JP2021073880A - アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体 - Google Patents

アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体 Download PDF

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Yoshito Saito
義人 斉藤
武田 和久
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Abstract

【課題】保管中のアルコールの結露を抑制し、アルコール含量の安定性に優れたアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体の提供。【解決手段】アルコール含浸部材を含むアルコール蒸散型食品品質保持剤と、収納空間を備え、前記収納空間に前記アルコール蒸散型食品品質保持剤を収納する包装体と、を含み、密封されたアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体であって、前記アルコールの結露の発生が抑制されていることを特徴とするアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体である。【選択図】なし

Description

本発明は、菓子、珍味、麺類等様々な食品包装体に添付するアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体に関する。
食品品質保持剤は、紙、プラスチックフィルム等の食品包装体に収容して保存された食品の日持ちを向上させ、また食品の品質を保持するために、小袋やシート又はカードなどの状態で前記食品包装体に添付されるものである。
食品品質保持剤としては、これまでに様々な種類が知られており、例えば、脱酸素型、アルコール蒸散型、脱酸素型とアルコール蒸散型とを組み合わせたものなどが挙げられる。アルコール蒸散型では、アルコール蒸気発生体を食品とともに包装することにより、食品を乾燥させることなく、有害微生物、カビなどの発生を抑えることができ、半生菓子などの水分が比較的多く含まれる食品の風味、風合い、柔軟性などを保持することができるという特性を有する。
アルコール蒸散型食品品質保持剤としては、例えば、エタノールをシリカ粉末に吸着させた粉末状のものや、不織布などにエタノールを含浸させたシート型又はカード型のものなどが知られている。
従来、アルコール蒸散型食品品質保持剤は、数百から数千個単位で密封包装した集合包装品として販売され、菓子などの製造業者が使用する際に前記包装を開封して、個々のアルコール蒸散型食品品質保持剤を取り出して使用しているが、保管中にアルコールの含量が低下してしまい、アルコール蒸散型食品品質保持剤間でばらつきが生じてしまうという問題がある。
これまでに、アルコール蒸散型食品品質保持剤については、様々な検討が行われている。
例えば、保管中のアルコール含量の低下という問題などに対して、エタノールを吸着させた吸着シートを非通気性の合成樹脂シートで挟み周縁を密封し、前記合成樹脂シート内に多数のアルコール収容室を一列に形成するように合成樹脂シートの幅方向にも熱融着を行った連続体を、使用時に1個ずつ切り離し、切り取った部分からアルコールを蒸散させたり(例えば、特許文献1参照)、エタノールを含浸させた吸着材を通気性のないフィルムで個別に密封した連続体を、使用時に1個ずつ切り離し、かつ前記吸着材を貫通する透孔を形成し、アルコールを蒸散させたりする技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、エタノール等を吸着した吸着体の側面等が包装体内の食品に直に接触することによる鮮度保持具としての寿命の低下や食品の商品価値の低下という問題に対して、吸着体をサンドイッチ状に挟む2枚のフィルム体の外縁側に、吸着体から側方へと張出すスカート部を形成する技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
一方、近年では、小規模店舗や家庭などにおいてもアルコール蒸散型食品品質保持剤の需要が高まりつつある。しかしながら、従来のアルコール蒸散型食品品質保持剤は上述したように数百から数千個単位の集合包装品として販売されているため、小規模店舗や家庭などでの使用に適してはいないという問題がある。
したがって、小規模店舗や家庭などでの少量の使用にも適用可能なアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体の速やかな提供が強く求められているのが現状である。
実開昭62−86893号公報 特開昭62−107778号公報 特開2011−190258号公報
本発明者らは、アルコール蒸散型食品品質保持剤を個包装体とするべく検討をしたところ、個包装体とすると、保管中に包装体の収納空間にアルコールの液滴が生じ(以下、「アルコールの結露」と称することがある。)、品質保持剤中のアルコールの含量が変化してしまうという問題を見出した。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、保管中のアルコールの結露を抑制し、アルコール含量の安定性に優れたアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> アルコール含浸部材を含むアルコール蒸散型食品品質保持剤と、
収納空間を備え、前記収納空間に前記アルコール蒸散型食品品質保持剤を収納する包装体と、を含み、密封されたアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体であって、
前記アルコールの結露の発生が抑制されていることを特徴とするアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体である。
<2> 前記アルコールの結露の発生が、前記アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を平面視した場合における前記収納空間の面積に占める前記アルコール含浸部材の面積を85%以上とすることにより抑制されている前記<1>に記載のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体である。
