JPH04157615A - 磁性粉末の処理方法 - Google Patents
磁性粉末の処理方法Info
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- JPH04157615A JPH04157615A JP2282717A JP28271790A JPH04157615A JP H04157615 A JPH04157615 A JP H04157615A JP 2282717 A JP2282717 A JP 2282717A JP 28271790 A JP28271790 A JP 28271790A JP H04157615 A JPH04157615 A JP H04157615A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
この発明は、磁気テープや磁気ディスクなどの磁気記録
媒体の磁気記録素子として使用される板状六方晶フェラ
イトからなる磁性粉末の処理方法に関する。
媒体の磁気記録素子として使用される板状六方晶フェラ
イトからなる磁性粉末の処理方法に関する。
Baフェライトを代表とする板状六方晶フェライト粉末
は、粒子板面に対して垂直方向の磁化容易軸を有するこ
とから、高密度記録に適した垂直磁気記録方式の磁気記
録媒体に用いる磁性粉末として非常に有望視されている
。
は、粒子板面に対して垂直方向の磁化容易軸を有するこ
とから、高密度記録に適した垂直磁気記録方式の磁気記
録媒体に用いる磁性粉末として非常に有望視されている
。
しかるに、このようなフェライト粉末を用いた磁気記録
媒体は、フェライト粉末の電気抵抗が大きいことに起因
して表面電気抵抗率が高くなり、そのままでは帯電ノイ
ズが大きくなって実用不能である。
媒体は、フェライト粉末の電気抵抗が大きいことに起因
して表面電気抵抗率が高くなり、そのままでは帯電ノイ
ズが大きくなって実用不能である。
したがって、従来より電気抵抗低減のために磁性層中に
導電性粒子を配合したり、磁性層の下に導電性下塗り層
を形成することが必要とされているが、前者の手段では
磁性層中の非磁性成分比率の増大によって磁束密度が低
下し、また後者の手段では媒体の製造コストが非常に高
く付くという難点があった。
導電性粒子を配合したり、磁性層の下に導電性下塗り層
を形成することが必要とされているが、前者の手段では
磁性層中の非磁性成分比率の増大によって磁束密度が低
下し、また後者の手段では媒体の製造コストが非常に高
く付くという難点があった。
一方、上述の事情から、フェライト粉末自体に導電性を
付与する手段も提案されている。このような手段として
は、(A)板状六方晶フェライト粉末を水素ガスなどの
還元性雰囲気中で加熱処理してFeトの一部をFe”に
還元し、このFe”と残りのFe:14の間に生じる電
子伝導によって導電性を付与する方法、(B)板状六方
晶フェライト粉末の表面にマグネタイト、マグネタイト
−〇〇固溶体の如きFe Z 4を含む化合物層を被着
形成することにより、上記(A)と同様の導電性を付与
する方法、(C)板状六方晶フェライト粉末に有機化合
物を添加し、この有機化合物を加熱によって分解して酸
素および水素成分を揮散させ、炭素成分のみを粉末表面
に残して導電性を付与する方法などが知られている。
付与する手段も提案されている。このような手段として
は、(A)板状六方晶フェライト粉末を水素ガスなどの
還元性雰囲気中で加熱処理してFeトの一部をFe”に
還元し、このFe”と残りのFe:14の間に生じる電
子伝導によって導電性を付与する方法、(B)板状六方
晶フェライト粉末の表面にマグネタイト、マグネタイト
−〇〇固溶体の如きFe Z 4を含む化合物層を被着
形成することにより、上記(A)と同様の導電性を付与
する方法、(C)板状六方晶フェライト粉末に有機化合
物を添加し、この有機化合物を加熱によって分解して酸
素および水素成分を揮散させ、炭素成分のみを粉末表面
に残して導電性を付与する方法などが知られている。
しかしながら、前記(A)および(B)の手段では、F
e2+が不安定でFe 34に酸化され易く、この酸
化によって経時的に電気抵抗の増大が著しい上、これに
伴って磁気特性も変化するという欠点があった。また(
B)の手段では、Fe 24を含む化合物の被着時にフ
ェライト粒子が凝集し易く、磁性塗料調製時の該粒子の
分散性が未処理粒子より劣るという難点もあった。一方
、前記(C)の手段では、個々のフェライト粒子に炭素
が均一に被着しにくいために充分な導電性を付与できず
、また得られた粒子が磁性塗料中で凝集し易く分散性に
