JPH025582Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、プリント配線体を高周波シールドす
るシールドケースに関し、詳しくはシールドケー
スのシールド仕切板のかしめ部に関するものであ
る。

従来の技術 チユーナ等の高周波機器は、高周波シールドの
ため、電気部品を組み付けたプリント配線体をシ
ールドケースに収納する。上記シールドケース
は、例えば第４図に示すようにプリント配線体１
を取り付けたシールドフレーム２の表裏開口部を
シールドカバー３にて被嵌して形成される。この
時、プリント配線体１にはシールド仕切板４が他
の電気部品と同じ挿入部品としてプリント基板１
ａの上下の所定位置に挿入され半田槽にて一括半
田される。

上記シールド仕切板４はシールドカバー３に電
気的に接触してアースをとるもので、先端に外部
に突出するかしめ部４ａを有し、これにより上記
接触を確実、かつ、容易にする。即ち、シールド
カバー３には、第５図に示すように上記かしめ部
４ａを外部に突出させる貫通孔３ａが、かしめ部
４ａに対応する位置に穿設されており、シールド
カバー３を被嵌させる際、貫通孔３ａにかしめ部
４ａを挿通する。そして、かしめ部４ａを第５図
に示すように、かしめるとシールド仕切板４がシ
ールドカバー３に確実に接触すると共にシールド
カバー３が固定され振動を防止する。

考案が解決しようとする問題点 ところで、上述したようにシールド仕切板４の
先端のかしめ部４ａをシールドカバー３より突出
させてかしめ、シールド仕切板４をシールドカバ
ー３に接触させると共にシールドカバー３を固定
した場合、シールド仕切板４は他の電気部品と同
様に半田槽にて一括半田されるため、半田槽より
引き上げた時、かしめ部４ａに半田溜りが生じ
る。この半田溜りのため、かしめ部４ａがシール
ドカバー３の貫通孔３ａに挿通しにくくなり、
又、かしめた時に半田溜りがプリント配線体１に
落下して部品短絡の原因になる。

問題点を解決するための手段 本考案は、先端にかしめ部を有するシールド仕
切板が垂設されているプリント配線体をシールド
フレームに取り付け、上記かしめ部を外部に突出
させる貫通孔が穿設されているシールドカバーに
て上記シールドフレームの表裏開口部を被嵌した
後、外部に突出したかしめ部をかしめて上記シー
ルド仕切板をシールドカバーに接触させると共に
シールドカバーを固定したシールドケースにおい
て、上記かしめ部の端縁に半月状の切欠きを形成
し、かしめ部に複数の略尖端部を設けたことを特
徴とする。

作 用 かしめ部の略尖端部を半田が伝わつて半田溜り
がなくなる。

実施例 本考案の一実施例を第１図乃至第３図を参照し
て以下説明する。第４図及び第５図と同一参照符
号は同一物を示しその説明は省略する。まず、第
１図及び第２図は本考案に係るシールドケースの
側断面図と下面図を示し、図において１はプリン
ト配線体、１ａはプリント基板、２はシールドフ
レーム、５はシールド仕切板、５ａはシールド仕
切板５のかしめ部、６はシールドカバー、６ａは
かしめ部５ａを外部に突出させるためシールドカ
バー６の所定位置に穿設された貫通孔、６ｂは貫
通孔６ａの周辺を部分的に内部に凹ませたシール
ドカバー６の凹部である。シールド仕切板５は従
来と同様にプリント基板１ａの上下の所定位置に
半田付けで垂設して取り付けられるが、そのかし
め部５ａは第３図に示すように端縁に半月状の切
欠き５ｂが形成されており、２個の略尖端部５ｃ
を有する。そして、シールド仕切板５をプリント
基板１ａの上下の所定位置に挿入して半田槽内に
浸漬後、半田槽から引き上げた時、溶融半田がか
しめ部５ａに溜る。ところが、かしめ部５ａには
上記略尖端部５ｃが形成されているため、溶融半
田が略尖端部５ｃを伝わつて滴下し、半田切れが
よくなつて半田溜りが生じない。シールドカバー
６は従来と同様にシールド仕切板５のかしめ部５
ａを貫通孔６ａに挿通させてシールドフレーム２
の表裏開口部に被嵌される。この時、第１図に示
すようにシールドカバー６の外部に突出したかし
め部５ａは、貫通孔６ａ周辺に形成された上記凹
部６ｂ内に遊嵌しており、シールドケースの厚さ
より突出しない。又、第２図に示すようにかしめ
部５ａを凹部６ｂ内でかしめる際、かしめ部５ａ
の掴み代を確保できるように凹部６ｂの大きさを
形成しておき、かしめ作業に支障を来さないよう
にする。

即ち、上記シールド仕切板５によれば、一括半
田による半田溜りがなくなり、又、上記シールド
カバー６によれば、外部に突出するシールド仕切
板５のかしめ部５ａが、シールドフレーム２の厚
みに含まれシールドケースが従来より薄くなる。

考案の効果 本考案によれば、プリント配線体を高周波シー
ルドするシールドケースにおいて、上記かしめ部
に略尖端部を形成したから、半田槽にて一括半田
の際、半田切れがよくなつて、かしめ部の半田溜
りがなくなり、シールド仕切板をシールドカバー
へ挿通し易くなつて作業性が向上し、しかも半田
溜りがケース内部に落下せず半田溜りによる部品
短絡がなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るシールドケースの一実施
例を示す側断面図、第２図は第１図のシールドケ
ースの下面図、第３図は本考案に係るシールド仕
切板のかしめ部を示す部分側面図、第４図は従来
のシールドケースの側断面図、第５図は第４図の
シールドケースの下面図である。 １……プリント配線体、２……シールドフレー
ム、５……シールド仕切板、５ａ……かしめ部、
５ｂ……半月状の切欠き、５ｃ……略尖端部、６
……シールドカバー、６ａ……貫通孔、６ｂ……
凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先端にかしめ部を有するシールド仕切板が垂設
   されているプリント配線体をシールドフレームに
   取り付け、上記かしめ部を外部に突出させる貫通
   孔が穿設されているシールドカバーにて上記シー
   ルドフレームの表裏開口部を被嵌した後、外部に
   突出したかしめ部をかしめて上記シールド仕切板
   をシールドカバーに接触させると共にシールドカ
   バーをを固定したシールドケースにおいて、上記
   シールドカバーの外部に突出したシールド仕切板
   のかしめ部の端縁に半月状の切欠きを形成し、か
   しめ部に複数の略尖端部を設けたことを特徴とす
   るシールドケース。