JPH0251552B2 - - Google Patents

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JPH0251552B2
JPH0251552B2 JP58129200A JP12920083A JPH0251552B2 JP H0251552 B2 JPH0251552 B2 JP H0251552B2 JP 58129200 A JP58129200 A JP 58129200A JP 12920083 A JP12920083 A JP 12920083A JP H0251552 B2 JPH0251552 B2 JP H0251552B2
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methyl
water
methyltetrahydropyran
hydroxy
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Mitsuo Matsumoto
Noriaki Yoshimura
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/584Recycling of catalysts

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は3−メチル−3−ブテン−1−オール
のヒドロホルミル化による2−ヒドロキシ−4−
メチルテトラヒドロピランの製造法に関する。
ロジウム錯化合物を触媒とする3−メチル−3
−ブテン−1−オールのヒドロホルミル化反応に
より2−ヒドロキシ−4−メチルテトラヒドロピ
ランが生成することは既に知られている(特開昭
50−106910号公報参照)。しかしながら、この反
応を用いて工業的な規模で2−ヒドロキシ−4−
メチルテトラヒドロピランを製造しようとする場
合には、ロジウム金属が極めて高価であることか
らロジウム錯化合物を長期に亘つて循環再使用す
る必要があり、そのためには触媒活性を低下させ
ることなく効率的に生成物と触媒成分を分離する
ことが必須である。しかるに前述の特開昭50−
106910号公報は3−メチル−3−ブテン−1−オ
ールをヒドロホルミル化したのち、生成した2−
ヒドロキシ−4−メチルテトラヒドロピランを反
応混合液より通常の蒸留操作により分離取得する
ことを示しているにすぎず、触媒の循環再使用の
可能性に関しては何ら触れていない。ロジウム錯
化合物は一般に熱的に比較的不安定であり、ヒド
ロホルミル化反応後、反応混合物から通常の蒸留
操作によりヒドロホルミル化生成物を分離する場
合には、ロジウム錯化合物が熱的に一部変質し、
触媒活性が低下することが懸念される(特開昭54
−160312号公報参照)。この点を改良するために
3−メチル−3−ブテン−1−オールのヒドロホ
ルミル化反応においてロジウム錯化合物に加えて
特定量の二置換ホスフインオキシドを共存させる
ことが提案されている(特開昭55−45642号公報
参照)。この提案の方法によればたしかにロジウ
ム錯化合物の熱的安定性は改善されるが、生成物
である2−ヒドロキシ−4−メチルテトラヒドロ
ピランが熱的に比較的不安定であるため、長期に
亘る反応の期間中に2−ヒドロキシ−4−メチル
テトラヒドロピランの重縮合物が反応混合液中に
蓄積することとなり、該2−ヒドロキシ−4−メ
チルテトラヒドロピランの重縮合物を反応混合液
より分離する際にロジウム錯化合物の一部が損失
することが懸念される。
一方、ある種のオレフイン性化合物のヒドロホ
ルミル化反応において蒸留法によらない生成物と
触媒成分の分離方法として抽出法も提案されてい
る。例えばアリルアルコールあるいは酢酸ビニル
をロジウム錯化合物およびロジウムに対して過剰
量の三置換ホスフインの存在下にヒドロホルミル
化したのち反応混合液より生成物を水で抽出分離
する方法が知られている(特公昭53−19563号公
