JPH0272074A - 包装材 - Google Patents

包装材

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JPH0272074A
JPH0272074A JP22357288A JP22357288A JPH0272074A JP H0272074 A JPH0272074 A JP H0272074A JP 22357288 A JP22357288 A JP 22357288A JP 22357288 A JP22357288 A JP 22357288A JP H0272074 A JPH0272074 A JP H0272074A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は包装材に関し、さらに詳しくは被包袋物の元の
鮮度を長期間保持するように包装する包装材に関する。
(従来技術〕 従来、スーパーマーケットや食料品店などでは野菜や果
物などの生鮮物の鮮度を保持するため、ポリ塩化ビニリ
デン系樹脂やポリエチレン樹脂などの樹脂フィルムで包
装する方法が行われている。この樹脂フィルムでの包装
は、水分の蒸発を抑制すると共に、外部からの汚れに対
して商品価値が低下するのを防止するため、ある程度の
効果は有していた。
しかし、この樹脂フィルムによる包装方法は、単に水分
の蒸発を抑制したり、汚れを防止したりするだけであり
、被包装物に繁殖する細菌やカビなどの生殖細胞を抑制
する効果は有していないため、約−週間以上放置すると
、被包装物にカビなどが発生するのを防止することはで
きなかった。また、野菜や果物などの生鮮物は退色した
り、変色したりするが、この包装方法ではこの色の退色
や変色を有効に防止することばできなかった。
したがって、従来の樹脂フィルムによる包装方法では、
さらに長期間にわたって鮮度を保持したり、カビの発生
を防止したりしようとするときには限界があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は上述した従来技術の限界を打破し、さら
に長期間にわたって元の鮮度を保持できるようにする包
装材を提供することにある。
さらに具体的には、野菜、果物などの生鮮物に限らず、
動植物の採取標本などの多くの種類の被包装物を、その
元の鮮度を長期間にわたり保持させ、かつ退色や変色さ
せることなく、また細菌やカビなどの生殖細胞の繁殖を
抑制できるようにする包装材を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するための本発明の包装材は、表裏両面
に互いに極性の異なる分極された電荷をもつ面状部を有
するエレクトレット材料からなることを特徴とするもの
である。
上記のように面状部の表裏両面に極性の異なる分極され
た電荷を有する包装材は、その周囲に電界を発生し、そ
の電界による電気的刺激が被包装物に作用するため、そ
れによって被包装物の鮮度の保持や細菌、カビ等の繁殖
の抑制を行うことができるようになる。
本発明において包装材を構成するエレクトレット材料は
面状部を有し、かつその面状部の表裏両面に互いに分極
された極性の異なる電荷をそれぞれ有することが必要で
ある。
エレクトレット材料が面状部を有するための形態として
は、フィルム、不織布1紙、′t4織物などの可撓性を
もつンート状物であってもよく、或いは箱状、椀状2皿
状、ボトル状などの形状をした剛性をもった成形構造体
であってもよい。
すなわち、面状部は平面状2曲面状、立体面状のいずれ
であってもよい。特にシート状物のフィルムは最適であ
り、一般には袋状に加工され、その中に被包装物を挿入
することによって密封包装が可能になる。
本発明に使用するエレクトレット材料の構成素材として
は、その面状部の表裏両面に正負に分極された電荷を帯
電できるものでなければならないので、少なくとも電気
比抵抗がIQIIΩ・cm以上であるものが好ましい。
このような素材としては樹脂が好ましく、例えばポリオ
レフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、含フッ素系樹脂
