JPH0255888B2 - - Google Patents

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JPH0255888B2
JPH0255888B2 JP19216983A JP19216983A JPH0255888B2 JP H0255888 B2 JPH0255888 B2 JP H0255888B2 JP 19216983 A JP19216983 A JP 19216983A JP 19216983 A JP19216983 A JP 19216983A JP H0255888 B2 JPH0255888 B2 JP H0255888B2
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Japan
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epoxy
resin
curing
acrylate
electronic component
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JP19216983A
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Yosuke Sagami
Ei Yamamoto
Masaharu Watanabe
Tomohisa Isobe
Susumu Funato
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DAISERU KAGAKU KOGYO KK
HAISOORU JAPAN KK
Original Assignee
DAISERU KAGAKU KOGYO KK
HAISOORU JAPAN KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、耐熱性、絶縁性にすぐれた硬化性樹
脂組成物によつて封止された電子部品装置に関す
る。
電子部品、たとえばIC、トランジスター、ダ
イオード、コイル、コンデンサー、抵抗器、コネ
クター、LSI等の電気絶縁性の保持、機械的保
護、外部雰囲気による特性変化の防止等の目的で
電子部品を合成樹脂で封止することは広く行なわ
れている。
合成樹脂としては主として、エポキシ樹脂等の
熱硬化性樹脂が使用されている。エポキシ樹脂は
その硬化剤としてポリアミン、酸無水物、フエノ
ール樹脂、あるいはジシアンジアミド等を用い、
さらに必要に応じて第3級アミンやイミダゾール
等の硬化促進剤が配合される。
このエポキシ樹脂系組成物による封止は、金属
やセラミツクスを用いたハーチメツクシール方式
に較べ (1) 低価格であること (2) 大量生産が可能であること などの利点がある反面、信頼性に関し次のような
欠点があつた。
(1) 樹脂封止型電子部品装置に要求される信頼性
のレベルの高さに較べ湿気に対する信頼性が劣
ること。
(2) 樹脂封止型電子部品装置に要求される信頼性
のレベルの高さに較べ高温時の電気特性が劣る
こと。
(3) 硬化特性、特に潜在硬化性が充分でないこ
と。
上記湿気に対する信頼性の欠ける原因について
次のようなことが考えられる。封止したエポキシ
樹脂系組成物の硬化物は吸湿性、透湿性を有して
おり、高温高湿雰囲気下では外部から水分が封止
樹脂硬化物を通つて内部に浸透し、封止された電
子部品の表面にまで達する。一方、封止樹脂中に
は、エポキシ樹脂の合成過程で生成した不純物、
加水分解性塩素をはじめ、各原料中に微量のイオ
ン性不純物が残存しており、これらを完全に除去
するのは実質的に不可能である。
この水分とイオン性不純物の相互作用によつ
て、樹脂封止された電子部品装置の絶縁性の低
下、リーク電流の増加など機能低下をもたらすと
ともに、電子部品装置に用いられているアルミニ
ウム電極や配線を腐食し、特性劣化さらには断線
にまで至らしめ、樹脂封止型電子部品装置の信頼
性低下の大きな原因となつていた。
また樹脂封止型電子部品装置の高温時の電気特
性の劣る原因として次のようなことが考えられ
る。封止樹脂に含まれる微量のイオン性不純物や
極性物質が高温状態下においては熱運動の活発化
とともに動きやすくなり、封止樹脂の電気特性が
低下する。封止樹脂は電子部品の表面に密着して
いるため、電子部品に電界が発生した場合、その
部分に密着している封止樹脂内部では電界の作用