報および特開昭56−122330号公報参照)。かかる
提案の方法によれば蒸留分離法に比較して生成物
の熱分解を避けうること、触媒成分の変質を防止
できることなどの利点が得られるが、抽出操作時
におけるロジウム錯化合物の抽出水層への溶出を
抑制するためには、特開昭53−68715号公報にも
記載されているようにロジウムに対して100〜300
モル倍もの大過剰の三置換ホスフインを共存させ
ることが必須である。しかるに3−メチル−3−
ブテン−1−オールのごとき末端ビニリデン骨格
を有するオレフイン性化合物のヒドロホルミル化
反応においてはロジウム錯化合物に対して大過剰
の三置換ホスフインを共存させると反応速度が著
しく低下し、このため一定の生産量を得るために
著しく大容量の反応装置を必要とし工業的には極
めて不利である。このことは、後述の比較例1に
示されるように、ロジウム錯化合物に対して30モ
ル倍の三置換ホスフインを共存させて3−メチル
−3−ブテン−1−オールのヒドロホルミル化反
応を行なつたときに3−メチル−3−ブテン−1
−オールの変換率がわずか9%にすぎなかつたこ
とからも明瞭に示される。このことから、3−メ
チル−3−ブテン−1−オールのヒドロホルミル
化による2−ヒドロキシ−4−メチルテトラヒド
ロピランの合成反応において反応混合液からの生
成物の分離に水抽出による分離法を採用すること
は困難であると考えられる。
本発明者らはロジウム錯化合物および生成物の
熱による変質を抑制するという上記水抽出分離法
のもつ利点に注目し、3−メチル−3−ブテン−
1−オールのヒドロホルミル化反応においてもこ
の方法を採用すべく鋭意検討を重ねた結果、従来
提案されているロジウム錯化合物によるオレフイ
ン性化合物のヒドロホルミル化反応と比較して極
めて低濃度のロジウム錯化合物および低濃度の三
置換ホスフインの存在下に限定された種類の反応
溶媒中で3−メチル−3−ブテン−1−オールの
ヒドロホルミル化反応を行なつた場合には工業的
に有利な速度で反応が進行しかつ水あるいは水と
多価アルコールとの混合溶液で抽出操作を行なつ
てもロジウム錯化合物の溶出による損失が工業的
に許容しうる水準に保たれることを見出し、本発
明を完成するに至つた。すなわち、本発明によれ
ば脂肪族炭化水素溶媒、脂環式炭化水素溶媒また
は脂肪族炭化水素もしくは脂環式炭化水素と芳香
族炭化水素との混合溶媒中、ロジウム原子換算で
0.01〜0.5ミリグラム原子/の濃度のロジウム
錯化合物および0.01〜10ミリモル/の濃度の三
置換ホスフインの存在下に3−メチル−3−ブテ
ン−1−オールを水素と一酸化炭素との混合ガス
によつてヒドロホルミル化し、反応混合液を水あ
るいは水と多価アルコールとの混合溶液で抽出す
ることによつて2−ヒドロキシ−4−メチルテト
ラヒドロピランを抽出分離し、抽残液を触媒溶液
としてヒドロホルミル化反応域に循環することに
より、工業的に満足しうる速度で反応が進行し、
生成物が工業的に抽出分離され、ロジウム錯化合
物の抽出水層への溶出による損失が工業的に許容
しうる範囲に保たれ、抽残液をヒドロホルミル化
反応域に循環した場合にも触媒活性がほぼ満足し
うる水準に保持されるので、2−ヒドロキシ−4
−メチルテトラヒドロピランを工業的に有利に製
造することができる。
本発明の方法に従う反応においては反応溶媒と
して脂肪族炭化水素溶媒、脂環式炭化水素溶媒、
または脂肪族炭化水素もしくは脂環式炭化水素と
芳香族炭化水素との混合溶媒が用いられる。芳香
族炭化水素はロジウム錯化合物および三置換ホス
フインの溶解性が高く水に混和しないことから水
抽出による分離法を採用するオレフイン性化合物
のヒドロホルミル化反応において好んで用いられ
る溶媒であるが、オレフイン性化合物が3−メチ
ル−3−ブテン−1−オールである場合には水に
よる抽出分離時に界面の分離性が悪くなるので好
ましくなく、本発明方法に従う反応において芳香
族炭化水素は脂肪族炭化水素もしくは脂環式炭化
水素と混合して用いられる。脂肪族炭化水素もし
