JPH027255Y2 - - Google Patents

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JPH027255Y2
JPH027255Y2 JP1983064419U JP6441983U JPH027255Y2 JP H027255 Y2 JPH027255 Y2 JP H027255Y2 JP 1983064419 U JP1983064419 U JP 1983064419U JP 6441983 U JP6441983 U JP 6441983U JP H027255 Y2 JPH027255 Y2 JP H027255Y2
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【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は分配型燃料噴射ポンプ、詳しくは燃
料加圧量の異なる複数組のプランジヤポンプを有
するものにあつて、該複数組のプランジヤポンプ
の少なくとも1組のクランク角に対する燃料加圧
時期を固定するとともに、他のプランジヤポンプ
のクランク角に対する燃料加圧時期を可変にし、
全体の噴射特性を可変にした分配型燃料噴射ポン
プに関する。
〔従来技術〕
デイーゼルエンジンの燃料噴射ポンプとして、
例えば第1図に示すような分配型のポンプが知ら
れている。(技術解説書「デイーゼルエンジン」
日産自動車(株)昭和53年6月発行参照)この分配型
のポンプでは、インレツトコネクター1に供給さ
れた燃料が、エンジンクランク軸に連結したドラ
イブシヤフト2により駆動されるベーン型のトラ
ンスフアーポンプ3によつて吸い込まれ、ハウジ
ング4内部および高圧側流入ポート5に設けた調
量バルブ6を介してプランジヤポンプ7のロータ
部8へと送られる。
ロータ部8は、トランスフアーポンプ3と同様
ドライブシヤフト2により回転駆動され、回転に
したがい吸入ポート9が前記流入ポート5とつな
がると、導孔10を介して燃料をその後部半径方
向に形成したシリンダ11へ導く。
シリンダ11には、一対のプランジヤ12が嵌
装されており、ロータ部8の回転に応じてプラン
ジヤ12が、ロータ13を介しその外周に配設さ
れたカムリング14のカム突起に接し、内側に押
し込まれると、シリンダ11内燃料を加圧する。
そして、このときロータ部8の吐出ポート15
がヘツドスリーブ16に形成された分配ポート
(図示しない)と連通することにより、高圧燃料
がデリバリバルブ等を介してエンジン各気筒に対
応する燃料噴射弁ヘと圧送される。
燃料の噴射量は、流入ポート5の調量バルブ6
を回転し、通路面積を大きくすると増量され、通
路面積を小さくし絞ると減量される。この調量バ
ルブ6の軸端部にはメータリングバー17が固定
されており、その一端にスロツトルレバー18が
連結され、コントロールロツド19を介して他端
にドライブシヤフト2に取付けた遠心式ガバナ2
0の揺動アーム21が係合する。即ち、噴射量は
スロツトルレバー18開度に応じてコントロール
されると共に、ガバナ20に応答してエンジン回
転を安定に保つように調量される。
また、燃料の噴射時期は、ハウジング4内燃圧
に応動するタイマーピストン22によつて、カム
リング14を回動しカム突起の位置を相対的にず
らすことにより制御され、即ちエンジンの回転が
高くなり燃圧が上昇すると進角し、回転に応じて
燃圧が下がると遅角する。
なお、ハウジング4内燃料によりポンプ内各部
を潤滑し、余剰燃料はリターンポート23よりオ
ーバーフローして燃料タンク等に戻される。
しかしながら、このような従来の噴射ポンプに
あつては、プランジヤ12径やカムリング14の
カムプロフイル等によりプランジヤポンプ7の燃
料加圧量および燃料加圧時期が定まり、また、こ
れらのプランジヤポンプ7の特性にその噴射特性
が依存する構成となつている。このため、例えば
エンジンアイドリング時のような低回転低負荷域
では、この燃料噴射ポンプの噴射する燃料噴射圧
が高すぎて噴射期間が短くなり、燃焼温度が上昇