によつてイオン性不純物や極性物質の可動性が更
に促進され、局部的に著しい電気特性の劣化を生
じる。このようにして発生した封止樹脂の電気特
性の劣化が逆に電子部品の特性に影響を与え、リ
ーク電流の増加など、リーク不良を中心として樹
脂封止型電子部品装置の高温時における電気特性
劣化の大きな原因となつていると解される。
また潜在硬化性については、エポキシ樹脂系組
成物を封止用などの用途に供する際に、エポキシ
樹脂とエポキシ樹脂の硬化剤と硬化促進剤とを前
もつて混合し、エポキシ樹脂系組成物として保存
しておき、必要な時に取り出して電子部品装置の
封止などを行うという使用法が一般的なので、保
存中は硬化反応が起らず長期保存が可能で、使用
時には急速に硬化して短時間の硬化作業が可能で
あるという性能が要求されている。
従来のエポキシ樹脂系組成物は潜在硬化性に難
点があり、使用時における高温での硬化反応速度
と保存時における低温での硬化反応速度の差が充
分に大きくないため、保存中においてもかなりの
速度で硬化反応が進行し、従つて使用直前まで冷
蔵庫中に保管して細心の注意をもつて管理しなけ
ればならないなど取扱いが煩雑であつた。
以上述べた欠点は最近の超LSIの封止剤として
用いられているノボラツクエポキシ樹脂とフエノ
ール樹脂硬化剤を配合したトランフアーモールド
用の固形粉末エポキシ樹脂系の封止の場合、特
に、LSIの集積度が大きくなるにつれて問題化し
てきている。
コンデンサーや抵抗器等の電子部品の封止又は
絶縁コーテイングは、主として、固形エポキシ樹
脂に固形硬化剤を配合した樹脂配合物を粉粋した
粉体塗料を流動浸漬等によりコーテイングし加熱
硬化させることにより行なわれている。
しかしながら、硬化物の硬化収縮ひずみが大き
く、内部の半導体素子を損なう等の問題がある。
そこで一般には収縮ひずみ防止のため、可撓性付
与剤等の添加が行なわれる。しかし、そのような
方法は硬化物の熱変形温度を著るしく低下させ、
かつ硬化物の硬度を下げてしまう。さらに硬化物
の内部に気泡が発生する等の問題もある。
また、これらのエポキシ系硬化組成物は加熱硬
化によつて硬化させるため、通常、極めて長い硬
化時間を必要とする。しかも一般には急激な加熱
硬化は発熱や硬化収縮ひずみ等の問題があるため
比較的低い温度でゲル化させる予備硬化と比較的
高い温度でさらに硬化を進める後硬化の2段階の
硬化システムが必要であり、極めて多くの熱エネ
ルギーを必要とするものである。
本発明の目的は、このような従来のエポキシ樹
脂系組成物の難点を改良し、優れた耐湿性、高温
電気特性、耐久性及び潜在硬化性を有し、しかも
短時間で硬化可能な樹脂組成物によつて封止され
た信頼性の高い樹脂封止型電子部品装置を提供す
ることにある。
上記目的を達成すべく本発明者らが鋭意研究を
重ねた結果、硬化しうる特定の樹脂組成物が優れ
た耐湿性と高温電気特性、高硬度、高い熱変性温
度および潜在硬化性を有することを見出し、樹脂
封止型電子部品装置の封止樹脂にこれを用いるこ
とによつてすぐれた耐湿性、高温電気特性を備え
た信頼性の高い樹脂封止型電子部品装置が得られ
るに至つたものである。
すなわち本発明は (a) エポキシ基を分子中に少なくとも2個以上有
する脂環式エポキシ化合物のエポキシ基に対し
て、アクリル酸又はメタクリル酸の0.5〜1.1当
量を反応させて得られるところの不飽和脂環式
エポキシエステル化合物 (b) 重合性ビニルモノマー (c) 光重合開始剤 を必須成分とした組成物の硬化物によつて封止さ
れていることを特徴とする樹脂封止型電子部品装
置に関するものである。
以下本発明を更に詳細に説明する。
本発明の(a)成分である不飽和脂環式エポキシエ
ステル化合物の合成に用いるエポキシ基を分子中
に少なくとも2個以上有する脂環式エポキシ化合
物の例としては、例えば下記のものが挙げられ
る。
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−(3,
4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート Celloxide 2021(ダイセル化学工業製商品名) CY−179(CIBA製商品名) ERL−4221(UCC製商品名) ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチ
ル)アジペート ERL−4229(UCC製商品名) CY−175(CIBA製商品名) ERL−4234(UCC製商品名) ビニルシクロヘキセンジオキサイド ERL−4206(UCC製商品名) ジペンテンジエポキサイド Celloxide 3000(ダイセル化学工業製商品名) これらの脂環式エポキシ化合物に対しアクリル
酸もしくはメタクリル酸をエポキシ基に対して
0.5〜1.1当量反応させることによつて不飽和脂環
式エポキシエステル化合物を合成する。
この反応においては、カルボン酸によるエポキ
シ基の開環反応触媒を用いることもできる。触媒
としては第3級アミン類例えばトリエチルアミ
ン、トリプロピルアミン、ドリブチルアミン、ベ
ンジルジメチルアミン等あるいは3級アミンの第
4アンモニウム塩、例えばテトラメチルアンモニ
ウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロ
マイド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイ
ド等あるいは2−エチルイミダゾール、2−メチ
ルイミダゾール等のイミダゾール類が好ましい。
触媒は反応物に対して0.05〜3.0重量%、好まし
くは0.1〜0.5重量%を添加するのが好ましい。
さらに反応中の重合防止のため重合禁止剤を反
応系に添加することが好ましい。添加量としては
0.02〜3.0重量%、好ましくは0.05〜1.0重量%で
ある。
重合禁止剤としてはハイドロキノン、ハイドロ
キノンモノメチルエーテル、ベンゾキノン、2,
5−ジフエニル−p−ベンゾキノン、カテコー
ル、β−ナフトール、モノ−tert−ブチルハイド
ロキノン、フエノチアジン等を用いることができ
る。
反応は、50〜130℃、好ましくは60〜120℃で行
なうのがよい。反応中は重合防止のため、空気を
反応系に吹き込むのが好ましい。
また、反応は適当な溶媒を用いて行なうことも
できる。用いられる溶媒の具体例としては、トル
エン、ベンゼン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトンなどが挙げられる。又、重合性ビ
ニルモノマー自身を反応溶媒に用いることもでき
る。
このようにして合成した本発明の必須成分であ
る不飽和脂環式エポキシエステルは分子内に光重
合性あるいはラジカルによる熱重合性の不飽和の
アクリル基あるいはメタクリル基を有する物質で
ある。例えば3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル−(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカル
ボキシレートを脂環式エポキシ化合物に選ぶ場
合、そのアクリル酸又はメタクリル酸との反応に
よつて得られるところの不飽和脂環式エポキシエ
ステル化合物は以下の()、()に示す様な化
学構造式を主として有する。
(式()、()中、RはH又はCH3) いずれにしても脂環式ジエポキシドのエポキシ
基がアクリル酸又はメタクリル酸のカルボキシル
基で開環した構造が主である。
しかし、カルボキシル基とエポキシ基の開環反
応によつて生成した水酸基によるエポキシ基の開
環反応もまた同時に進行するため()式のよう
な2量体あるいは3量体以上の構造も含まれる。
()の構造が多ければ多い程、生成物の粘度
が低く、()の2量体もしくはそれ以上の多量
体が多くなると粘度は大きくなる。
これらの割合のコントロールは、エポキシ基と
カルボキシル基の反応させる当量比を変えること
によつて容易になすことができる。すなわち、エ
ポキシ基の当量がカルボキシル基に対して過剰に
なるように反応させればさせる程、過剰のエポキ
シ基は水酸基と反応し、オリゴマー化し粘度は高
くなる。
本発明に用いる必須成分の1つである重合性ビ
ニルモノマーとしては通常のアクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、ジアリルエステル
類、スチレン、置換スチレン等のラジカル重合性
を有するものであればいずれの化合物でもよい。
さらにこれらの1官能性モノマー以外に1分子中
に2個以上の重合性ビニル基を有する多官能モノ
マーを用いることもできる。これらは1種類のみ
用いることもできるし2種類以上配合することも
できる。
1官能の重合性ビニルモノマーの例としてはメ
チルアクリレート、エチルアクリレート、プロピ
ルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソ
ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、
アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘ
キシルアクリレート、オクチルアクリレート、ノ
ニルアクリレート、ドデシルアクリレート、β−
ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシ
プロピルアクリレート、グリセリンモノアクリレ
ート、ポリカプロラクトンジオールモノアクリレ
ート、グリシジルアクリレート、ジメチルアミノ
エチルアクリレート、フエノキシエチルアクリレ
ート、セロソルブアクリレート、アリルアクリレ
ート、ベンジルアクリレート、イソボルニルアク
リレート、テトラヒドロフルフリルアクリレー
ト、アリロキシエチルフオスフエート等のアクリ
ル酸エステル類およびこれらに対応するメタクリ
ル酸エステル類がある。さらにはスチレン、ビニ
ルトルエン、α−メチルスチレン、N−メチルピ
ロリドン、アクリロニトリル、酢酸ビニル等も用
いることができる。
2官能以上の重合性ビニルモノマーとしては、
エチレングリコールジアクリレート、ジエチレン
グリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジアクリレート、1,4−ブチレングリコー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジア
クリレート、アジピン酸ネオペンチルグリコール
エステルジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸
ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、ペンタエリ
スリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート、あるいは種々のポリ
エステルアクリレート、エポキシアクリレート、
ウレタンアクリレート、ノボラツクアクリレート
及びそれらに対応するメタクリル酸エステルを用
いることができる。
本発明の組成物における(a)と(b)の配合比率は重
量比率(a)/(b)で40/60〜95/5好ましくは50/50
〜90/10である。その理由は(a)/(b)の比率が40/
60未満の場合は硬化物の高い熱変型温度が得られ
ないし、95/5を越えた場合は配合物の粘度が著
るしく高くなり製造工程上の作業性が悪くなるか
らである。
本発明の必須成分である光重合開始剤として
は、紫外線の照射により励起されてラジカルを発
生させる通常の光重合開始剤が用いられ、例え
ば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−プロピ
ルエーテル、ベンゾインi−プロピルエーテル、
ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンゾフエノ
ン、p−メチルベンゾフエノン、ミヒラーケト
ン、アセトフエノン、2−クロロジオキサント
ン、アントラキノン、2−メチルアントラキノ
ン、フエニルジスルフイド、2−ニトロフルオレ
ン等があげられる。これらの光重合開始剤は1種
あるいは2種以上を混合して、使用できる。その
配合量は上記(a)成分と(b)成分との合計量の0.1〜
10重量%の割合が好ましい。
また、光重合開始剤による光重合反応を促進さ
せるために、光増感促進剤を光重合開始剤と併用
してもよい。該光増感促進剤として、例えばp−
メチル−N,N−ジメチルアニリン、トリエチル
アミン、トリエタノールアミン、2−ジメチルア
ミノエタノール等の3級アミン系、トリフエニル
ホスフイン等のアルキルホスフイン系、β−チオ
ジグリコール等のチオエーテル系等があげられ
る。これら光増感促進剤は1種あるいは2種以上
を混合して使用できる。その配合量は、上記(a)成
分と(b)成分との合計量の0.1〜10重量%の割合が
好ましい。
ここに述べた光重合開始剤は本発明の組成物を
硬化させるのに必要な成分である。硬化は紫外線
を照射することによつて、室温ですみやかに行な
うことができる。紫外線で硬化させた後加熱する
ことにより、さらに硬化を進めることが好まし
い。そのために組成物の中に熱によつてラジカル
