JPH0253140B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば軽量気泡コンクリート板の補
強用鉄筋かごを形成するマツトの編成装置に関す
る。

〔従来の技術〕

この種従来のマツト編成装置は、複数並列され
た主筋ガイドから送られる複数本の主筋の先端を
ストツパにて停止位置決めし、停止させた主筋の
上方より副筋を前記主筋と直交するように落下供
給して主筋と副筋を溶接し、この最初の溶接後１
ピツチだけ前方に送り、次の溶接に備えることに
なるが、前記の１ピツチ送るのに主筋をシリンダ
によつて往復運動するクランプによつて掴持し、
前記のクランプ機構を一定ピツチとしたピツチス
トツパに衝突させて１ピツチ送つていた。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、前記したように１ピツチ送るの
にシリンダによる往復運動によつているので送り
速度に限界があり、溶接作業全体としての能率に
問題があり、また、１ピツチ毎の停止は一定ピツ
チストツパーに衝突させて停止して定まつたピツ
チを得ているので、クランプ機構の先端部にシヨ
ツクアブソーバを設けていてもその衝撃力が大き
く機械そのものにも影響が大きく、装置の故障の
原因になつていた。

本発明は、上記した主筋の送りがシリンダによ
る往復運動では、送り速度に限界があり工程のス
ピード化に対処できなくなつており、また、一定
ピツチストツパーでは任意の送りピツチを得るこ
とができず、可変ピツチのストツパへの設定替え
には時間がかゝるという従来装置の難点なり欠点
を解決して、送り速度が早くかつ確実な送りを可
能となし、停止操作による影響をなくし、任意の
ピツチを得ることができるマツト編成装置を得る
ことを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

前述の目的を達成するために、本発明に係るマ
ツト編成装置は、複数並列された主筋を送る搬送
経路と、該搬送経路によつて搬送された主筋の先
端を揃える昇降可能なストツパーと、前記した主
筋搬送経路上方に配置した副筋供給装置と、該副
筋供給装置より前記搬送経路を搬送される主筋と
直交するように副筋を落下供給せしめて主筋と副
筋とを溶接する溶接手段とを備え、前記副筋を溶
接した主筋を所定ピツチ宛搬送し、該ピツチごと
に副筋を順次溶接するようにしたマツト編成機に
おいて、前記のストツパーにて先端を揃えた主筋
及び副筋が溶接された主筋を所定ピツチ宛搬送す
る手段として、溶接手段より上流側の主筋搬送経
路のそれぞれにピンチローラを配設し、サーボモ
ータにて駆動される送りローラを前記のピンチロ
ーラと対設して設けるとともに、前記主筋搬送経
路の溶接手段の下流側のそれぞれに、両端に鍔部
が設けられたマグネツトローラを配設し、該マグ
ネツトローラの鍔部間の平坦部で主筋を接するよ
うにし、かつ該マグネツトローラを前記のサーボ
モータにより駆動されるように構成したことをそ
の特徴とするものである。

〔作用〕

本発明のマツト編成装置は、ストツパーにて先
端が揃えられた主筋及び副筋が溶接された主筋を
所定のピツチ腕搬送するために、溶接手段より上
流側の主筋搬送経路のそれぞれにピンチローラが
配設され、サーボモータにより駆動される送りロ
ーラを前記のピンチローラに対設して設けるとと
もに、前記主筋搬送経路の溶接手段の下流側のそ
れぞれに両端に鍔部が付されたマグネツトローラ
を配設し、該マグネツトローラの鍔部間の平坦部
で主筋を接するようにし、かつ該マグネツトロー
ラが前記のサーボモータにより駆動されるように
構成したので、溶接手段の上流側のピツチローラ
と送りローラとにより挾持された主筋の、送りロ
ーラの回転による前記主筋の送りと、溶接手段が
作動し、主筋に第１回目の副筋が溶接された後の
主筋のマグネツトローラによる送りとは、共にサ
ーボモータによつて駆動、制御されて送られるの
で、それらは互いに同調して送られ、かつ正確に
しかも早い速度で送ることができ、それととも
に、溶接手段が作動した下流側の送りに供される
マグネツトローラは、両端に鍔部が付され、鍔部
間の平坦部で主筋が接するようにされているの
で、副筋が溶接された主筋を真つ直ぐに、送り量
の誤差を生じることなく、正確な距離だけ早い速
度で送ることができる。