してNOx(窒素酸化物)の発生を招きやすいとい
う問題があつた。
そして、この逆に高回転高負荷域では、噴射圧
が低すぎて噴射期間が長くなり、このため良好な
燃焼が得られず出力が低下するという問題があつ
た。
〔考案の目的〕
この考案は、上述した問題点を鑑みてなされた
もので、プランジヤポンプを複数設け、少なくと
も1つのプランジヤポンプのクランク角に対する
加圧時期を固定するとともに他のプランジヤポン
プのクランク角に対する加圧時期を可変にし、該
加圧時期の可変なプランジヤポンプを制御するこ
とにより、その噴射特性を機関の運転状況に応じ
て変化させ、機関の出力向上とともに排気ガス中
のNOxの低減等を画ることを目的としている。
〔考案の構成〕
この考案は、機関に同期回転するロータへ半径
方向の往復動自在に嵌入して高圧室を画成するプ
ランジヤが、前記ロータの放射外方に配設された
カムリングのカム面へ前記ロータの回転にともな
い摺接して前記高圧室を拡縮し、該高圧室内の燃
料を加圧するプランジヤポンプと、該プランジヤ
ポンプの加圧した燃料を前記ロータの回転にとも
ない機関の各気筒へ分配する分配機構と、を備え
た分配型燃料噴射ポンプにおいて、前記プランジ
ヤポンプを前記ロータの軸線方向に複数組設け
て、少なくとも1組のプランジヤポンプのカムリ
ングを静置するとともに、他のプランジヤポンプ
のカムリングを前記ロータと略同軸に回動可能に
配置し、前記静置されたプランジヤポンプのプラ
ンジヤ径又はプランジヤ数又はカムリフト量の少
なくとも何れか1つが、他のプランジヤポンプの
それよりも小さいか又は少なく設定し、前記複数
組のプランジヤポンプにより機関に燃料を圧送し
ている。したがつて、この分配型燃料噴射ポンプ
においては、上記他のプランジヤポンプのカムリ
ングを回動させることによりクランク角に対する
燃料加圧時期すなわち噴射特性を機関の運転状況
等に応じて変化させることが可能である。また、
複数組のプランジヤポンプのカムリングの全てを
回動させないため、カムリングを駆動するアクチ
ユエータを複数のプランジヤポンプ全てに設ける
必要も無く、その小型化が画れる。
〔実施例〕
以下、この考案を図面に基づいて説明する。
第2図および第3図a、bは、この考案の一実
施例を示す図である。
まず、構成を説明すると、31は内部にポンプ
室32を画成するポンプハウジング、33はポン
プハウジング31に支持され図外のクランクシヤ
フトに同期して回転するドライブシヤフト、34
はポンプハウジング31内に収納されたフユーエ
ルフイードポンプであり、ドライブシヤフト33
は、フユーエルフイードポンプ34および後述す
るロータ35へ同軸的に連結している。
フユーエルフイードポンプは34は、周知のベ
ーンタイプポンプが用いられ、図外のリザーバ内
燃料を図示しないレギユレーテイングバルブを介
してポンプ室32に吐出する。レギユレーテイン
グバルブは、フユーエルフイードポンプ34の吐
出する燃料を調圧する。
ロータ35は、ドライブシヤフト33と一体回
転するよう結合するとともに、ポンプハウジング
31へ嵌挿された略円筒状のハイドロリツクヘツ
ド36に回転自在に支持されている。このロータ
35には、軸方向に延在する高圧通路37が略軸
芯部に形成されるとともに、第1シリンダ孔3
8、該第1シリンダ孔38より小径の第2シリン
ダ孔38′、制御孔39、分配孔40および吸入
孔41が半径方向に形成されている。これら第1
シリンダ孔38、第2シリンダ孔38′、制御孔
39、分配孔40および吸入孔41は、径方向内
方端が高圧通路37に連通して、外方端がロータ
35の外周面に開口している。
ハイドロリツクヘツド36にはその内周面と外
周面とを貫通する送出孔42および流入孔43が
半径方向に形成されている。送出孔42は、ロー
タ35の分配孔40と対応する軸方向位置に機関
の気筒数と同数を形成されている。この送出孔4
2は、内方端がロータ35の回転にともない分配
孔40へ連通可能で、外方端がポンプハウジング
31に形成された噴射通路44に開口している。
同様に、流入孔43は、ロータ35の吸入孔41