、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアク
リル系樹脂などが好ましく適用される。特にポリプロピ
レン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂は好ま
しく、なかでもポリプロピレンは最適の素材である。
上記樹脂の中には、表面電荷密度を向上させるために有
効な添加剤を添加するとよい。その好ましい添加剤とし
ては、例えばヒンダードフェノール、ヒンダードアミン
、硫黄系などの抗酸化剤、有極性高分子脂肪酸金属塩な
どを挙げることができる。また、樹脂中にエチレンガス
を吸収して鮮度を保持するのに有効な大谷石や多孔質セ
ラミック等の無機質粉末を添加剤として練り込むように
してもよい。
本発明において、面状部を形成した樹脂素材をエレクト
レット化する方法、すなわち面状部の表裏に分極された
電荷を帯電させる方法としては特に限定されず、印加電
極とアース電極の間に上記樹脂素材の面状部を介在させ
て高圧印加する公知の方法がいずれも使用可能である。
例えば、本発明者がすでに提案している特開昭61−2
82471号公報や特開昭61−289177号公報に
記載されたエレクトレット加工法は、特に好ましい方法
として使用できる。
本発明において、面状部に帯電させる電荷量としては、
片面当たりの表面電荷密度が1×10−1′ク一ロン/
cm”以上であるようにするのが好ましい。さらに好ま
しくはi x i o−” クーロン/cm”以上、特
に好ましくはlXl0−9ク一ロン/cm”以上である
ことである。このような表面電荷密度を与えることによ
って、エレクトレット材料の周辺に電界が発生し、被包
装物の鮮度保持に有効に作用することになる。
ここで、上記表面電荷密度は、第6図に示すような測定
機構によって次のようにして求められる。すなわ・ち、
第6図において、10は真鍮型のアースされた金属電極
、11は同じく真鍮型の面積100cn+”を有する金
属電極であり、後者の金属電極11は上記金属電極10
に対面して上下動するようにしである。これら画電極1
0.11の間にエレクトレット材料の試料P(面積10
0cm2)を挟み込み、電極11を閉じた状態から鎖線
で示すように上動させたときの静電誘導によって生じた
電荷を、コンデンサー12を介して電圧計13 (高性
能エレクトロメーター、武田理研製 TR8562)で
電位■を測定する。
このように測定した電位Vから、試料Pの表面電荷密度
を、次の計算式から求めるのである。
表面電荷密度(クーロン/cm”) = CX V /
 S但し、C:コンデンサー容量(ツブランド)V:電
位      (ボルト) S:試料面積    (cm”) 特に前述した添加剤を添加して表面電荷密度を向上させ
るようにした樹脂を使用し、エレクトレット加工によっ
て電荷を帯電させたエレクトレット材料では、内部電荷
が両面に高配向して分極し、表面と裏面とでは異極性を
有するようになる。すなわち、表面に正電荷を帯びてい
れば、裏面には負電荷を帯びた状態になっている。この
ように内部電荷が表裏両面に分極することによって、エ
レクトレット材料の周辺には電界が形成され、かつその
エレクトレット性能を長期にわたって安定化させるよう
になる。この場合、本発明におけるエレクトレット材料
における電荷の分極状態は、必ずしも同一面側に全て同
じ極性を分布させる必要はなく、部分的に極性を逆転さ
せた面部分を散在させていてもよい。
本発明は、このようなエレクトレット材料を、シート状
物或いは成形構造物にして包装材にするが、前述したよ
うに、これらのうちでも樹脂フィルムは柔軟で被包装物
に馴染みやすく、かつ扱いやすく、さらに密封性も有す
るため、本発明の包装材として最適である。
この樹脂フィルムを使用して、野菜や果物などの呼吸の
盛んな生鮮物を包装する場合は、完全密封包装にするこ
とが好ましい。樹脂フィルムを開放しておくと、呼吸に
伴う蒸散作用により、萎凋、萎縮、乾燥などが生じて鮮
度を低下するからである。しかし、その他方で、完全密