くは脂環式炭化水素と芳香族炭化水素との混合溶
媒中における芳香族炭化水素の割合は50容量%以
下、好ましくは25容量%以下であるのがよい。芳
香族炭化水素の割合が50容量%を越える場合には
抽出工程において界面分離性が悪くなる。脂肪族
炭化水素および脂環式炭化水素の具体例として
は、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、
ノナン、デカン、シクロヘキサン、シクロオクタ
ン等をあげることができる。芳香族炭化水素の具
体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等
を挙げることができる。
ロジウム錯化合物としてはヒドロホルミル化触
媒能を有し、かつ水に対して実質的に不溶ないし
難溶である任意のロジウム錯化合物を用いること
ができる。かかるロジウム錯化合物は多数知られ
ており、その具体例としてHRh(CO)(PPh33
(Phはフエニル基を表わす)、HRh(CO)〔P
(C6H4CH333、RhCl(CO)(PPh32(Phはフエ
ニル基を表わす)、ロジウムアセチルアセトナー
ト、有機カルボン酸ロジウム、Rh4(CO)12、Rh6
(CO)16などを挙げることができる。この中でも
HRh(CO)(PPh33、Rh4(CO)12およびRh6
(CO)16が触媒活性、触媒の溶解性および触媒の
取り扱い易さなどの面で好ましい。反応混合液中
におけるロジウム錯化合物の濃度はロジウム原子
換算で0.01〜0.5ミリグラム原子/、好ましく
は0.02〜0.2ミリグラム原子/の範囲内から選
ばれる。該濃度が0.01ミリグラム原子/未満の
場合はヒドロホルミル化反応が遅く工業的に不利
である。ロジウム錯化合物の濃度が0.5ミリグラ
ム原子/を越える場合には抽出工程において抽
出水層中へのロジウム錯化合物の溶出量が多くな
り、更に驚くべきことには、ロジウム錯化合物濃
度が高いにもかかわらず逆に反応速度が低下する
傾向がみられるので好ましくない。
本発明方法において使用される三置換ホスフイ
ンは一般式PR〓R〓R〓(R〓、R〓およびR〓は同一ま
たは異なるアルキル基またはアリール基を表わ
す。ただし、R〓、R〓およびR〓のうちいずれか1
つがアルキル基である場合には、残りの2つはア
リール基であるものとする)で表わされる三置換
ホスフインであり、その具体例としてトリフエニ
ルホスフイン、トリトリルホスフイン、ジフエニ
ルプロピルホスフインなどを挙げることができ
る。反応混合液中における三置換ホスフインの濃
度は0.01〜10ミリモル/の範囲内から選ばれ
る。特に三置換ホスフインを上記の濃度範囲内に
保ちかつ該三置換ホスフインをロジウム錯化合物
中のロジウム1グラム原子あたり3〜20当量の割
合で使用する場合にヒドロホルミル化反応速度お
よび抽出水層中への溶出ロスの点から好ましい結
果が得られる。三置換ホスフインは抽出時に一部
抽出水層側に溶出することによりあるいは原料ガ
スである水素/一酸化炭素混合ガス中に不純物と
して微量に含まれる酸素によつて酸化されること
により損失するので、長期に亘る使用においては
反応混合液中の濃度がほぼ一定の範囲内に維持さ
れるように連続的または断続的に追加することが
望ましい。
反応温度は60〜130℃の範囲内から選ばれるこ
とが望ましい。反応温度が60℃未満の場合には反
応速度が遅くなり、反応温度が130℃を越える場
合にはロジウム錯化合物および生成物である2−
ヒドロキシ−4−メチルテトラヒドロピランの熱
安定性の低下が懸念されるので望ましくない。反
応圧力としては通常30絶対気圧以上の圧力が用い
られる。反応圧力が30絶対気圧未満の場合には、
副生成物である3−メチル−3−ブテン−1−オ
ールおよびイソバレルアルデヒドの生成割合が多
くなり、その結果ヒドロホルミル化生成物である
2−ヒドロキシ−4−メチルテトラヒドロピラン
の収率が低下しかつロジウム錯化合物の安定性が
低下する傾向がみられる。反応圧力について厳密
