JPH0264186A

JPH0264186A - フッ素系粘着テープまたはシート

Info

Publication number: JPH0264186A
Application number: JP63215488A
Authority: JP
Inventors: Susumu Ueno; 進上野
Original assignee: Shin Etsu Chemical Co Ltd
Current assignee: Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date: 1988-08-30
Filing date: 1988-08-30
Publication date: 1990-03-05

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、フッ素系基材よりなる粘着テープまたはシー
トに関し、特には基材と粘着剤との密着力を高めると共
に、耐熱性を著しく向上せしめ、かつ背面との付着力を
低下せしめた粘着テープまたはシートに関するものであ
る。

（従来の技術と問題点）フッ素系粘着テープ、特にＰＴＦＥ系粘着テープは、そ
のすぐれた電気特性、耐熱性、非粘着性、耐薬品性等の
特性により、電気絶縁用、ヒートシール用、ロールラッ
ピング用、その他滑り性、非粘着性を求める用途に使用
されている。

しかしながら、フッ素系フィルムは、その基材の持つ非
粘着性の特性故に、粘着剤との密着性が悪く、フッ素系
基材上に粘着剤を塗工した粘着テープまたはシートを使
った場合には、例えば使用時粘着剤の剥離現象を生じた
り、あるいは高温雰囲気中でのズレを生じたりする問題
を生じ、このため密着性、耐熱性にすぐれた粘着テープ
またはシートの開発が要望されている。

これを解決する方法として、フッ素系基材の表面を金属
Ｎａ−ＮＨａ溶液で処理する方法が提案され、これは特
に密着性に問題のあるＰＴＦＥ系基材の表面処理に利用
されているが、この処理では、表面に炭化層ができ、着
色する上に表面電気特性が損なわれると云う問題点を有
すると共に、その製造工程において公害上、安全上の問
題もあり、より優れた密着性を有し、上記欠点のないフ
ッ素系粘着テープまたはシートの開発が要望されている
。

（問題解決のための手段）本発明者等は、これらの問題点について、鋭意研究を重
ねた結果、フッ素含有量が基材のフッ素含有量の１５〜
６５％、酸素含有量がＣ原子１００個当り１０個以上３
０個以下である、厚さ０、００５〜０．５μｍの表面層
を有するフッ素系基材であって、該表面層上に形成され
た厚さ０．５〜１０μｍの架橋シリコーンＴＩ　ＭＮ上
に、厚さ１０〜２００μｍのシリコーン粘着剤層を形成
したフッ素系粘着テープまたはシートが密着性、耐熱性
、電気特性に優れ、かつ、着色のないことを見出し、本
発明に到達した６以下本発明の詳細な説明する。

本発明の提案するフッ素系粘着テープまたはシートは次
に示すように４暦から構成される。

第１層　　フッ素系基材第２層　　表面層（０，００５〜０．５　ｕｍ）フッ素
含有量が基材の１５〜６５％、酸素含有量がＣ原子１０
０個当り１０個以上３０個以下。

第３１　　架橋シリコーン粘着剤層Ｎ（０，５〜１０μ
ｍ）第４Ｎ　　シリコーン粘着剤層３〜４官能官能性シロキサン上少なくとも２５モル％以
上含有する１〜４官能官能性シロキサン単位より選択さ
れた配合からなる。

第１Ｎを形成するフッ素系基材としては、ＰＴＦＥ、　
ＣＴＦＥ、　ＰＶＤＦ、　ＰＶＦ、　ＥＴＦＥ、　ＦＥ
Ｐ、　ＰＦＡ等の各種フィルムまたはシート及びＰＴＦ
Ｅ等のフッ素系樹脂を含浸したガラスクロス、ケブラー
クロス等の基材が例示されるが、これらの中で特に密着
性に問題のあるＰＴＦＥ系フィルムまたはシート及びＰ
ＴＦＥ含浸ガラスクロス、ケブラークロスは本発明の対
象として特に好適である。

