JPH027335B2 - - Google Patents

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JPH027335B2
JPH027335B2 JP3054082A JP3054082A JPH027335B2 JP H027335 B2 JPH027335 B2 JP H027335B2 JP 3054082 A JP3054082 A JP 3054082A JP 3054082 A JP3054082 A JP 3054082A JP H027335 B2 JPH027335 B2 JP H027335B2
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thermoplastic polymer
film
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surface resistivity
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Teruo Katayose
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ポリオレフイン、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニルなどの各種熱可塑性重合体の帯電防
止性組成物およびその組成物よりなる帯電防止性
フイルムに関する。さらに詳しくは、ポリスチレ
ンスルホン酸塩が均一に混合された帯電防止性良
好な熱可塑性重合体組成物およびその組成物より
なる帯電防止性フイルムに関する。 近年、帯電防止性を要求される製品分野は極め
て広くなつてきている。たとえば、医薬品、化粧
品、食品類の包装、包装機のカバー、クリーンル
ーム、手術室の塵埃防止のカーテン、シート類、
精密機器類の包装、半導体関係の包装などであ
る。特に半導体関係の包装では、包装フイルム表
面に発生する静電気により金属酸化膜半導体回路
などは破壊されてしまうので低抵抗性包装フイル
ムおよびシート類が要求されている。 また金属酸化膜半導体回路などは輸出または輸
入されるとき税関での内容物検査のため開封時に
静電気が発生し、破壊される場合が多いので、包
装フイルムが低抵抗性であると同時に透明で内容
物が見えることも必要である。 従来、高分子物質に帯電防止性を付与するため
に界面活性剤や、導電性カーボンブラツクや金属
類を添加する方法が採用されている。 通常の界面活性剤は高分子物質内部から界面活
性剤が表面に移行して配列することにより帯電防
止効果があらわれるという考え方などから、比較
的移行しやすい分子量数百〜千程度の低分子量界
面活性剤から主として成つている。しかしなが
ら、界面活性剤の添加された高分子物質は、取扱
い作業中等に界面活性剤が高分子物質表面から取
り除かれたり、水分の付着により洗い落される等
により、長期的に使用する用途には使用できなか
つた。 また、カーボンブラツクや金属粉末を添加した
高分子物質はカーボンブラツクや金属粉末が高分
子物質から欠落し、包装用途では被包装物を汚染
するという欠点を有し、またその不透明性により
用途を制限するものであつた。 一方、高分子型の帯電防止剤は特定の構造をも
つアルキレンオキサイド誘導体などに限られてい
る程度で実用的にはほとんど使用されていない。
特に高分子物質との相溶性の悪いアニオン基を有
する高分子型の帯電防止剤を使用することは全く
知られていない。 一方アニオン系の表面処理用帯電防止剤として
は、たとえば、古くからポリスチレンスルホン酸
ナトリウムなどの金属塩が知られており、また、
特公昭45−25326号では特殊な単量体と共重合さ
れた型のオリゴスチレンスルホン酸塩が低抵抗処
理剤として紙やシートに効果のあることが開示さ
れている。しかしながらこれらは表面処理用とし
て開発されたものであり、実施例記載の処理剤な
ども高分子物質の配合用帯電防止剤としては相溶
性が悪いため全く実用性にかけるものであつた。 特に低抵抗性であるスルホン化度の高い処理剤
は、分子可撓性に欠けるため高分子物質に配合し
