電池が形成され
て腐食電流が流れ、この腐食電流はコンクリートに近付
くにつれ電流密度が高くなるので、補強材のコンクリー
トに近やボルトの全部又は一部に絶縁被覆した例もある
が（特開昭５３−７６５０１号公報）、構造が複雑であ
る、ボルト締めにより被覆を劣化させる危険性がある等
、品質確保上施工管理に特別な留意を払う必要がある。

本発明は以上の点を踏まえ、高い防食性能を有し、かつ
簡易に構築できる補強土体およびその工法を提供するも
のである。

（課題を解決するための手段） 本発明は以下の補強土体および補強土工法である。

■　樹脂塗装ネジ鉄筋と、ネジ鉄筋継手用カプラーを一
端面が露出するように埋め込んだコンクリートスキンと
、ネジ鉄筋継手用ロックナツトに接合したアンカー用プ
レートとからなり、コンクリートスキンを立設後、カプ
ラーに前記ネジ鉄筋を螺合するとともに前記プレートと
前記ネジ鉄筋とを螺合して構成した盛土の補強土体。

■　コンクリートスキンをほぼ垂直に積み重ね、コンク
リートスキン中のカプラーと樹脂塗装ネジ鉄筋とを螺合
し、一方該ネジ鉄筋の他端にアンカー用プレートを固着
してコンクリートスキンを保持することにより盛土を構
築することを特徴とする補強土工法。

■　樹脂塗装ネジ鉄筋をその一部が突出するように埋め
込んだコンクリートスキンと、ネジ鉄筋継手用カプラー
を端部に接合した帯鋼とからなり、コンクリートスキン
な立設後、突出した樹脂塗装ネジ鉄筋に前記カプラーを
螺合して構成した盛土の補強土体。

■　樹脂塗装ネジ鉄筋をその一部が突出するように埋め
込んだコンクリートスキンをほぼ垂直に積み重ね、該コ
ンクリートスキン中のネジ鉄筋と帯鋼端部に設けたカプ
ラーを螺合し、帯鋼を土中に埋設し、土を押し固めて土
との摩擦接触によりコンクリートスキンを保持する補強
土工法。

（作　用） 本発明は、エポキシ樹脂等の樹脂塗装ネジ鉄筋を用いる
ことにより、補強材の耐食性向上と、コンクリートスキ
ンと補強材との間のマクロ電池作用の防止を行い、補強
土体の耐久性を向上させるとともに、従来のボルト締め
を省いた簡易な施工や補強材の軽量化を可能にする。

即ち、エポキシ等の樹脂塗装したネジ鉄筋とネジ鉄筋継
手用カプラーを埋め込んだコンクリートスキンとネジ鉄
筋継手用ロックナツトに接合したアンカー用プレートと
で構成され、前記カプラーと前記ネジ鉄筋とを螺合し、
土中に埋め込み、土を押し固めて土との支圧接触により
土構造を安定させる。この土構造の前面に立てるコンク
リートスキンはほぼ垂直に積み重ねられ、コンクリート
スキン中のカプラーと前記ネジ鉄筋とが螺合してコンク
リートスキンを保持する。このようにして盛土を構築す
ることを特徴とするものである。

また、他の構成は、エポキシ等の樹脂塗装ネジ鉄筋をそ
の一部が内壁面に突出するように埋め込んだコンクリー
トスキンとネジ鉄筋継手用カプラーを端部に接合した帯
鋼とで構成され、前記帯鋼を土中に埋め込み、この土を
押し固めて土との摩擦接触により土構造を安定させる。

土構造の前面に立設するコンクリートスキンはほぼ垂直
に積み重ねられ、コンクリートスキン中のネジ鉄筋と帯
鋼端部のカプラーを螺合してコンクリートスキンを保持
することにより盛土を構築することを特徴とするもので
ある。

（実施例） 第１図は本発明の実施例の全体を示す説明図で、その要
部ａおよびｂの詳細をそれぞれ第２図および第３図に示
す。１ａはコンクリートスキン、２ａはエポキシ樹脂塗
装ネジ鉄筋、３はロックナツト付アンカープレート、４
は盛土材、５ａはカプラーである。カプラー５ａはその
一端面がコンクリートスキン１ａの内壁側に露出するよ
うに埋め込んでおく。

第４図は本発明の他の構成の実施例を示す全体説明図で
、その要部Ｃの詳細を第５図に示した。

この例では、コンクリートスキン１ｂにエポキシ樹脂塗
装を施したネジ鉄筋２ｂがその一部を内壁面側に突出す
るように埋め込んである。ネジ鉄筋の突出長さは要求さ
れる強度以上の螺合が可能な長さ以上であれば良い。一
方の支持体は帯鋼６とし、その一端にカプラー５ｂを固
着しておく。帯ｔＩ４６の長さや幅は要求される保持力
によって定めれば良い。

