JPS6337774B2 - - Google Patents

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JPS6337774B2
JPS6337774B2 JP4098980A JP4098980A JPS6337774B2 JP S6337774 B2 JPS6337774 B2 JP S6337774B2 JP 4098980 A JP4098980 A JP 4098980A JP 4098980 A JP4098980 A JP 4098980A JP S6337774 B2 JPS6337774 B2 JP S6337774B2
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JP
Japan
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formula
palladium
reaction
sulfolane
octadienol
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JP4098980A
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English (en)
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JPS56138129A (en
Inventor
Noriaki Yoshimura
Masuhiko Tamura
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
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Priority to GB8109243A priority patent/GB2074156B/en
Priority to US06/247,290 priority patent/US4356333A/en
Priority to CA000374074A priority patent/CA1171100A/en
Priority to DE3112213A priority patent/DE3112213C2/de
Priority to FR8106319A priority patent/FR2479187B1/fr
Publication of JPS56138129A publication Critical patent/JPS56138129A/ja
Publication of JPS6337774B2 publication Critical patent/JPS6337774B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はブタジエンと水とを反応させることに
よるn−オクタジエノールの改良された製造方法
に関する。n−オクタジエノールは合成樹脂改質
剤、農薬、医薬、香料などの中間体として有用な
化合物である。特に、n−オクタジエノールを還
元して得られるn−オクタノールはポリ塩化ビニ
ルなどの可塑剤として広く利用されているジ−n
−オクチルフタレートの原料として重要である。
ジ−n−オクチルフタレートは2−エチルヘキサ
ノールから得られる汎用のジオクチルフタレート
と比較して各種基礎性能が優れているにもかかわ
らず、その原料であるn−オクタノールを工業的
に安価に製造する方法が確立されていないため可
塑剤として大量に使用されるには至つていない。 このような状況下にあつて、n−オクタノール
を安価に製造しうる方法として、パラジウム触媒
の存在下にブタジエンと水とを反応させてn−オ
クタジエノールを合成し、これを水素還元する方
法が提案されている(たとえば特公昭48−43327
号公報)。しかしながら、この方法はn−オクタ
ジエノールの生成速度および選択率がともに極め
て低く、n−オクタノールを工業的に生産する方
法としては不適当である。上記反応系に二酸化炭
素を添加するとオクタジエノールの生成速度が増