劣るという問題があった。
e2+が不安定でFe 34に酸化され易く、この酸
化によって経時的に電気抵抗の増大が著しい上、これに
伴って磁気特性も変化するという欠点があった。また(
B)の手段では、Fe 24を含む化合物の被着時にフ
ェライト粒子が凝集し易く、磁性塗料調製時の該粒子の
分散性が未処理粒子より劣るという難点もあった。一方
、前記(C)の手段では、個々のフェライト粒子に炭素
が均一に被着しにくいために充分な導電性を付与できず
、また得られた粒子が磁性塗料中で凝集し易く分散性に
劣るという問題があった。
この発明は、上述の情況に鑑み、粒子自体の導電性にす
ぐれ、しかもこの導電性および磁気特性の経時的変化を
住しにくい上、磁性塗料中での分散性の良好な板状六方
晶フェライト粒子が得られる処理方法を提供することを
目的としている。
ぐれ、しかもこの導電性および磁気特性の経時的変化を
住しにくい上、磁性塗料中での分散性の良好な板状六方
晶フェライト粒子が得られる処理方法を提供することを
目的としている。
この発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討
を重ねた結果、板状六方晶フェライト粉末に異なる雰囲
気中でそれぞれ特定の温度および時間条件による2段階
の加熱処理を施した場合ムこ、粒子表面に均一に炭素が
被着して導電性にすくれ、しかも経時的な特性変化を住
じにくいものとなり、この処理粉末を用いることにより
、表面電気抵抗が小さく低ノイズで安定した性能を有す
る磁気記録媒体が得られることを見い8し、この発明を
なすに至った。
を重ねた結果、板状六方晶フェライト粉末に異なる雰囲
気中でそれぞれ特定の温度および時間条件による2段階
の加熱処理を施した場合ムこ、粒子表面に均一に炭素が
被着して導電性にすくれ、しかも経時的な特性変化を住
じにくいものとなり、この処理粉末を用いることにより
、表面電気抵抗が小さく低ノイズで安定した性能を有す
る磁気記録媒体が得られることを見い8し、この発明を
なすに至った。
すなわち、この発明は、板状六方晶フェライト粉末を水
素ガス気流中で100〜450℃にて1〜6時間加熱処
理したのち、炭酸ガス気流中でさらに50〜350℃に
て1〜6時間加熱処理することにより、上記フェライト
粉末の粒子表面に該粉末に対して2〜20重量%の炭素
を被着させることを特徴とする磁性粉末の処理方法に係
るものである。
素ガス気流中で100〜450℃にて1〜6時間加熱処
理したのち、炭酸ガス気流中でさらに50〜350℃に
て1〜6時間加熱処理することにより、上記フェライト
粉末の粒子表面に該粉末に対して2〜20重量%の炭素
を被着させることを特徴とする磁性粉末の処理方法に係
るものである。
この発明の処理方法によれば、−段目の水素気流中での
加熱処理によって板状六方晶フェライト(以下、フェラ
イトと略称する)粒子の表面層が還元され、つぎの二段
目の炭酸ガス気流中での加熱処理によってフェライト粒
子の表面部で炭酸ガスが分解し、この粒子表面に炭素が
均一に被着する。
加熱処理によって板状六方晶フェライト(以下、フェラ
イトと略称する)粒子の表面層が還元され、つぎの二段
目の炭酸ガス気流中での加熱処理によってフェライト粒
子の表面部で炭酸ガスが分解し、この粒子表面に炭素が
均一に被着する。
このようにフェライト粒子の表面に炭素が被着する理由
は明確ではないが、−段目の加熱処理を省いて二段目の
加熱処理のみを施した場合は全く炭素の被着を生じない
ことから、−段目の加熱処理によって還元された粒子の
表面層が二段目の加熱処理において触媒的に作用して炭
酸ガスを分解するものと考えられる。また炭素が粒子表
面に均一に被着するのは、−段目の気相還元が各粒子に
均一に起こるため、つぎの炭酸ガスの分解も各粒子の表
面部で均一に進行することによるものと推定される。
は明確ではないが、−段目の加熱処理を省いて二段目の
加熱処理のみを施した場合は全く炭素の被着を生じない
ことから、−段目の加熱処理によって還元された粒子の
表面層が二段目の加熱処理において触媒的に作用して炭
酸ガスを分解するものと考えられる。また炭素が粒子表
面に均一に被着するのは、−段目の気相還元が各粒子に
均一に起こるため、つぎの炭酸ガスの分解も各粒子の表
面部で均一に進行することによるものと推定される。
かくして得られる粒子表面に炭素を被着したフェライト
粉末は、その炭素の導電性によって電気抵抗が著しく低
減されたものとなり、かつこの導電性が前記(A)、
(B)の提案手段のようにFe2”とFe”の間の電
子伝導によるものではないため、経時的な導電性および