前者の第１図に示した補強土体は、コンクリートスキン
１ａを立設後、あらかじめ埋め込まれたカプラー５８に
所定の長さのネジ鉄筋２ａを螺合し、次いでネジ鉄筋２
ａの他端にアンカープレート３を螺着して組立て、補強
土体を形成する。

また、後者の第４図に示した補強土体は、同じくコンク
リートスキン１ｂを立設後、装着されているネジ鉄筋２
ｂにカプラー５ｂを螺着して形成する。

いずれの補強土体の場合も、適宜過盛土材４を埋め戻し
つつ所定の位置にそれぞれの部材を配置し、更に盛土材
４を盛り込んで押し固め、施工する。これを順次繰返す
ことにより、所望の高さの盛土の補強を行なうことがで
きる。

第１図に示す前者補強土体では、エポキシ樹脂塗膜がネ
ジ鉄筋２ａを保護し、腐食を防止できるとともに、コン
クリートスキン１ａおよびアンカープレート３とは絶縁
体となりマクロ電池の発生を防止できる。また、コンク
リートスキン１ａ中の鋼材とアンカープレート３とは独
立して亜鉛メツキ等の腐食対策を施せばよい。第４図に
示す後者補強土体では、エポキシ樹脂塗膜がコンクリー
トスキン１ｂの接続用ネジ鉄筋２ｂを保護し、腐食を防
止できるとともに、コンクリートスキン１ｂと帯ｔｌＩ
６との絶縁体となりマクロ電池の発生を防止できる。帯
＃４６は独立して亜鉛メツキ等の防食対策を施せばよい
。

エポキシ樹脂は塗膜として化学的安定性を保持しており
、土中の腐食因子との遮断性にも秀れた塗料であるが、
他の樹脂を塗装したネジ鉄筋も同様に使用可能である。

また、両補強土体とも、接合はネジ鉄筋とカプラーまた
はロックナツトとの螺合のみで完了する。

（発明の効果） 本発明により、補強土工法が適用される分野で要求され
る耐用年数を充分満足できる他、ネジ鉄筋を用いること
により部材同志の接合が簡易になり、施工期間の短縮が
可能になる。また、特に前者補強土体では補強材が耐力
上必要な断面のみでよく、補強材の軽量化、経済性、施
工期間短縮が可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の全体を示す図、第２図は第１
図の８部分を詳細に示す図、第３図は第１図のｂ部分を
詳細に示す図、第４図は本発明の他の構成の実施例の全
体を示す図、第５図は第４図のＣ部分を詳細に示す図で
ある。 Ｉａ、ｌｂ・・・：７ンクリートスキン、２ａ、２ｂ・
・・エポキシ樹脂塗装ネジ鉄筋、３・・・ロックナツト
付アンカープレート、４・・・盛土材、５ａ、５ｂ・・
・カプラー　６・・・帯鋼 代　　理　　人　　　弁理士　　秋　　沢　　政　　光
他１名

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）樹脂塗装ネジ鉄筋と、ネジ鉄筋継手用カプラーを
   一端面が露出するように埋め込んだコンクリートスキン
   と、ネジ鉄筋継手用ロックナットに接合したアンカー用
   プレートとからなり、コンクリートスキンを立設後、カ
   プラーに前記ネジ鉄筋を螺合するとともに前記プレート
   と前記ネジ鉄筋とを螺合して構成した盛土の補強土体。
2. （２）コンクリートスキンをほぼ垂直に積み重ね、コン
   クリートスキン中のカプラーと樹脂塗装ネジ鉄筋とを螺
   合し、一方該ネジ鉄筋の他端にアンカー用プレートを固
   着してコンクリートスキンを保持することにより盛土を
   構築することを特徴とする補強土工法。
3. （３）樹脂塗装ネジ鉄筋をその一部が突出するように埋
   め込んだコンクリートスキンと、ネジ鉄筋継手用カプラ
   ーを端部に接合した帯鋼とからなり、コンクリートスキ
   ンを立設後、突出した樹脂塗装ネジ鉄筋に前記カプラー
   を螺合して構成した盛土の補強土体。
4. （４）樹脂塗装ネジ鉄筋をその一部が突出するように埋
   め込んだコンクリートスキンをほぼ垂直に積み重ね、該
   コンクリートスキン中のネジ鉄筋と帯鋼端部に設けたカ
   プラーを螺合し、帯鋼を土中に埋設し、土を押し固めて
   土との摩擦接触によりコンクリートスキンを保持する補
   強土工法。