JPS6054127B2 - ブランク搬送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、ブランキングステーションにおいてコイル
材より一度に複数個打ち抜かれたブランクをアイドルス
テーションに搬送する装置に関する。

この明細書において、前後とは、打ち抜かれたブランク
の搬送方向を基準とし、ブランクがブランキングステー
ションからアイドルステーションに送られるがわを前、
これと反対がわを後といい、さらに左右とは前に向つて
いうものとする。

発明が解決しようとする問題点コイル材より一度に複数
個のブランクを打ち抜く場合に、材料の歩留をよくする
ために、ブランクは前後方向にジグザグに打ち抜かれる
。

そうすると、打ち抜かれたブランク落下位置は前回のス
トロークと今回のストロークとでは前後方向にジグザグ
ストロークの分だけ異にする。さらに、打ち抜かれたブ
ランクは自重て落下するものであるから、各ストローク
毎に左右方向にも落下位置がまちまちである。このよう
にブランキングステーションにおいて前後および左右方
向に落下位置を異にするブランクはそのままフィード・
バーに受ノけ渡しすることができない。この発明の目的
は、ブランキングステーションにおいてコイル材よりジ
グザグに打ち抜かれたブランクをフィード・バーヘの受
け渡しに都合のよいようにアイドルステーションの所定
位置に正確に搬送することのできるブランク搬送装置を
提供することにある。

この発明によるブランク搬送装置は、ブランキングステ
ーションからアイドルステーションにかけて配置されか
つブランキングステーションで打ち抜かれて落下するブ
ランクがまたがつてのせられる相互に平行な左右一対の
搬送路を有するコンベアと、ブランキングステーション
における両搬送路の間に配置されている前後動往復台お
よびこれの前後方向にブランクの前後方向長さよりも大
きい間隔をおいて設けられている複数の押動爪を有する
プッシャ装置と、往復台が１往復動する毎に押動爪の間
隔に相当するピッチで押動爪の数に等しい数のピッチ分
だけコンベアを間欠的に駆動するコンベア駆動装置と、
アイドルステーションにここにコンベアによつて送られ
てきたブランクがコンベアの停止により停止する前に当
接しうるように配置されているストッパとからなる。

実施例ブランク搬送装置は、ブランキングステーション
ＢからアイドルステーションＩにかけて配置されている
コンベア１と、コンベア搬送経路の後端寄りに配置され
ているプッシャ装置２と、コンベア搬送経路の途中に配
置されているコンベア駆動装置３と、コンベア搬送経路
の前端に配置されているストッパ４およびリプタ５とか
らなる。

ブランキングステーションＢには矢印イで示すように前
後方向に往復動自在なポンチＰが配置されている。この
ポンチＰに図示しない手段によつてコイル材Ｃが左右い
ずれかの方向より送り込ま．れてきて、コイル材Ｃより
円形のブランクＢが一度に２個ずつ前後方向にジグザグ
に打ち抜かれる。コンベア１は、横断面略Ｕ形のフレー
ム７と、フレーム７の左右両側壁にそつてその内側に左
右！２列に並べられている多数のマグネット・ローラ６
とを備えており、これらのマグネット・ローラ６が左右
一対の搬送路を形成している。

コンベア駆動装置３の近傍に位置してフレーム７の長さ
のほぼ中間部にはその左右両側壁にまたがつて中間ｚ伝
達軸１８が設けられている。中間伝達軸１８の両端部は
フレーム７外にそれぞれ突出しており、その突出端に外
部中間スプロケット２０がそれぞれ取付けられるととも
に、中間伝達軸１８の中間部には内部中間スプロケット
１９が取付けられている。各マグネット・ローラ６は中
間伝達軸１８をはさんでその前後両側に位置するものは
同志では支持手段および駆動手段を異にしている。すな
わち、各ローラ６のうち、後側ローラ６は、第３図に示
すように、フレーム７の左右両側壁にベアリング８を介
して軸端を突き合わせるように対をなして支持されてい
る多数の従動短軸９にそれぞれ１つずつ取付けられ、前
側ローラは、第４図にノ示すように、フレーム７の左右
両側壁にベアリング８を介してまたがるように支持され
ている多数の従動長軸１０にそれぞれ２つずつ取付けら
れている。各従動短軸９の外端はフレーム７外に突出し
ており、各突出端には後側従動スプロケット１２がそれ
ぞれ取付けられている。一方、各従動長軸１０の中間部
には前側従動スプロケット１３がそれぞれ取付けられて
いる。さらにフレーム７の左右両側壁には、その後端に
後部引張りスプロケット２４が、その前端に前部引張り
スプロケット２２が、中間伝達軸１８の前方斜め下に中
間押えスプロケット２１がそれれ取付けられている。そ
して、左右の外部中間スプロケット２０、後側従動スプ
ロケット１２および後部引張りスプロケット２４に左右
一対の後側駆動チェーン１３がそれぞれ巻き掛けられる
とともに、内部中間スプロケット１９、前側従動スプロ
ケット２２および押えスプロケット２１に前側駆動チェ
ーン１４が巻き掛けられている。プッシャ装置２は、フ
レーム７の底壁の幅方向中間部に設けられている前後方
向にのびたレール２５と、レール２５に摺動案内部材２
６を介して支持されている往復台２７と、これの前後方
向にブランクＭの直径よりも大きい間隔Ｄをおいて２つ
ずつ設けられている４つの押動爪２８と、レール２５の
前方に後向きに支持されかつピストンロッド３０が往復
台２７の前端に連結されている流体圧シリンダ２９とか
らなる。