封包装すると、自己の呼吸したガスによって、包装内部
の炭酸ガス濃度が異常に高くなり、酸素濃度が低下する
という現象が伴う。すなわち、内部の生鮮物は正常な呼
吸が不可能となり、また蒸散した水蒸気が結露すること
によって微生物の繁殖を促進するという問題を有するの
である。
このため、野菜や果物などの生鮮物の包装材として使用
する樹脂フィルムは、炭酸ガス及び酸素に対して適度な
大きさの選択的透過性を有していることが望ましい。こ
のガス透過性は被包装物の種類によっても異なるが、野
菜や果物などの生鮮物用に対しては、炭酸ガス透過度が
500〜350.  OOOcc/n(・24hr−a
tm 。
更に好ましくは25,000〜250,000cc/m
2・24hr−atmの範囲であることが好ましい。ま
た、酸素透過度は100〜35.000cc / td
 ・24hr−ata+ %更に好ましくは3.000
〜30. 000cc/m2 ・24hr−atmの範
囲であることが好ましい。
また、樹脂フィルムの包装材において、その内面に、生
鮮物から蒸散した水蒸気が凝縮して結露するのを防止す
るためには、適当な透湿性を有することが必要である。
この透湿性も被包装物の種類によって異なり、野菜や果
物などの生鮮物の場合には、透湿度は5〜700 g/
n?・24hr、更に好ましくは20〜500 g/m
2 −24hrであることが好ましい、透湿度が5 g
/m2・24hrよりも小さい場合は退色や変色の原因
になり、また7 00 g / rr?、24hrより
大きいと、萎凋、萎縮、乾燥などが生じて鮮度を著しく
低下するようになる恐れがある。
なお、青果物のなかでも特に水蒸気の蒸散が多いものを
包装する場合には、その包装材に多数の孔を適宜開けた
ものを使用し、青果物が蒸散する水分による結露を防止
できるようにするとよい。
被包装物が獣肉などの食肉類の場合は、酸素の透過性を
上記生鮮物の場合よりも低いものにすることが好ましい
。すなわち、この用途に使用する樹脂フィルムが有すべ
き酸素透過性は、5〜200cc/% ・24hr−a
tm 、更に好ましくは20〜l OOcc/m2 ・
24hr−atmの範囲が好ましい。酸素透過度が5 
cc / rd ・24hr−atmよりも小さい場合
は退色や変色の原因となり、また2 00 cc/ r
l ・24hr−atmを越えると酸化して微生物の繁
殖を促進する恐れがある。
なお、本発明において、上述した炭酸ガス透過度、酸素
透過度、透湿度とは、それぞれJIS規格の次の規定に
よるものである。
炭酸ガス透過度:JIS  Z  1707法(20℃
 90%RH) 酸素透過度:JrS  2 1707法(20℃  9
0%RH) 透 湿 度:JIS  Z  0208法(40℃  
90%RH) また、獣肉などの食肉類は紫外線を受けると変色や酸化
を促進するため、これを包装する用途の樹脂フィルムに
は、紫外線をカットするように樹脂フィルム自身に赤橙
色などの着色または印刷を施したり、或いは他の赤橙色
の着色シートと複合させたりするとよい。
樹脂フィルムが包装材である場合、その厚さは被包装物
との密着性を良好にするため4μm〜300μm程度、
さらに好ましくは6μl〜1OOIIII+、特に好ま
しくは10IJm 〜5Qμ−にすることが好ましい、
この厚さが4μm未満では、外部からの力により簡単に
破れを生じる恐れがあり、また300μ−を越えると柔
軟性が低下して包装性能を低下する恐れがある。
第1図は、シート状の樹脂フィルム1からなる本発明の
包装材Mを例示したものである。樹脂フィルムlはエレ
クトレット化されているため内部電荷が表裏両面に分極
され、表面に正電荷を帯電し、裏面に負電荷を帯電する
ものになっている。この樹脂フィルム1の包装材Mを使
って被包装物を包装するには、そのまま被包装物を直接
包むようにしてもよいが、予め袋状に加工したのちに、
その袋の中に入れるようにしてもよい。
また、上記樹脂フィルムを単独の1枚で包装するように
してもよいが、第2図に示すように複数枚を積層した積
層体にして使用してもよい。
このような積層構造に場合は、分極電荷の配向分極方向
を同一方向にし、隣接する樹脂フィルム間で正電荷が帯