な意味での上限は存在しないが、これをいたずら
に高圧にしても2−ヒドロキシ−4−メチルテト
ラヒドロピランの収率は増加せず、設備費、運転
費等の面から望ましくないので、反応圧力は通常
300絶対気圧を越えないのがよい。原料ガスであ
る水素/一酸化炭素の比は反応器への入りガスの
モル比として3/1〜1/3の範囲内にあること
が望ましい。なお、ヒドロホルミル化反応に対し
て不活性なガス、たとえばメタン、エタン、プロ
パン、窒素、ヘリウム、アルゴン、炭酸ガスなど
が反応系中に共存しても何ら差しつかえない。
本ヒドロホルミル化反応は撹拌式反応槽中また
は気泡塔式反応槽中で回分法あるいは連続法によ
り行われる。このとき反応混合液中の2−ヒドロ
キシ−4−メチルテトラヒドロピランの濃度が
0.5〜5モル/となるように3−メチル−3−
ブテン−1−オールの供給速度および反応器中に
おける反応混合液の滞留時間を設定することが好
ましい。
ヒドロホルミル化反応後の反応混合液を水ある
いは水と多価アルコールとの混合液で抽出するこ
とによつて生成物である2−ヒドロキシ−4−メ
チルテトラヒドロピランを抽出分離する。水と混
合して用いることのできる多価アルコールの具体
例としては、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリ
ンなどを挙げることができる。水と多価アルコー
ルとの混合液中における多価アルコールの割合は
50容量%以下、好ましくは30容量%以下であるの
がよい。多価アルコールの割合が50容量%を越え
ると抽出水層中へのロジウム錯化合物および三置
換ホスフインの溶出量が多くなる。ヒドロホルミ
ル化反応混合液に対する水あるいは水と多価アル
コールとの混合液の使用割合は容量比で1/3〜
3/1の範囲内にあるのが工業的観点から好まし
い。
抽出操作は0〜50℃、好ましくは10〜30℃の温
度で行うのがよい。この抽出操作は通常窒素、ヘ
リウム、アルゴン、などの不活性ガスまたは水素
もしくは水素/一酸化炭素混合ガスの雰囲気下で
行われる。抽出装置としては一般的に汎用な撹拌
型抽出塔(ミキサーセトラー、RDCなど)およ
び棚段型抽出塔(多孔板塔など)などが使用され
る。抽出後の触媒成分を含む抽残層はヒドロホル
ミル化反応域に循環し、再使用される。抽出水層
からはこれに通常の分離操作を施すことによつて
未反応の3−メチル−3−ブテン−1−オール、
副生成物である3−メチル−3−ブテン−1−オ
ール、イソバレルアルデヒドおよびイソアミルア
ルコール、主生成物である2−ヒドロキシ−4−
メチルテトラヒドロピランを分離取得することが
できる。この操作により回収される水と多価アル
コールは抽出工程に循環し、再使用することがで
きる。また場合により蒸留時の釜残から、抽出操
作時に抽出水層側に溶出したロジウムを分離回収
することができる。
本発明方法により得られる2−ヒドロキシ−4
−メチルテトラヒドロピランは水素化することに
よりポリエステル、ポリウレタン等の原料として
有用な3−メチル−1,5−ペンタンジオールに
導くことができるだけでなく、その他の多くの有
用な化合物の合成中間体としても重要である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
実施例 1 温度計、電磁撹拌装置、ガス吹込み口、ガス排
出口および保圧弁を備えた内容1のステンレス
製オートクレーブに0.05ミリモル/のHRh
(CO)(PPh33および0.1ミリモル/のPPh3
溶解したヘキサン溶液500mlを仕込み、系内を水
素/一酸化炭素混合ガス(モル比1/1)で充分
置換したのち、この混合ガスでオートクレーブの
圧力を100気圧に保ち、内温が100℃の一定温度に
なるまで撹拌しながら加温した。しかるのち、定
量ポンプにより3−メチル−3−ブテン−1−オ
ール45g(523ミリモル)を30分間かけて連続的
にオートクレーブ内に供給した。オートクレーブ
は圧力調整弁を通じて水素/一酸化炭素混合ガス
(モル比1/1)を充填したガス溜めに接続し、
