JPH025569B2 - - Google Patents

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JPH025569B2
JPH025569B2 JP56121695A JP12169581A JPH025569B2 JP H025569 B2 JPH025569 B2 JP H025569B2 JP 56121695 A JP56121695 A JP 56121695A JP 12169581 A JP12169581 A JP 12169581A JP H025569 B2 JPH025569 B2 JP H025569B2
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JP
Japan
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alloy
core material
skin material
corrosion resistance
skin
Prior art date
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Application number
JP56121695A
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JPS5822158A (ja
Inventor
Ken Toma
Kensho Takahashi
Isao Takeuchi
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MA Aluminum Corp
Original Assignee
Mitsubishi Aluminum Co Ltd
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Priority to JP12169581A priority Critical patent/JPS5822158A/ja
Publication of JPS5822158A publication Critical patent/JPS5822158A/ja
Publication of JPH025569B2 publication Critical patent/JPH025569B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、すぐれた耐孔食性を有し、特に熱
交換器の構造部材である管材やフイン材などとし
て使用するのに適したAl合金複合材に関するも
のである。 一般に、Al合金はすぐれた耐食性をもつこと
から、熱交換器の構造部材である管材やフイン材
などの製造に用いられているが、これらAl合金
製熱交換器が、例えば水道水などの中性の水環境
下におかれた場合、孔食を発生し易いものであつ
た。しかもこの孔食発生傾向は、液中にCu++
オンなどの貴な金属イオンを含有する場合には一
段と強く現わるものであるため、このような環境
下では熱交換器を長期に亘つて安定して使用する
ことは不可能であつた。そこで、耐食性にすぐれ
た、例えばJIS3003合金(Cu:0.05〜0.2%含有)
を芯材とし、この芯材の表面に電気化学的により
卑な例えばJIS7072合金(Zn:0.8〜1.3%含有)
を皮材としてクラツドしたAl合金複合材を熱交
換器の構造部材として使用する試みもなされ、確
かに、このAl合金複合材においては、皮材に局
部腐食が生じても芯材がより貴であるために皮材
のいわゆる犠牲陽極効果によつて芯材の侵食が抑
制されるようになつたが、上記のようなきわめて
苛酷な環境下におかれた場合には必ずしも皮材の
犠牲陽極効果が十分に発揮されず、比較的長時間
に亘る使用後には侵食が芯材深くまで進行し、貫
通孔形成にもとづく種々の問題が生ずるものであ
つた。 本発明者等は、上述のような観点から、熱交換
器の構造部材として使用した場合、どのような苛
酷な環境下におかれても局部腐食の発生がない、
また万一局部腐食が発生しても、その腐食進行が
表面(厚さ)方向となるAl合金複合材を得べく
研究を行なつた結果、 (a) Alにほぼ固溶限定内でCuを含有させると、
耐孔食性が損なわれることなく電気化学的に貴
になり、この傾向はCu含有量が増加するにし
たがつて顕著となること。 (b) AlにZnおよびMgを含有させると、電気化学
的に卑になるばかりでなく、侵食された場合の
溶解形態が全面溶解型になること。 (c) Al合金複合材の犠牲陽極効果の程度は皮材
の溶解形態に大きく影響し、溶解形態が全面型