電した面と負電荷が帯電した面とを互いに対面させるよ
うにすべきである。
このような積層により最外側の面の極性を一層強化させ
、電界を大きくすることができるから、被包装物の保存
寿命を一層長くすることができるようになる。また、外
的条件に対しても耐久性、耐薬品性、耐熱性、耐寒性が
向上するようになる。
また、このように複数の樹脂フィルムを積層するには、
そのエレクトレット性能を失わないようにするため、フ
ィルム相互間を接着剤で接着するとか、機械的な接着を
行うようにするとよい。或いは、エンボス加工や超音波
接着で一体化するようにしてもよい。ただし、この積層
によってフィルム自身が有する炭酸ガス透過度、酸素透
過度、透湿度などの特性を失わなうことがないように、
枚数を限定する必要がある。
また、樹脂フィルムが包装材である場合には、第3図に
示すように、エレクトレット材料の樹脂フィルム1を不
織布、織編物、紙などの他のシート状物2と複合させた
複合材にしてもよい。
複合用に使用するシート状物2は、エレクトレット化さ
れていてもよく、いな(でもよい。ただし、その複合に
使用するシート状物は、エレクトレット材料の樹脂フィ
ルム1の電気的作用を阻害するものであってはならず、
その厚さなどの範囲を慎重に選択すべきである。
第4図の包装材Mは樹脂の成形構造体3からなるもので
ある。この包装材Mは、フィルムのような柔軟性はなく
、適度の剛性を有するものとなっている。もちろん、成
形構造体3はエレクトレット材料からなり、その表面と
裏面とには正負に分極された電荷をそれぞれ帯電してい
る。成形構造体3の表面には椀状の多数の凹部4が形成
され、それぞれの凹部4に林檎や蜜柑等の柑橘類などの
被包装物Aが収納されるようになっている。ここで、エ
レクトレット材料は被包装物の全周囲を囲むようにはな
っておらず、一部だけを覆うようになっている。
このように多数の凹部4のそれぞれに林檎や柑橘類など
の被包装物を収納した成形構造体3は、例えば第5図の
ように、ダンボール箱5の中に多段に積んで収納される
。さらに必要により、上記多段に積まれた複数の成形構
造体3の周囲全体を、或いは各段毎にエレクトレット材
料の樹脂フィルム1で包装するようにしてもよい。
このような剛性をもつ成形構造体は、上記のような椀形
状に限られず、被包装物に応じて例えば箱形、皿形、ボ
トル形などの他の任意の形状にすることができる。
上述のように本発明の包装材によって被包装物を包装す
る場合には、その包装物に応じて必ずしも全体を覆うこ
とは必要なく、一部だけであってもよい。包装材が被包
装物を覆うことによって、エレクトレット材料から発生
する電界による電気的刺激が作用し、被包装物の鮮度低
下を抑制したり、あるいはカビなどの微生物の発生を抑
制したりする。このように包装材によって被包装物を覆
うとき、その包装材が対面する側の表面の電荷極性は、
正負いずれであってもよいが、本発明者らの実験結果に
よれば負電荷の方がより高い鮮度保持または保存効果を
発揮することがわかった。
また、この鮮度保持または保存効果は、エレクトレット
材料が発生する電界が大きければ大きいほど大きくなり
、特に植物の被包装物に対して顕著に顕れる。
また、被包装物と本発明のエレクトレット材料からなる
包装材との間に存在する空気を除去すると、細菌やカビ
などの生殖細胞の繁殖を抑制することができ一層保存効
果を向上することができる。この効果は真空度を上げれ
ば上げるほど向上する。
上述した本発明による包装材は、野菜、果物などの生鮮
食品の保存包装に限らず、観賞用の生花などの生鮮物の
保存包装、食肉類の保存包装、採取した動植物の標本類
の保存包装など、元の状態を変化させることなく長期間
保持したい包装一般に広く利用することができる。
実施例1 表裏の表面電荷密度が、正3X10−9クーロン/ca
!、負2.7X10−’クーロン/cfltで、炭酸ガ
ス透過度45.  OOOcc/rrf ・24hr−
atm、酸化透過度12. 500cc/nL24hr
−atm、透湿度35 g / rd ・24hrであ
る厚さ10,17111のポリプロピレンフィルム(添