と対応する軸方向位置に形成されて、内方端がロ
ータ35の回転にともない吸入孔41へ連通可能
で、また、外方端がポンプハウジング31に形成
されてポンプ室32に連通した供給通路45に連
通している。なお、噴射通路44は、ポンプハウ
ジング31に螺着するデリバリバルブ(図示せ
ず)を介して機関の各気筒に設けられた噴射ノズ
ルへ接続されている。なお、ハイドロリツクヘツ
ド36の送出孔42は、前述のロータ35の分配
孔40とともに、後述する第1、第2プランジヤ
ポンプ47,47′が加圧した燃料を機関の各気
筒へ分配する分配機構66を構成する。
ロータ35の第1、第2シリンダ孔38,3
8′には、それぞれ一対のプランジヤ46a,4
6b,46a′,46b′が往復動自在に嵌挿して2
つの第1、第2プランジヤポンプ47,47′を
構成している。なお、以下の説明においては、こ
れら第1、第2プランジヤポンプ47,47′は
同一構成であるため第1プランジヤポンプ47の
みを説明し、また、必要な場合および図面におい
ては、第2プランジヤポンプ47′の構成要素を
示す符号には同一符号に′記号を付して区別する。
プランジヤポンプ47は、プランジヤ46a,
46bがその往復動にともない拡縮する高圧室4
8を画成している。これらのプランジヤ46a,
46bはそれぞれの径方向の外方端にローラ49
a,49bを設けられたローラシユー50a,5
0bが係合し、各ローラ49a,49bが断面略
環状のカムリング51の内周面に形成されたカム
面へ転動可能に係合している。このカムリング5
1のカム面は、内燃機関の気筒数と同数のカム突
起を有している。このようなプランジヤポンプ4
7は、ロータ35の回転にともない、各プランジ
ヤ46a,46bに設けられたローラ49a,4
9bがカムリング51のカム面上を転動して、プ
ランジヤ46a,46bがシリンダ孔38内を往
復動して高圧室48内容積を増減し、ポンプ室3
2から供給通路45、吸入孔41および高圧通路
37を経てシリンダ室38へ燃料を吸入し、これ
を加圧して吐出する。なお、第1プランジヤポン
プ47は、そのシリンダ孔38が第2プランジヤ
ポンプ47′のシリンダ孔38′よりも大径に構成
されている。このため、第1プランジヤポンプ4
7の高圧室48容積は第2プランジヤポンプ4
7′の高圧室48′容積よりも大きく、第1プラン
ジヤポンプ47の燃料加圧量は、第2プランジヤ
ポンプ47′に比較して大きい。
第1プランジヤポンプ47のカムリング51
は、ポンプハウジング31と相対回動変位可能に
係合して、ポンプハウジング31に設けられたタ
イマピストン52により駆動されて回動する。ま
た、第2プランジヤポンプ47′のカムリング5
1′は、ハウジング31を貫通した固定具53に
よりポンプハウジング31へ固定されている。
タイマピストン(アクチユエータ)52は、ポ
ンプハウジング31内に形成された孔54へピス
トン55を嵌入して、該ピストン55とカムリン
グ51とがアーム56を介してピン結合してい
る。ピストン55は、孔54内へ導入されるポン
プ室32内燃料圧力等の機関の運転状態に対応し
た流体圧力に応動して、孔54内を移動し、アー
ム56を介してカムリング51を駆動する。
さらに、ロータ35には、プランジヤポンプ4
7,47′とハイドロリツクヘツド36との間に、
噴射量制御機構57が構成されている。噴射量制
御機構57は、ロータ35を外挿して、該ロータ
35に対するる軸方向相対変位が可能なコントロ
ールスリーブ58と、ハウジング31に固定され
たカバー59内に収納されたモータ60と、該モ
ータ60の回転軸60aに固着されたコントロー
ルスリーブ58に形成されたフランジ部58aへ
係合した偏心カム61と、コントロールスリーブ
58のフランジ部58aとハウジング31との間
に縮設されてコントロールスリーブ58を偏心カ
ム61へ弾圧するスプリング62と、を有してい
る。コントロールスリーブ58には、前述したロ
ータ35の制御孔39と対応する軸方向位置に放
出孔63が半径方向に形成されている。この放出
孔63は、その内方端がロータ35の回転にとも