であるほど、その効果は著しいこと。 (d) 以上(a)〜(c)の結果から、Cuをほぼ固溶限度
内で比較的多量に含有するAl合金を芯材とし、
かつZnおよびMgを含有したAl合金を皮材とし
たAl合金複合材は、すぐれた耐孔食性を示し、
万一皮材に局部腐食が生じた場合でも、これが
厚さ方向への進行、すなわち全面型となること
から芯材をよく防食すること。 以上(a)〜(d)に示される知見を得たのである。 この発明は、上記知見にもとづいてなされたも
のであつて、熱交換器用Al合金複合材の芯材を、
Cu:0.5〜1.0%含有し、さらに必要に応じて
Mn:0.1〜1.5%を含有し、残りがAlと不可避不
純物からなる組成を有するAl合金で構成し、か
つ同皮材を、Zn:0.2〜2.0%を含有し、さらに
Mg:0.2〜1.0%を含有し、残りがAlと不可避不
純物からなる組成(以上重量%)を有するAl合
金で構成した点に特徴を有するものである。 つぎに、この発明のAl合金複合材において、
成分組成範囲を上記の通りに限定した理由を説明
する。 (a) 芯材のCu Cu成分には、上記のように耐孔食性を損なう
ことなく芯材を電気化学的に貴にする作用がある
が、その含有量が0.5%未満では皮材に比して電
気化学的に貴となる程度が不十分であり、一方
1.0%を越えた含有は、固溶限度を越えた含有と
なつて熱処理条件によつては析出現象が生じ、粒
界腐食などの局部腐食が発生し易くなることか
ら、その含有量を0.5〜1.0%と定めた。 (b) 芯材のMn Mn成分には、不可避不純物の素地への固溶を
促進し、もつて耐食性を向上させるほか、Cu成
分と同様に芯材を電気化学的に貴にする作用があ
るので、これらの特性が要求される場合に必要に
応じて含有されるが、その含有量が0.1%未満で
は前記作用に所望の向上効果が得られず、一方
1.5%を越えて含有させてもより一層の向上効果
が現われず、むしろ加工性などの劣化をまねくよ
うになることから、その含有量を0.1〜1.5%と定
めた。 (c) 皮材のZn Zn成分には、皮材を電気化学的に卑にすると
共に、局部腐食を生じにくくし、万一局部腐食が
生じても、この溶解形態を全面溶解型にする作用
があるが、その含有量が0.2%未満では前記作用
に所望の効果が得られないので0.2%以上の含有
が必要である。一方、前記作用、特に局部腐食防
止作用および全面溶解型作用は0.2〜1.0%のZn含
有によつて十分発揮されるが、この複合材を、例
えば真空ろう付けを用いて熱交換器に組立てる場
合、前記真空ろう付け時に皮材表面よりZnの蒸
発が起るのを避けることができず、したがつてこ
のZn蒸発量を勘案してその上限値を2.0%と定め
た。 (d) 皮材のMg Mg成分には、Znとの共存において、局部腐食
を一段と抑制すると共に、腐食形態をより一層全
面溶解型にする作用があるが、その含有量が0.2
%未満では前記作用に所望の向上効果が得られ
ず、一方1.0%を越えて含有させると、前記作用
に再び低下傾向が現われることから、その含有量
を0.2〜1.0%と定めた。 なお、この発明のAl合金複合材を用いて熱交
換器を製造するに際して、前記複合材は、ろう付
け工程時に高温にさらされ、これに伴つて芯材中
のCuは皮材側へ、また皮材中のZnは芯材中へ拡
散し、前記複合材の表面層がより卑で、芯部へ行
くにしたがつて貴となる、なだらかな電位分布を
とるようになり、この結果犠牲陽極効果が前記複
合材のいずれの部分でも十分発揮されることにな
り、耐孔食性にとつて望ましい状態となるのであ
る。 つぎに、この発明のAl合金複合材を実施例に
より具体的に説明する。 実施例 通常の溶解法によりそれぞれ第1表に示される
成分組成をもつた芯材用Al合金1〜6および皮
材用Al合金1〜6を溶製し、鋳造して鋳塊とし
た後、通常の条件で均質化処理を施した。なお、
皮材用
【表】 Al合金5,6は、この発明の皮材とは成分組成
を異にするものであり、また、上記の鋳塊は、い
ずれも不可避不純物として、Mg:0.01%以下、
Cu:0.05%以下、Zn:0.02%以下、Fe:0.17〜
0.35%、Si:0.10〜0.18%、およびCu:0.01%以
下を含有するものであつた。 ついで、上記の各種鋳塊に熱間圧延を施して板
厚:8mmの熱延板とし、さらに皮材用Al合金熱
延板には冷間圧延を施して板厚:1mmの冷延板と
し、この状態で第2表に示される組合せにしたが
つて前記芯材用l合金熱延板と皮材用Al合金冷
延板とを重ね合わせ、まず熱間圧延を施して前記
両板材をクラツドし、引続いて冷間圧延を施すこ
とによつて、いずれも板厚:0.5mmを有する本発
明複合材1〜7および比較複合材1〜3をそれぞ
れ製造した。 つぎに、この結果得られた本発明複合材1〜7
