JPH0261419B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0261419B2
JPH0261419B2 JP56208533A JP20853381A JPH0261419B2 JP H0261419 B2 JPH0261419 B2 JP H0261419B2 JP 56208533 A JP56208533 A JP 56208533A JP 20853381 A JP20853381 A JP 20853381A JP H0261419 B2 JPH0261419 B2 JP H0261419B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal powder
magnetic
treatment
mixture
oxidation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP56208533A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58110433A (ja
Inventor
Kazuharu Iwasaki
Naoji Nada
Mikio Yoshida
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP56208533A priority Critical patent/JPS58110433A/ja
Publication of JPS58110433A publication Critical patent/JPS58110433A/ja
Publication of JPH0261419B2 publication Critical patent/JPH0261419B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compounds Of Iron (AREA)
  • Hard Magnetic Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は磁気テープ等の磁気記録媒体に使用さ
れる針状磁性金属粉の安定化処理法に係わる。
高出力及び高密度記録用の磁気記録媒体の磁性
材料としては、飽和磁化が大で、高抗磁力を有す
ることも要求される。
このような磁性材料としては、一般に針状の磁
性金属粉が知られている。この針状磁性金属粉
は、含水酸化鉄(FeOOH)、酸化鉄、またはコ
バルト含有酸化鉄等を加熱脱水、還元処理して得
る。そしてこのようにして得た磁性金属粉は大気
中での酸化、燃焼等に対する化学的安定性及び防
錆性等の耐腐蝕性を付与するためにその表面に酸
化膜、すなわち不働態酸化物膜を形成する表面安
定化の処理がなされる。
このような針状磁性金属粉の安定化処理法とし
ての代表的な方法としては、トルエン等の有機溶
媒に磁性粉を浸漬した後その有機溶媒を徐々に蒸
発させ、その過程で磁性粉の表面に酸化膜を形成
する方法がある。ところが、このような方法によ
る場合、磁性金属粉の化学的安定性はほぼ満足さ
れ、且つこの磁性金属粉の磁気媒体における磁性
塗膜中での分散性及び配向性の点では満足し得る
ものであるが、その安定化処理すなわち酸化膜形
成に要する時間が長く、量産的でないという欠点
がある。
また、他の方法として磁性金属粉を有機溶媒中
に懸濁し、これに酸素を含むガス例えば空気を吹
き込むことによつて磁性金属粉の表面に酸化膜を
形成するいわゆる液相中酸化処理法がある。この
方法による場合、短時間で安全な酸化処理を行え
るという点で工業的な利点を有する。ところがこ
の方法による場合、磁性金属粉の化学的安定性及
び耐腐蝕性に関して充分満足できるものではな
く、さらに磁性粉の、磁気媒体における磁性塗膜
中での分散性及び配向性に劣り、このことは磁気
媒体において重大な欠点である。
本発明はこのような諸欠点を改善し、磁性金属
粉の化学的安定性を満足し、さらに磁気媒体の磁
性塗膜中における分散性及び配向性に優れ、さら
にその安定化処理における磁性金属粉の乾燥過程
での発熱発火がなく、短時間に多量の磁性金属粉
の表面酸化処理による安定化処理を行うことがで
きるようにした針状磁性金属粉の安定化処理法を
提供するものである。
すなわち、本発明においては、液相中酸化処理
法において有機溶媒中に懸濁した金属粉の乾燥過
程で有機溶媒が蒸発し、酸素含有ガスによつて金
属表面が酸化されるとき、酸化発熱が蓄熱しこれ
によつて金属粉の発火燃焼が生じること、そして
この発火現象は、特に処理金属粉が大量であるほ
ど著しいことに対処して、有機溶媒中に懸濁した
金属粉に酸素含有ガスを強制的に大量に送風し
て、蓄熱する酸化発熱を強制的に放熱し、同時に
有機溶媒の蒸発速度を早め短時間に大量の針状磁