ない制御孔39へ連通可能で、外方端がポンプ室
32へ開口している。また、ロータ35に形成さ
れた制御孔39の放出孔63側端部には、第3図
a,bに示すように、ロータ35の軸線に対し所
定の傾角を有してロータ35の外周部に延在する
カツトオフポート39aが形成されている。
この噴射量制御機構57は、モータ60が機関
のクランクシヤフト回転数、アクセルペダル踏み
込み量あるいは内燃機関の負圧状態等に対応して
回転軸60aを回動すると、コントロールスリー
ブ58がロータ35に対して軸方向に相対移動を
行い、カツトオフポート39aすなわち制御孔3
9と放出孔63との連通時期が制御される。すな
わち、第4図に模式的に示すように、カツトオフ
ポート39aはロータ35の回転にともない図中
矢印Bで示す方向に相対的に移動し、また、放出
孔63はコントロールスリーブ58とともにロー
タ35の軸方向(図中矢印C)に移動する。この
ため、放出孔63が図中実線で示した位置にある
場合と図中破線で示した位置にある場合とでは、
図中Dで示す距離に対応した連通時期の遅れが生
じる。したがつて、コントロールスリーブ58を
移動させて、その放出孔63を実線で示す位置を
破線で示す位置との間の所定の位置に設定すれ
ば、その連通時期は上述の範囲D内において制御
することが可能である。
なお、第2図において、64はロータ35に固
着されたバネ受、65はバネ受64ハウジング3
1との間に縮設されたスプリングである。
次に、作用を説明する。
このような燃料噴射ポンプは、フユーエルフイ
ードポンプ34がリザーバ内の燃料をポンプ室3
2へ吐出し、機関のクランクシヤフトに同期して
駆動される第1、第2プランジヤポンプ47,4
7′が、それぞれクランク角に対して異なる位相
でポンプ室32内燃料を加圧して各気筒へ噴射す
る。
この燃料噴射ポンプは、その吸込行程におい
て、ロータ35が吸込行程所定の位置まで、回転
すると、吸入孔41が流入孔43に連通して、ポ
ンプ室32内の燃料が供給通路45、流入孔4
3、吸入孔41および高圧通路37を経て第1、
第2プランジヤポンプ47,47′の各高圧室4
8,48′に流入する。このため、第1、第2プ
ランジヤポンプ47,47′の各プランジヤ46
a,46b,46a′,46b′は、高圧室48,4
8′内燃料圧力によりシリンダ孔38,38′内を
外方へ摺動して高圧室48,48′容積を増大し、
該高圧室48,48′にはポンプ室32からの燃
料が充填される。
続いて、ロータ35が回転して噴射行程に移行
すると、吸入孔41と流入孔43とが遮断された
後、分配孔40が送出孔42に連通する。これに
ともない、第1、第2プランジヤポンプ47,4
7′は、そのローラ49a,49b,49a′,4
9b′が各カムリング51,51′のカム突起に係
合し、各プランジヤ46a,46b,46a′,4
6b′は、ローラ49a,49b,49a′,49
b′がカムリング51,51′のカム突起上を転動
するのにともない内方に移動し、高圧室48,4
8′容積を減少せさて、高圧室48,48′内燃料
を加圧し高圧通路37に圧送する。この加圧され
た燃料は、分配孔40、送出孔42およびデリバ
リバルブ等を経て噴射ノズルから各気筒へ噴射さ
れる。
次に、ロータ35がさらに回転して放出孔63
と制御孔39とが連通すると、上記噴射行程は終
了する。すなわち、放出孔63と制御孔39とが
連通すると、高圧通路37すなわち各高圧室4
8,48′が放出孔63および制御孔39を経て
ポンプ室32に連通するため、加圧された燃料は
ポンプ室32に還流して燃料噴射は終了する。
ここで、コントロールスリーブ58は、アクセ
ルペダルの踏み込み量等に基づきモータ60によ
り偏心カム61を介して駆動され、ロータ35に
対して相対変位を行い、その放出孔63と制御孔
39との軸方向位置を変化する。また、第3図
a,bおよび第4図に示すように、ロータ35の
外周部には、制御孔39に連通してロータ35の
軸芯に対し所定の傾きを有したカツトオフポート
39aが形成されている。したがつて、前述した
ように、コントロールスリーブ58の移動量に応