反応中、常にオートクレーブ内の圧力が100絶対
気圧に保たれかつオートクレーブからの出ガス流
速が約5/時となるように調整した。3−メチ
ル−3−ブテン−1−オール添加終了後、更に2
時間撹拌を続けた。合計2.5時間反応後、撹拌を
停止し、オートクレーブ内温を室温まで冷却し
た。しかるのちオートクレーブ内の圧力を放圧
し、反応混合液のごく微量を取り出し、ガスクロ
マトグラフイーにより分析したところ未反応3−
メチル−3−ブテン−1−オールの残存量は26ミ
リモル(変換率95%)であり、2−ヒドロキシ−
4−メチルテトラヒドロピランの生成量は443ミ
リモル(選択率89%)であつた。他に3−メチル
−3−ブテン−1−オールおよびイソバレルアル
デヒドがそれぞれ23ミリモルおよび30ミリモル生
成していた。
次いで、オートクレーブ内の反応混合液を予め
系内を窒素ガスで置換した撹拌装置を備えた内容
2の三つ口フラスコに圧送し、水450mlおよび
1,4−ブタンジオール50mlを加え、窒素ガス雰
囲気下、30℃で20分間撹拌し、抽出操作を行なつ
た。撹拌を停止すると直ちに2層に分離した。15
分間静置後、両液を分液した。抽残層(ヘキサン
層)および抽出水層を分析することによつて、生
成した2−ヒドロキシ−4−メチルテトラヒドロ
ピランの93%が抽出水層側に抽出されていること
がわかつた。
次に、抽残層を再びオートクレーブに仕込み、
前記と同一の条件および操作方法により3−メチ
ル−3−ブテン−1−オールのヒドロホルミル化
反応および抽出を行なつた。このようにして3−
メチル−3−ブテン−1−オールのヒドロホルミ
ル化反応および抽出を合計5回くり返したとこ
ろ、各回の3−メチル−3−ブテン−1−オール
の変換率は92〜95%の範囲内に保たれ、2−ヒド
ロキシ−4−メチルテトラヒドロピランの選択率
はほぼ一定であつた。なお、毎回抽残層中の
PPh3濃度を液体クロマトグラフイーにより分析
し、HRh(CO)(PPh33中のPPh3も含めて抽残
層中の全PPh3濃度が常に0.23〜0.28ミリモル/
の範囲内に保たれるように適宜PPh3を追加した。
また抽出水層側に溶出したロジウム錯化合物を原
子吸光法により分析した結果、抽出水層中に溶出
したロジウム錯化合物はロジウム金属としてわず
かに0.07〜0.15ppmにすぎないことがわかつた。
実施例 2 実施例1で用いたオートクレーブに、0.0125ミ
リモル/のRh4(CO)12(ロジウムは原子換算で
0.05ミリグラム/)および0.3ミリモル/の
PPh3を溶解したトルエン100mlならびにヘキサン
400mlよりなる混合溶液を仕込み、実施例1と同
様の条件により3−メチル−3−ブテン−1−オ
ールのヒドロホルミル化反応を行なつた。反応終
了後、反応混合液を分析することにより、3−メ
チル−3−ブテン−1−オールの変換率は94%で
あり、2−ヒドロキシ−4−メチルテトラヒドロ
ピランの選択率は90%であることがわかつた。次
いで、抽剤として水450mlおよび3−メチル−1,
5−ペンタンジオール50mlよりなる混合溶液500
mlを用いたこと以外は実施例1と同様にして抽出
操作を行なつた。分液後、抽残層および抽出水層
を分析することにより2−ヒドロキシ−4−メチ
ルテトラヒドロピランの91%が抽出されているこ
とがわかつた。このようにして3−メチル−3−
ブテン−1−オールのヒドロホルミル化反応およ
び抽出を5回くり返したが、3−メチル−3−ブ
テン−1−オールの変換率は実質的に低下しなか
つた。ただしこの実施例2においても実施例1の
場合と同様に、抽残層中のPPh3濃度を分析する
ことによつて、抽残層中の全PPh3濃度が0.28〜
0.31ミリモル/の範囲内に保たれるように適宜
PPh3を追加した。抽出水層中に溶出したロジウ
ム錯化合物はロジウム金属としてわずかに0.05〜
0.15ppmにすぎないことがわかつた。
実施例 3 実施例1で用いたオートクレーブに、0.04ミリ
モル/のHRh(CO)(PPh33および0.28ミリモ