性金属粉に対する表面酸化による安定化処理を可
能にするものである。すなわちこの本発明方法に
おいては金属粉の乾燥過程に始めに有機溶媒の蒸
発に伴う吸熱過程があり、次に強制送風による酸
化熱の強制放熱過程があつて、いずれにおいても
金属粉の蓄熱、発火現象は回避された。またこの
ようにして得た安定化処理のなされた針状磁性金
属粉の分散性及び配向性が満足できるものである
ことも確められた。すなわち、この分散性及び配
向性は金属粉の酸化物層の表面構造によつて影響
されるものであるが、本発明方法による場合、こ
の点満足できるものであることが明らかとなつ
た。
第1図は本発明による安定化処理法を実施する
装置の一例を示す。この例においては例えばステ
ンレスよりなる反応容器1内に安定化処理を施さ
んとする乾式還元後の針状磁性金属粉を有機溶媒
中に浸漬した混合物2を配置する。3はガス分散
板で容器1の例えば金属粉と有機溶媒の混合物2
の下方より矢印a及びbに示すように酸素を含む
ガスをガス分散板3を通じて混合物2中に分散し
て強制的に送風する。一方容器1の上方には金属
フイルター4が配置され、容器1の上方より矢印
cに示すように排気がなされ、また容器1にはフ
イルター4の目づまりを防止するN2ガス或いは
空気等の逆洗用ガスの供給口5を設ける。6はそ
の調整弁例えば電気弁を示す。このような装置に
よつて酸素含有ガスが処理すべき金属粉に均一に
送風されるようにする。このようにして処理すべ
き金属粉が容器1内において均一に乾燥されるよ
うになされ、局部的に酸化発熱は蓄熱されること
がないようにされる。ここに有機溶媒への混合物
への混合金属粉の状態は、微粉末状態、ペレツト
状態或いはあまり大きくない塊状等いずれの状態
をもとり得る。
また金属粉を浸漬する有機溶媒としては、水と
の相溶性の高い溶剤、或いは極性基を有する溶剤
では空気中の水分が徐々に溶け込み金属粉の酸化
が促進され、その制御が難しくなるのでこの有機
溶媒としては水との相溶性が低く、しかも極性基
をもたない溶剤より選ばれることが望ましい。こ
のような溶媒としては例えばペンタン、ヘキタ
ン、ヘプタン、オクタン等のメタン系炭化水素或
いはベンゼン、トリコン、キシレン等の芳香族炭
化水素等より選ばれる。
また酸素を含むガスとしては、酸素濃度が30重
量%以下の酸素を含有する不活性ガスの混合ガス
が用いられることが望ましく、このようなガスと
しては空気が用いられ得るものであり、この場
合、経済性に優れまたその酸素濃度は最適の値を
有している。尚、酸素濃度が30重量%を越える高
濃度となると金属粉の酸化反応が急激となつて、
その酸化発熱によつて発火の恐れが生じるか或い
は発火に至らずともこの急激な酸化のために金属
粉の磁気特性を著しく劣化させることになる。ま
た逆に酸化濃度が極端に低い場合は、金属粉の表
面酸化安定化処理に要する時間が長時間になつて
工業的に望ましくない状態になり、これらから酸
素を含むガスとしては空気が最適ガスである。
また、このガスの流量は、処理すべき金属粉の
量によつて異らしめる必要があるが、この流量は
金属粉の酸化発熱が蓄熱しないような放熱に必要
な流量に選定される。
また、表面酸化処理の処理温度は50℃以下の室
温程度に選ばれることが望ましい。すなわちこの
処理温度が極端に低い場合には金属粉が浸漬され
た有機溶媒の蒸発速度が遅くなり過ぎて、その金
属粉の表面酸化処理が長時間を要し、実用性に欠
ける。一方、処理温度があまり高くなると有機溶
媒の蒸発速度が早くなり過ぎ、金属粉に急激な酸
化反応が生じ、その酸化熱による発火が生じた
り、或いは発火に至らずとも急激酸化のため金属
粉の磁気特性を著しく劣化させる。これらのこと
から鑑み、さらに安全性及び経済性の上からその
処理温度は室温に選定されることが望ましい。
そして、表面酸化処理の処理時間は、処理温度
及び酸素濃度に大きく作用されるが実用性から鑑
みて5〜24時間に選ばれるのが望ましい。
また、本発明において使用対象とする針状磁性
金属粉には酸化安定化をいつそう高めるために、
その還元処理前に、クロム、アルミニウム、チタ
ン等を添加しておくことができる。さらにシンタ
リングの防止のために予めシリコン油やシランカ
ツプリング剤で処理しておくこともできる。
次に本発明の実施例を挙げる。
実施例 1 Niが10原子%、Siが5原子%含有する針状の
α−Fe2O3を、2/分の水素流量をもつて380
℃で3時間還元した。次いで、その雰囲気を100
%N2雰囲気に置換し、この状態で室温まで放冷
した。そして、この放冷後、還元された金属粉を
トルエンに注入浸漬して次いでこのトルエンの浸
漬による混合物を、第1図で説明した表面酸化処
理のための反応容器1内に配置した。この場合、
その混合物中の処理されるべき金属粉は、約
50g、トルエンが70gで全体の重量が120gであつ
