JPH0270397A - 不活性ガス雰囲気ろう付用アルミニウム又はアルミニウム合金部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は熱交換器等のように窒素ガス等の不活性ガス雰
囲気でろう付される部分に使用されるアルミニウム又は
アルミニウム合金部材に関し、特に、ろう付性が優れて
いると共に、ろう行処理後の外観が良好な不活性ガス雰
囲気ろう付用アルミニウム又はアルミニウム合金部材に
関する。

［従来の技術］ 一般的に、自動車等のラジェータ及びクーラのコンデン
サ並びにエバポレータ等の熱交換器には、Ｊ　Ｉ　５１
１００又は３００３等のアルミニウム（Ａ１）合金から
なる部材が使用されている。

このＡ１合金からなる部材は窒素ガス等の不活性ガス雰
囲気下で加熱ろう付されることにより、熱交換器として
組み立てられる。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上述の従来のろう性用Ａｕ合金部材に対
し、不活性ガス雰囲気で加熱ろう付をすると、熱交換器
のろう付部の表面が茶色に変色し、ろう付性も低下する
という問題点がある。このため、従来のＡＪ又はＡ、＆
合金部材は、ろう行処理後にろう付部の外観が劣化する
という欠点がある。

本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、
ろう付性が優れていると共に、ろう付部の変色が防止さ
れ良好な外観が得られる不活性ガス雰囲気ろう付用アル
ミニウム又はアルミニウム合金部材を提供することを目
的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明に係る不活性ガス雰囲気ろう付用アルミニウム又
はアルミニウム合金部材は、Ｍｇ含有量が７０　ＰＰｍ
以下のアルミニウム又はアルミニウム合金からなること
を特徴とする。

［作用］ 本願発明者等が、従来のろう併用Ａρ合金からなる部材
を窒素ガス等の不活性ガス雰囲気で加熱ろう付すると、
そのＡρ合金部材のろう件部が茶色に変色し、外観を損
なう現象について、その原因を究明すべく種々実験研究
を繰り返したところ、以下の事実が判明した。

即ち、熱交換器の部材の加熱ろう付を窒素ガス雰囲気で
行うと、その構成材料であるＡｇ合金中のＭｇが部材の
表面に拡散し、表面に酸化膜を生じさせる。これにより
、熱交換器部材の表面が茶色に変色し、ろう付性も低下
する。このような変色は不活性ガス雰囲気下でのろう付
により発生し、フラックスろう付及び真空ろう付では発
生じない。

一方、Ｍｇを含有するものであれば、純Ａ（でも変色が
発生し、ろう付不良が生じると共に、Ａｇ合金において
も、その品種に拘らずこのような不都合が発生する。

以上の点から、ＡＪ又は、６４１合金中に不純物として
通常１００　Ｐｐｍ　　（０，０１重量％）以上含有さ
れるＭｇが酸化物発生及び茶褐色変色の原因であるとの
結論を得た。そこで、本願発明者等はＡ１合金中のＭｇ
含有量を種々設定して、各Ａｆｆ１合金におけるろう付
性及び変色の有無を調べた結果、ＡＪ又は人々合金中に
通常的１００　ｐｐｍ以上含有されるＭｇを７０ｐｐｍ
以下に低減することにより、変色及びろう付不良を回避
できることを見い出した。

このＭｇの許容値は露点及び酸素濃度等の雰囲気条件、
窒素ガスの流動状態並びに加熱条件によって異なる。露
点が一６０℃以下、酸素濃度が５ｐｐｍ以下、ろう付加
熱条件が６００°Ｃで２分以内である場合は、Ｍｇ含有
量が６０乃至７０　ｐｐｍでも変色及びろう付不良が発
生しない。しかしながら、上記条件のうち、いずれかが
厳しくなるとＭｇ含有量が７０　ｐｐｍ以下でも変色及
びろう付不良が発生することがある。このため、例えば
、露点が一５０°Ｃとなるような場合は、Ｍｇ含有量を
４０　ｐｐｍ以下にすることが好ましい。

