JPH02612Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は高位置に設置された浴槽等から上水道
等への逆流を防止する水路の逆流防止装置に関す
るものである。

（従来の技術） 従来において水路の逆流を防止するには逆止弁
を装着する方法が一般に用いられている。

しかしながらこの方法では逆止弁が故障した場
合等には水路に逆流が生じる危険があり、十分に
安全な方法とは言えなかつた。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は以上の従来の問題を解決し、水路の逆
流を確実に防止出来ると共に、出口側の水路が負
圧になつた場合にも該出口側の水路に空気が混入
する心配のない水路の逆流防止装置の提供を目的
とする。

（実施例） 以下本考案の水路の逆流防止装置（以下本考案
の装置という）を図面に示す実施例に従い説明す
る。

第１図は本考案の装置が用いられた水路の一例
を示し、該水路５は高位置Ａ又は低位置Ｂに設置
された浴槽１に給水源４を接続するものである。
（高位置Ａの場合は水路の逆流が問題となり、低
位置Ｂの場合は出口側の水路への空気の混入が問
題となる）。

該水路５には本考案の装置１０、水電磁弁７及
び給湯加熱器６が装着される。

次に装置１０は第２図に示す様に、水路５の上
流側に接続されたエアーチヤージ弁１２を有す
る。

該エアーチヤージ弁１２は上流側が負圧になつ
た際に開口１３から空気を吸い込むものである。

次に該エアーチヤージ弁１２の出口は弁室１４
に接続される。

該弁室１４の弁室出口１９は弁体１８により開
閉可能にされる。

又弁室１４には前記弁体１８が取り付けられた
ダイヤフラム１５が張られている。

該ダイヤフラム１５は弁室１４の圧力により弁
体１８を弁室出口１９から離してこれを開くもの
である。

又弁体１８はばね１６により弁室出口１９を閉
じる方向の力を受けている。

次に弁室出口１９は逆止弁２１を介して水路５
の下流側に接続される。

以上の実施例に示した本考案の装置の作用を、
浴槽が高位置の場合と低位置の場合とについて以
下各々説明する。

まず第１に浴槽１が高位置Ａの場合であるが、
該浴槽１に給湯するには水電磁弁７を開く。

これにより水路５に湯（給湯加熱器６により加
熱される）が流される。

湯は第２図に示す様にエアーチヤージ弁１２
（これは湯の圧力で閉じられている）を通過して
弁室１４に流れ込む。

このためダイヤフラム１５の下面に湯の圧力が
作用して、該ダイヤフラム１５及び弁体１８が押
し上げられる。

これにより弁室出口１９は開かれて、湯は弁室
出口１９から逆止弁２１を通り浴槽１に供給され
る。

以上は正常な運転状態であるが、例えば運転時
（水電磁弁７が開いている時）において給水源４
としての上水道が断水することがある。

この場合給水源４の圧力が低下して浴槽１の湯
が水路５を逆流しようとする。

この逆流に伴う下流側からの流れは、第３図に
示す様に閉じた逆止弁２１において停止される。

一方上流側にはその圧力低下により開かれたエ
アーチヤージ弁１２から空気が吸い込まれる。

以上の結果、逆流は装置１０において完全に防
止されることになる。

次に第２の場合として浴槽１が低位置Ｂの場合
について、浴槽１の栓を抜くと水路５の下流側の
圧力が低下する。

これにより第２図に示す様に逆止弁２１は開か
れるが、弁体１８に負圧がかかつて該弁体１８は
弁室出口１９へと引張られ該弁室出口１９は閉じ
られる（第２図１点鎖線）。

これにより水路５の出口側への空気の混入は防
止され、例えば出口側の回路５にポンプが用いら
れている場合においても、該ポンプの次回の使用
が妨げられることはない。

第４図及び第５図は本考案の他の装置を示し、
該装置１０は第２図及び第３図のものと比較して
次の特徴と有する。

すなわち下流側の水路５の水抜きのために、第
５図に示す様にアーム２２及びロツド２３，２４
により弁体１８を開くと同時にエアーチヤージ弁
１２を開く様にしたものである。これにより水路
５の下流側は、その引圧及び開口１３、弁室出口
１９からのエアーチヤージにより完全に水抜きさ
れる。

（考案の効果） 本考案の水路の逆流防止装置の実施例は以上の
通りであり、その効果を次に列記する。

(1) 本考案の装置は実用新案登録請求の範囲に記
載した構成であり、特にエアーチヤージ弁及び
逆止弁を有するため、水路の逆流は確実に防止
される。

(2) 本考案の装置は同上の構成であり、特にダイ
ヤフラムに取り付けられ弁室出口を開閉する弁
体を有するため、出口側の水路が負圧になつた
場合にも該出口側の水路に空気が混入する心配
はない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の装置の適用例を示す給湯シス
テムの概略図、第２図、第３図は本考案の実施例
を示す要部の縦断面図であり、第２図は正常時、
第３図は異常時の作動状態を夫々示す。第４図、
第５図は本考案の他の実施例を示す要部の縦断面
図であり、第４図は停止時、第５図は水抜き時の
状態を夫々示す。 １……浴槽、４……給水源、５……水路、６…
…給湯加熱器、７……水電磁弁、１０……装置、
１２……エアーチヤージ弁、１３……開口、１４
……弁室、１５……ダイヤフラム、１６…ばね、
１８……弁体、１９……弁室出口、２１……逆止
弁、２２……アーム、２３……ロツド、２４……
ロツド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水路の上流側に接続され負圧になつた際に空気
   を吸い込むエアーチヤージ弁と、該エアーチヤー
   ジ弁の出口が接続された弁室と、該弁室の弁室出
   口を開閉する弁体と、前記弁室に張られ前記弁体
   が取り付けられたダイヤフラムと、前記弁室出口
   に接続された逆止弁とからなる水路の逆流防止装
   置。