ても均一に混合されず、その優れた帯電防止能を
発現できないので高分子物質の配合用帯電防止剤
としてはかえりみられなかつた。 本発明者は低抵抗帯電防止性熱可塑性重合体の
開発を目的として鋭意研究の結果、前記のポリス
チレンスルホン酸塩が熱可塑性重合体に均一に混
合され、優れた帯電防止性を発現することを見出
し本発明を完成した。 すなわち、本発明は、 (a) 熱可塑性重合体100重量部と、 (b) 水酸基を有する水溶性熱可塑性重合体または
多価アルコール性化合物0.05〜50重量部と、 (c) 一般式 (但しRは水素またはメチル基、Mは水素、
アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモ
ニウムであり、R1,R2,R3,R4はそれぞれが
互いに同一かあるいは異なつて、水素、ハロゲ
ン、アルキル基またはアルコキシル基である) なる繰返し単位を構成単位とするポリスチレンス
ルホン酸塩0.1〜10重量部とからなる熱可塑性重
合体組成物と該組成物から形成された、表面固有
抵抗が1013Ω以下であり、曇り度が80%以下の帯
電防止性フイルムである。 次に本発明を構成する各成分について説明す
る。一般式 (但し、R,M,R1,R2,R3,およびR4は前
記の通り)なる繰返し単位を必須構成単位とする
重合体とは、スルホン基導入率の異なつたものを
含むポリスチレンスルホン酸塩である。スルホン
基の導入率についての制限はないが、導電性およ
び水溶性の関係から導入率40−100モル%、好ま
しくは50−100モル%が望ましい。なお当然のこ
とながらスチレンスルホン酸塩モノマーの重合物
あるいはスチレン、メタクリル酸(塩)、アクリ
ル酸(塩)、フマール酸(塩)との共重合物も含
まれる。また分子量については、特に重要なこと
ではないが1000〜500万、熱可塑性樹脂との相溶
性の関係から好ましい分子量は2000〜50万、さら
に好ましくは3000〜80000の範囲である。 さらに、ポリスチレンスルホン酸塩の芳香環に
置換基を有するポリ(ハロゲン化スチレン)スル
ホン酸塩、ポリ(アルキル化スチレン)スルホン
酸塩、ポリ(アルコキシル化スチレン)スルホン
酸塩、側鎖置換のポリ(α―メチルスチレン)ス
ルホン酸塩も含むものである。該重合体の対イオ
ンとしては、水素、アルカリ金属、アルカリ土類
金属、アンモニウムから選ばれた1種または2種
以上の混合物である。 本発明におけるポリスチレンスルホン酸塩を得
る方法はこの技術分野ではよく知られている。製
造方法の例を次に示す。 (A) ポリスチレンを四塩化炭素、二塩化エチレン
等の溶剤中で、無水硫酸、クロルスルホン酸等
のスルホン化剤と反応して得られるポリスチレ
ンスルホン酸を、アンモニウム化合物、イオン
性アルカリ金属化合物またはイオン性アルカリ
土類金属化合物を用いて中和しポリスチレンス
ルホン酸塩とする方法。例えば特公昭51−
37226号公報参照。 (B) 遊離基開始剤を使つてスチレンスルホン酸塩
を、スチレン、クロルスチレン、第3級ブチル
スチレン等のビニル芳香族化合物、アクリロニ
トリル、メタクリル酸(塩)、アクリル酸
(塩)、フマール酸(塩)、等と共重合する方法。
例えば特開昭53−14820号公報参照。 熱可塑性重合体100重量部に対する上記ポリス
チレンスルホン酸塩の配合量は、0.1〜10重量部、
好ましくは0.3〜5重量部の範囲である。0.1重量
部未満では帯電防止効果が認められないので好ま
しくない。10重量部を越える量を添加すると、第
3成分である水酸基を有する水溶性熱可塑性重合
体または多価アルコール性化合物を多量に添加す
るため、熱可塑性樹脂の力学的性質の低下をもた
らすので好ましくない。 水酸基を有する水溶性熱可塑性重合体とは、け
ん化度30〜70モル%であるポリビニルアルコー
ル、プロピレンオキシド付加率2.5以上のヒドロ
キシプロピルセルローズ、エチレンオキシド付加
率2.0以上のヒドロキシエチルセルローズ、およ
びメチルヒドロキシプロピルセルローズ等の2種
以上の置換基を有するセルローズ誘導体である。
また分子量については特に制限はない。多価アル