磁気特性の低下を生じにくく、しかも各粒子の表面に均
一に炭素が被着していることから、磁性塗料中での分散
性が良好である。したがって、これを用いた磁気記録媒
体は、表面電気抵抗が小さく低ノイズである上、安定し
た良好な電磁変換特性を示す。
粉末は、その炭素の導電性によって電気抵抗が著しく低
減されたものとなり、かつこの導電性が前記(A)、
(B)の提案手段のようにFe2”とFe”の間の電
子伝導によるものではないため、経時的な導電性および
磁気特性の低下を生じにくく、しかも各粒子の表面に均
一に炭素が被着していることから、磁性塗料中での分散
性が良好である。したがって、これを用いた磁気記録媒
体は、表面電気抵抗が小さく低ノイズである上、安定し
た良好な電磁変換特性を示す。
−段目の水素ガス気流中での加熱処理は、加熱温度10
0〜450℃、特に好ましくは250〜400℃、処理
時間1〜6時間で行う。すなわち、この加熱温度が低す
ぎたり、処理時間が短すぎる場合は、還元が不充分とな
り、二段目の加熱処理における炭酸ガスの分解が充分に
行われず、得られるフェライト粉末の炭素被着量が少な
くなって良好な導電性が付与されない。また、逆に加熱
温度が高すぎたり、処理時間が長すぎると、還元が過度
になって粒子深層に及ぶため、フェライト本来の磁気特
性が損なわれることになる。
0〜450℃、特に好ましくは250〜400℃、処理
時間1〜6時間で行う。すなわち、この加熱温度が低す
ぎたり、処理時間が短すぎる場合は、還元が不充分とな
り、二段目の加熱処理における炭酸ガスの分解が充分に
行われず、得られるフェライト粉末の炭素被着量が少な
くなって良好な導電性が付与されない。また、逆に加熱
温度が高すぎたり、処理時間が長すぎると、還元が過度
になって粒子深層に及ぶため、フェライト本来の磁気特
性が損なわれることになる。
なお、上記−段目の加熱処理においては、水素ガス中に
少量の水蒸気を混入することにより、還元が過度に進み
すぎないように調整するのが望ましい。
少量の水蒸気を混入することにより、還元が過度に進み
すぎないように調整するのが望ましい。
二段目の炭酸ガス気流中での加熱処理は、加熱温度50
〜350℃、特に好ましくは150〜300℃、処理時
間1〜6時間で行う。すなわち、この加熱温度が低すぎ
ては炭酸ガスの分解が生じにクク、処理時間が短すぎて
は分解量ひいては炭素の被着量が過少となってフェライ
ト粒子に充分な導電性が付与されない。また、加熱温度
が高すぎたり、処理時間が長すぎる場合は、上記分解が
過多となり、得られるフェライト粉末は炭素の被着過剰
によって飽和磁化が低下すると共に磁性塗料中での分散
性も悪化することになる。
〜350℃、特に好ましくは150〜300℃、処理時
間1〜6時間で行う。すなわち、この加熱温度が低すぎ
ては炭酸ガスの分解が生じにクク、処理時間が短すぎて
は分解量ひいては炭素の被着量が過少となってフェライ
ト粒子に充分な導電性が付与されない。また、加熱温度
が高すぎたり、処理時間が長すぎる場合は、上記分解が
過多となり、得られるフェライト粉末は炭素の被着過剰
によって飽和磁化が低下すると共に磁性塗料中での分散
性も悪化することになる。
なお、上記二段階の加熱処理には、原料のフェライト粉
末を収容した加熱炉中に水素ガスを導入して所定温度で
一段目の加熱処理を行ったのち、該加熱炉の加熱温度を
二段目の処理温度に設定した上で炭酸ガスを導入すると
いう連続的処理手段を適用できる。
末を収容した加熱炉中に水素ガスを導入して所定温度で
一段目の加熱処理を行ったのち、該加熱炉の加熱温度を
二段目の処理温度に設定した上で炭酸ガスを導入すると
いう連続的処理手段を適用できる。
フェライト粉末の粒子表面への炭素被着量は、該粉末に
対して2〜20重量%の範囲とすべきであり、2重量%
未満では充分な導電性が得られず、20重量%より多く
なると磁性粉末としての飽和磁化が低下することになる
。
対して2〜20重量%の範囲とすべきであり、2重量%
未満では充分な導電性が得られず、20重量%より多く
なると磁性粉末としての飽和磁化が低下することになる
。
この発明で処理対象とするフェライト粉末としては、B
aフェライト粉末、Srフェライト粉末、pbフェライ
ト粉末、Caフェライト粉末などの板状六方晶の結晶構
造を有するものが挙げられるが、AO−n F ex
Os (AはBa、Sr、Pb。
aフェライト粉末、Srフェライト粉末、pbフェライ
ト粉末、Caフェライト粉末などの板状六方晶の結晶構
造を有するものが挙げられるが、AO−n F ex
Os (AはBa、Sr、Pb。
Caから選ばれる一種の元素、nは実数)で表わされる