じて、放出孔63と制御孔39との連通時期すな
わち燃料噴射期間が決定され、これにより、各気
筒へ供給される燃料量が決定される。換言すれ
ば、コントロールスリーブ58の移動量をモータ
60により制御することで、各気筒への燃料噴射
量が制御される。なお、この後においては、放出
孔63と制御孔39とが遮断され、さらに、前述
した吸入行程を繰り返す。
一方、例えば、デイーゼル機関においては、前
述の機関の出力向上および排気ガス中のNOxの
低減等を図るためには、機関の低速低負荷時には
第5図に示す特性で、高速高負荷時には第6図に
示す特性で燃料を噴射することが要求される。ま
た、この考案に係る燃料噴射ポンプは、前述のよ
うに、第2プランジヤポンプ47′の燃料加圧時
期を固定して、第1プランジヤポンプ47の燃料
加圧時期が機関のクランクシヤフト回転数等に対
応して制御されている。したがつて、その噴射行
程においては、第1プランジヤポンプ47が機関
の運転状態に対応して、その燃料の加圧時期を変
更する。
今、機関が低速低負荷運転にある場合、第1プ
ランジヤポンプ47の燃料加圧時期は、第2プラ
ンジヤポンプ47′の燃料加圧時期より遅れた位
置に設定される。すなわち、タイマピストン52
が、第1プランジヤポンプ47のカムリング51
をロータ35の回転方向に回動させ、そのカム突
起の位置を変更する。したがつて、この燃料噴射
ポンプにおいては、第7図に示すように、第2プ
ランジヤポンプ47′が所定の時期に燃料を加圧
するため、この時期に予備的に噴射(低噴射率噴
射イ)を行い、この後、第1プランジヤポンプ4
7の加圧した燃料が機関の運転状況に対応した時
期に噴射される(主噴射ロ)。このため、この燃
料噴射ポンプは、その全体の噴射特性ハが、上記
予備噴射イおよび主噴射ロを合成した特性とな
り、前述した第5図の特性に近似する。したがつ
て、機関が低速低負荷運転をしている場合、燃焼
温度が過度に上昇することも無く、排気ガス中の
NOx(窒素酸化物)が発生することも無い。
また、機関が高速高負荷運転をしている場合、
第1プランジヤポンプ47の燃料加圧時期を、第
2プランジヤポンプ47′の燃料加圧時期に近づ
けて設定する。したがつて、第8図に示すように
前述した第2プランジヤポンプ47′の加圧時期
に対応した低噴射率噴射イと第1プランジヤポン
プ47による主噴射ロとが連続して行われ、これ
ら低噴射率噴射イおよび主噴射ロを合成した全体
の噴射特性ハが、第6図の特性に近似する。この
ため、この高速高負荷運転時における機関は、良
好な燃料状態を維持し、その出力は低下すること
も無い。
なお、機関が高速高負荷運転をしている場合、
この燃料噴射ポンプは、第9図に示すような特性
ハに設定することも可能である。この特性ハは、
第2プランジヤポンプ47′の燃料加圧時期を第
1プランジヤポンプ47の燃料加圧時期よりも早
い時期に設定したものである。これにより、燃料
噴射開始時期から着火されるまでの間の着火遅れ
期間中に燃焼室内に噴射される燃料量を低減する
ことが可能で、デイーゼルノツクを防止できる。
また、この燃料噴射ポンプによれば、その噴射
特性を第10図に示す特性に設定することも可能
である。これは、第2プランジヤポンプ47′の
燃料加圧時期をクランク角の上死点以前の早い時
期に設定し、この第2プランジヤポンプ47′に
よる低噴射率噴射イをパイロツト噴射として、主
噴射ロに先行して行うものである。このような噴
射特性にて燃料を噴射すれば、主噴射ロによる燃
料の着火遅れ期間が短縮され、排気ガス中の窒素
酸化物等が低減されるとともにデイーゼルノツク
が防止される。
このように、この燃料噴射ポンプにおいては、
複数のプランジヤポンプ47,47′の全てを制
御していないため、その制御が簡便であり、その
小型化が図れるものである。なお、上述した実施
例においては、第1、第2プランジヤポンプ4
7,47′の特性を異ならせるため、そのシリン
ダ孔38,38′の径を変更しているが、カムリ
ング51,51′のカムリフトを異ならしめるこ
とによつても異なつた特性が得られ、また、シリ