コール性化合物とは、1,2―エタンジオール、
1,3―プロパンジオール、1,2―プロパンジ
オール、1,4―ブタンジオール、1,6―ヘキ
サンジオール、グリセリン、ペンタエリスリトー
ルなどの脂肪族多価アルコール類、シクロヘキサ
ンジオールなどの環式ポリヒドロキシ化合物類、
およびグルコース、D−キシロース、D―ソルビ
トール、フルクトース、マンニツトなどの天然多
価アルコール類である。 水酸基を有する水溶性熱可塑性重合体または多
価アルコール性化合物の添加量は、熱可塑性樹脂
100重量部に対して0.05〜50重量部、好ましくは
0.1〜30重量部の範囲である。0.05重量部未満で
は、ポリスチレンスルホン酸塩が均一に分散され
た熱可塑性重合体は得られない。また50重量部を
こえる場合は、熱可塑性樹脂に混合できないか、
またはその機械的強度の低下をもたらすので好ま
しくない。水酸基を有する水溶性熱可塑性重合体
または多価アルコール性化合物はポリスチレンス
ルホン酸塩100重量部に対して1〜1000重量部、
好ましくは5〜800重量部の範囲にある。 熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ペリブテン、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−メタクリル酸共重合体、エチレン系アイオノ
マー、塩素化ポリエチレン等のポリオレフイン類
およびその誘導体、ポリスチレン、アクリロニト
リル−スチレン共重合体、アクリロニトリル―ス
チレン−ブタジエン共重合体等のポリスチレン類
およびその共重合体類、ポリ酢酸ビニル類、ポリ
ビニルホルマール、ポリアセタール、ポリビニル
ブチラール、ナイロン6,6・6,6・10,12等
のポリアミド類およびその誘導体、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリエチレンテレフタレート−ポリエチレングリ
コールブロツク共重合体等のポリエステル類およ
びその誘導体、ポリ塩化ビニルおよびその共重合
体、ポリ塩化ビニリデンおよびその共重合体、ポ
リメチルメタクリレート類、アクリル酸エステル
共重合体類、ポリカーボネート、ポリスルフオ
ン、スチレン−ブタジエンブロツク共重合体類、
熱可塑性ポリウレタン類、ポリブタジエン、ポリ
イソプレン、アクリロニトリル−ブタジエン共重
合体等のゴム類、ポリホスフアーゼン類等が挙げ
られる。 好ましい熱可塑性重合体としては、三成分を混
合して成形後、導電性物質であるポリスチレンス
ルホン酸塩が成形物表面へ移行しやすいマトリツ
クスという視点から、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−メタクリル酸共重合体、エチレン系アイオノマ
ー等のポリオレフイン類または共重合ポリオレフ
イン類およびその誘導体類が挙げられる。 さらに好ましい熱可塑性重合体としては、ポリ
スチレンスルホン酸塩の分散性、本発明の組成物
をフイルム、シート等に成形したときの透明性、
またはフイルムのヒートシール性等の点からは、
エチレンとα,β―エチレン型不飽和カルボン酸
およびα,β―エチレン型不飽和カルボン酸金属
塩とを有するエチレン系アイオノマーが挙げられ
る。 本発明の熱可塑性重合体組成物を製造するには
いろいろあるが、ポリスチレンスルホン酸塩の水
溶液に水酸基を有する水溶性熱可塑性重合体また
は多価アルコール性化合物を添加した水溶液と熱
可塑性樹脂とを混合して加熱溶融せしめ、同時に
該組成物から脱水する方法が好ましい。 本発明の各成分を混合する方法にはいろいろあ
るが、各成分をバンバリミキサー、押出機等の通
常の溶融混合機を用いて混合することができる。 溶融混合温度は、熱可塑性重合体の溶融軟化温
度100〜350℃の範囲で任意に選択できる。 本発明の組成物の最終製品形態は各種の成形品
たとえばラジオやテレビのケース、部品、照明器
具部品、プラスチツクの容器、フイルム、シー
ト、発泡体、フイラメント、ステープル、布など
の繊維製品、合成紙など帯電防止を必要とする全
てのものである。 本発明による熱可塑性重合体組成物は、水酸基
を有する水溶性熱可塑性重合体または多価アルコ
