JPH027097Y2 - - Google Patents
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- JPH027097Y2 JPH027097Y2 JP10940083U JP10940083U JPH027097Y2 JP H027097 Y2 JPH027097 Y2 JP H027097Y2 JP 10940083 U JP10940083 U JP 10940083U JP 10940083 U JP10940083 U JP 10940083U JP H027097 Y2 JPH027097 Y2 JP H027097Y2
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- oil
- cylinder
- piston member
- piston
- oil port
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- 239000012530 fluid Substances 0.000 description 13
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- 230000000740 bleeding effect Effects 0.000 description 1
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- 239000000725 suspension Substances 0.000 description 1
- 238000013022 venting Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)
- Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本考案は車両の油圧ブレーキ装置に関するもの
である。
である。
(従来技術)
車両の油圧ブレーキ装置の一例として、デイス
クプレートの両面をパツドで挾んで制動力を出す
デイスクブレーキがあり、マスタシリンダからキ
ヤリパのホイールシリンダに油圧を供給してピス
トンによりパツドを作動せしめるようにしてあ
る。このデイスクブレーキは、次の技術課題を示
唆している。つまり、キヤリパにホイールシリン
ダ側から外力が作用すると、そのシリンダ内のオ
イルがマスタシリンダ側へ逃げてキヤリパが移動
し、ホイールシリンダのピストンとは反対側に位
置するパツドとデイスクプレートとの間に隙間を
生じ、これに起因してブレーキペダルを踏んでも
この隙間だけ無負荷状態となる現象を防ぐことで
ある。上記外力としては、例えば、キヤリパに近
接して配設したサスペンシヨンアームに雪が付着
し、車輪操舵時にキヤリパがこの雪にあたつた際
の押圧力がある。
クプレートの両面をパツドで挾んで制動力を出す
デイスクブレーキがあり、マスタシリンダからキ
ヤリパのホイールシリンダに油圧を供給してピス
トンによりパツドを作動せしめるようにしてあ
る。このデイスクブレーキは、次の技術課題を示
唆している。つまり、キヤリパにホイールシリン
ダ側から外力が作用すると、そのシリンダ内のオ
イルがマスタシリンダ側へ逃げてキヤリパが移動
し、ホイールシリンダのピストンとは反対側に位
置するパツドとデイスクプレートとの間に隙間を
生じ、これに起因してブレーキペダルを踏んでも
この隙間だけ無負荷状態となる現象を防ぐことで
ある。上記外力としては、例えば、キヤリパに近
接して配設したサスペンシヨンアームに雪が付着
し、車輪操舵時にキヤリパがこの雪にあたつた際
の押圧力がある。
この技術課題に対し、例えば、実開昭56−
60667号公報に開示されている如く、マスタシリ
ンダとホイールシリンダの間にバルブ体を設け、
このバルブ体内のピストンに形成したオイル孔に
逆止弁をスプリングでマスタシリンダ側へ付勢し
て取り付けたものはある。このものは、外力が作
用した際に逆止弁でホイールシリンダ内のオイル
がマスタシリンダ側へ逃げるのを妨げてキヤリパ
の移動を防止しようとするものであるが、ホイー
ルシリンダ内のエア抜きが難しいという憾みがあ
る。
60667号公報に開示されている如く、マスタシリ
ンダとホイールシリンダの間にバルブ体を設け、
このバルブ体内のピストンに形成したオイル孔に