加物:ヒンダードフェノール800ppm)からなるエ
レクトレット材料を用いてジャガイモを包装した。
包装方法は、ジャガイモ面に対して、正極性面が対向す
るものと、負極性面が対向するものとの2種類を作り、
これら包装による鮮度保持効果を試験評価した。試験個
数は、それぞれ5個ずつとした。
また、比較のため、エレクトレット化されていない他は
上記と同様のボリブロビレンフィフルム(表面電荷密度
は測定限界以下で測定不能)を使用して、同様にジャガ
イモを5個包装して鮮度維持効果を試験評価した。
これら試験サンプルを、室温25〜35℃、湿度65〜
85%の雰囲気中に放置して観察した結果、1か月後に
比較試験サンプル(エレクトレット化されていないボリ
プロビレンフィフルムで包装のもの)には、白いカビが
発生していた。
これに対し、エレクトレット材料で包装した試験サンプ
ルには、正極性面側で包装したものおよび負極性面側で
包装したもののいずれの場合にも、2か月経過した後に
もカビの発生がなく、また萎縮もなく、鮮度保持効果が
顕著に認められた。
実施例2 実施例1で使用したものと同じエレクトレット材料を用
いて洋菊を包装した。
ただし、包装方法は花部のみを負極性面によって覆うよ
うに包装し、茎部は水上げのため水中に浸漬しておいた
また、比較のため、エレクトレット化されていない他は
上記と同様のポリプロピレンフィルム(表面電荷密度は
測定限界以下で測定不能)を用いて、同様の包装態様に
包装した。
これら二つの試験サンプルの1週間後の状態を°観察し
たところ、エレクトレット材料を用いて包装された試験
サンプルの花部は、変退色。
萎縮とも認められず、鮮度が良好に保持されていた。し
かし、比較サンプル(エレクトレット化されていないポ
リプロピレンフィルムで包装のもの)の花部は黄ばんで
退色し、かつ萎んだ状態になっていた。
実施例3 表裏両面に帯電した表面電荷密度が、それぞれ正9X1
0−”クーロン/Cll1”1負I X 10−”クー
ロン/cm”であり、炭酸ガス透過度が30゜000〜
40.  OOOcc/m、24hr、atm 、酸素
透過度が7. 200〜11. 800cc/m。
24hr、aLm、透湿度が27〜29 g / +d
、24hrである厚さ12μmのポリプロピレンフィル
ムからなるエレクトレット材料を、その電界方向が同一
となるように2枚に積層した。
この積層ポリプロピレンフィルムを包装材とし、その負
極性面を雲州みかんの表面を密着させるようにして完全
密封包装し、室温20℃±2℃、湿度65%±2%の室
内に放置した。
サンプル数は20個であり、その経日とともに変化する
腐敗の状況を観察することにより、保存率Kを求めた。
保存率には、下記のようにして求めた。
N: 試験サンプル数 n: 腐敗、カビ、乾燥などで傷みが生じたサンプル数 上記試験の結果、1力月後の保存率は100%、2力月
後の保存率は70%であった。また、その多数のサンプ
ルが外観を損なうことがな(、保存効果は非常に良好で
あった。
比較例1 実施例3と同じ厚さで、同じ炭酸ガス透過度、酸素透過
度、透湿度を有するポリプロピレンフィルムを、エレク
トレット化しないで2枚を積層した。
この積層ポリプロピレンフィルムを包装材とし、実施例
3と同様に雲州みかんを包装した。
サンプル数、放置条件のすべてを実施例3と同じにして
同様の試験を行った。
その結果、1力月後の保存率は60%、2力月後の保存
率は5%であり、実施例3に比べて保存効果は非常に悪
かった。
比較例2 炭酸ガス透過度が72〜105cc/m2 ・24hr
・atm、酸素透過度が32〜40cc/% ・24h
r・atm、l湿度が2〜2. 5 g/rd ・24
hrで、厚さ10μmの市販の塩化ビニリデン系フィル
ムを2枚積層し、これを包装材として実施例3と同様の
雲州みかんを完全密封包装した。サンプル数、放置条件
のすべてを実施例3と同じにして同じ試験を行った。
その結果、1力月後の保存率は30%、2力月後の保存
率は0%になり、すべてのサンプルが腐敗して原形をと
どめてぃなかった。
比較例3 実施例3と同じ厚さで、炭酸ガス透過度が28、  O