大することは既に知られている(特公昭50−
10565号公報、J.Chem.Soc.、Chem.Commun.、
330(1971)など)。しかしながら、この方法は、
Chem.Commun.、330(1971)から理解されるよ
うに、触媒の活性寿命を保持するために用いられ
る配位子としてのホスフインの添加量がパラジウ
ム1グラム原子あたり5モル倍以上となると反応
速度が極端に低下し、それとともにn−オクタジ
エノールの選択率が低下するという工業的には致
命的とも言える欠点がある。パラジウムは極めて
高価な金属であるので、ブタジエンと水との反応
によるn−オクタジエノールの製造を工業的に実
施するに際しては触媒の活性を長期に亘つて安定
に保持することが不可欠である。触媒活性の安定
化に関してはホスフインの過剰添加が有効であろ
うが、ホスフインを過剰に添加することは前述の
如く反応速度を低下させ、かつn−オクタジエノ
ールの選択率を低下させるという不都合な結果を
招く。 このようにパラジウム触媒を用いるブタジエン
と水との反応によるn−オクタジエノールの合成
法に真の工業的価値を賦与するためには、反応速
度および反応の選択性を工業的に受け入れられる
水準にまで高めること、触媒活性寿命を長期に亘
つて保持することなどの点を解決することが不可
欠である。 本発明者らはかかる観点からパラジウム触媒の
存在下でブタジエンと水とを反応させることによ
りn−オクタジエノールを合成する方法について
詳細に検討を重ねた。その結果、前述した如き
種々の問題点は、炭酸および/または重炭酸イオ
ンを含む30〜80重量パーセント濃度のスルホラン
水溶液中、添加剤としてパラジウム1グラム原子
あたり少くとも6モルの割合の下記の一般式
() 〔式中Rは炭素数1〜7の炭化水素基であり、n
は0または1の数であり、xは0、1または2の
数であり、yおよびzは0、1、2または3の数
であり(ただしyおよびzは同時に0とはならず
x+y+z=3なる条件を満足するものとする)、
Aは
【式】−C(CH32COOM、
【式】または−C(CH32N (CH32であり、Bは−SO3M、−COOMまたは−
N(CH32である(ただしMはアルカリ金属を表
わす)。〕で示される親水性ホスフイン類およびス
ルホランに対して0.01〜50容量パーセントの量の
塩基性定数(pKa)が7以上の単座配位性第三級
アミン類を用いて、パラジウムまたはパラジウム
化合物の存在下でブタジエンの二量化水和反応を
行なうことによつて解決されることが見出され
た。 本発明によればn−オクタジエノールが高い反
応速度と高い選択率で生成するだけでなく、触媒
活性が長期に亘つて安定に保持されるので、ブタ
ジエンと水との反応によるn−オクタジエノール
の製造を工業的に有利に実施することができる。 本発明に従うブタジエンの二量化水和反応にお
いて、30〜80重量パーセント濃度のスルホラン水
溶液を反応媒体とし、配位子として特定の構造を
有する親水性ホスフイン類を用いることにより、
従来n−オクタジエノールの合成反応に使用され
ているt−ブタノール、テトラヒドロフラン、ア
セトン、ジオキサン、N−メチルピロリドン、ア
セトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチル
ホルムアミドなどの他の溶媒を用いた場合と著し
く異なり、ブタジエンの二量化水和反応に際して
以下に述べるような多くの利点が得られることが
判明した。 (1) スルホラン水溶液中で塩基性定数(pka)が
7以上の単座配位性第三級アミン類を添加して
反応を行なうことによりn−オクタジエノール
の選択率を約90パーセント以上という高い値に
維持したまま、生成速度を著しく高めることが
できる。しかしながら、他の溶媒を用いた場合
にはこのような第三級アミン類の添加による反
応の促進効果はなく、たとえば特公昭50−
10565号公報の第7表によればトリエチルアミ
ン(pKa10.67)の添加により反応速度および
選択率が著しく低下することが示されている。 (2) 他の溶媒を用いる場合にはJ.Chem.Soc.、
Chem.Commun.、330(1971)および特公昭50