ール性化合物が添加されているため、ポリスチレ
ンスルホン酸塩が極めて均一であり、そして少量
で良好な帯電防止性を示す優れた組成物である。
また、該組成物から形成されたフイルムは、表面
固有抵抗が1013Ω以下、曇り度が80%以下である
ため、内容物が見える包装材としてきわめて有用
である。 次に実施例をもつて本発明の組成物の効果を更
に具体的に説明する。実施例中、部および%は重
量基準である。表面固有抵抗の測定は23℃、50%
相対湿度下で行つた。また、曇り度の測定は
ASTM−D1003に基いた。 実施例 1 重合度300のポリスチレンスルホン酸ナトリウ
ム(スルホン化度60モル%)の30%水溶液10部に
ヒドロキシプロピルセルローズ(プロピレンオキ
シド付加率4.0、以下プロピレンオキシド付加率
をMSと略す)12部を加え混合して粘稠な水溶液
を得る。これを80℃で5時間、真空乾燥機中で乾
燥後、粉砕してポリスチレンスルホン酸ナトリウ
ムとヒドロキシプロピルセルローズの混合物を得
る。該混合物5部を低密度ポリエチレン100部に
加え150℃で溶融混合後、圧縮成形法により厚さ
100μmのフイルムを得た。このフイルム外観は良
好で、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムの粉末
は見出されなかつた。フイルムの表面固有抵抗は
2×108Ωであり、曇り度35%であつた。ポリエ
チレンフイルムの表面固有抵抗は1016Ω以上であ
つた。 比較例 1 ヒドロキシプロピルセルローズ4部と低密度ポ
リエチレン100部とを実施例1と同じ方法で溶融
混合しフイルムを得た。フイルムは均一であるが
その表面固有抵抗は1×1015Ωであつた。 比較例 2 重合度300のポリスチレンスルホン酸ナトリウ
ム(スルホン化度60モル%)粉末1部と低密度ポ
リエチレン100部とから実施例1の方法によりフ
イルムを得た。ポリスチレンスルホン酸ナトリウ
ムは粉末状であり全く溶融せず、フイルムの表面
固有抵抗は1016Ω以上であつた。 実施例 2 実施例1と同じ方法で、ポリスチレンスルホン
酸ナトリウム(スルホン化度60モル%)/ヒドロ
キシプロピルセルローズ(MS=4.0)=1/4の混合
物を製造した。この混合物を1.0,2.5,5,25部
をエチレン−メタクリル酸共重合体のナトリウム
型アイオノマー(メタクリル酸含量5.1モル%、
ナトリウムイオンの中和度35モル%)100部に添
加混合し30mm二軸押出機で溶融混合し、ついでイ
ンフレーシヨン成膜法により厚さ50μmのフイル
ムを製造した。このフイルムは均一であつた。各
フイルムの表面固有抵抗および曇り度を表1に示
す。なお、アイオノマーの表面固有抵抗は1016Ω
以上である。 比較例 3 実施例2で得られたポリスチレンスルホン酸ナ
トリウム/ヒドロキシプロピルセルローズ混合物
0.1部を実施例2で使用したアイオノマー100部に
添加、溶融混合後成膜したフイルムの表面固有抵
抗を表1に示す。
【表】 実施例 3 重合度350のポリスチレンスルホン酸リチウム
(スルホン化度70モル%)の20%水溶液10部にけ
ん化度50モル%のポリビニルアルコール6部を添
加し完全溶解後、乾燥機で脱水して組成比1/3
である両者の混合物を得た。この混合物を、それ
ぞれ、2,4,8,20部をエチレン−メタクリル
酸共重合体のマグネシウム型アイオノマー(メタ
クリル酸含量3.5モル%、マグネシウムイオンの
中和度25モル%)100部に添加し、実施例1と同
じ方法で溶融混合後70μmのフイルムを得た。こ
のフイルムはポリスチレンスルホン酸リチウムが
均一に分散し透明であり、その表面固有抵抗およ
び曇り度の測定結果を表2に示す。このアイオノ
マーの表面固有抵抗は1016Ω以上である。
【表】 実施例 4 重合度130のポリスチレンスルホン酸ナトリウ
ム(スルホン化度60モル%)の30%水溶液30部に
グリセリン0.9部を添加した混合水溶液を、エチ
レン−メタクリル酸共重合体のマグネシウム型ア
イオノマー(メタクリル酸含量3.5モル%、マグ
ネシウムイオンの中和度20モル%)100部に添加
混合し30mm二軸押出機で溶融混合し、次いでイン