逆止弁をスプリングでマスタシリンダ側へ付勢し
て取り付けたものはある。このものは、外力が作
用した際に逆止弁でホイールシリンダ内のオイル
がマスタシリンダ側へ逃げるのを妨げてキヤリパ
の移動を防止しようとするものであるが、ホイー
ルシリンダ内のエア抜きが難しいという憾みがあ
る。
すなわち、エア抜きに際しては、ホイールシリ
ンダのエア抜き孔を開口し、ブレーキペダルを踏
込んでバルブ体のピストンをストロークさせ、逆
止弁を開口せしめてオイルを供給することによ
り、ホイールシリンダ内のエアをオイルとともに
エア抜き孔から抜くことになる。しかし、エア抜
き孔を閉じてバルブ体のピストンを元位置に戻す
際に、逆止弁がピストンのオイル孔を塞ぐことに
なるから、ホイールシリンダ内に負圧を生じ、ピ
ストンの戻りが悪くなるとともに、新たにエアを
吸込む原因ともなりかねない。
ンダのエア抜き孔を開口し、ブレーキペダルを踏
込んでバルブ体のピストンをストロークさせ、逆
止弁を開口せしめてオイルを供給することによ
り、ホイールシリンダ内のエアをオイルとともに
エア抜き孔から抜くことになる。しかし、エア抜
き孔を閉じてバルブ体のピストンを元位置に戻す
際に、逆止弁がピストンのオイル孔を塞ぐことに
なるから、ホイールシリンダ内に負圧を生じ、ピ
ストンの戻りが悪くなるとともに、新たにエアを
吸込む原因ともなりかねない。
(考案の目的)
本考案は、車両の油圧ブレーキ装置において、
ホイールシリンダからマスタシリンダへのブレー
キ液の流れを阻止するオイルバルブ体にエア抜き
用の油路を設けるとともに、このオイルバルブ体
のピストン部材にホイールシリンダ側とマスタシ
リンダ側とを連通するオリフイス通路を設けるこ
とにより、ピストン部材がエア抜き後に抵抗なく
元位置に復帰できるようにするものである。
ホイールシリンダからマスタシリンダへのブレー
キ液の流れを阻止するオイルバルブ体にエア抜き
用の油路を設けるとともに、このオイルバルブ体
のピストン部材にホイールシリンダ側とマスタシ
リンダ側とを連通するオリフイス通路を設けるこ
とにより、ピストン部材がエア抜き後に抵抗なく
元位置に復帰できるようにするものである。
(考案の構成)
本考案にかかる車両のブレーキ装置は、マスタ
シリンダとホイールシリンダとの間にオイルバル
ブ体が設けられたものである。オイルバルブ体
は、一端に第1オイルポートが、また他端に第2
オイルポートがそれぞれ形成されたシリンダ部材
と、このシリンダ部材内に摺動自在に嵌挿され、
シリンダ部材内を2室に仕切るピストン部材と、
このピストン部材を中立位置に付勢するスプリン
グ部材と、ピストン部材の中立位置から第1オイ
ルポート側へのストロークにより、第1オイルポ
ートを閉じるバルブ部材とを備えている。
シリンダとホイールシリンダとの間にオイルバル
ブ体が設けられたものである。オイルバルブ体
は、一端に第1オイルポートが、また他端に第2
オイルポートがそれぞれ形成されたシリンダ部材
と、このシリンダ部材内に摺動自在に嵌挿され、
シリンダ部材内を2室に仕切るピストン部材と、
このピストン部材を中立位置に付勢するスプリン
グ部材と、ピストン部材の中立位置から第1オイ
ルポート側へのストロークにより、第1オイルポ
ートを閉じるバルブ部材とを備えている。
上記第1オイルポートはマスタシリンダに、ま
た第2オイルポートはホイールシリンダにそれぞ
れ連通している。そして、上記オイルバルブ体に
はホイールシリンダ内のエア抜き時にピストン部
材をバイパスしてシリンダ部材内の2室を連通す
るバイパス油路が設けられ、さらに、ピストン部
材には上記2室を連通するオリフイス通路が形成
されている。
た第2オイルポートはホイールシリンダにそれぞ
れ連通している。そして、上記オイルバルブ体に
はホイールシリンダ内のエア抜き時にピストン部
材をバイパスしてシリンダ部材内の2室を連通す
るバイパス油路が設けられ、さらに、ピストン部
材には上記2室を連通するオリフイス通路が形成
されている。
(実施例)
以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。
る。
第1図には車両の油圧ブレーキ装置1の全体構
成が示されている。同図において、2はマスタシ
リンダで、このマスタシリンダ2で発生される油
圧はプロポーシヨニングバルブ3を介してフロン
トデイスクブレーキ4,4およびリヤドラムブレ
ーキ5,5のホイールシリンダに供給するように