た。反応容器1の中の混合物2の層高は約5cmで
あつた。次にこの状態で反応容器1内に空気をそ
の下方より送風し、金属粉に対する表面酸化安定
化処理を施した。この処理は空気流量7/分と
し、室温で24時間の処理によつて行つた。尚、こ
の場合、上述した本発明方法による、つまり溶媒
(トルエン)の強制蒸発による除去がなされ、こ
の処理過程での発熱は全くなかつた。
実施例 2 実施例1で使用したと同様の金属粉を用意し、
これの約150gをトルエン約230gに注入浸漬した
混合物、すなわち約380gの混合物を第1図で説
明した反応容器1に配し、反応容器1内にその下
方より空気を送風して金属粉の表面酸化安定化処
理を施した。この場合の反応容器1中の混合物2
の層高は約20cmであつた。そしてその安定化処理
は、空気流量7/分の送風によつて室温で27時
間の処理によつて行つた。この場合においてもこ
の処理過程での発熱は全くなかつた。
実施例 3 実施例1で使用したと同様の金属粉を用意し、
これの約1.0Kgをトルエン約1.6Kgに注入浸漬した
混合物、すなわち約2.6Kgの混合物を第1図で説
明した反応容器1内に配し、反応容器1内にその
下方より空気を送風して金属粉の表面酸化安定化
処理を施した。この場合の反応容器1中の混合物
2の層高は約40cmであつた。そしてその安定化処
理は、空気流量75/分の送風によつて室温で24
時間の処理によつて行つた。この場合においても
上述した本発明方法による、つまり溶媒(トルエ
ン)の強制蒸発による除去がなされ、この処理過
程での発熱は全くなかつた。
実施例 4 Coが15原子%、Niが2原子%、Siが2原子%
含有する針状のα−FeO3を、2/分の水素流
量をもつて480℃で3時間還元した。次いで、そ
の雰囲気を100%N2雰囲気に置換し、この状態で
室温まで放冷した。そして、この放冷後、還元さ
れた金属粉をトルエンに注入浸漬して次いでこの
トルエンの浸漬による混合物を、第1図で説明し
た表面酸化処理のための反応容器1内に配置し
た。この場合、その混合物中の処理されるべき金
属粉は、約70g、トルエンが110gで全体の重量が
180gであつた。反応容器1中の混合物2の層高
は約8cmであつた。次にこの状態で反応容器1内
に空気をその下方より送風し、金属粉に対する表
面酸化安定化処理を施した。この処理は空気流量
7/分とし、室温で24時間の処理によつて行つ
た。尚、この場合、上述した本発明方法による、
つまり溶媒(トルエン)の強制蒸発による除去が
なされ、この処理過程での発熱は全くなかつた。
さらに本発明と比較されるべき比較例を挙げ
る。
比較例 1 実施例1で使用したと同様の金属粉を用意し、
その50gをトルエン1中に浸漬した混合物を撹
拌しながらこの混合物に空気を4/分の流量を
もつて吹き込んで室温で9時間の酸化処理による
表面安定化処理を行つた。
比較例 2 実施例1で使用したと同様の金属粉を用意し、
その約50gをトルエン約70gで浸漬した混合物約
120gを空気中においてそのトルエンを室温にお
いて蒸発させ、約5日間風乾して表面酸化安定化
処理を行つた。
比較例 3 実施例4で使用した金属粉約50gをトルエン約
1中に浸漬した混合物を撹拌しながら、この混
合物に空気を4/分の流量をもつて吹き込み室
温で9時間の表面酸化安定化処理を行つた。
これら本発明による実施例1〜4、さらに比較
例1〜3によつて夫々安定化処理の施された金属
粉の各特性すなわち磁化量σs、角形比Rs、抗磁
力Hc、金属粉の比表面積、さらにこの金属粉に
よつて構成された磁性層の配向シート特性、特に
抗磁力Hc、角形比Rs、残留磁束密度Brの各測定
結果を第2図に示す。これにより明らかなよう
に、本発明方法によるときは短時間の処理で優れ
た特性が得られることがわかる。
また、本発明による処理がなされた磁性金属粉
は、経時変化が少なく安定性に優れていることが
確められた。すなわち実施例1及び比較例2によ
つて夫々処理した磁性金属粉1gを、100mlの蒸溜
水に浸し、その後別して取出し空気中で常温に
て乾燥して錆の有無を目視観察したところ実施例
1のそれは、錆が認められず、磁化量σsは、
147emu/gであつたに比し、比較例2のそれは、
錆が観察され、磁化量σsは、130emu/gに低下
した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による安定化処理法を実施する
装置の一例の略線的構成図、第2図は安定化処理
の施された各磁性金属粉の特性測定結果の表図で
ある。 1は反応容器、2は磁性金属粉の有機溶媒混合
物である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 乾式還元後の針状磁性金属粉を有機溶媒中に
    混合した混合物に酸素を含むガスを送風して上記