および比較複合材1〜3から、50mm×80mmの寸法
をもつた試験片を切出し、、これらの試験片を、
それぞれ(a)圧延ままの状態(以下A状態という)、
(b)大気中、温度:550℃に30分間保持の熱処理を
施した状態(以下B状態という)、および(c)
10-4torrの真空中、温度:600℃に3分間保
【表】
【表】 持の熱処理を施した状態(以下C状態という)
で、10P.P.m.のCu++イオンを含有する40℃の水
道水中に、それぞれ100時間、300時間、および
1000時間浸漬の耐孔食性試験を行ない、最大孔食
深さと孔食数とを測定した。これらの結果を第2
表に合せて示した。 第2表に示される結果から、皮材の成分組成が
この発明の範囲から外れた、すなわちZnを含有
しない皮材の比較複合材1〜3に比して、本発明
複合材1〜7は、いずれも著しく苛酷な環境下で
すぐれた耐孔食性を示すことが明らかである。 上述のように、この発明のAl合金複合材は、
きわめて苛酷な環境下においてもすぐれた耐孔食
性を示すので、特に熱交換器の構造部材として使
用した場合に著しく長期に亘つて安定した性能を
発揮するのである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 芯材が、 Cu:0.5〜1%、 を含有し、残りがAlと不可避不純物からなる組
    成を有するAl合金で構成され、かつ皮材が、 Zn:0.2〜2%、 Mg:0.2〜1%、 を含有し、残りがAlと不可避不純物からなる組
    成(以上重量%)を有するAl合金で構成された
    ことを特徴とする耐孔食性にすぐれた熱交換器用
    Al合金複合材。 2 芯材が、 Cu:0.5〜1%、 Mn:0.1〜1.5%、 を含有し、残りがAlと不可避不純物からなる組
    成を有するAl合金で構成され、かつ皮材が、 Zn:0.2〜2%、 Mg:0.2〜1%、 を含有し、残りがAlと不可避不純物からなる組
    成(以上重量%)を有するAl合金で構成された
    ことを特徴とする耐孔食性にすぐれた熱交換器用
    Al合金複合材。
JP12169581A 1981-08-03 1981-08-03 耐孔食性にすぐれた熱交換器用Al合金複合材 Granted JPS5822158A (ja)

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JP12169581A JPS5822158A (ja) 1981-08-03 1981-08-03 耐孔食性にすぐれた熱交換器用Al合金複合材

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Publication Number Publication Date
JPS5822158A JPS5822158A (ja) 1983-02-09
JPH025569B2 true JPH025569B2 (ja) 1990-02-02

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58113367A (ja) * 1981-12-28 1983-07-06 Nippon Radiator Co Ltd アルミニウム製ラジエ−タ用ヘツダプレ−ト材
JPS6182992A (ja) * 1984-09-28 1986-04-26 Furukawa Alum Co Ltd Al合金ブレ−ジングシ−ト

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JPS50137362A (ja) * 1974-04-16 1975-10-31
JPS54150310A (en) * 1978-05-19 1979-11-26 Furukawa Aluminium Pitting and corrosion resistant aluminum clad material for vacuum brazing
JPS55123996A (en) * 1979-03-16 1980-09-24 Sumitomo Light Metal Ind Ltd Heat exchanger core made of aluminum alloy having good corrosion resistance and production thereof
JPS5641347A (en) * 1979-09-13 1981-04-18 Furukawa Alum Co Ltd Aluminum alloy clad for vacuum brazing

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