<3> 前記アルコールの結露の発生が、前記アルコール含浸部材のアルコール水溶液の吸収量を前記アルコール含浸部材の自重の7倍以下とすることにより抑制されている前記<1>から<2>のいずれかに記載のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体である。
<4> 前記アルコールの結露の発生が、前記アルコール含浸部材の厚みを3mm以下とすることにより抑制されている前記<1>から<3>のいずれかに記載のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体である。
<5> 前記アルコールの結露の発生が、アルコール度数が20度以上80度以下のアルコール水溶液を使用することにより抑制されている前記<1>から<4>のいずれかに記載のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体である。
<6> 前記アルコール蒸散型食品品質保持剤が、シート型又はカード型である前記<1>から<5>のいずれかに記載のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、保管中のアルコールの結露を抑制し、アルコール含量の安定性に優れたアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を提供することができる。
図1は、本発明のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体の一実施形態を示す平面図である。 図2は、図1中のA−A線断面図である。
(アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体)
本発明のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体は、アルコール蒸散型食品品質保持剤と、包装体とを少なくとも含み、更に必要に応じてその他の構成を含む。本発明のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体は、密封されてなり、また、アルコールの結露の発生が抑制されている。
前記アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体におけるアルコールの結露の発生を抑制する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下の(1)〜(4)から選択される少なくとも1種により抑制することが好ましい。
(1)アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を平面視した場合における収納空間の面積に占めるアルコール含浸部材の面積(アルコール含浸部材の面積/収納空間の面積)を85%以上とする。
(2)前記アルコール含浸部材のアルコール水溶液の吸収量を前記アルコール含浸部材の自重の7倍以下(アルコール水溶液の吸収量(重さ)/アルコール含浸部材の重さ≦7)とする。
(3)アルコール含浸部材の厚みを3mm以下とする。
(4)アルコール度数が20度以上80度以下のアルコール水溶液を使用する。
<アルコール蒸散型食品品質保持剤>
前記アルコール蒸散型食品品質保持剤は、アルコール含浸部材を少なくとも含み、更に必要に応じてその他の構成を含む。
−アルコール含浸部材−
前記アルコール含浸部材としては、アルコールを含浸させることができる限り、特に制限はなく、公知のものを目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パルプ材、不織布、吸水加工を施したポリオレフィン等からなる織布などが挙げられる。また、これらに、アルコール吸収性樹脂の繊維を混合したり、吸液ポリマーを担持させたりしてもよい。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、前記アルコール含浸部材は、単層であってもよいし、複層であってもよい。
前記アルコール蒸散型食品品質保持剤は、前記アルコール含浸部材のみからなるものであってもよいし、後述のその他の構成を含むものであってもよい。
前記アルコール含浸部材には、アルコール水溶液を用いてアルコールを含浸させる。前記アルコールの種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、人体への影響の観点から、エタノールが好ましい。
前記アルコール水溶液におけるアルコール度数(アルコール濃度)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20度(20容量%)以上80度(80容量%)以下が好ましく、40度(40容量%)以上66度(66容量%)以下がより好ましい。前記アルコール度数が80度を超えると保管中にアルコールが結露しやすくなることがあり、20度未満であるとアルコールの量が少なく、所望の食品品質保持効果を得るためにはアルコール含浸部材が大きくなりすぎ、実用性がない。一方、前記好ましい範囲内であると、保管中のアルコールの結露をより抑制することができる点で、有利である。
前記アルコール含浸部材の前記アルコール水溶液の吸収量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記アルコール含浸部材の重さ(自重)の7倍以下が好ましく、5倍以下がより好ましい。前記アルコール水溶液の吸収量が自重の7倍を超えると、保管中にアルコールが結露しやすくなったり、しみ出したりすることがある。一方、前記好ましい範囲内であると、保管中のアルコールの結露をより抑制することができる点で、有利である。
前記アルコール含浸部材の前記アルコール水溶液の吸収量の下限値としては、所望の品質保持効果が得られる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記アルコール含浸部材の自重の1倍以上が好ましい。
また、前記アルコール含浸部材の前記アルコール水溶液の吸収量は、自重によりアルコール含浸部材からアルコール水溶液がしみ出してこない量とすることが好ましい。
前記アルコール水溶液には、乳酸や抗菌効果を有する脂肪酸、香料などアルコール以外のその他の成分が含まれていてもよい。