    有機溶媒を強制的に蒸発させることにより有機溶
    媒を除去する共に上記磁性金属粉の表面に酸化膜
    を形成することを特徴とする針状磁性金属粉の安
    定化処理法。
JP56208533A 1981-12-23 1981-12-23 針状磁性金属粉の安定化処理法 Granted JPS58110433A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56208533A JPS58110433A (ja) 1981-12-23 1981-12-23 針状磁性金属粉の安定化処理法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56208533A JPS58110433A (ja) 1981-12-23 1981-12-23 針状磁性金属粉の安定化処理法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58110433A JPS58110433A (ja) 1983-07-01
JPH0261419B2 true JPH0261419B2 (ja) 1990-12-20

Family

ID=16557758

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP56208533A Granted JPS58110433A (ja) 1981-12-23 1981-12-23 針状磁性金属粉の安定化処理法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58110433A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6076105A (ja) * 1983-10-01 1985-04-30 Taiyo Yuden Co Ltd 鉄系窒化物磁性粉

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58110433A (ja) 1983-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4318735A (en) Process for preparing magnetic particles with metallic region therein, and magnetic particles prepared by the process
US4909865A (en) Process for producing a ferromagnetic metal powder having an oxidized coating
JPH0261419B2 (ja)
JPS60128202A (ja) 金属磁性粉末の製造方法
US4481253A (en) Process for preparing ferromagnetic metal powder and a magnetic recording medium including the powder
US5143542A (en) Process for producing magnetic metal powder for magnetic recording
JPH03126801A (ja) 金属磁性粉末の安定化方法
JP2898679B2 (ja) 表面が活性な金属の安定化方法
JPH08153613A (ja) 金属磁性粉末の安定化方法
JPH04157615A (ja) 磁性粉末の処理方法
CN1444236A (zh) 磁记录介质用的强磁性铁合金粉末及其制造方法
JPS585241B2 (ja) 金属鉄又は鉄を主成分とする合金磁性粉末の製造法
JPS61216306A (ja) 金属磁性粉末およびその製造方法
JPS63153201A (ja) 金属鉄粒子粉末又は鉄を主成分とする合金磁性粒子粉末の製造法
JPH01255605A (ja) 強磁性鉄粉の表面処理方法及び磁気記録媒体
JP3049765B2 (ja) 磁性粉末の表面処理法
JPS5852522B2 (ja) 金属鉄又は鉄を主成分とする合金磁性粉末の製造法
JPS6126702A (ja) 金属磁性粉末の製造法
JPS61288001A (ja) 金属鉄粒子粉末又は鉄を主成分とする合金磁性粒子粉末の製造法
JPS62112703A (ja) 酸化皮膜を有する強磁性金属粉末の製造方法
JPH05234734A (ja) 金属磁性粉末の安定化方法
JPH0312027A (ja) 磁気記録媒体
JPS62197324A (ja) 強磁性酸化鉄粉末の製造方法
JPH0248601B2 (ja)
JPH0834145B2 (ja) 磁気記録用金属磁性粉末の製造方法