−10565号公報(第5表)から明らかなように
パラジウム触媒の活性を安定に保つために必要
とされる量のホスフインを反応系に添加すると
反応速度が低下するのみならず、好ましからざ
る副生成物であるイソ型のオクタジエノールの
生成比率が増し、n−オクタジエノールの選択
率が約75パーセント以下に低下する。 スルホラン水溶液を用いる場合にはホスフイ
ンをパラジウム1グラム原子あたり10倍モル以
上の大過剰に添加しても反応速度の低下は極め
て小さくかつ約90パーセント以上の高い選択率
でn−オクタジエノールが得られる。 (3) 特公昭48−43327号公報および特公昭50−
10565号公報によれば不均一系での反応はパラ
ジウム触媒およびブタジエンが水を含まない有
機層側に優先的に溶解し、反応速度を著しく低
下させるので、少量の水を使用しかつ水とブタ
ジエンを含む反応系を均一に保持するために必
要な量の溶媒を使用することが提案されてい
る。本発明のように多量の水を含むスルホラン
水溶液中で反応を行なう場合には反応混合液が
不均一層を形成しブタジエンが他の成分と分離
している状態で反応が進行するにもかかわらず
充分に高い反応速度でn−オクタジエノールが
生成する。 (4) スルホランは他の強極性の溶媒類と比べて塩
基性化合物を含む水溶液中においても化学的安
定性が著しく高い。 本発明に従うブタジエンの二量化水和反応を採
用する場合にはこれら(1)〜(4)の利点がもたらされ
るのみならず、反応混合物からの抽出による生成
物の分離法を採用することが可能となる。すなわ
ち、本発明に従うブタジエンの二量化水和反応に
おいてスルホラン水溶液と一般式()で示され
る親水性ホスフイン類とを用いることによりパラ
ジウム触媒とスルホランは飽和脂肪族炭化水素、
モノオレフイン性炭化水素および脂環式炭化水素
のような抽剤に実質的に不溶となり、また抽出層
中へのパラジウム、ホスフイン類およびスルホラ
ンの溶出による損失は無視しうる程微少となるの
で、n−オクタジエノールを極めて効率的に抽出
分離することができる。 抽出法を採用する場合には、高沸点副生成物の
蓄積と加熱による触媒の変質およびメタル化が抑
制されるので、触媒活性はより一層安定に保持さ
れる。本発明に従うブタジエンの二量化水和反応
においてスルホランに代えてt−ブタノール、ア
セトン、ジオキサンなどの誘電率の低い溶媒を用
いた場合には、これらの溶媒と抽剤との相互溶解
度が大きいために、抽出層中への溶媒の損失が大
きくなり、それとともにパラジウムおよびホスフ
イン類の損失も大きくなるため抽出法を適用する
ことができない。また、配位子としてトリフエニ
ルホスフインなどの親油性ホスフイン類を用いた
場合には、たとえブタジエンの二量化水和反応を
スルホラン水溶液中で行なつたとしてもパラジウ
ムおよびホスフイン類のほとんどが抽出層中に抽
出されるため抽出法を適用することができない。 本発明の方法において触媒として用いられるパ
ラジウムまたはパラジウム化合物としてはこれま
でn−オクタジエノールの合成において提案され
ているパラジウムまたはパラジウム化合物がすべ
て使用可能である。パラジウムは活性炭などの不
活性な担体上に沈着させて用いることもできる。
パラジウム化合物としては具体的にはパラジウム
アセチルアセトナート、π−アリルパラジウムア
セテート、π−アリルパラジウムクロライド、酢
酸パラジウム、プロピオン酸パラジウム、炭酸パ
ラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウム、ナ
トリウムクロロパラデート、カリウムクロロパラ
デート、ビスベンゾニトリルパラジウムクロライ
ド、ビストリフエニルホスフインパラジウムクロ
ライド、ビストリフエニルホスフインパラジウム
アセテート、ビス(1,5−シクロオクタジエ
ン)パラジウム、ビス−π−アリルパラジウム、
1,5−シクロオクタジエンパラジウムクロライ
ドなどを挙げることができる。n−オクタジエノ
ール合成における真の触媒活性種は低原子価パラ
ジウム錯体であるので、二価のパラジウム化合物
を触媒として用いる場合には反応系中に存在する
ホスフイン類またはブタジエンで還元することに