前記アルコール水溶液におけるその他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を平面視した場合における収納空間の面積に占めるアルコール含浸部材の面積(収納空間の面積に対するアルコール含浸部材の面積の割合)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、85%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。前記収納空間の面積に占めるアルコール含浸部材の面積が85%未満であると、保管中にアルコールが結露しやすくなることがある。一方、前記好ましい範囲内であると、保管中のアルコールの結露をより抑制することができる点で、有利である。
前記アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を平面視した場合の収納空間の面積とは、前記アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を平面視したときに前記収納空間の面積が最大となる面における面積をいう。
前記アルコール含浸部材の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましい。前記アルコール含浸部材の厚みが3mmを超えると、保管中にアルコールが結露しやすくなることがある。一方、前記好ましい範囲内であると、保管中のアルコールの結露をより抑制することができる点で、有利である。
前記アルコール含浸部材の厚みの下限値としては、所望の品質保持効果が得られる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5mm以上が好ましい。
前記アルコール含浸部材の厚みとは、前記アルコール含浸部材を、長さ方向に任意の間隔で5箇所を幅方向に切断し、前記各切断面において幅方向に任意の間隔で5点の厚みを測定し、前記測定した合計25点の厚みの平均値をいう。
前記アルコール含浸部材の形状、構造、大きさとしては、特に制限はなく、対象とする食品などに応じて適宜選択することができる。
−その他の構成−
前記アルコール蒸散型食品品質保持剤におけるその他の構成としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、商品名等を印刷表示したり、食品包装体に添付した後のアルコールの蒸散速度をコントロールしたりするためのフィルムを前記アルコール含浸部材の片面又は両面に張り付けてもよい。
前記フィルムとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、延伸ポリプロピレン(OPP)などが挙げられる。
前記フィルムの形状、構造、大きさ、厚みとしては、特に制限はなく、前記アルコール含浸部材や所望のアルコールの蒸散速度などに応じて、適宜選択することができる。前記フィルムは、使用時に前記アルコール蒸散型食品品質保持剤がアルコールを蒸散することができれば、前記アルコール含浸部材より大きな面積を有するものであってもよい。
前記アルコール蒸散型食品品質保持剤の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、シート型又はカード型が好ましい。
前記アルコール蒸散型食品品質保持剤の大きさとしては、特に制限はなく、対象とする食品などに応じて適宜選択することができ、例えば、長さが15mm〜90mm程度、幅が15mm〜90mm程度とすることができる。
前記アルコール蒸散型食品品質保持剤の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記アルコール含浸部材に、前記アルコール水溶液を噴霧、塗布、又は滴下したり、前記アルコール含浸部材を前記アルコール水溶液に浸漬したりすることにより、製造することができる。なお、前記アルコール含浸部材のほかに上記したフィルムなどのその他の構成を含む場合は、前記フィルムと、前記アルコール含浸部材とを公知の方法により接着し、次いで、前記アルコール水溶液を含浸させ、アルコール蒸散型食品品質保持剤を製造することができる。
<包装体>
前記包装体は、前記アルコール蒸散型食品品質保持剤を収納する収納空間を備え、更に必要に応じてその他の構成を備える。
前記包装体としては、アルコールガスの透過を抑制できる(アルコールバリア性を有する)包装材からなるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルコールガス難透過性のフィルムなどが挙げられる。
前記アルコールガス難透過性とは、相対湿度50%、40℃の条件下において、アルコールガス透過度が10g/m・24hrより小さいことをいい、前記アルコールガス透過度が5g/m・24hr以下が好ましい。
前記アルコールガス難透過性のフィルムとしては、特に制限はなく、公知のフィルムを目的に応じて適宜選択することができる。前記アルコールガス難透過性の材料を用いたフィルムは、単層からなるものであってもよいし、複層のものであってもよい。具体例としては、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム;ポリエステルと低密度ポリエチレン(LDPE)とをラミネートしたフィルム;ポリ塩化ビニリデンをコーティングしたポリプロピレンとLDPEとをラミネートしたフィルム;ポリ塩化ビニリデンをコーティングしたナイロンとLDPEとをラミネートしたフィルム;OPPとLDPEとをラミネートしたフィルム;OPPと無延伸ポリプロピレン(CPP)とをラミネートしたフィルム;シリカを蒸着したナイロンとCPPとをラミネートしたフィルムなどが挙げられる。これらの中でも、前記アルコールガス透過度が2g/m・24hr未満と低くなる点、及びアルコールによる層間の剥離が起きにくい点で、シリカを蒸着したナイロンとCPPとをラミネートしたフィルムが好ましい。
前記アルコールガス難透過性のフィルムの厚みとしては、アルコールガスの透過を抑制できる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、40mm〜110mmなどが挙げられる。
前記アルコールガス難透過性のフィルムの製造方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができる。
−その他の構成−
前記包装体におけるその他の構成としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記アルコールガス難透過性のフィルムに更に、商品名などを印刷表示するフィルム印刷層を積層してもよい。