なつている。マスタシリンダ2での油圧の発生は
ブレーキペダルの踏込みによつて行なわれる。
成が示されている。同図において、2はマスタシ
リンダで、このマスタシリンダ2で発生される油
圧はプロポーシヨニングバルブ3を介してフロン
トデイスクブレーキ4,4およびリヤドラムブレ
ーキ5,5のホイールシリンダに供給するように
なつている。マスタシリンダ2での油圧の発生は
ブレーキペダルの踏込みによつて行なわれる。
上記フロントデイスクブレーキ4において、6
はダストカバー7で保護されたデイスクプレート
8に制動力を与えるキヤリパで、デイスクプレー
ト8の両面を挾む一対のパツドと、パツドをデイ
スクプレート8に押し当てるピストンを嵌挿した
ホイールシリンダ9を備えている。ホイールシリ
ンダ9にはそのシリンダ内のエアをブレーキ液と
ともに抜くエア抜きバルブ10が取り付けられて
いる。
はダストカバー7で保護されたデイスクプレート
8に制動力を与えるキヤリパで、デイスクプレー
ト8の両面を挾む一対のパツドと、パツドをデイ
スクプレート8に押し当てるピストンを嵌挿した
ホイールシリンダ9を備えている。ホイールシリ
ンダ9にはそのシリンダ内のエアをブレーキ液と
ともに抜くエア抜きバルブ10が取り付けられて
いる。
しかして、上記マスタシリンダ2とフロントデ
イスクブレーキ4のホイールシリンダ9との間、
つまり、本例ではプロポーシヨニングバルブ3と
ホイールシリンダ9とを連通するフロント側ブレ
ーキパイプ11にオイルバルブ体12が介装され
ている。なお、第1図中、13はプロポーシヨニ
ングバルブ3とリヤドラムブレーキ5のホイール
シリンダとを連通するリヤ側ブレーキパイプであ
る。
イスクブレーキ4のホイールシリンダ9との間、
つまり、本例ではプロポーシヨニングバルブ3と
ホイールシリンダ9とを連通するフロント側ブレ
ーキパイプ11にオイルバルブ体12が介装され
ている。なお、第1図中、13はプロポーシヨニ
ングバルブ3とリヤドラムブレーキ5のホイール
シリンダとを連通するリヤ側ブレーキパイプであ
る。
次に、上記オイルバルブ体12について実施例
1〜3に基いて説明する。
1〜3に基いて説明する。
実施例 1
本例は第2図ないし第4図に示されている。
第2図に示すオイルバルブ体12aにおいて、
15はシリンダ部材で、バルブボデイ16の端部
開口に蓋体17を取り付けて構成されている。シ
リンダ部材15の一端(図中、右端)にはマスタ
シリンダ2に連通する第1オイルポート18が形
成され、他端にはホイールシリンダ9に連通する
第2オイルポート19が形成されている。
15はシリンダ部材で、バルブボデイ16の端部
開口に蓋体17を取り付けて構成されている。シ
リンダ部材15の一端(図中、右端)にはマスタ
シリンダ2に連通する第1オイルポート18が形
成され、他端にはホイールシリンダ9に連通する
第2オイルポート19が形成されている。
シリンダ部材15の内部には、ピストン部材2
0が摺動自在に嵌挿され、このピストン部材20
によつてシリンダ部材15の内部は第1オイルポ
ート18側の第1油室21と第2オイルポート1
9側の第2油室22に仕切られている。ピストン
部材20は、第1油室21と第2油室22にそれ
ぞれ設けられた第1スプリング部材23と第2ス
プリング部材24とで中立位置(第2図に示す状
態)に付勢されている。
0が摺動自在に嵌挿され、このピストン部材20
によつてシリンダ部材15の内部は第1オイルポ
ート18側の第1油室21と第2オイルポート1
9側の第2油室22に仕切られている。ピストン
部材20は、第1油室21と第2油室22にそれ
ぞれ設けられた第1スプリング部材23と第2ス
プリング部材24とで中立位置(第2図に示す状
態)に付勢されている。
第2スプリング部材24は、第2油室22をシ
リンダ部材15の長手方向に移動自在に設けたサ
ポータ25とピストン部材20との間に介装され
ている。そして、ピストン部材20の軸心部には
第2油室22に開口したスライド孔26が形成さ
れ、このスライド孔26の開口部にサポータ27
が取り付けられており、蓋体側サポータ25とピ
ストン側サポータ27とはサポートロツド28を
介して連係している。つまり、サポートロツド2
8は上記両サポータ25,27の中心孔を摺動自
在に貫通し、かつ、このサポートロツド28の両
端に両サポータ25,27に係合する係合部2
9,30が設けられ、ピストン側サポータ27の