ル/のPPh3を溶解したシクロヘキサン溶液500
mlを仕込み、反応圧力を120気圧、反応温度を120
℃としたこと以外は実施例1と同様の条件で3−
メチル−3−ブテン−1−オールのヒドロホルミ
ル化反応を行なつた。反応終了後、反応混合液を
分析することにより、3−メチル−3−ブテン−
1−オールの変換率は92%であり、2−ヒドロキ
シ−4−メチルテトラヒドロピランの選択率は91
%であることがわかつた。次いで400mlの水を用
いて実施例1と同様にして抽出操作を行ない、分
液後、再び水400mlを仕込み、抽出操作をくり返
した。抽残層および抽出水層を分析することによ
り2−ヒドロキシ−4−メチルテトラヒドロピラ
ンの84%が抽出されていることがわかつた。この
ようにして3−メチル−3−ブテン−1−オール
のヒドロホルミル化反応および抽出を5回くり返
したが、各回の3−メチル−3−ブテン−1−オ
ールの変換率は88〜92%の範囲内であつた。ただ
し、抽出後の抽残層中のPPh3濃度を実施例1と
同様に分析することによつて、抽残層中の全
PPh3濃度が0.38〜0.42ミリモル/の範囲内に保
たれるように適宜PPh3を追加した。抽出水層中
に溶出したロジウム錯化合物はロジウム金属とし
てわずかに0.04〜0.08ppmにすぎないことがわか
つた。
比較例 1 実施例1において1ミリモル/のHRh(CO)
(PPh33および30ミリモル/のPPh3を溶解した
トルエン溶液500mlを用いたこと以外は実施例1
と同じ条件下で3−メチル−3−ブテン−1−オ
ールのヒドロホルミル化反応を行なつた。反応終
了後、反応混合液を分析することにより、3−メ
チル−3−ブテン−1−オールの変換率はわずか
に9%にすぎないことがわかつた。
比較例 2 実施例1において0.05ミリモル/のHRh
(CO)(PPh33および25ミリモル/のPPh3を溶
解したヘキサン100mlおよびトルエン400mlよりな
る混合溶液を用いたこと以外は実施例1と同じ条
件下で3−メチル−3−ブテン−1−オールのヒ
ドロホルミル化反応を行なつた。反応終了後、反
応混合液を分析することにより、3−メチル−3
−ブテン−1−オールの変換率はわずかに約8%
にすぎないことがわかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 脂肪族炭化水素溶媒、脂環式炭化水素溶媒ま
    たは脂肪族炭化水素もしくは脂環式炭化水素と芳
    香族炭化水素との混合溶媒中、ロジウム原子換算
    で0.01〜0.5ミリグラム原子/の濃度のロジウ
    ム錯化合物および0.01〜10ミリモル/の濃度の
    三置換ホスフインの存在下に3−メチル−3−ブ
    テン−1−オールを水素と一酸化炭素との混合ガ
    スによつてヒドロホルミル化し、反応混合液を水
    あるいは水と多価アルコールとの混合溶液で抽出
    することによつて2−ヒドロキシ−4−メチルテ
    トラヒドロピランを抽出分離し、抽残液を触媒溶
    液としてヒドロホルミル化反応域に循環すること
    を特徴とする2−ヒドロキシ−4−メチルテトラ
    ヒドロピランの製造法。 2 ヒドロホルミル化反応を反応温度60〜130℃、
    全圧力30〜300絶対気圧および入りガス中の水素
    と一酸化炭素のモル比1/3〜3/1の条件下で
    行う特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 脂肪族炭化水素もしくは脂環式炭化水素と芳
    香族炭化水素との混合溶媒における芳香族炭化水
    素の割合が50容量%以下である特許請求の範囲第
    1項記載の方法。 4 水と多価アルコールとの混合溶液における多
    価アルコールの割合が50容量%以下である特許請
    求の範囲第1項記載の方法。
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