−収納空間−
前記包装体における収納空間の形状、構造、大きさとしては、特に制限はなく、収納する前記アルコール蒸散型食品品質保持剤に応じて適宜選択することができる。
前記収納空間の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記包装体の形状、構造、大きさとしては、特に制限はなく、収納する前記アルコール蒸散型食品品質保持剤に応じて適宜選択することができる。また、連包で作製したアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を単包にカットする際に、アルコール蒸散型食品品質保持剤の使用時に包装体を裂きやすくなるように、前記包装体の少なくとも1辺の形状をギザギザ形状としてもよい。
<その他の構成>
前記アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体におけるその他の構成としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<製造方法>
前記アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体の製造方法としては、前記包装体の収納空間に、前記アルコール蒸散型食品品質保持剤を収納し、密封できる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
例えば、1枚のアルコールガス難透過性のフィルムの上に、アルコール水溶液を含浸させた複数のアルコール蒸散型食品品質保持剤を互いに間隔を空けて配置し、その上にもう1枚のアルコールガス難透過性のフィルムを配置し、前記アルコールガス難透過性のフィルムにおける各アルコール蒸散型食品品質保持剤が配置された部分の周囲をヒートシールなどにより封止し、密封することにより、アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体の連包とすることができる。前記アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体の連包は、各アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体間を切断し、単包としてもよい。
<使用>
図1及び2は、本発明のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体1の一実施形態(単包)を示す模式図である。アルコール蒸散型食品品質保持剤2は、アルコールガス難透過性のフィルムからなる包装体3の収納空間4に収納され、収納空間4の周囲はヒートシールにより接着され(シール部5)により接着され、密封されている。また、包装体3の両端は、アルコール蒸散型食品品質保持剤2の使用時に包装体3を裂きやすくなるように、ギザギザ形状とされている。
アルコール蒸散型食品品質保持剤2は、使用時に包装体3から取り出され、食品包装体に添付される。なお、前記食品包装体の材料、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、食品の種類に応じて適宜選択することができる。
前記食品の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、洋菓子、和菓子、中華菓子、パン、ケーキ、餅、麺類、珍味類、惣菜、乾燥果実等の加工食品、穀物類等の食品などが挙げられる。
包装体3から取り出され、食品包装体に添付されたアルコール蒸散型食品品質保持剤2から、アルコールが蒸散する。前記アルコールの蒸散は、アルコール蒸散型食品品質保持剤2におけるアルコール含浸部材の表面や側面などから行われる。
前記アルコールの蒸散速度としては、所望の食品品質保持効果が得られる限り、特に制限はなく、食品の種類などに応じて適宜選択することができ、例えば、変敗の速い食品の場合には、0.5g/hr(25℃)などとすることができる。前記アルコールの蒸散速度の調整方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記したアルコール含浸部材に張り付けるフィルムを用いたり、前記フィルムに穴を開けたりして調整することができる。
本発明のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体は、保管中のアルコールの結露を抑制し、アルコール含量の安定性に優れるので、小規模店舗や家庭など少量の使用に好適に用いることができる。また、本発明のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体によれば、保管中のアルコールのしみ出しも抑制することができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(比較例1)
アルコール蒸散型食品品質保持剤として、PETフィルム(厚み:0.012mm、東洋紡社製)と、パルプシート(厚み:5mm、王子キノクロス社製)と、PETフィルム(厚み:0.012mm、東洋紡社製)とがこの順に積層されたシート型のアルコール蒸散型食品品質保持剤(長さ:30mm、幅:25mm)を用意した。
アルコール水溶液として、アルコール度数が85度のエタノール水溶液を用意した。
前記パルプシートに、前記アルコール水溶液を前記パルプシートの自重の8倍量となるように含浸させた。
アルコール水溶液を含浸させた前記アルコール蒸散型食品品質保持剤を2枚の包装体(シリカを蒸着したナイロン(厚み:25mm、東洋紡社製)とCPP(厚み:70mm、東洋紡社製)とをラミネートしたフィルム(厚み:95mm))の間に挟み(CPPが、前記アルコール蒸散型食品品質保持剤側となるようにフィルムを配置)、アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を平面視した場合における収納空間の面積に占めるアルコール含浸部材(パルプシート)の面積が、75%となるように前記包装体をヒートシールし、包装体の収納空間に前記アルコール蒸散型食品品質保持剤を収納し、密封したシート型のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を作製した。
(実施例1)