〔実施例〕

本発明を図面に示す実施例に基づいて説明す
る。

第１図及び第２図において、１は本架台であつ
て、該本体架台１上には主筋ガイド板２，２，
２，…が多数並列して設置され、供給準備された
主筋（図示省略）は前記主筋ガイド板２，２，
２，…により搬送経路に案内される。３，３，
３，…は前記搬送経路に配設されたピンチローラ
であり、該ピンチローラ３，３，３，…はエアシ
リンダ４，４，４，…により押圧される。５，
５，５，…はサーボモータ６により駆動・制御さ
れ前記ピンチローラ３，３，３，…と対設する送
ローラであり、７，７，７，…は主筋搬送経路に
設けられる主筋ガイドである。

８及び９は溶接装置の上部電極及び下部電極で
あり、１０は、ストツパ用シリンダ１１によつて
前記搬送経路に対して昇降自在とされるストツパ
であり、前記した送りローラ５，５，５，…とピ
ンチローラ４，４，４，…により挾持され搬送さ
れる主筋を搬送経路に上昇せしめたストツパ１０
で停止させ位置決めする。１２はホツパ架台１３
に支持固定された副筋ホツパであり、該副筋ホツ
パ１２には所定長さに切断された副筋１４が貯蔵
され、副筋ホツパ１２の下端出口に設けられる外
周に副筋を受け入れる半円状溝１５，１５，１
５，…を設けた副筋供給ドラム１６より副筋スト
ツカ１７を介して前記位置決め停止されている主
筋上に主筋と直交する状態で落下供給され、前記
溶接装置によつて主筋と副筋とを溶接する。

前記した副筋供給装置の詳細を第３図に基づい
て説明すると、副筋ホツパ１２の下部出口より副
筋供給ドラム１６の副方向の外周溝１５に受け入
れられ、副筋供給ドラム１６の回転により前記溝
１５より一本宛副筋ストツカ１７に落下し必要数
貯蔵される。

１８はフレームに取付けられるエアシリンダで
あり、１９は前記シリンダ１８のピストン１８′
に突出部が枢着されたカム板であり、該カム板１
９とラチエツト機構等により結合されて一方向に
のみ回動する円盤状部材２０の外周に180゜の位相
をもつて副筋１４を受け入れ排出する切欠け部２
１，２１′を形成し、前記ピストン１８′の往行程
で前記のカム板１９及びカム板１９とラチエツト
結合される円盤状部材２０は半回転され、切欠け
部２１にある副筋１４を自然落下させてガイド２
２を介して主筋上に落下させる。なお、前記の円
盤状部材２０には対峙して副筋１４の半回転の移
動を支えるカバー（図示せず）を設けてある。

溶接終了後、サーボモータ６を駆動し、送りロ
ーラ５，５，５，…を回動し、定められたピツチ
だけ主筋を搬送する。２３，２３，２３，…は、
主筋がピンチローラから外れた後に該主筋を搬送
するマグネツトローラであり、前記した送りロー
ラ５，５，５，…と同期してサーボモータ６によ
り回動される。その主筋送り機構を第４図に示
す。第４図において、サーボモータ６よりギアボ
ツクス２４を介してタイミングベルト２５により
送りローラ５，５，…に動力を伝達し、更に前記
のギアボツクス２４によりカツプリング２６、伝
達軸２７、カツプリング２６′を介してガアボツ
クス２４′に動力を伝達し、該ギアボツクス２
４′よりタイミングベルト２５にてマグネツトロ
ーラ２３，２３，…に動力を伝達する。したがつ
て、送りローラ５，５，５，…とマグネツトロー
ラ２３，２３，２３，…は同期して回転されるこ
とになる。