レール２５の後端には近接スイッチ３６が配置されてお
り、近接スイッチ３６の検出信号に基いて流体圧シリン
ダ２９のピストン咄ンド３０の進退ストロークＳが制御
されるようになされている。各押動爪２８のうち、左右
で対をなすもの同志は、第３図に示すように、共通の大
平ピン３１によつて摺動自在に支持されている。各押動
爪２８の水平ピン３１の通された孔３２の直下に係止段
部３３が形成されるとともに、この係止段部３３と相対
するように往復台２７に係止突部３４が設けられている
。さらに、これらの係止段部３３および係止突部３４の
前方の位置において往復台２７と押動爪２８の間には圧
縮ばね３５が介在されている。このばね３５により、押
動爪２８は、第５図において、水平ピン３１を中心とし
て反時計方向に回転するように付勢され、かつ係止段部
３３が係止突部３４に係止して、その反時計方向の回転
が規制されている。この状態で、押動爪２８の前端面２
８Ａは垂直で、その上面２８Ｂの前半分は前上りに傾斜
してローラ６の上端よりも突き出ている。コンベア駆動
装置３は、パルスモータ３Ａと、これの減速機１５と、
その出力軸１５Ａに固定されている駆動スプロケット１
６とからなり、駆動スプロケット１６には前側駆動チェ
ーン１４が巻き掛けられている。

パルスモータ３Ａを作動させると減速機１５を介して駆
動スプロケット１６が回転して前側駆動チェーン１４が
駆動される。そうすると、各前側ローラ６が一斉に回転
し、これと同時に前側駆動チェーン１４に巻き掛けられ
ている内部中間スプロケット１９が中間伝達軸１８およ
び外部中間スプロケット２０とともに回転し、後側チェ
ーン１２が駆動される。その結果、各後側ローラ６が一
斉に回転し、その回転速度および方向は各前側ローラ６
のそれと同じである。ストッパ４は、後面を平面よりみ
てブランクＭの一部に合致する円弧状に形成した部材で
あつて、前後方向にのびたねじ棒４１の後端部に取付け
られている。フレーム７の前端部には前方突出状にブラ
ンク４２が設けられ、その上端に設けられためねじ部材
４３にねじ棒４１がねじはめられている。ねじ棒４１の
前端部には回転ハンドル４Ａが設けられており、これを
正逆回転することにより、ストッパ４が前後動する。リ
プタ５は、フレーム７の前端下面から上向きに吊り下げ
られている流体圧シリンダ３７と、そのピストン・ロッ
ドに連結部材３８を介して連結されている２本の支持杆
３９と、支持杆３９の上端にローラ６の間にあつてこれ
らに干渉しないように取付けられている受板４０とから
なる。

流体圧シリンダ３７を作動させることにより、受け板４
０は、ローラ６の上端より若干下方の下限位置とフィー
ド・バーによるブランク搬送ラインＬと同じ高さとなる
上限位置の間を昇降する。いま、コイル材Ｃより２個の
ブランクＭ１が前後方向のジグザグ・ストロークの後位
置で打ち抜かれたものとする。