係合部30はピストン部材20のスライド孔26
に嵌挿されている。
リンダ部材15の長手方向に移動自在に設けたサ
ポータ25とピストン部材20との間に介装され
ている。そして、ピストン部材20の軸心部には
第2油室22に開口したスライド孔26が形成さ
れ、このスライド孔26の開口部にサポータ27
が取り付けられており、蓋体側サポータ25とピ
ストン側サポータ27とはサポートロツド28を
介して連係している。つまり、サポートロツド2
8は上記両サポータ25,27の中心孔を摺動自
在に貫通し、かつ、このサポートロツド28の両
端に両サポータ25,27に係合する係合部2
9,30が設けられ、ピストン側サポータ27の
係合部30はピストン部材20のスライド孔26
に嵌挿されている。
そして、第2スプリング部材24の付勢力は第
1スプリング部材23の付勢力よりも大であるよ
うに設定されており、第2スプリング部材24の
大きな付勢力にかかわらず、サポートロツド28
でピストン部材20と蓋体側サポータ25との間
隔が一定以上に拡がらないように規制されてい
る。従つて、ピストン部材20は、第1スプリン
グ部材23で第2油室22側へ付勢された状態
で、サポートロツド28で規制される間隔だけ第
2オイルポート19から離れた中立位置にあり、
第1スプリング部材23と第2スプリング部材2
4の付勢力に差をもたせるだけで、ピストン部材
20を中立位置に保持できることになる。
1スプリング部材23の付勢力よりも大であるよ
うに設定されており、第2スプリング部材24の
大きな付勢力にかかわらず、サポートロツド28
でピストン部材20と蓋体側サポータ25との間
隔が一定以上に拡がらないように規制されてい
る。従つて、ピストン部材20は、第1スプリン
グ部材23で第2油室22側へ付勢された状態
で、サポートロツド28で規制される間隔だけ第
2オイルポート19から離れた中立位置にあり、
第1スプリング部材23と第2スプリング部材2
4の付勢力に差をもたせるだけで、ピストン部材
20を中立位置に保持できることになる。
しかして、ピストン部材20の第1油室21側
の端部には、ピストン部材20の中立位置から第
1オイルポート18側へのストロークにより、こ
の第1オイルポート18を閉じるバルブ部材(テ
イツピングバルブ)31が装着されている。ま
た、シリンダ部材15には、第2油室22側の内
面において長手方向に延びるバイパス油路32が
所定長さ溝状に形成されており、このバイパス油
路32は、ピストン部材20が中立位置から第2
オイルポート19側へ設定長さl以上ストローク
した際に、ピストン部材20をバイパスして第1
油室21と第2油室22を連通するようになつて
いる。そして、上記ピストン部材20には第1油
室21と第2油室22を常時連通するオリフイス
通路33が形成されている。なお、本例の場合、
オリフイス通路33の一端はスライド孔26に開
口している。
の端部には、ピストン部材20の中立位置から第
1オイルポート18側へのストロークにより、こ
の第1オイルポート18を閉じるバルブ部材(テ
イツピングバルブ)31が装着されている。ま
た、シリンダ部材15には、第2油室22側の内
面において長手方向に延びるバイパス油路32が
所定長さ溝状に形成されており、このバイパス油
路32は、ピストン部材20が中立位置から第2
オイルポート19側へ設定長さl以上ストローク
した際に、ピストン部材20をバイパスして第1
油室21と第2油室22を連通するようになつて
いる。そして、上記ピストン部材20には第1油
室21と第2油室22を常時連通するオリフイス
通路33が形成されている。なお、本例の場合、
オリフイス通路33の一端はスライド孔26に開
口している。
本実施例の作用を説明すれば、まず、ブレーキ
作動に際して、ブレーキペダルを踏むと、マスタ
シリンダ2で発生する油圧がプロポーシヨニング
バルブ3を介してオイルバルブ体12aの第1油
室21に伝えられる。この油圧により、ピストン
部材20は第2スプリング部材24の付勢力に抗
して第2オイルポート19側へ上記設定長さl未
満の長さでストロークし、第2油室22で生じる
油圧がキヤリパ6のホイールシリンダ9に伝えら
れ、キヤリパ6のパツドでデイスクプレート8が
挾まれて制動力が生じる。ブレーキペダルを復帰
させると、第1油室21への油圧の作用がなくな
るのでピストン部材20は中立位置に戻る。
作動に際して、ブレーキペダルを踏むと、マスタ