また、前記したピンチローラ３及びマグネツト
ローラ２３は第５図に示す如く鍔部ａと主筋が当
接する平坦な送り面ｂとより構成される。前記平
坦な送り面とするのは、送り面を従来のような弧
状とした場合は、主筋が必ずしも弧状面の中心に
位置するとは限らず、中心以外に位置して送られ
た場合は送り量の誤差を生ずる原因となるので、
本実施例においては送り面ｂは平坦とした。な
お、マグネツトローラの場合は全体を磁化するこ
となく、前記した平坦な送り面のみを磁化すれば
よい。

また、前記した主筋の搬送経路に例えばピンチ
ローラ３と主筋ガイド７との間にメジヤーローラ
を配置し、ピンチローラ３，３，…あるいは送り
ローラ５，５，５，…に塵埃等が付着した場合
は、サーボモータ６にて制御しても送り量に誤差
が生ずることがあるので、前記したメジヤーロー
ラで主筋の搬送距離を計測して正確な基準でサー
ボモータ６をコントロールするようにしてもよ
い。

なお、２８は副筋に鉄筋かごを吊すときに使用
するスペーサを巻回したスペーサローラであり、
スペーサローラ２８に巻回されたスペーサはスペ
ーサ送り装置２９より溶接箇所に運ばれ副筋に溶
着後１箇ずつ溶断される。

なお、図中３０はトランス、３１は下部ビーム
を示す。

本発明の実施例は上述のように構成されている
ので、主筋供給準備後、エアシリンダ４，４，…
を作動してピンチローラ３，３，３，…を下降さ
せ、主筋をガイド板２，２，…に送り込み、サー
ボモータ６を駆動し、該サーボモータ６よりギア
ボツクス２４を介してタイミングベルト２５によ
つて送りローラ５，５，５，…を駆動し、前記ガ
イド板２，２，２，…に供給された主筋を前記ピ
ンチローラ３，３，３，…と送りローラ５，５，
５，…との間に挾み主筋を前方へ送る。ストツパ
用シリンダ１１を作動してストツパ１０を予め上
昇させておき、前記のストツパ１０に主筋先端が
当るまで送り、位置決めと同時にストツパを下降
させ、ピンチローラ３，３，３，…を上昇させ
る。次に、副筋ホツパ１２に供給準備されている
副筋を前記副筋ホツパ１２の下部入口に位置する
副筋供給ドラム１６の外周に設けられた溝１５に
受け入れ、副筋供給ドラム１６の回動によつて一
本宛副筋ストツカ１７に送り込み、シリンダ１８
を作動し、ピストン１８′に枢着されるカム板１
９の突出部１９′を回動せしめて、前記カム板１
９とラチエツト機構等によつて結合される円盤状
部材２０を回動し、該円盤状部材２０の切込み２
１にて保持している副筋１４を前記の回動により
ガイド２２を介して主筋上に落下させる。前記し
たピストン１８′の往行程によりカム板１９が円
盤状部材２０とともに半回転し、ピストン１８′
の復行程においてはラチエツト機構によりカム板
１９のみが前記と反対方向に回動し、このピスト
ン１８′の往復行程により180゜の位相をもつて円
盤状部材２０の切欠部２１に保持される副筋１４
は一本宛落下することになる。

前記した主筋上に主筋と直交するように落下し
た副筋１４を主筋に溶接する。この第１回目の副
筋の溶接が終了後はストツパ１０を下降状態と
し、ピンチローラ３，３，３，…を下降状態とな
して主筋を送りローラ５，５，５，…と前記のピ
ンチローラ３，３，…とで挾んだまゝサーボモー
タ６の駆動・停止により２回目以降の所定のピツ
チで主筋を送り上記動作を繰り返すことにより溶
接を行う。固定側の端部に対する副筋の溶接は、
主筋がピンチローラ３，３，３，…より外れるた
めに、マグネツトローラ２３，２３，２３，…の
みの送りとなるが、前記したようにマグネツトロ
ーラ２３，２３，２３，…もサーボモータ６によ
り駆動・制御されるものであり、主筋の搬送には
何らの支障はないものである。