よつて活性錯体を生成させることができるが、同
一反応系内または別の反応容器内で還元作用をす
る化合物を共存させることによつて触媒活性種を
生成させて使用することもできる。このような目
的に用いられる還元剤としてはアルカリ金属水酸
化物、水酸化ホウ素ナトリウム、亜鉛末、マグネ
シウム、ヒドラジン、アルカリ金属アルコラー
ト、アルカリ金属カルボン酸塩などを挙げること
ができる。還元剤はパラジウムの原子価を変える
ために必要な化学量論量付近で使用するのが実用
的である。パラジウムまたはパラジウム化合物の
使用量について特別な制限はないが、工業的には
スルホラン水溶液1あたりパラジウム原子とし
て0.1〜50ミリグラム原子、好ましくは0.5〜20ミ
リグラム原子の濃度で用いるのが望ましい。 一般式()で示される親水性ホスフイン類に
おいて、Rで表わされる炭素数1〜7の炭化水素
基は具体的にはメチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基な
どの脂肪族炭化水素基、シクロヘキシル基などの
脂環式炭化水素基、フエニル基、ベンジル基、ト
ルイル基などの芳香族炭化水素基である。一般式
()のBで表わされる−SO3Mおよび−COOM
において、Mはナトリウム、カリウムなどのアル
カリ金属である。Mとしてはとくにナトリウムま
たはカリウムが好ましい。一般式()において
Mが水素原子またはメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、フエニル基などのアルコール残
基に相当する−SO3Mまたは−COOMを有するホ
スフインを反応系中でこの化合物に対して化学量
論量のアルカリ金属の水酸化物、重炭酸化物、炭
酸化物などの塩と反応させることにより分子中の
Mをアルカリ金属に変換したのち反応に供しても
よい。親水性ホスフイン類としては下記のものを
例示することができる。
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】 (C6H52PCH2CH(CH3)COONa、 (t−C4H92PCH2CH(CH3)COOK、
【式】
【式】
【式】 (C6H52PC(CH32N(CH32、 (C6H52PCH2CH(CH3)N(CH32、 この中でも特に好ましい親水性ホスフイン類の
例は
【式】
【式】
【式】および
【式】である。 アミノ基を有する親水性ホスフインは通常その
ままのかたちで反応系に添加するが、この化合物
は反応系中において炭酸塩または重炭酸塩として
存在するので、アミノ基を有する親水性ホスフイ
ンを炭酸塩または重炭酸塩として別途に調製し、
このものを反応系に添加してもよい。これらの親
水性ホスフインは単独で用いても、あるいは二種
以上を混合して用いてもよい。これら親水性ホス
フイン類はパラジウム1グラム原子あたり少くと
も6倍モル以上、好ましくは10倍モル以上の割合
で使用される。親水性ホスフイン類を上記の割合
で用いることにより、触媒活性が長期に亘つて安
定に保持される。親水性ホスフイン類の使用量に
ついて厳密な意味での上限はないが、一般的には
パラジウム1グラム原子あたり300モル以下、好
ましは50モル以下で用いるのが望ましい。 本発明において反応系に添加されるアミン類は
塩基性定数(pKa)が7以上の単座配位性第三級
アミン類であり、それにより選択率を低下させる
ことなく反応速度を著しく高めることができる。
特公昭50−10565号公報の第7表に示されている
ようにトリエチルアミン(pKa=10.67)の添加
によりn−オクタジエノールの生成速度および選
択率がともに著しく低下するという事実と比較す
るとき、このような前記アミン類の添加により反
応速度が著しく促進されることは従来まつたく予
期しえぬ驚くべき現象である。このようなアミン
類の添加による反応の促進効果は、たとえばピリ
ジンなどのpKaが7未満の単座配位性第三級アミ
ン、あるいはたとえpKaが7以上であつてもN,
N,N′,N′−テトラメチルジアミノエタン、N,
N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ジアミノ