シリンダ2で発生する油圧がプロポーシヨニング
バルブ3を介してオイルバルブ体12aの第1油
室21に伝えられる。この油圧により、ピストン
部材20は第2スプリング部材24の付勢力に抗
して第2オイルポート19側へ上記設定長さl未
満の長さでストロークし、第2油室22で生じる
油圧がキヤリパ6のホイールシリンダ9に伝えら
れ、キヤリパ6のパツドでデイスクプレート8が
挾まれて制動力が生じる。ブレーキペダルを復帰
させると、第1油室21への油圧の作用がなくな
るのでピストン部材20は中立位置に戻る。
なお、フロントデイスクブレーキ4の作動と同
時に、リヤドラムブレーキ5もプロポーシヨニン
グバルブ3を介してブレーキ液が供給されて作動
する。この場合、プロポーシヨニングバルブ3
は、後輪が前輪に比して早くロツクするのを防止
するため、一定液圧以上の液圧になると、それ以
降はリヤドラムブレーキ5への液圧の上昇率をフ
ロントデイスクブレーキ4側に対して一定の比で
減じる作用を呈する。
時に、リヤドラムブレーキ5もプロポーシヨニン
グバルブ3を介してブレーキ液が供給されて作動
する。この場合、プロポーシヨニングバルブ3
は、後輪が前輪に比して早くロツクするのを防止
するため、一定液圧以上の液圧になると、それ以
降はリヤドラムブレーキ5への液圧の上昇率をフ
ロントデイスクブレーキ4側に対して一定の比で
減じる作用を呈する。
キヤリパ6に外力が作用すると、ホイールシリ
ンダ9から逆にオイルバルブ体12aの第2油室
22に油圧が作用し、ピストン部材20は第1オ
イルポート18側へストロークするが、バルブ部
材31が第1オイルポート18を閉じるため、ブ
レーキ液はマスタシリンダ2側へはほとんど逃げ
ない。つまり、ホイールシリンダ9内のブレーキ
液の逃げ量は微量(バルブ部材31と第1オイル
ポート18を近接状態に設定することにより、例
えば1c.c.程度に抑えることができる。)であり、
キヤリパ6は実質的に移動せず、パツドとデイス
クプレート8との間には隙間を生じない。
ンダ9から逆にオイルバルブ体12aの第2油室
22に油圧が作用し、ピストン部材20は第1オ
イルポート18側へストロークするが、バルブ部
材31が第1オイルポート18を閉じるため、ブ
レーキ液はマスタシリンダ2側へはほとんど逃げ
ない。つまり、ホイールシリンダ9内のブレーキ
液の逃げ量は微量(バルブ部材31と第1オイル
ポート18を近接状態に設定することにより、例
えば1c.c.程度に抑えることができる。)であり、
キヤリパ6は実質的に移動せず、パツドとデイス
クプレート8との間には隙間を生じない。
ホイールシリンダ9のエア抜きに際しては、ま
ずエア抜きバルブ10を開放し、次いでマスタシ
リンダ2側を加圧するとともにブレーキペダルを
踏込む。すると、マスタシリンダ2からオイルバ
ルブ体12aの第1油室21に油圧が伝わつて、
ピストン部材20が第4図に示す如く設定長さl
以上第2油室22側へストロークしてバイパス油
路32が開口する。そして、ブレーキ液がマスタ
シリンダ2から第1油室21、バイパス油路3
2、第2油室22を介してホイールシリンダ9へ
供給され、ホイールシリンダ9内のエアがブレー
キ液とともにエア抜き孔より追い出される。
ずエア抜きバルブ10を開放し、次いでマスタシ
リンダ2側を加圧するとともにブレーキペダルを
踏込む。すると、マスタシリンダ2からオイルバ
ルブ体12aの第1油室21に油圧が伝わつて、
ピストン部材20が第4図に示す如く設定長さl
以上第2油室22側へストロークしてバイパス油
路32が開口する。そして、ブレーキ液がマスタ
シリンダ2から第1油室21、バイパス油路3
2、第2油室22を介してホイールシリンダ9へ
供給され、ホイールシリンダ9内のエアがブレー
キ液とともにエア抜き孔より追い出される。
しかして、エア抜き後、エア抜きバルブ10で
エア抜き孔を閉じ、ブレーキペダルを復帰せしめ
ると、オイルバルブ体12aのピストン部材20
はオリフイス通路33を介して第1油室21から
第2油室22へブレーキ液が供給されることと、
第2スプリング部材24の付勢力と相俟つて中立
位置に復帰し、この復帰途上においてマスタシリ
ンダ2側とホイールシリンダ9側との間で大きな
差圧が生じることはない。
エア抜き孔を閉じ、ブレーキペダルを復帰せしめ
ると、オイルバルブ体12aのピストン部材20
はオリフイス通路33を介して第1油室21から
第2油室22へブレーキ液が供給されることと、