フレーシヨン成膜法により厚さ70μmのフイルム
を製造した。このフイルムは均一であり、曇り度
は45%であつた。表面固有抵抗は2×108Ωであ
つた。 実施例 5 重合度300のポリスチレンスルホン酸ナトリウ
ム(スルホン化度60モル%)の30%水溶液10部に
グリセリン0.3部を添加して混合水溶液を得た。 エチレン−メタクリル酸共重合体(メタクリル
酸メチル含量5.8モル%)を苛性ソーダを用いて
けん化し、共重合体中のメタクリル酸メチルの40
モル%をメタクリル酸またはメタクリル酸ソーダ
とした。次いでこの生成物を酢酸のイソプロピル
アルコール溶液で中和し、中和度が35%のエチレ
ン系アイオノマーを得た。このアイオノマー樹脂
100部に前述の混合水溶液4部を添加して150℃で
溶融混合する。60μmの圧縮成形フイルムの外観
は極めて良好であり、曇り度15%であつた。表面
固有抵抗は3×109Ωであつた。なお、このアイ
オノマーの表面固有抵抗は1016Ω以上である。 実施例 6 重合度300のポリスチレンスルホン酸ナトリウ
ム(スルホン化度60モル%)の10%水溶液10部に
ヒドロキシプロピルセルローズ(MS=3.5)8部
を加え混合溶解し粘稠な水溶液とし、次いで乾燥
し粉末状の混合物を得た。これをエチレン−酢酸
ビニル共重合体(酢酸ビニル含量10%)100部に
添加し150℃で溶融混合し、圧縮成形法により厚
さ100μmのフイルムを得た。フイルムの外観は良
好で曇り度42%であつた。表面固有抵抗は3×
1010Ωであつた。なお、このエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体の表面固有抵抗は1016Ω以上である。 実施例 7 重合度130のポリスチレンスルホン酸ナトリウ
ム(スルホン化度60モル%)の20%水溶液5部に
ヒドロキシエチルセルローズ(MS=3.0)5部を
添加し混合水溶液とする。次いで乾燥、粉砕して
混合粉末を得た。該混合物6部をポリ塩化ビニル
粉末100部に添加し溶融混合し、圧縮成形法によ
り厚さ50μmのフイルムを得た。このフイルムの
外観は良好で曇り度12%であつた。表面固有抵抗
は4×109Ωであつた。ポリ塩化ビニルの表面固
有抵抗は1016Ω以上である。 実施例 8 重合度450のポリスチレンスルホン酸カリウム
(スルホン化度60モル%)の30%水溶液10部にヒ
ドロキシエチルセルローズ(MS=3.0)12部を添
加し混合水溶液とした。次いで乾燥、粉砕して混
合粉末を得た。該混合物5部とポリスチレン100
部とを押出機で溶融混合し、次いで射出成形機に
より厚さ3mmのシートを成形した。表面固有抵抗
は3×1011Ωであつた。ポリスチレンの表面固有
抵抗は1016Ω以上である。 実施例 9 重合度130のポリスチレンスルホン酸カリウム
(スルホン化度60モル%)の30%水溶液10部にエ
チレングリコール3部を添加し混合水溶液とし、
次いでロータリーエバポレーターにより脱水して
ポリスチレンスルホン酸カリウムのエチレングリ
コール溶液を得る。この溶液2部を塩化ビニリデ
ン−塩化ビニル共重合体(塩化ビニル含量20%)
粉末に添加し溶融混合して、インフレーシヨン法
により成膜して厚さ20μmのフイルムを得た。フ
イルムの外観は良好で曇り度10%であつた。表面
固有抵抗は2×109Ωであつた。塩化ビニリデン
−塩化ビニル共重合体の表面固有抵抗は1016Ω以
上である。 実施例 10 重合度300のポリスチレンスルホン酸ナトリウ
ム(スルホン化度60モル%)の30%水溶液10部に
けん化度50モル%のポリビニルアルコール6部を
添加して混合水溶液とし、次いで乾燥して混合粉
末を得た。該混合粉末3部とポリカーボネート
100部とを溶融混合してペレツトとする。射出成
形機により厚さ2mmのシートを成形した。表面固
有抵抗は3×1012Ωであつた。ポリカーボネート
の表面固有抵抗は1016Ω以上である。 実施例 11 実施例1で製造したポリスチレンスルホン酸ナ
トリウム(スルホン化度60モル%)とヒドロキシ
プロピルセルローズとの混合粉末2部とポリアセ
タール100部とを溶融混合し、2mm厚さのシート
