JPH0257937B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、身体が不自由な患者の排便、排尿
を、排便装置により行ない、看護人の労力を軽減
させるために発明された、排便装置付ベツトに関
するものである。

従来、身体が不自由な重病患者にあつては、自
力により、排便、排尿の処理ができず、看護人の
助力により行なわれていたが、看護人の労力は困
難を極めることから、ベツトの中央部に透孔部を
設けて、便器をこの透孔部に出没自在にして、看
者の尻部に当接しているものが存在しているが、
便器の移動装置はきわめて複雑になり、また、身
体尻部の透孔部を閉塞するマツトが必要であり、
マツトと尻部間には、紙、布などの素材を介す必
要があるために、いづれも看護人の労力は改善で
きず、さらに、マツトが硬い場合には、床づれの
危険があるために、患者に不快感を与えていた。

本発明は、上記の点を鑑み発明された、排便装
置付ベツトであり、看護人の労力の軽減と、患者
自身の不快感を柔らげることを目的とし、図面は
本発明の排便装置付ベツトの実施例を示すもの
で、第１図は、排便装置付ベツト本体１の斜視
図。第２図は、ベツト本体１の側断面図。第３図
は、第２図に基づく排便装置部分斜視展開図であ
り、ベツト本体１は、パイプ、板などでなる一対
の垂直な支持体２と、この支持体２間に、水平な
基台３を固定し、この基台３上にマツト４を設け
てあるもので、このベツト本体１の中央部に透孔
部５を設け、前記基台３の透孔部５には、一対の
開閉自在な回動板６を支持するとともに、この回
動板６の上面に伸縮素材７を一対設け、この伸縮
素材７上に載置される身体８の尻当部材９を設
け、この尻当部材９は、伸縮素材７と回動板６が
回動して、ベツト本体１に透孔部５を形成した時
に、尻当部材９を保持して、透孔部５内からマツ
ト４上面とほぼ等しい位置まで、上昇させる載置
具１０により、伸縮素材７面上に位置し、載置具
１０は、透孔部５に出没自在となしているもの
で、この載置具１０形状に合わせて、伸縮素材７
と回動板６には、間隙部１２，１１を設けてい
る。そして透孔部５下方には、便器２４が位置さ
れるものである。次に、本発明の排便装置付ベツ
トの詳細について説明をすると、第４図、第５
図、第６図、第７図、第８図、第９図は、排便装
置の開閉動作を示し、前記第１図〜第３図を併用
して示すと、排便装置は、ベツト本体１のマツト
４と基台３の中央部に設けられた透孔部５におい
て、基台３の透孔部５の一対辺に、おのおの一対
の回動板６が支持されており、回動板６は、櫛歯
形状になされ、間隙部１１を有している。また、
回動板６は、基台３の透孔部５に回動自在になさ
れており、回動板６の側辺に設けた歯車１３と、
基台３側に設けたラツク１４がかみ合つているこ
とから、ラツク１４を、駆動源であるシリンダー
２３で駆動して歯車１３を回転して、回動板６を
回動するものであり、この一対の回動板６面上に
は、回動板６と同形状の櫛歯形状に形成された、
伸縮素材７が一対設けられ、伸縮素材７の櫛歯形
状により、間隙部１２が形成されている。そし
て、伸縮素材７は、スポンジ、もしくはゴム体、
または、実施例で示す空気袋などが用いられ、伸
縮素材７の側辺には、空気吸入口１５、排出口１
６が設けられて、空気ポンプにより、吸排操作が
行なわれるため、伸縮素材７の伸縮が行なわれる
ものである。以上、回動板６を、ラツク１４を用
いて開放することにより、マツト４と基台３の中
央部には、透孔部５が形成される。そして、この
透孔部５には、基台３下面から垂直下に設けたロ
ツトシリンダー１７が設けられており、このロツ
トシリンダー１７に沿つて上下動する載置具１０
が備えられ、載置具１０はパイプをほぼ直角に折
曲して端部に、前記、回動板６の間隙部１２形状
を貫通する、尻当部材９の吸着部１８が設けられ
て、載置具１０内の空気吸入により、ベツト本体
１の下方向に位置する尻当部材９を吸い上げる。
尻当部材９は、吸湿性の紙、布などの積層により
できているもので、たとえばオムツである。この
尻当部材９の一セツトを吸着部１８により吸い上
げ、ロツトシリンダー１７を上昇させるととも
に、上昇位置でほぼ180゜回動し、ロツトシリンダ
ー１７を軸として、透孔部５下方に位置するもの
で、透孔部５下方に位置した尻当部材９は、さら
にロツトシリンダー１７に沿つて上昇し、マツト
４上面とほぼ平行な面まで上昇すると、リミツト
スイツチにより、駆動が停止する。停止すると、
載置具１０の吸引が停止し、伸縮素材７に空気が
流入されるとともに、ラツク１４の駆動が行なわ
れ、回動板６の歯車１３が回動することから、回
動板６が透孔部５を閉塞する。この状態で、伸縮
素材７上に尻当部材９が載置され、載置具１０の
吸着部１８は、伸縮素材７の間隙部１２に位置す
るため、ロツトシリンダー１７に沿つて載置具１
０を下降し、載置具１０を、ベツト本体１下方の
伸縮素材７位置に戻される。さらに、基台６に
は、一対のシリンダー１９が設けられ、このシリ
ンンダー１９により水平移動する一対の平板２０
が、一対の回動板６を、下面から保持するもの
で、この平板２０により、身体８の尻部自重を保
持するものである。そして患者が、排便、排尿を
行なうと、第１０図、第１１図、第１２図側断面
図に示す開放機構から、尻当部材９は、伸縮素材
７の排出口１６から空気が流出されるため、伸縮
素材７は縮少し、同時に、シリンダー１９と連動
する平板２０が、回動板６の保持を解除し、ラツ
ク１４の駆動により、回動板６の歯車１３を回転
させるため、一対の回動板６は下方に回動するこ
とから、尻当部材９上の汚物２２は、透孔部５下
方の便器２４内に落ちるようにしている。また実
施例においては、ロツトシリンダー１７を用いて
載置具１０の操作を行なつているが、周知のギア
を組合せても操作は不可能であり、また、載置具
１０の端部に設けた吸着部１８には、小孔２１を
複数設けて吸着するものであるが、載置具１０形
状または、保持手段は、実施例に限定されるもの
ではない。さらに、本発明の排便装置付ベツトで
は、尻当部材９を一定時間に、自動的に交換させ
ることも可能であり、タイマーのセツトにより、
スイツチオンすることで、操作部品がリミツトス
イツチにより動作を順次行うことができ、または
排便、排尿の検知を尻当部材９の電気伝導検出を
行なうべく伸縮素材７上に検知センサを用いて、
排便装置の動作を行なうことも可能である。