第２層を形成する表面改質Ｍは、フッ素系樹脂を低温プ
ラズマ、電子線、紫外線、オゾン等にさらすことによっ
て得られるが、この中で低温プラズマが本発明の目的に
最も良く合致する。低温プラズマ処理方法としては、ア
ルゴン、酸素、窒素、空気、ヘリウム等無機ガスの流通
下、ガス圧０、００１〜１０トルの真空容器内の陽陰電
極間に１０ｋＨｚ〜１００ＭＨ２の高周波電力を印加す
ることによって行われる。フッ素基材表面のフッ素及び
酸素含有量を前記範囲内に保つためには、両電極間に１
．０ＯＯＶ以上の電圧、１０Ａ以上の電流を生じさせ、
なおかつ陽電極に単位面積当り０、６Ｗ／ｃｍ”以上の
高周波電力を印加することが必要である。また、陽陰電
極間距離については２〜２０μｍが適当であり、陽電極
については耐電圧１０．０ＯＯＶ以上のガラス、ホーロ
ー、セラミックコートされた金属棒状電極を使用するの
が、電圧、電流のバランスを取る上で有効である。

表面のフッ素含有量が、基材のフッ素含有量の６５％以
上、酸素含有量がＣ原子１００個当り１０個以下の場合
には基材と粘着剤の密着性は不十分なものとなり、本発
明の目的は達せらねない、また、フッ素含有量を１５％
以下まで低下せしめた場合には、酸素含有量も低下し、
基材と粘着剤との密着力も低下してしまう。表面のフッ
素含有量を減することのみを優先して、高い印加電力を
与えたり、あるいはプラズマ中での曝露時間を長くした
場合には、フィルムの変形、収縮、着色等を生じるので
好ましくない。陽電極に印加する高周波電力としては、
陽電極の単位面積当り０、６〜６　Ｗ／ｃｍ”が適当で
ある。

第３層を形成する０、５〜１０μｍの架橋シリコーン薄
膜層は、架橋構造のシリコーン薄膜であり、１〜４官能
官能性シロキサン単位より任意の割合で選択されたシロ
キサンを架橋し、オリゴマーとしたものである。シリコ
ーン薄膜の柔軟性、密着性、耐溶剤性、耐熱性等は、３
〜４官能官能性シロキサン上含有量によって、著しく影
響される。特に、このシリコーン薄膜は、基材と良く密
着し、基材の柔軟性に追随する適応性と耐久性を合せ持
つことが必須の要件となる。このため、基材の持つ柔軟
性によってやや異なるが、３〜４官能性シロキサン単位
が少なくとも２５％以上含まれていることが望ましい、
薄膜を形成する手段としては、プラズマ重合、コーティ
ング等の方法があるが、経済性の点より、コーティング
による方法が好ましい、この場合、オリゴマー状態で塗
布し、これを加熱キュアーすることにより、架橋重合さ
せる手段が密着性を上げる意味で好ましい。

第４層を形成するシリコーン粘着剤は、通常のシリコー
ン粘着剤の中から目的とする粘着力、塗工性等の物性を
考慮して選択すればよい、暦形成繻ドクター法、リバー
スロール法等の手段で、１０〜１５０μｍ、好ましくは
２０〜７０ＬＬｍの厚さになるように塗布され、これを
乾燥後、所定の温度でキュアし、そのまま巻き取るか、
あるいは、離型紙を介在させて巻き取る０以上のように
第１Ｎであるフッ素系基材に第２〜第４Ｎを積石するこ
とにより、本発明の提案する密着性、耐熱性の良好な粘
着テープ、またはシートが得られる。

（発明の効果）本発明の粘着テープまたはシートは、フッ素系基材と粘
着剤層がプラズマ処理層および架橋シリコーン薄膜層と
の密着力が非常に強固であるが故に、密着性、耐熱性等
に優れた特徴を示すものである。また、金属Ｎａ−ＮＨ
４処理のように表面にカーボン暦が形成されず、着色の
ない、かつ電気特性に優れた粘着テープまたはシートが
得られ、産業上極めて高い利用価値を有する。