比較例1において、アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を平面視した場合における収納空間の面積に占めるアルコール含浸部材(パルプシート)の面積を75%としていた点を、87%に変えた以外は、比較例1と同様にして、アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を作製した。
(実施例2)
比較例1において、パルプシートに含浸させるエタノール水溶液の量をパルプシートの自重の8倍量としていた点を、7倍量に変えた以外は、比較例1と同様にして、アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を作製した。
(実施例3)
比較例1において、パルプシートの厚みを5mmとしていた点を、3mmに変えた以外は、比較例1と同様にして、アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を作製した。
(実施例4)
比較例1において、エタノール水溶液のアルコール度数を85度としていた点を、80度に変えた以外は、比較例1と同様にして、アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を作製した。
(実施例5)
比較例1において、以下の点を変えた以外は、比較例1と同様にして、アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を作製した。
・ アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を平面視した場合における収納空間の面積に占めるアルコール含浸部材(パルプシート)の面積を75%から87%に変更。
・ パルプシートに含浸させるアルコール水溶液の量をパルプシートの自重の8倍量から7倍量に変更。
・ パルプシートの厚みを5mmから3mmに変更。
・ エタノール水溶液のアルコール度数を85度から80度に変更。
(実施例6)
比較例1において、以下の点を変えた以外は、比較例1と同様にして、アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を作製した。
・ アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を平面視した場合における収納空間の面積に占めるアルコール含浸部材(パルプシート)の面積を75%から93%に変更。
・ パルプシートに含浸させるアルコール水溶液の量をパルプシートの自重の8倍量から5倍量に変更。
・ パルプシートの厚みを5mmから2mmに変更。
・ エタノール水溶液のアルコール度数を85度から65度に変更。
(評価)
<評価−1>
比較例1及び実施例1〜6で作製したアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を25℃で4日間保管したときの結露の有無を目視にて確認し、以下に示す評価基準により評価した。結果を表1に示す。
−評価基準−
○ : 結露が認められない。
△ : わずかな結露が認められる。
× : 結露が認められる。
<評価−2>
実施例5及び6で作製したアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を、<評価−1>よりも結露が発生しやすい条件下(40℃)で1日間保管したときの結露の有無を目視にて確認し、<評価−1>と同様の評価基準により評価した。結果を表1に示す。
Figure 2021073880
表1の結果から、アルコールの結露の発生を抑制する手段を備えた実施例1〜6のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体では、結露の発生が抑制されていた。また、実施例1〜6のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体では、エタノール水溶液のしみ出しもみられなかった。
したがって、本発明のアルコール蒸散型品質保持剤の個包装体は、保管中のアルコールの結露が抑制され、アルコール含量の安定性に優れたものであることが確認された。
1 食品品質保持剤の個包装体
2 アルコール蒸散型食品品質保持剤
3 包装体(アルコールガス難透過性のフィルム)
4 収納空間
5 シール部

Claims (6)

  1. アルコール含浸部材を含むアルコール蒸散型食品品質保持剤と、
    収納空間を備え、前記収納空間に前記アルコール蒸散型食品品質保持剤を収納する包装体と、を含み、密封されたアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体であって、
    前記アルコールの結露の発生が抑制されていることを特徴とするアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体。
  2. 前記アルコールの結露の発生が、前記アルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体を平面視した場合における前記収納空間の面積に占める前記アルコール含浸部材の面積を85%以上とすることにより抑制されている請求項1に記載のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体。
  3. 前記アルコールの結露の発生が、前記アルコール含浸部材のアルコール水溶液の吸収量を前記アルコール含浸部材の自重の7倍以下とすることにより抑制されている請求項1から2のいずれかに記載のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体。
  4. 前記アルコールの結露の発生が、前記アルコール含浸部材の厚みを3mm以下とすることにより抑制されている請求項1から3のいずれかに記載のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体。
  5. 前記アルコールの結露の発生が、アルコール度数が20度以上80度以下のアルコール水溶液を使用することにより抑制されている請求項1から4のいずれかに記載のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体。
  6. 前記アルコール蒸散型食品品質保持剤が、シート型又はカード型である請求項1から5のいずれかに記載のアルコール蒸散型食品品質保持剤の個包装体。
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