を発生し熱重合を行なわしめるラジカル触媒を添
加することもできる。そのようなラジカル触媒と
しては、通常のラジカル重合に用いられるもので
あり、多数のものが当業界で知られており、例示
するならば過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイ
ル、ターシヤリーブチルヒドロペルオキシド、ア
セチルシクロヘキサンスルホニルペルオキシド、
過酸化イソブチロイル、ペルオキシジカルボン酸
ジ−(2−エチルヘキシル)、ペルオキシジカルボ
ン酸ジイソプロピル、ペルオキシピバリン酸ター
シヤリーブチル、過酸化デカノイル、アゾビス
(2−メチルプロピオニトリル)等がある。
これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を
添加することもできる。添加量としては0.05〜5
重量%好ましくは0.1〜3重量%である。その他
必要に応じて組成物の中に無機質の充填剤を配合
することができる。
例えば無機質充てん剤としては石英ガラス粉
末、結晶性シリカ粉末、ガラス繊維、タルク、ア
ルミナ粉、ケイ酸カルシウム粉、炭酸カルシウム
粉、硫酸バリウム粉、マグネシア粉などが挙げら
れ、これらの中で石英ガラス粉や結晶性シリカ粉
が最も好ましい。しかしてこれらの無機質充てん
剤の組成比は、用途や上記樹脂分((a)+(b)+(c))
や無機質充てん剤の種類によつても異るが、樹脂
分100重量部当り50〜400重量部程度でよい。
本発明に係る硬化性組成物は必要に応じて、例
えば天然ワツクス類、合成ワツクス類、直鎖脂肪
酸の金属塩、酸アミド類、エステル類、もしくは
パラフイン類などの離型剤、塩素化パラフイン、
ブロムトルエン、ヘキサブロムベンゼン、三酸化
アンチモンなどの難燃剤、カーボンブラツクなど
の着色剤、シランカツプリング剤などを適宜添加
配合しても差しつかえない。
本発明に係る組成物を成形材料として調製する
場合の一般的な方法としては、所定の組成比に選
んだ原料組成分を例えばミキサーによつて充分混
合後、さらにロールによる混合処理、またはニー
ダーなどによる混合処理を加えることにより容易
に得ることができる。
本発明に係る樹脂封止型電子部品装置は上記組
成物を用いて電子部品装置を封止することにより
容易に製造することができる。封止の方法として
はキヤステイング法、ポツテイング法、デイツピ
ング法、モールド法等で行なうことができるが、
最も簡単な方法はデイツピングによる表面コーテ
イングである。
硬化の方法は、高圧水銀灯による紫外線照射あ
るいは電子部品線照射が最も有効である。さらに
架橋硬化反応を進め、硬化物の高い熱変形温度及
び強じんな硬化物を得る必要がある場合は、さら
に加熱硬化を行なうことが望ましい。加熱硬化の
条件としては50〜200℃、好ましくは80〜150℃で
ある。
本発明でいう電子部品装置とは通常用いられて
いる集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、
サイリスタ、ダイオード、抵抗器、コンデンサー
などであつて特に限定されるものではない。
本発明に係る硬化性組成物は半導体装置や電子
部品、電気部品の封止、被覆、絶縁などに適用し
た場合に優れた特性および信頼性を付与すること
ができる。すなわち本発明の組成物の硬化物は、
優れた特性、信頼性を有する電気絶縁材料であ
り、また上記組成物の硬化物によつて封止された
本発明の樹脂封止型電子部品装置は優れた特性、
信頼性を有し、特に従来のビスフエノール型のエ
ポキシ樹脂やノボラツクフエノール、クレゾール
型のエポキシ樹脂系の硬化物によつて封止された
ものに比べ、著るしく高い熱変形温度を有し、か
つ、高い硬度を有し、しかも硬化収縮ひずみによ
る半導体素子などの破砕による作動誤差や硬化物
の変形、硬化物内部の気泡発生がない。さらに高
い電気絶縁性、耐湿性を有するものである。
又、本発明の組成物は、従来の封止材料である
エポキシ樹脂等のプライマーとしても有用であ
る。
以下例をもつて本発明を説明するが、以下の例
によつて本発明が制約されるものではない。例中
「部」は「重量部」を意味する。
合成例 1 撹拌機、滴下漏斗、空気導入管、温度計、コン
デンサーを備えた4ツ口ガラスフラスコ中にアク
リル酸3240部、2−メチルイミダゾール20部、ハ
イドロキノンモノメチルエーテル20部を入れ空気
を通じつつ100℃に昇温し、撹拌下に3,4−エ