以上、本発明の排便装置付ベツトにより、紙、
布などの尻当部材９を、看護人の手によらず、容
易に身体８の尻部に当接することができ、尻当部
材９下面には弾力性があり、柔かい素材である伸
縮素材７を用いるため、患者の床づれを防止で
き、しかも患者に不快感を与えることがなくな
り、排便、排尿などの汚物２２は、尻当部材９と
ともに便器２４に落ちるため、衛生的でしかも、
看護人の労力を軽減でき、さらに、患者自身の操
作を全くともなわずに、排便処理ができるなどの
効果を奉することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本発明の排便装置付ベツトの実施例を
示すものであり、第１図は、ベツト本体の斜視
図。第２図は、ベツト本体の側断面図。第３図
は、排便装置の展開斜視図。第４図、第５図は、
排便装置の動作を示す斜視断面図。第６図、第７
図、第８図、第９図は、排便装置の開閉動作を示
す、側断面図であり、第１０図、第１１図、第１
２図は、排便装置の開放動作機構を示す、側断面
図である。 第１図〜第８図において、１…ベツト本体．３
…基台．５…透孔部．６…回動板、７…伸縮素
材．９…尻当部材．１０…載置具．１１，１２…
間隙部．２４…便器である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ベツト基台と、この基台上に設けられたマツ
   トからなるベツト本体の中央部に透孔部を設け、
   この透孔部内の基台部分に回動自在な回動板を一
   対支持し、この回動板上面に伸縮自在な伸縮素材
   を設け、前記透孔部を開閉自在となした開閉機構
   と、前記ベツト本体の透孔部内に出没かつ基台下
   面で回動自在とした尻当部材の載置具と、この載
   置具に支持された尻当部材を、回動板と、伸縮素
   材による透孔部閉塞時に、伸縮部材上に載置して
   なり、尻当部材を伸縮素材上に載置した後に載置
   具が貫通する間隙部を、回動板と伸縮部材に設け
   た、排便装置付ベツト。 ２ 伸縮素材がゴム、スポンジゴム、または、空
   気流出入により、伸縮する空気袋でなる、特許請
   求の範囲第１項の排便装置付ベツト。 ３ ベツト本体の透孔部基台に支持される一対の
   回動板と、伸縮素材のおのおのを櫛歯形状に形成
   し、載置具の貫通間隙部とした、特許請求の範囲
   第１項の排便装置付ベツト。 ４ 尻当部材が、紙、布などの吸湿素材でなる、
   特許請求の範囲第１項の排便装置付ベツト。