なお、ろう付方法としては、フラックスを使用しても、
使用しなくても、いずれもよい。

［実施例］ 次に、本発明の実施例に係るろう併用Ａ１合金のろう付
性及び変色状況を調査した結果について、本願特許請求
の範囲から外れる比較例合金についての特性調査結果と
比較して説明する。

ＡＪ−０，４重量％Ｃｕ合金（残部は不可避的不純物）
であって、Ｍｇ含有量を下記第１表に示すように種々変
更設定したＡ（合金からなる熱交換器用Ａ１合金チュー
ブを製造した。

第１表 そして、第１図に示すように、Ａｆ−１０重量％Ｓ　ｉ
−０，００３重量％Ｌｉのろう材をＡｆｆｌ−１重量％
Ｍｎ合金のプレート（厚さが２．０ｍｍ）にクラッドし
たプレージングシート１に所定の穴（径Ｄ’）をあけ、
前記Ａｆｆ１合金チューブをその軸方向をプレージング
シート１に垂直にして径Ｄ′の前記穴に挿入固定した。

チューブ２の外径は９．５３ｍｍであり、り’）７ラン
スＣＲ，（ＣＲ＝Ｄ’　−Ｄ）　は０．２５鰭であった
。

次いで、常法により前処理した後、フラックスを使用せ
ずに窒素ガス雰囲気炉内で、露点が一６０℃、ろう付加
熱温度が６０５°Ｃ１加熱時間が２分間という条件でろ
う付した。

ろう付性の評価は、Ａ１合金チューブ２とプレージング
シート１との間のろう付状況をろう材充填率を測定する
ことにより行った。即ち、ろう材加熱後にはＡ１合金チ
ューブ２の周囲にろう材３が充填されるが、その充填率
をろう材３が存在しない部分の周長を孟として下記式に
より求めた。

但し、Ｄはチューブ２の外径である。この充填率が高い
方がろう付性が優れている。

そして、この充填率が９０％以上の場合を◎、８９乃至
７５％の場合を○、７４乃至６０％の場合をΔ、５９％
以下の場合を×で表わし、それをろう付性として前記第
１表に記載した。

また、変色の評価は、ろう材部を目視により観察し、変
色が全くない場合を◎、チューブの一部のみで薄く変色
した場合を○、チューブが褐色に薄く変色した場合をΔ
、チューブが褐色に濃く変色した場合を×で表わし、そ
れを第１表の茶褐色変色状況欄に記載した。

この第１表から明らかな如く、実施例合金の場合は、Ｍ
ｇ含有量が７０　ｐｐｍ以下であるから、変色状況及び
ろう付性がいずれも良好であり、また特にＭｇ含有量が
４０　ｐｐｍ＋以下の場合は、変色が極めて少なく、充
填率も極めて高く、優れたろう付性及び外観を有してい
る。

これに対し、比較例合金はいずれも濃い変色が発生し、
ろう付性も悪かった。

また、ＥＳＣＡによりろう材処理後の表面を観察した結
果、Ｍｇ含有量が増加するにつれて表面酸化膜が厚くな
ることが認められた。この表面酸化膜の生成によりろう
付性が低下する。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明に係る不活性ガス雰囲気ろ
う材用Ａρ又はＡβ合金部材は、ろう付性が優れている
と共に、ろう付に際しての加熱後にも変色発生が抑制さ
れ、良好な外観が得られる。

このため、熱変換器のように、不活性ガス雰囲気下でろ
う付される装置用の部材として本発明に係るＡ（又はＡ
１合金部材は極めて有益である。

【図面の簡単な説明】

第１図はろう付性の評価方法を説明する模式図である。 １ニブレージングシー１−１２；Ａρ合金チューブ、３
；ろう材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）Ｍｇ含有量が７０ｐｐｍ以下のアルミニウム又は
   アルミニウム合金からなることを特徴とする不活性ガス
   雰囲気ろう付用アルミニウム又はアルミニウム合金部材
   。