を射出成形機により成形した。表面固有抵抗は3
×1013Ωであつた。ポリアセタールの表面固有抵
抗は1016Ω以上である。 実施例 12 実施例10で製造したポリスチレンスルホン酸ナ
トリウムとポリビニルアルコールとの混合物1.5
部とナイロン−6 100部とを溶融混合して、射
出成形機により厚さ2mmのシートを成形した。こ
の組成物の表面固有抵抗は2×1012Ωであつた。
ナイロン−6の表面固有抵抗は1×1014Ωであ
る。 実施例 13 実施例10で製造したポリスチレンスルホン酸ナ
トリウムとポリビニルアルコールとの混合物2部
とポリエチレンテレフタレート100部とを溶融混
合して、射出成形機により厚さ2mmのシートを成
形した。この組成物の表面固有抵抗は4×1012Ω
であつた。ポリエチレンテレフタレートの表面固
有抵抗は1016Ω以上である。 実施例 14 スチレンスルホン酸ナトリウムとフマル酸ナト
リウムとの重量比が80対20である共重合体の20%
水溶液10部にグリセリン0.10部を添加して混合水
溶液を得た。この混合物10.1部をエチレン−メタ
クリル酸共重合体の亜鉛型アイオノマー(メタク
リル酸含量3.5モル%、亜鉛イオンの中和度20モ
ル%)100部に添加混合し30mm二軸押出機で溶融
混合し、次いでインフレーシヨン成膜法により厚
さ50μmのフイルムを製造した。このフイルムは
均一であり、曇り度は35%であつた。表面固有抵
抗は2×109Ωであつた。なお、亜鉛型アイオノ
マーの表面固有抵抗は1016Ω以上である。 本発明は、上記説明から明らかなように、熱可
塑性樹脂に本発明による配合剤を溶融混合するこ
とにより、通常の熱による成形加工法によりフイ
ルム、シートなどに容易に成形でき、そして極め
て優れた帯電防止性を有する熱可塑性樹脂組成物
であり、該組成物から形成されたフイルムは、曇
り度が低いため透明な包装材としてきわめて有用
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 熱可塑性重合体100重量部と、 (b) 水酸基を有する水溶性熱可塑性重合体または
    多価アルコール性化合物0.05〜50重量部と、 (c) 一般式 (但し、Rは水素またはメチル基、Mは水
    素、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはア
    ンモニウムであり、R1,R2,R3,R4はそれぞ
    れが互いに同一かあるいは異なつて、水素、ハ
    ロゲン、アルキル基またはアルコキシル基であ
    る) なる繰返し単位を構成単位とするポリスチレンス
    ルホン酸塩0.1〜10重量部とからなる熱可塑性重
    合体組成物。 2 熱可塑性重合体がエチレンとα,β―エチレ
    ン型不飽和カルボン酸およびα,β―エチレン型
    不飽和カルボン酸金属塩とを有するエチレン系ア
    イオノマーである特許請求の範囲第1項記載の組
    成物。 3 (a) 熱可塑性重合体100重量部と、 (b) 水酸基を有する水溶性熱可塑性重合体または
    多価アルコール性化合物0.05〜50重量部と、 (c) 一般式 (但し、Rは水素またはメチル基、Mは水
    素、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはア
    ンモニウムであり、R1,R2,R3,R4はそれぞ
    れが互いに同一かあるいは異なつて、水素、ハ
    ロゲン、アルキル基またはアルコキシル基であ
    る) なる繰返し単位を構成単位とするポリスチレンス
    ルホン酸塩0.1〜10重量部とからなり、表面固有
    抵抗が1013Ω以下であり、曇り度が80%以下であ
    る帯電防止性フイルム。 4 熱可塑性重合体がエチレンとα,β―エチレ
    ン型不飽和カルボン酸およびα,β―エチレン型
    不飽和カルボン酸金属塩とを有するエチレン系ア
    イオノマーである特許請求の範囲第3項記載の帯
    電防止性フイルム。
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