第2スプリング部材24の付勢力と相俟つて中立
位置に復帰し、この復帰途上においてマスタシリ
ンダ2側とホイールシリンダ9側との間で大きな
差圧が生じることはない。
本実施例のように、バイパス油路32をピスト
ン部材20のストロークによつて開閉する方式を
とると、ホイールシリンダ9のエア抜きバルブ1
0を開放するだけでブレーキペダルの操作によつ
てエア抜きを行なうことができ、エア抜き操作が
簡単になる。
ン部材20のストロークによつて開閉する方式を
とると、ホイールシリンダ9のエア抜きバルブ1
0を開放するだけでブレーキペダルの操作によつ
てエア抜きを行なうことができ、エア抜き操作が
簡単になる。
キヤリパ6のパツドはブレーキを作動せしめる
ことにより漸次摩耗していくが、ブレーキペダル
を踏んだ際、ピストン部材20のオリフイス通路
33を介してバツド摩耗量に相当するブレーキ液
がホイールシリンダ9へ自動的に補給されるた
め、パツドの摩耗によるブレーキペダル踏込量の
変動はない。
ことにより漸次摩耗していくが、ブレーキペダル
を踏んだ際、ピストン部材20のオリフイス通路
33を介してバツド摩耗量に相当するブレーキ液
がホイールシリンダ9へ自動的に補給されるた
め、パツドの摩耗によるブレーキペダル踏込量の
変動はない。
因に、ブレーキペダルを踏込んだ状態で保持す
ると、当初、ピストン部材20は第2オイルポー
ト19側へストロークするが、オリフイス通路3
3を介してブレーキ液が流れることにより、しば
らくすると中立位置に復帰する。その後、ブレー
キペダルを復帰せしめると、ピストン部材20は
第1オイルポート18側へストロークし、バルブ
部材31が第1オイルポート18を閉じようとす
るが、かかる問題は、第2スプリング部材24の
付勢力を小さくしておくこと、オリフイス通路3
3を小さく絞つておくことによつて対処すること
ができ、また、ブレーキペダルを強く踏み込んだ
状態を長く続けるということは通常考えられない
ため、ピストン部材20の中立位置における第1
油室21の容積をブレーキペダル踏込量に相当す
る容積以上の値にしておけば、ブレーキペダルを
戻した際にバルブ部材31が第1オイルポート1
9を閉じることはない。
ると、当初、ピストン部材20は第2オイルポー
ト19側へストロークするが、オリフイス通路3
3を介してブレーキ液が流れることにより、しば
らくすると中立位置に復帰する。その後、ブレー
キペダルを復帰せしめると、ピストン部材20は
第1オイルポート18側へストロークし、バルブ
部材31が第1オイルポート18を閉じようとす
るが、かかる問題は、第2スプリング部材24の
付勢力を小さくしておくこと、オリフイス通路3
3を小さく絞つておくことによつて対処すること
ができ、また、ブレーキペダルを強く踏み込んだ
状態を長く続けるということは通常考えられない
ため、ピストン部材20の中立位置における第1
油室21の容積をブレーキペダル踏込量に相当す
る容積以上の値にしておけば、ブレーキペダルを
戻した際にバルブ部材31が第1オイルポート1
9を閉じることはない。
実施例 2
本例は第5図に示されており、同図のオイルバ
ルブ体12bは第2スプリング部材24の支持方
式およびバイパス油路35の構成が実施例1と異
なるものである。
ルブ体12bは第2スプリング部材24の支持方
式およびバイパス油路35の構成が実施例1と異
なるものである。
まず、ピストン部材36の第2油室22側部分
にはねじ孔が形成されてサポートロツド37の一
端が結合され、サポートロツド37の他端はピス
トン側へ山形に突出したサポータ38を摺動自在
に貫通し、この他端の係合部39がサポータ38
に係合するようになつており、ピストン部材36
とサポータ38の間に第2スプリング部材24が
介装されている。
にはねじ孔が形成されてサポートロツド37の一
端が結合され、サポートロツド37の他端はピス
トン側へ山形に突出したサポータ38を摺動自在
に貫通し、この他端の係合部39がサポータ38
に係合するようになつており、ピストン部材36
とサポータ38の間に第2スプリング部材24が
介装されている。
また、バイパス油路35はピストン部材36の
側面の第1油室21側部分に溝を設けることによ
り形成され、シリンダ部材15の第2油室22側
に孔径を大きくした大径部40に形成され、バイ
パス油路35はこの大径部40において第2油室
22に開口するようになされている。