OO〜36. 000 cc/ rd ・24hr−a
Lm、酸素透過度が9.  OOO〜l O,OOOc
c/n? ・24hr ・atm 、透湿度が29〜3
1 g/m ・24hrのエレクトレット化されてない
ポリエチレンフィルムを2枚積層し、この積層フィルム
を包装材にして実施例3と同様の雲州みかんを完全密封
包装した。サンプル数、放置条件のすべてを実施例3と
同じにして同様な試験を行った。
その結果、1力月後の保存率は10%、2力月後の保存
率は0%になり、すべてのサンプルが腐敗し、カビが発
生していた。
比較例4 実施例3と同様の需用ミカンを樹脂フィルムで包装する
ことなく裸のままにし、かつサンプル数、放置条件のす
べてを実施例3と同じにして同様な試験を行った。
その結果、1力月後の保存率は10%、2力月後の保存
率は0%であり、すべてのサンプルが乾燥、収縮してお
り、生鮮度は全くなくなっていた。
実施例4 表裏両面に帯電した表面電荷密度が、それぞれ正9 X
 10−9ク一ロン/Cm”1負9X10−’クーロン
/cm”で、炭酸ガス透過度が13,000〜20. 
000cc/m2 ・24hr−atm 、酸素透過度
が3. 400〜6. 000cc/g ・24hr−
atm+透湿度が14〜16 g/lrr ・24hr
である厚さ24μmのエレクトレット化されたポリフロ
ヒレンフィルムヲ包装材とし、このフィルム2枚を、そ
の負極性面同士が互いに向い合うように合わせた間にク
ローバ−をはさみ、該クローバ−から5 cm@れた周
囲をヒートカッターで溶融切断して空気の出入りが無い
ように密封した包装サンプルを多数作成した。
これを室温20℃±2℃、湿度65%±2%の室内に放
置して、クローバ−の色の退色や変色について試験した
その結果、2力月後はクローバ−の葉が多少収縮したも
のの、葉の色は退色や変色がなく濃緑色のままであった
。また、カビの発生も全くなかった。
比較例5 実施例4と同様な厚さを有し、炭酸ガス透過度、酸素透
過度、透湿度も実施例4と同じエレクトレット化されて
ないポリプロピレンフィルムを包装材として使用して、
このフィルム2枚の間に実施例4と同様のクローバ−を
はさみ、該クローバ−から5cm離れた周囲をヒートカ
ッターで溶融切断して空気の出入りが無いように密封包
装したサンプルを多数作成した。サンプル数、放置条件
の全てを実施例4と同しにして同様の試験を行った。
その結果、はとんどのサンプルは3週間を過ぎると葉の
色の退色が進み、1力月後までには全てが茶色に変色し
た。また、1力月後に40%のサンプルにカビの発生が
確認された。
比較例6 炭酸ガス透過度が72〜105cc/ld ・24hr
・atm、  酸素透過度が32〜40cc/rd ・
24hr・atm+  透湿度が2〜2.5g/rrL
24hrで、厚さ10μmの市販の塩化ビニリデン系フ
ィルムを包装材に使用し、そのフィルム2枚の間に実施
例4と同様のクローバ−をはさみ、クローバ−から5c
m離れた周囲をヒートカッターで溶融切断して空気の出
入りが無いように密封包装したサンプルを多数作成した
。サンプル数、放置条件の全てを実施例4と同じにして
同様な試験を行った。
その結果、はとんどのサンプルは2週間を過ぎると葉の
色の退色が進み、3週間を過ぎると比較例5と同様に全
てが茶色に変色した。また、1力月後には100%全て
のサンプルにカビの発生が確認された。
比較例7 実施例4と同じ厚さで、炭酸ガス透過度が12、  O
OO〜19.  OOOcc/m・24hr−atm、
酸素透過度が4,000〜5,0OOcc/イ・24h
r−atm 、透湿度が15〜17 g/rd −24
hrのエレクトレット化されてないポリエチレンフィル
ムを包装材に使用し、そのフィルム2枚の間に実施例4
と同様のクローバ−をはさみ、クローバ−から5cm離
れた周囲をヒートカッターで溶融切断して空気の出入り
が無いように完全密封包装されたサンプルを多数作成し
た。サンプル数、放置条件の全てを実施例4と同じにし
て同様な試験を行った。
その結果、はとんどのサンプルは2週間を過ぎると葉の
色の退色が進み、3週間後にはサンプルの50%は黄色