プロパン、N,N−ジメチル−2−アミノプロピ
オニトリルなどの二座配位性の第三級アミンを用
いたのではもたらされない。 本発明に用いられる単座配位性第三級アミン類
の具体例としては、トリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミ
ン、トリオクチルアミンなどで代表されるトリア
ルキルアミン類、1−N,N−ジメチルアミノ−
2−プロパノール、1−N,N−ジメチルアミノ
−3−ブタノールなどのアミノアルコール類、お
よびN,N−ジメチル−2−メトキシエチルアミ
ン、N,N−ジメチル−3−エトキシプロピルア
ミン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリ
ジン、N−メチルモルホリン、N,N′−ジメチ
ルピペラジン、N−メチルピペコリン、N,N,
N′,N′−テトラメチル−1,3−ブタンジアミ
ン、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチ
レンジアミンなどが挙げられる。これらのうち反
応成績、沸点、溶解性、価格などの諸点を考慮す
るとトリエチルアミンが特に好ましい。第三級ア
ミン類は一般にスルホランに対して0.01〜50容量
パーセント、好ましくは1〜50容量パーセントの
割合で添加される。 本発明の方法においても従来提案されている方
法と同様に炭酸または重炭酸イオンを用いること
によりn−オクタジエノールの生成速度が促進さ
れる。炭酸または重炭酸イオンとしては反応系内
でこれを与える二酸化炭素および/または重炭酸
ナトリウムを用いるのが実用的である。反応系内
における炭酸または重炭酸イオンの濃度は好まし
くは第三級アミン類に対するモル比で0.5〜5の
範囲である。該モル比が1以上の場合第三級アミ
ン類は主として反応系内において炭酸と炭酸塩を
形成し、スルホラン水溶液の層に溶解しているも
のと考えられる。炭酸または重炭酸イオンはn−
オクタジエノールの生成とともに消費されるもの
ではない。 ブタジエンとしては工業的に入手可能な重合グ
レード品、化学反応用グレード品および石油化学
工業において通常C4留分と呼ばれている炭化水
素混合物のいずれをも使用することができる。反
応混合液中のブタジエンの濃度について特別な制
限はないが、通常スルホラン水溶液に対する容量
比で0.2〜10倍量、好ましくは0.5〜5倍の量で用
いられる。 本発明の方法においてスルホラン水溶液中のス
ルホラン濃度は30〜80重量パーセント、好ましく
は40〜75重量パーセントである。スルホラン水溶
液が上記濃度の場合は反応混合液が不均一層を形
成し、ブタジエンが他の成分と分離した状態で反
応が進行する。これにより反応速度および反応の
選択性が高い水準に維持され、さらに反応混合物
からのn−オクタジエノールの分離方法として抽
出法を採用する場合にはn−オクタジエノールが
高い抽出率で抽出分離され、パラジウムおよびホ
スフインの抽出層中への溶出が抑制される。スル
ホランの濃度が30重量パーセント未満の場合には
反応速度が著しく低下する。また濃度が80重量パ
ーセントを越えると副生成物の生成量が多くな
り、さらに反応混合物からのn−オクタジエノー
ルの分離方法として抽出法を採用する場合にはn
−オクタジエノールの抽出効率が低下し、パラジ
ウムおよびホスフインの抽出層中への溶出量が多
くなる。なお水はn−オクタジエノールの生成と
ともに消費されるので、必要量の水を連続的また
は断続的に添加して反応を継続してもよい。 本発明に従うn−オクタジエノールの合成反応
は、通常パラジウム触媒、親水性ホスフイン類、
第三級アミン類、および炭酸および/または重炭
酸イオンを含むスルホラン水溶液中にブタジエン
を供給することにより実施される。反応は10〜
150℃、好ましくは20〜120℃の温度で実施され
る。反応装置としては撹拌型反応槽、気泡搭反応
槽などそれ自体公知の気液接触型の装置を用いる
ことができる。反応はバツチ方式でも実施するこ
とができるが、工業的には連続方式で実施するの
が望ましい。 目的生成物であるn−オクタジエノールは、本
発明に従うブタジエンンの二量化水和反応で得ら