次に、本発明を具体例を挙げて説明するが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。

（実施例１）厚さ１００μｍのＰＴＦＥフィルム（ヨドフロンＦ４、
淀川化成製）をプラズマ処理し、下記の表面構造を有す
る表面改質ＰＴＦＥを得た。

ａ１表表面膜厚さ　０．０３μｍ　（オスミュウム酸で
染色後透過型電子顕微鏡にて測定）。

ｂ、フッ素含有量　基材の４８％。

Ｃ４酸素含有量　　Ｃ原子１００個当り１４個。

（ｂ、ｃ、はＥＳＣＡにて測定した）この表面層上に、下記の配合よりなる架橋シリコーンオ
リゴマーを乾燥後の膜厚さで１μｍになるように塗布し
た。

４官能性シロキサン単位　４０モル％３官能性シロキサン単位　　５モル％２官能性シロキサン単位　５０モル％ｌ官能性シロキサン単位　　５モル％以上を混合しトルエン５０％溶液とした。

架橋触媒ＢＰＯ１，○％対温溶液添加このオリゴマーを８０℃で２分乾燥後、１７０℃で５分
間乾燥することにより、強固に密着した架橋シリコーン
膜を有するＰＴＦＥフィルムを得た。

次いで、シリコーン粘着剤ＫＲ−１３０（信越化学工業
側製）を乾燥後の膜厚さで５０μｍになるように塗布し
、７０℃、２分間乾燥後、１５５℃、１５分間硬化させ
ることにより、粘着テープを得た。これをサンプルＡと
する。

（比較例１）実施例１で得たと同じプラズマ処理ＰＴＦＥフィルム上
に乾燥後の膜厚さで５０μｍになるようにシリコーン粘
着剤にＲ−１３０（信越化学工業側製）を塗布し、７０
℃、２分間乾燥後、１５５℃、１５分間硬化させること
により粘着テープを得た。これをサンプルＢとする。

（比較例２）プラズマ処理を行わない１００μｍ　ＰＴＦＥフィルム
（ヨドフロンＦ４　、淀川化成製）を用い、実施例１と
同様に架橋性シリコーン薄膜を有するＰＴＦＥフィルム
を得た０次いで、シリコーン粘着剤に’Ｒ−１３０（信
越化学工業■製）を乾燥後の膜厚さで５０μｍになるよ
うに塗布し、７０℃、２分間乾燥後、　１５５℃、１５
分間硬化させることにより、粘着テープを得た。これを
サンプルＣとする。

サンプルＡ％Ｂ％Ｃについての特性評価方法を下記に示
し、評価結果を第１表に示す。

（評価方法）髭１力胴亙殊粘着剤塗布面どうしを貼り合せ、２にｇ圧着ローラーで
３往復圧着する。次いで、１５５℃で１５分間加熱キュ
ア後、支持板で固定した状態で、１８０゜剥離強度を測
定した。なお、引張スピードは５０ｍｍ／ｍｉｎで行っ
た。

１８０′１　はがし　　　　ｌＳＯ３３０４板に幅２０關の粘着テープをはりつけ１８
０°で引きはがした時の粘着力を測定した。

なお、引張スピードは、３００　ｍｍ／ｍｉｎで行った
。

虹然−試摺サンプルを２５ｃｍＸ　５０ｃｍにカットし、一端の２
５ｃｍＸ　５０ｃｍ部分をステンレス板にはりつける。

他端に５００ｇｒの荷重をつけたのち、これを所定の温
度に設定した恒温槽に入れ、３０分後のズレ量を測定し
た。

第１表

Claims

【特許請求の範囲】１、フッ素含有量が基材のフッ素含有量の１５〜６５％
、酸素含有量がＣ原子１００個当り１０個以上３０個以
下である、厚さ０．００５〜０．５μｍの表面層を有す
るフッ素系基材であって、該表面層上に形成された厚さ
０．５〜１０μｍの架橋シリコーン薄膜層上に、厚さ１
０〜２００μｍのシリコーン粘着剤層を形成してなるこ
とを特徴とするフッ素系粘着テープまたはシート。２、架橋シリコーン薄膜層が１〜４官能性シロキサン単
位より選択され、かつ、３〜４官能性シロキサン単位を
少なくとも２５モル％以上含有する請求項１記載のフッ
素系粘着テープまたはシート。