一般式中のFeの一部がCu、Mn、Co、Zn、Ni
、 Mg、’rt、Zr、Snなどの一種以上の元素で
置換されたものでもよい。また、このようなフェライト
粉末は、平均粒子径(板径)が0.03〜0.2 p
m程度で、保磁力(Hc)が200〜2,000エルス
テツド(Oe)程度であるものが好ましい。
一般式中のFeの一部がCu、Mn、Co、Zn、Ni
、 Mg、’rt、Zr、Snなどの一種以上の元素で
置換されたものでもよい。また、このようなフェライト
粉末は、平均粒子径(板径)が0.03〜0.2 p
m程度で、保磁力(Hc)が200〜2,000エルス
テツド(Oe)程度であるものが好ましい。
この発明の処理方法によれば、板状六方晶フェライト粉
末の粒子表面に炭素を極めて均一に被着することができ
、得られる粉末は上記の被着炭素に基づく良好な導電性
と板状六方晶フェライト本来のすぐれた磁気特性を具備
し、かつ磁性塗料中での分散性が良好なものとなる。
末の粒子表面に炭素を極めて均一に被着することができ
、得られる粉末は上記の被着炭素に基づく良好な導電性
と板状六方晶フェライト本来のすぐれた磁気特性を具備
し、かつ磁性塗料中での分散性が良好なものとなる。
したがって、このフェライト粉末を磁性粉末として磁性
層中に含有させた磁気記録媒体は、垂直磁気記録方式に
よる高密度記録に適したすぐれた磁気特性および電磁変
換特性を有すると共に、表面電気抵抗が低いために帯電
ノイズが少なく、しかもこれら緒特性の変動を生じにく
いものとなる。
層中に含有させた磁気記録媒体は、垂直磁気記録方式に
よる高密度記録に適したすぐれた磁気特性および電磁変
換特性を有すると共に、表面電気抵抗が低いために帯電
ノイズが少なく、しかもこれら緒特性の変動を生じにく
いものとなる。
以下、この発明の実施例を比較例と対比して具体的に説
明する。
明する。
実施例1
置換型Baフェライト粉末(保磁力680エルステツド
、飽和磁化58emu/g、平均粒子径0.08μm、
平均板状比7)10gを管状還元炉に装填し、この還元
炉に水蒸気を含む水素ガスを流通させながら350℃に
て4時間の加熱処理を施したのち、炉の温度を250℃
に設定して炭酸ガスを流通させながら4時間加熱処理し
、冷却後に取り出して粒子表面に炭素が均一に被着した
フェライト粉末を得た。この粉末の炭素被着量は6重量
%であった。
、飽和磁化58emu/g、平均粒子径0.08μm、
平均板状比7)10gを管状還元炉に装填し、この還元
炉に水蒸気を含む水素ガスを流通させながら350℃に
て4時間の加熱処理を施したのち、炉の温度を250℃
に設定して炭酸ガスを流通させながら4時間加熱処理し
、冷却後に取り出して粒子表面に炭素が均一に被着した
フェライト粉末を得た。この粉末の炭素被着量は6重量
%であった。
実施例2
一段目の水素ガス気流中での加熱処理の温度を300℃
とした以外は、実施例1と同様にして炭素が被着したフ
ェライト粉末を得た。この粉末の炭素被着量は4.5重
量%であった。
とした以外は、実施例1と同様にして炭素が被着したフ
ェライト粉末を得た。この粉末の炭素被着量は4.5重
量%であった。
比較例1
実施例1と同様にして一段目の水素ガス気流中での加熱
処理を施したのち、二段目の炭酸ガス気流中での加熱処
理を行わずに冷却を経てフェライト粉末を取り出した。
処理を施したのち、二段目の炭酸ガス気流中での加熱処
理を行わずに冷却を経てフェライト粉末を取り出した。
比較例2
実施例1で原料とした置換型Baフェライト粉末の10
gを2NのNaOH水溶液150cc中に分散させ、こ
れにF e S Oa ・7 H2010,8gを水
50gに溶解させた溶液を添加し′、60℃にて6時間
撹拌して反応させたのち、ろ過、水洗して粒子表面にマ
グネタイトの被着層を有するフェライト粉末を得た。こ
の粉末のマグネタイト被着量は元のフェライト粒子に対
して30容量%であった。
gを2NのNaOH水溶液150cc中に分散させ、こ
れにF e S Oa ・7 H2010,8gを水
50gに溶解させた溶液を添加し′、60℃にて6時間
撹拌して反応させたのち、ろ過、水洗して粒子表面にマ
グネタイトの被着層を有するフェライト粉末を得た。こ
の粉末のマグネタイト被着量は元のフェライト粒子に対
して30容量%であった。
以上の実施例および比較例で得られたフェライト粉末な
らびに比較例3として実施例1で原料としたフェライト
粉末につき、初期および60℃。
らびに比較例3として実施例1で原料としたフェライト
粉末につき、初期および60℃。
90%RHの条件で1週間放置後の磁気特性(保磁力お