れる反応混合液の少くとも一部を抽出に付するこ
とによつて有利に分離される。かかる反応混合液
は、通常不均一層を形成している。n−オクタジ
エノールの分離効果を高め、触媒の溶出ロスを極
小に抑える抽剤は、沸点、n−オクタジエノール
の抽出率、スルホラン、パラジウムおよび親水性
ホスフイン類の抽出層中への溶出量などの諸物理
的性質を考慮して決定される。これらの条件を満
足する抽剤は飽和脂肪族炭化水素、モノオレフイ
ン性炭化水素および脂環式炭化水素であり、具体
的にはブタン、ブテン、イソブテン、ペンタン、
ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、ヘ
プタン、メチルシクロヘキサン、オクタン、イソ
オクタンおよびブタジエン源としてのC4留分中
に含まれるブタン、ブテン、イソブテンなどとの
混合物などを挙げることができる。この中でも特
に好ましく用いることができるものはシクロヘキ
サンおよびメチルシクロヘキサンである。抽剤は
通常反応混合物に対する容量比で0.5〜15の範囲
で用いられる。抽剤はブタジエンの二量化水和反
応で得られる反応混合液に加えるのが好ましい
が、ブタジエンに対して容量比で0.5〜2の量で
反応系に最初から添加することもできる。反応混
合液に対して抽出操作を施すにあたり、該反応混
合液中のn−オクタジエノールの濃度を0.2〜5.0
モル/に保つことにより、n−オクタジエノー
ルが効率的に抽出分離される。抽出操作に用いら
れる抽出塔としては工業的に汎用な多孔板塔、
RDC塔、脈動塔などが適用できる。 抽出操作によつて得られる触媒成分とスルホラ
ン水溶液からなる抽残層の全部もしくは一部は、
もし必要ならば部分的に触媒賦活したのち、本発
明に従うn−オクタジエノールの合成反応に循環
され再使用される。工程(ii)における抽出層からの
n−オクタジエノールの分離は通常の方法により
行なうことができるが、一般には蒸留法により未
反応原料、副生成物、抽剤およびn−オクタジエ
ノールに分離するのが実用的である。蒸留法を採
用した場合に得られる蒸留塔缶液は少くとも部分
的にn−オクタジエノールの合成反応工程に循環
することができる。抽出層からのn−オクタジエ
ノールの分離操作に先だち抽出層をたとえばスル
ホラン水溶液で洗浄することによつて極く微量含
まれる触媒およびホスフインを除去することもで
きる。本発明の方法に従つて合成したn−オクタ
ジエノールはそのまま化学原料としても使用でき
るが、公知の方法で水素還元してn−オクタノー
ルに変換することもできる。 以下実施例によつて本発明の方法を具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例によつて制限を
受けるものではない。 実施例 1 撹拌装置、温度計、ブタジエン仕込み口、窒素
ガスおよび二酸化炭素導入口、溶媒仕込み口およ
び内液抜き出し口を備えた内容量200mlの電磁撹
拌式オートクレーブ中に45重量パーセントの水を
含んだ60mlのスルホランに酢酸パラジウム44mg
(0.2ミリモル)、ナトリウムジフエニルホスフイ
ノベンゼン−m−スルホネート
【式】の二水和物960mg (2.4ミリモル)を溶解した溶液、トリエチルアミ
ン8g、生成物分析用の内部標準物質として1−
オクテンおよびジオクチルエーテル各2mlを窒素
ガス雰囲気下に溶媒仕込み口より仕込んだ。溶媒
仕込み口を閉じたのちブタジエン25gおよび二酸
化炭素8.8gをオートクレーブ中に仕込んだ。オ
ートクレーブをオイルバスに浸け、内容物を
800rpmの回転数で撹拌しながら30分間で内温を
85℃としたのち、この温度で3時間反応を続け
た。反応終了後、オートクレーブを冷却水を用い
て急冷し内温を室温付近にしたのち、炭酸ガスお
よび未反応ブタジエンを放出して内圧を常圧にし
た。反応混合液を液抜き出し口より抜き出したと
ころ反応混合物は二層に分離していた。 生成物を分析するためテトラヒドロフランを加
えて反応混合液を均一にしたのちガスクロマトグ
ラフイーで生成物を分析した結果1,3,7−オ
クタトリエン1.2g、2,7−オクタジエン−1
−オール20.8g、1,7−オクタジエン−3−オ