側面の第1油室21側部分に溝を設けることによ
り形成され、シリンダ部材15の第2油室22側
に孔径を大きくした大径部40に形成され、バイ
パス油路35はこの大径部40において第2油室
22に開口するようになされている。
エア抜きに際しては、ピストン部材36を鎖線
で示す中立位置から実線で示すように第2オイル
ポート19側へストロークせしめ、バイパス油路
35を第2油室22の大径部40に開口せしめ
て、第1油室21と第2油室22を連通させる。
で示す中立位置から実線で示すように第2オイル
ポート19側へストロークせしめ、バイパス油路
35を第2油室22の大径部40に開口せしめ
て、第1油室21と第2油室22を連通させる。
なお、第5図中、実施例1と同様の構成部材に
は、同じ符号を付してある。この点は次に述べる
実施例3の場合も同様である。
は、同じ符号を付してある。この点は次に述べる
実施例3の場合も同様である。
実施例 3
本例は第6図に示され、同図のオイルバルブ体
12cはバイパス油路42の構成が先の実施例と
異なるものである。
12cはバイパス油路42の構成が先の実施例と
異なるものである。
すなわち、バイパス油路42は、シリンダ部材
43の壁内に形成され、その一端が第1油室21
に、他端が第2油室22に開口しており、このバ
イパス油路42の途中に油路を開閉するバルブ4
4がシリンダ外壁面側からねじ込まれている。
43の壁内に形成され、その一端が第1油室21
に、他端が第2油室22に開口しており、このバ
イパス油路42の途中に油路を開閉するバルブ4
4がシリンダ外壁面側からねじ込まれている。
本例の場合、バイパス油路42は、エア抜きを
行なう際にバルブ44をゆるめて開通せしめる。
行なう際にバルブ44をゆるめて開通せしめる。
なお、上記各実施例ではオリフイス通路33の
孔径がその全長にわたつて一定であるものを図示
したが、通路の一部に孔径を絞つた部分があれば
よいことはもちろんである。
孔径がその全長にわたつて一定であるものを図示
したが、通路の一部に孔径を絞つた部分があれば
よいことはもちろんである。
(考案の効果)
以上のように、本考案によれば、オイルバルブ
体にバイパス油路とオリフイス通路を設けたた
め、エア抜きに際してホイールシリンダへのブレ
ーキ液の供給を円滑に行なうことができるととも
に、エア抜きバルブ閉止後にオリフイス通路をブ
レーキ液が流れるため、ピストン部材が中立位置
に抵抗なく戻ることになり、エア抜き操作の信頼
性が高くなる。また、デイスクブレーにおけるパ
ツド摩耗量に相当する液量のブレーキ液がブレー
キペダル操作の都度、オリフイスを介して補給さ
れるため、ブレーキ操作に際してのブレーキペダ
ルのストローク量はパツドの摩耗に影響されな
い。
体にバイパス油路とオリフイス通路を設けたた
め、エア抜きに際してホイールシリンダへのブレ
ーキ液の供給を円滑に行なうことができるととも
に、エア抜きバルブ閉止後にオリフイス通路をブ
レーキ液が流れるため、ピストン部材が中立位置
に抵抗なく戻ることになり、エア抜き操作の信頼
性が高くなる。また、デイスクブレーにおけるパ
ツド摩耗量に相当する液量のブレーキ液がブレー
キペダル操作の都度、オリフイスを介して補給さ
れるため、ブレーキ操作に際してのブレーキペダ
ルのストローク量はパツドの摩耗に影響されな
い。
図面は本考案の実施態様を例示し、第1図は油
圧ブレーキ装置の全体構成を示す一部省略した平
面図、第2図は実施例1のオイルバルブ体を示す
中央縦断面図、第3図は第2図のA−A線におけ
るシリンダ部材の断面図、第4図は同例における
バイパス油路開口状態を示す要部の中央縦断面
図、第5図は実施例2のオイルバルブ体の中央縦
断面図、第6図は実施例3のオイルバルブ体の中
央縦断面図である。 1……油圧ブレーキ装置、2……マスタシリン
ダ、4……フロントデイスクブレーキ、5……リ
ヤドラムブレーキ、6……キヤリパ、8……デイ
スクプレート、9……ホイールシリンダ、10…
…エア抜きバルブ、12,12a,12b,12
c……オイルバルブ体、15,43……シリンダ
部材、18……第1オイルポート、19……第2
オイルポート、20,36……ピストン部材、2
1……第1油室、22……第2油室、23……第
1スプリング部材、24……第2スプリング部
材、31……バルブ部材、32,35,42……
バイパス油路、33……オリフイス通路。
圧ブレーキ装置の全体構成を示す一部省略した平