このときに、往復台２７は後退位置にあり、コンベア１
は停止している。打ち抜かれた２個のブランクＭ１は落
下してコンベア１にのせられるが、その落下位置は２個
のブランクで左右方向に一定でなく、基準となるローラ
６列の中心位置に対してわずかであるがずれている。こ
れは、ブランクＭ１の自重で落下することに基づくずれ
である。そうして、ブランクＭ１がコンベア１にのせら
れると、往復台２７が後退位置より前進し、前後の押動
爪２８によつて前後のブランクＭ１が個別に前方に押さ
れる。往復台２７が前進限位置で停止すると、前後のブ
ランクＭ１の間隔は押動爪２８の間隔Ｄとほぼ等しくな
るが、厳密には一致していない。これは、ブランクＭ１
の落下位置が基準位置からずれているために、ブランク
Ｍ１に対する押動爪２８の係合する位置がブランクＭ１
の中心からずれることとなり、そのずれた分だけブラン
クＭ１の間隔が押動爪２８の間隔と相異するからである
。そして、往復台２７の前進限での停止と同時またはそ
の直後に、コンベア１は押動爪２８の間隔Ｄに相当する
ピッチで押動爪２８の数に等しい２ピッチ分だけ間欠的
に駆動される。そうすると、２個のブランクＭ１は上述
の間隔を保持したまま前方に送られる。この間に、往復
台２７は後退して後退限て停・止する。つぎにジグザグ
・ストロークの前位置で２個のブランクＭ２が打ち抜か
れて落下し、コンベア１にのせられると、再び往復台２
７が後退限より前進限まで前進し、２個のブランクＭ２
は前方に押されて押動爪２８の間隔Ｄにほぼ等しい間・
隔を保持したまま停止する。このときに、前回のサイク
ルで打ち抜かれた後側のブランクＭ１と今回のサイクル
で打ち抜かれた前側のブランクＭ２の間隔も押動爪２８
の間隔Ｄにほぼ等しくなる。こうして、常時打ち抜かれ
たブランクＭｌ，Ｍ２は）コンベア１上にほぼ一定の間
隔Ｄをおいてのせられ、前方に送られていく。そしてブ
ランクＭがアイドルステーションＩまで送られると、そ
のブランクＭはストッパ４に当接して停止する。そのた
めに、ストッパ４の位置は、ブランクＭがコンベア１の
停止により前にストッパ４に当接し、コンベア１のロー
ラ６とブランクＭの間に相対的なすベリを生じさせてブ
ランクＭを停止しうるように調節されている。これによ
り、コンベア１上のブランクＭの間隔が一定でなくても
、ブランクＭはアイドルステーションＩにおいて所定の
位置に正確に位置決めされる。こうしてブランクＭが位
置決めされると、コンベア１の停止と同時またはその後
に、受け板４０が上昇し、ブランクＭはフィード・バー
に受け渡しされる位置まで上昇する。発明の効果この発
明によれば、冒頭で説明したように、ブランキングステ
ーションにおいて前後および左右方向に落下位置を異に
するブランクを、往復台の作動によつてコンベア上を前
方に押動し、かつ往復台の作動と同期してコンベアを駆
動することにより、コンベア上に左右方向に落下位置を
異にすることに基づくわずかなばらつきを含むが、ほぼ
一定の間隔をおいてのせ、かつその間隔を保持したまま
ブランキングステーションからアイドルステーションま
で搬送することができ、アイドルステーションに送られ
たブランクをストッパに当接させることにより、上述の
ばらつきを吸収してブランクをアイドルステーションの
所定位置に正確に位置決めすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の実施例を示すもので、第１図は平面図
、第２図は側面図、第３図は第１図の■−■線にそう拡
大断面図、第４図は第１図の■−■線にそう拡大断面図
、第５図は押動爪の拡大断面図である。 １・・・・・コンベア、２・・・・・・プッシャ装置、
３・・・コンベア駆動装置、６・・・・・・搬送路、２
７・・・・・・往復台、２８・・・・押動爪、Ｂ・・・
・・・ブランキングステーション、Ｉ・・・・・・アイ
ドルステーション、Ｍ・・・・・・ブランク、Ｄ・・・
・・・押動爪間隔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ブランキングステーションＢからアイドルステーシ
   ョンＩにかけて配置されかつブランキングステーション
   Ｂで打ち抜かれて落下するブランクＭがまたがつてのせ
   られる相互に平行な左右一対の搬送路６を有するコンベ
   ア１と、ブランキングステーションＢにおける両搬送路
   ６の間に配置されている前後動往復台２７およびこれの
   前後方向にブランクＭの前後方向長さよりも大きい間隔
   Ｄをおいて設けられている複数の押動爪２８を有するプ
   ッシャ装置２と、往復台２７が１往復動する毎に押動爪
   ２８の間隔Ｄに相当するピッチで押動爪２８の数に等し
   い数のピッチ分だけコンベア１を間欠的に駆動するコン
   ベア駆動装置３と、アイドルステーションＩにここにコ
   ンベア１によつて送られてきたブランクＭがコンベア１
   の停止により停止する前に当接しうるように配置されて
   いるストッパ４と、からなるブランク搬送装置。