ンダ孔38,38′の数を異ならせることによつ
て異なつた特性が得られる。
〔考案の効果〕
以上説明してきたように、この考案の分配型燃
料噴射ポンプによれば、複数のプランジヤポンプ
の少なくとも1組の燃料加圧時期を固定するとと
もに、他のプランジヤポンプの燃料加圧時期を可
変としているため、機関の運転状態に応じた特性
で燃料噴射を行うことが可能になるという効果が
得られる。特に、静置されたプランジヤポンプの
プランジヤ径又はプランジヤ数又はカムリフト量
の少なくとも何れか1つが他のプランジヤポンプ
のプランジヤ径又はプランジヤ数又はカムリフト
量よりも小さいか又は少なくしているため、プラ
ンジヤの一行程当りの送油量を大きく変えること
が可能になり、NOxと騒音を大幅に低減できる。
また、この考案の分配型燃料噴射ポンプによれ
ば、全てのプランジヤポンプに燃料加圧時期を変
更するためのアクチユエータ等を設ける必要が無
く、さらに、複数のプランジヤポンプのいくつか
の燃料加圧時期を制御することで噴射特性を変更
できるため、その小型化が画れるとともに制御が
容易になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の分配型燃料噴射ポンプを示す断
面図、第2図から第10図はこの考案の一実施例
に係る分配型燃料噴射ポンプを示す図であり、第
2図は全体断面図、第3図aは第2図のA矢視
図、第3図bは第3図aの−線断面図、第4
図はロータとスプールの動きを示す模式図、第5
図は機関の低速低負荷運転時に要求される理想噴
射特性図、第6図は機関の高速高負荷運転時に要
求される理想噴射特性図、第7図はこの考案の分
配型燃料噴射ポンプによつて得られる機関の低速
低負荷運転時における噴射特性の一例を示す図、
第8図はこの考案の分配型燃料噴射ポンプによつ
て得られる機関の高速高負荷運転時における噴射
特性の一例を示す図、第9図はこの考案の分配型
燃料噴射ポンプによつて得られる機関の高速高負
荷運転時における噴射特性の他の例を示す図、第
10図はこの考案の分配型燃料噴射ポンプによつ
て得られる噴射特性の他の例を示す図である。 35……ロータ、46a,46b,46a′,4
6b′……プランジヤ、47,47′……プランジ
ヤポンプ、48,48′……高圧室、51,5
1′……カムリング、66……分配機構。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 機関に同期回転するロータへ半径方向に往復動
    自在に嵌入して高圧室を画成するプランジヤが、
    前記ロータの放射外方に配設されたカムリングの
    カム面へ前記ロータの回転にともない摺接して前
    記高圧室を拡縮し、該高圧室へ流入する燃料を加
    圧するプランジヤポンプと、該プランジヤポンプ
    の加圧した燃料を前記ロータの回転にともない機
    関の各気筒へ分配する分配機構と、を備えた分配
    型燃料噴射ポンプにおいて、前記プランジヤポン
    プを前記ロータの軸線方向に複数組設けるととも
    に、少なくとも1組のプランジヤポンプのカムリ
    ングを静置し、他のプランジヤポンプのカムリン
    グを前記ロータと略同軸に回動可能に配設し、前
    記静置されたプランジヤポンプのプランジヤ径又
    はプランジヤ数又はカムリフト量の少なくとも何
    れか1つが、他のプランジヤポンプのそれよりも
    小さいか又は少なく設定し、前記複数組のプラン
    ジヤポンプにより機関に燃料を圧送することを特
    徴とする分配型燃料噴射ポンプ。
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Citations (2)

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JPS5147148U (ja) * 1974-10-05 1976-04-07
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