以上、述べたように、本実施例においては、主
筋の搬送はサーボモータ６によつて駆動・制御さ
れる送りローラ５，５，５，…及びマグネツトロ
ーラ２３，２３，２３，…にて同時に行われるも
のであり、正確にしかも速い搬送が可能であり、
所定の搬送・停止も円滑であり、異つたピツチに
も対応できるものである。

〔発明の効果〕

本発明に係るマツト編成装置は、ストツパーに
て先端が揃えられた主筋及び副筋が溶接された主
筋を所定のピツチ腕送るために、溶接手段より上
流側の主筋搬送経路のそれぞれにピンチローラが
配設され、サーボモータにより駆動される送りロ
ーラを前記のピンチローラに対設して設けられて
いるとともに、溶接手段の下流側の主筋搬送経路
のそれぞれに両端に鍔部が付されたマグネツトロ
ーラが配設され、該マグネツトローラの鍔部間の
平坦部で主筋が接するようにされ、かつ、該マグ
ネツトローラが前記のサーボモータにより駆動さ
れているので、溶接手段より上流側のピツチロー
ラと送りローラとにより挾持された主筋を送るた
めの送りローラの回転による主筋の送りと、溶接
手段が作動して第１回目の副筋が溶接された後の
主筋のマグネツトローラによる主筋の送りとは、
共にサーボモータによつて駆動、制御されて送ら
れるので、互いに同調して送られることとなり、
かつ正確にしかも早い速度で送ることができると
いう効果を奏し、それとともに、溶接手段が作動
した後の送りに供されるマグネツトローラは両端
に鍔部が付してあるので前記鍔部間の平坦部で主
筋が接するようにされているので、副筋が溶接さ
れた主筋を真つ直ぐに、送り量の誤差を生じるこ
となく、正確な距離だけ早い速度で送ることがで
きるという効果を奏するものである。

上記したように、本発明に係るマツト編成装置
は、副筋が溶接された後の主筋を、溶接手段の前
後どちらでも真つ直つり正確な距離だけ早い速度
で送ることができるものであり、それ故、本発明
に係るマツト編成装置を使用すると、所定の正確
な位置に副筋が溶接された鉄筋マツトを早い速度
で生産でき、軽量気泡コンクリート板の生産量が
増大しても、マント編成装置の台数を増加させな
くても充分に対応できるという効果をも生じるも
のである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は
装置全体の側面図、第２図は同平面図、第３図は
副筋供給用カム部の説明図、第４図は主筋送り機
構の説明図、第５図はピンチローラ及びマグネツ
トローラの説明図である。 ３，３，３，……：ピンチローラ、５，５，
５，……：送りローラ、６：サーボモータ、８：
上部電極、９：下部電極、１０：ストツパ、１
２：副筋ホツパ、１６：副筋供給ドラム、１９：
カム板、２３：マグネツトローラ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数並列された主筋を送る搬送経路と、該搬
   送経路によつて搬送された主筋の先端を揃える昇
   降可能なストツパーと、前記した主筋搬送経路上
   方に配設した副筋供給装置と、該副筋供給装置よ
   り前記搬送経路を搬送される主筋と直交するよう
   に副筋を落下供給せしめて主筋と副筋とを溶接す
   る溶接手段とを備え、前記副筋を溶接した主筋を
   所定ピツチ宛搬送し、該ピツチごとに副筋を順次
   溶接するようにしたマツト編成機において、前記
   のストツパーにて先端を揃えた主筋及び副筋が溶
   接された主筋を所定ピツチ宛搬送する手段とし
   て、溶接手段より上流側の主筋搬送経路のそれぞ
   れにピンチローラを配設し、サーボモータにて駆
   動される送りローラを前記のピンチローラと対設
   して設けるとともに、前記主筋搬送経路の溶接手
   段の下流側のそれぞれに、両端に鍔部が設けられ
   たマグネツトローラを配設し、該マグネツトロー
   ラの鍔部間の平坦部で主筋を接するようにし、か
   つ該マグネツトローラを前記のサーボモータによ
   り駆動されるように構成したことを特徴とするマ
   ツト編成装置。