よび飽和磁化)と電気抵抗率を測定すると共に、上記放
置による各特性の変化率を求めた。
よび飽和磁化)と電気抵抗率を測定すると共に、上記放
置による各特性の変化率を求めた。
また、これらフェライト粉末を用いて磁性塗膜を作製し
、その表面粗さ、保磁力、表面電気抵抗率をそれぞれ測
定した。
、その表面粗さ、保磁力、表面電気抵抗率をそれぞれ測
定した。
これらの結果を後記の第1表に示す。なお、各項目の測
定方法および磁性塗膜の作製方法はつぎのとおりである
。
定方法および磁性塗膜の作製方法はつぎのとおりである
。
く磁性粉末の電気抵抗率〉
フェライト粉末0.2gを錠剤成形器を用いて7トンの
圧力を加えて直径13mのベレットに成形し、このベレ
ットを金属製電極間に3トンの圧力を加えた状態で挟み
、抵抗計によって抵抗値を測定し、この値を体積抵抗率
ρ(Ω・cm)に換算した。
圧力を加えて直径13mのベレットに成形し、このベレ
ットを金属製電極間に3トンの圧力を加えた状態で挟み
、抵抗計によって抵抗値を測定し、この値を体積抵抗率
ρ(Ω・cm)に換算した。
〈磁性塗膜の作製〉
フェライト粉末7.2g、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビ
ニルアルコール共M合体(U、 C,C’d−93の商
品名VAC;H)1.8g、メチルイソブチルケトン1
2.5g、トルエン12.5 gをガラス容器に入れ、
超音波分散によって4時間分散させて磁性塗料を調製し
、この塗料をポリエチレンテレフタレートフィルム(厚
さ14μm)上にアプリケータを用いて乾燥後の厚さが
約5μmとなるように塗布、乾燥して磁性塗膜を作製し
た。
ニルアルコール共M合体(U、 C,C’d−93の商
品名VAC;H)1.8g、メチルイソブチルケトン1
2.5g、トルエン12.5 gをガラス容器に入れ、
超音波分散によって4時間分散させて磁性塗料を調製し
、この塗料をポリエチレンテレフタレートフィルム(厚
さ14μm)上にアプリケータを用いて乾燥後の厚さが
約5μmとなるように塗布、乾燥して磁性塗膜を作製し
た。
〈磁性塗膜の表面粗さ〉
触針式表面粗さ計によって中心線表面粗さ(Ra値)を
測定した。
測定した。
〈表面電気抵抗率〉
JIS C6240(1970)9.4.1項記載の
方法によって測定した。
方法によって測定した。
上記第1表の結果から、この発明の処理方法にて得られ
たフェライト粉末(実施例1.2)は、未処理粉末(比
較例3)に比べて非常に電気抵抗′ が低(、かつ同等
の磁気特性を示し、しかもこれら緒特性の経時的変化が
極めて少ない上、磁性塗料中での分散性が良好であり、
これを用いた磁性塗膜が表面平滑性、磁気特性、導電性
のいずれにもすぐれたものとなることが明らかである。
たフェライト粉末(実施例1.2)は、未処理粉末(比
較例3)に比べて非常に電気抵抗′ が低(、かつ同等
の磁気特性を示し、しかもこれら緒特性の経時的変化が
極めて少ない上、磁性塗料中での分散性が良好であり、
これを用いた磁性塗膜が表面平滑性、磁気特性、導電性
のいずれにもすぐれたものとなることが明らかである。
これに対し、気相中での還元処理のみを施したフェライ
ト粉末(比較例1)ならびに粒子表面にマグネタイトを
被着させたフェライト粉末(比較例2)は、初期の電気
抵抗は低いが、経時的な電気抵抗の増大および磁気特性
の変動が大きく、かつ磁性塗料中での分散性に劣り、こ
れを用いた磁性塗膜の表面平滑性および磁気特性が未処
理粉末を用いた場合よりも悪化し、また特に後者の粉末
(比較例2)を用いたものでは導電性の改善効果を不充
分であることが判る。
ト粉末(比較例1)ならびに粒子表面にマグネタイトを
被着させたフェライト粉末(比較例2)は、初期の電気
抵抗は低いが、経時的な電気抵抗の増大および磁気特性
の変動が大きく、かつ磁性塗料中での分散性に劣り、こ
れを用いた磁性塗膜の表面平滑性および磁気特性が未処
理粉末を用いた場合よりも悪化し、また特に後者の粉末
(比較例2)を用いたものでは導電性の改善効果を不充
分であることが判る。
特許出願人 日立マクセル株式会社
代 理 人 弁理士 祢宜元 邦夫
Claims (1)
- (1)板状六方晶フエライト粉末を水素ガス気流中で1
00〜450℃にて1〜6時間加熱処理したのち、炭酸
ガス気流中でさらに50〜350℃にて1〜6時間加熱
処理することにより、上記フエライト粉末の粒子表面に
該粉末に対して2〜20重量%の炭素を被着させること