ポキシシクロヘキシルメチル−(3,4−エポキ
シ)シクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル
化学工業の商品セロキサイド2021)6700部を滴下
し100℃に保ちつつ10時間反応を行なつた。
得られた不飽和脂環式エポキシエステル化合物
は酸価2.3KOHmg/gの淡黄色、高粘性樹脂状物
であつた。
実施例 1 合成例1に従つて得られた不飽和脂環式エポキ
シエステル化合物70部にスチレン30部、光重合開
始剤として2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピ
オフエノン3部、ラジカル触媒としてジターシヤ
リブチルパーオキシド0.3部を配合し830センチポ
イズ(25℃)の液状硬化性組成物を得た。
この組成物にコンデンサーを浸漬し表面コーテ
イングを行ない80ワツト/cmの高圧水銀灯によつ
て50秒間、6cmの距離より、30℃で紫外線を照射
し硬化させた。さらに120℃で1時間加熱硬化を
行なつたところ、熱変形温度120℃、シヨアーD
硬度88の均一なソリのない表面絶縁コーテイング
されたコンデンサーが得られた。さらに沸騰水中
での24時間の浸漬テストを行なつたが特に問題は
なかつた。
実施例 2 合成例1によつて得られた不飽和脂肪酸エポキ
シエステル化合物85部、スチレン15部、その他は
実施例1と同様の配合で9500cps(25℃)の粘度を
有する硬化組成物を得た。
同様の条件で硬化させたところ熱変形温度125
℃、シヨアーD硬度88の均一なソリのない表面絶
縁コーテイングされたコンデンサーを得た。
比較合成例 1 合成例1と同様の装置に、ダイセル化学工業(株)
のセロキサイド2021の代りにエピクロルヒドリン
とビスフエノールAによつて合成されたエピビス
型のエポキシ樹脂、エピコート828(油化シエルエ
ポキシ(株)の商品名エポキシ当量190)を9430部用
い、同様の反応を行なつて、酸価2.1の不飽和エ
ポキシエステル化合物を得た。
比較例 1 比較合成例1によつて得られた不飽和エポキシ
エステル化合物70部にスチレン30部、2−ヒドロ
キシ−2−メチル−プロピオフエノン3部、ジタ
ーシヤリブチルパーオキシド0.3部を配合し113.7
センチポイズ(25℃)の組成物を得た。実施例1
と同様にして、コンデンサーを浸漬し、紫外線硬
化及び120℃で2時間加熱硬化したがその表面硬
化物はシヨアーD硬度85、熱変形温度91℃の物性
しか得られなかつた。
比較例 2 エピクロルヒドリンとビスフエノールAによつ
て合成されたエピビス型の固形エポキシ樹脂エピ
コート1004(油化シエルエポキシ(株)エポキシ当量
910、融点97℃)100部に硬化剤としてジシアンジ
アミド5部、2−メチルイミダゾール3部を配合
し、110℃で5分間、ロールにより熔融混練を行
ない、冷却後、粉砕しエポキシ粉体塗料を得た。
この粉体塗料を用い、流動浸漬法によりコンデン
サー表面にコーテイングを行ない150℃で1時間
硬化させた。
しかし、熱変形温度80℃の表面絶縁被膜しか得
られなかつた。しかも硬化収縮によるコンデンサ
ーの変形が観察された。
比較例 3 比較例2の配合において、硬化収縮を改良する
ためにポリプロピレングリコール(分子量3000)
を10部さらに添加し、粉体塗料を得た。この粉体
塗料を用い、流動浸漬法によりコンデンサー表面
にコーテイングを行ない150℃で1時間硬化させ
た。
しかし、熱変形温度は70℃であり、硬化収縮は
なくなつていたが硬化物に気泡が発生していた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) エポキシ基を分子中に少なくとも2個以
    上有する脂環式エポキシ化合物のエポキシ基に
    対してアクリル酸又はメタクリル酸の0.5〜1.1
    当量を反応させて得られるところの不飽和脂環
    式エポキシエステル化合物 (b) 重合性ビニルモノマー (c) 光重合開始剤 を必須成分とした組成物の硬化物によつて封止さ
    れていることを特徴とする樹脂封止型電子部品装
    置。
JP19216983A 1983-10-14 1983-10-14 樹脂封止型電子部品装置 Granted JPS6084715A (ja)

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