に変色し、35%は黄土色に変色していた。また、15
%は茶色に変色し、緑色を保ったのはわずか5%にしか
過ぎなかった。1力月後には25%のサンプルにカビの
発生が確認された。
その他、野菜ではキュウリ、キャベツ、ホウレン草を、
果物ではリンゴを、草花や生花店で売られているマーガ
レットや小菊の花、茎、葉などについても上述したのと
同様な比較試験を行った。
その結果は、被包装物の種類によって腐敗するまでの日
数に違いはあるものの、いずれの場合も本発明の包装材
による保存方法の方が優れていた。
〔発明の効果〕
上述したように本発明の包装材は、エレクトレット材料
が発生する電界による電気的刺激作用が、鮮度低下を抑
制したり、また細菌、カビなどの生殖細胞の繁殖を抑制
する効果をもたらし、被包装物を長期間にわたり元の状
態に保存することができる。また、被包装物の退色や変
色を少なくし、良好な外観を長期間保持することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の樹脂フィルムからなる包装材の一部を
示す縦断面図、第2図は本発明の他の実施例からなる樹
脂フィルムの積層体からなる包装材の一部を示す縦断面
図、第3図は本発明のさらに他の実施例からなる樹脂フ
ィルムと他のシート状物との複合体からなる包装材の一
部を示す縦断面図、第4図は本発明のさらに他の実施例
からなる樹脂成形構造体からなる包装材を示す縦断面図
、第5図は本発明の包装材を使用した包装方決の例を示
す説明図である。第6図は、エレクトレット材料の表面
電荷密度を測定する測定機構の模式図である。 M・・・包装材、1・・・樹脂フィルム、3・・・成形
構造体。 代理人 弁理士 小 川 信 −

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)表裏両面に互いに極性の異なる分極された電荷を
    もつ面状部を有するエレクトレット材料からなる包装材
  2. (2)面状部に帯電する片面当たりの表面電荷密度が1
    ×10^−^1^1クーロン/cm^3以上である請求
    項1記載の包装材。
  3. (3)エレクトレット材料が樹脂を素材とするフィルム
    、不織布、紙、編織物から選ばれたシート状物よりなる
    請求項1または2記載の包装材。
  4. (4)エレックレット材料が樹脂からなる成形構造体よ
    りなる請求項1または2記載の包装材。
  5. (5)樹脂がポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹
    脂、含フッ素系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミ
    ド系樹脂、ポリアクリル系樹脂から選ばれたものである
    請求項3または4記載の包装材。
  6. (6)エレクトレット材料が樹脂フィルムからなり、該
    樹脂フィルムの炭酸ガス透過度が500〜350,00
    0cc/m^2・24hr・atm、酸素透過度が10
    0〜35,000cc/m^2・24hr・atmであ
    って、生鮮物包装用に使用される請求項3記載の包装材
  7. (7)エレクトレット材料が樹脂フィルムからなり、該
    樹脂フィルムの透湿度が5〜700g/m^2・24h
    rであって、生鮮物包装用に使用される請求項3または
    6記載の包装材。
  8. (8)エレクトレット材料が樹脂フィルムからなり、該
    樹脂フィルムの酸素透過度が5〜200cc/m^2・
    24hr・atmであり、食肉類の包装用に使用される
    請求項3記載の包装材。
  9. (9)エレクトレット材料が樹脂フィルムからなり、該
    樹脂フィルムに多数の孔が開けられている生鮮物包装用
    に使用される請求項3記載の包装材。
JP22357288A 1988-09-08 1988-09-08 包装材 Granted JPH0272074A (ja)

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