を特徴とする磁性粉末の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2282717A JPH04157615A (ja) | 1990-10-20 | 1990-10-20 | 磁性粉末の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2282717A JPH04157615A (ja) | 1990-10-20 | 1990-10-20 | 磁性粉末の処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04157615A true JPH04157615A (ja) | 1992-05-29 |
Family
ID=17656126
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2282717A Pending JPH04157615A (ja) | 1990-10-20 | 1990-10-20 | 磁性粉末の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04157615A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0982715A1 (en) * | 1998-08-28 | 2000-03-01 | Toda Kogyo Corp. | Black plate-shaped ferrite composite particles with magnetoplumbite structure and magnetic recording medium using the same |
US6458453B1 (en) * | 1999-04-30 | 2002-10-01 | Toda Kogyo Corporation | Magnetic recording medium |
US6531211B1 (en) | 1998-08-28 | 2003-03-11 | Toda Kogyo Corporation | Black plate-shaped ferrite composite particles with magnet oplumbite structure and magnetic recording medium using the same |
JP2012160486A (ja) * | 2010-01-21 | 2012-08-23 | Fujifilm Corp | 磁性粒子およびその製造方法、ならびに磁気記録媒体 |
JP2012169026A (ja) * | 2010-09-30 | 2012-09-06 | Fujifilm Corp | 磁気記録用磁性粉およびその製造方法、ならびに磁気記録媒体 |
-
1990
- 1990-10-20 JP JP2282717A patent/JPH04157615A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0982715A1 (en) * | 1998-08-28 | 2000-03-01 | Toda Kogyo Corp. | Black plate-shaped ferrite composite particles with magnetoplumbite structure and magnetic recording medium using the same |
US6531211B1 (en) | 1998-08-28 | 2003-03-11 | Toda Kogyo Corporation | Black plate-shaped ferrite composite particles with magnet oplumbite structure and magnetic recording medium using the same |
US6458453B1 (en) * | 1999-04-30 | 2002-10-01 | Toda Kogyo Corporation | Magnetic recording medium |
JP2012160486A (ja) * | 2010-01-21 | 2012-08-23 | Fujifilm Corp | 磁性粒子およびその製造方法、ならびに磁気記録媒体 |
JP2012169026A (ja) * | 2010-09-30 | 2012-09-06 | Fujifilm Corp | 磁気記録用磁性粉およびその製造方法、ならびに磁気記録媒体 |
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