面図、第2図は実施例1のオイルバルブ体を示す
中央縦断面図、第3図は第2図のA−A線におけ
るシリンダ部材の断面図、第4図は同例における
バイパス油路開口状態を示す要部の中央縦断面
図、第5図は実施例2のオイルバルブ体の中央縦
断面図、第6図は実施例3のオイルバルブ体の中
央縦断面図である。 1……油圧ブレーキ装置、2……マスタシリン
ダ、4……フロントデイスクブレーキ、5……リ
ヤドラムブレーキ、6……キヤリパ、8……デイ
スクプレート、9……ホイールシリンダ、10…
…エア抜きバルブ、12,12a,12b,12
c……オイルバルブ体、15,43……シリンダ
部材、18……第1オイルポート、19……第2
オイルポート、20,36……ピストン部材、2
1……第1油室、22……第2油室、23……第
1スプリング部材、24……第2スプリング部
材、31……バルブ部材、32,35,42……
バイパス油路、33……オリフイス通路。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) マスタシリンダおよびこのマスタシリンダよ
り発生される油圧を受けて作動するホイールシ
リンダを備えたブレーキ装置において、一端に
第1オイルポートが形成され、他端に第2オイ
ルポートが形成されたシリンダ部材と、このシ
リンダ部材内に摺動自在に嵌挿され、シリンダ
部材内を2室に仕切るピストン部材と、このピ
ストン部材の中立位置から第1オイルポート側
へのストロークにより該第1オイルポートを閉
じるバルブ部材と、このピストン部材を中立位
置に付勢するスプリング部材とを備えたオイル
バルブ体が設けられ、前記第1オイルポートは
マスタシリンダに、前記第2オイルポートはホ
イールシリンダにそれぞれ連通し、このオイル
バルブ体はホイールシリンダのエア抜き時にピ
ストン部材をバイパスして上記2室を連通する
バイパス油路と、ピストン部材に形成された上
記2室を連通するオリフイス通路とを備えてい
ることを特徴とする車両の油圧ブレーキ装置。 (2) バイパス油路は、ピストン部材が中立位置か
ら第2オイルポート側へ設定量ストロークした
際に開通するものである実用新案登録請求の範
囲第1項に記載の車両の油圧ブレーキ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10940083U JPS6016659U (ja) | 1983-07-13 | 1983-07-13 | 車両の油圧ブレ−キ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10940083U JPS6016659U (ja) | 1983-07-13 | 1983-07-13 | 車両の油圧ブレ−キ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6016659U JPS6016659U (ja) | 1985-02-04 |
JPH027097Y2 true JPH027097Y2 (ja) | 1990-02-20 |
Family
ID=30254858
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10940083U Granted JPS6016659U (ja) | 1983-07-13 | 1983-07-13 | 車両の油圧ブレ−キ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6016659U (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH065276Y2 (ja) * | 1987-09-22 | 1994-02-09 | マツダ株式会社 | 車両のブレーキ液圧制御装置 |
JPH01297361A (ja) * | 1989-02-20 | 1989-11-30 | Tokico Ltd | ブレーキ用液圧制御弁 |
-
1983
- 1983-07-13 JP JP10940083U patent/JPS6016659U/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6016659U (ja) | 1985-02-04 |
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