ール1.4gおよびジオクタジエニルエーテル0.2g
が生成していた。 実施例 2 実施例1において反応終了後、反応混合液に対
してテトラヒドロフランを加える代りにシクロヘ
キサン170mlを加えたところ、該反応混合液は無
色の上層と黄色の下層に直ちに分離した。分液ロ
ートを用いて上層を分離しガスクロマトグラフイ
ーで分析したところ、1,3,7−オクタトリエ
ン1.1g、2,7−オクタジエン−1−オール
19.5g、1,7−オクタジエン−3−オール1.3
gおよびジオクタジエニルエーテル0.2gが抽出
されていた。さらに抽出液中のパラジウムおよび
リンを原子吸光分析装置および比色定量で分析し
たところ、パラジウムは0.6ppmおよびリンは
1.4ppmであつた。 比較例 1 実施例2においてホスフイン化合物をナトリウ
ムジフエニルホスフイノベンゼン−m−スルホネ
ートに変えてトリフエニルホスフインを使用した
以外はまつたく同一の反応を行つた。抽出液中の
生成物を分析した結果、1,3,7−オクタトリ
エン0.4g、2,7−オクタジエン−1−オール
7.2g、1,7−オクタジエン−3−オール0.7g
が生成しており、さらに抽出液中のパラジウムお
よびリンの分析を行なつたところ、抽出液中には
パラジウムが仕込みパラジウム基準で82%、トリ
フエニルホスフインが仕込みトリフエニルホスフ
イン基準で94%抽出されていた。 実施例3〜8および比較例2〜12 実施例1で用いたのと同一の反応装置に、酢酸
パラジウム22mg(0.1ミリモル)、ホスフイン化合
物2.0ミリモル、含水溶媒30ml、トリエチルアミ
ンおよび分析用内部標準物質として1−オクテ
ン、ジオクチルエーチル各2mlを仕込んだ。溶媒
の含水割合ならびにトリエチルアミンの量は第1
表に示した。次いでブタジエン25gおよび二酸化
炭素5.6gを仕込んだのち、オートクレーブをオ
イルバスに浸け、内容物を800rpmの回転数で撹
拌下しながら30分間で内温を75℃に上げ、この温
度でさらに3時間反応を続けた。反応終了後反応
混合液は二層に分離していたので実施例1と同様
に処理したのち生成物を分析した。得られた結果
を第1表に示した。
【表】
【表】 実施例9〜12および比較例13〜15 実施例1で用いたのと同一の反応装置に、酢酸
パラジウム22mg(0.1ミリモル)、ナトリウムジフ
エニルホスフイノベンゼン−m−スルホネート・
2水和物240mg(1.2ミリモル)、45重量パーセン
トの水を含んだスルホラン水溶液30ml、各種の第
三級アミン6.5g、分析用内部標準物質として1
−オクテンおよびジオクチルエーテル各2mlを仕
込んだ。次いでブタジエン25gおよび二酸化炭素
5gを仕込んだのち、オートクレーブをオイルバ
スに浸け、内容物を800rpmの回転数で撹拌しな
がら30分間で内温を75℃に上げ、この温度でさら
に3時間反応を続けた。反応終了後、反応混合液
は二層に分離していたので実施例1と同様の処理
をして分析を行つた。結果を第2表に示した。
【表】 実施例 13〜18 実施例1で用いたのと同一の反応装置に、酢酸
パラジウム22mg(0.1ミリモル)、ナトリウムジフ
エニルホスフイノ−m−スルホネート・2水和
物、45重量パーセントの水を含んだスルホラン30
ml、トリエチルアミン、分析用内部標物質として
1−オクテンおよびジオクチルエーテル各2mlを
仕込んだ。ホスフインおよびトリエチルアミンは
第3表に示す量で用いた。 次いでブタジエン25gおよび第3表に示す量で
二酸化炭素を仕込んだのちオートクレーブをオイ
ルバスに浸け、800rpmの回転数で撹拌しながら
30分間で内温を75℃に上げ、この温度でさらに3
時間反応を続けた。反応終了後、実施例1と同様
の処理をして分析した結果を第3表に示した。
【表】 実施例 19 実施例1で用いたのと同一の反応装置に対して
内液抜き出し口を撹拌装置、窒素ガス導入口、液
抜き出し口および溶媒仕込み口を備えた内容量1
の電磁撹拌式の耐圧ガラス製オートクレーブに
直結した。前記オートクレーブ中に、酢酸パラジ
ウム44mgおよびナトリウムジフエニルホスフイノ
ベンゼン−m−スルホネート・2水和物1200mgを
55重量パーセントのスルホラン水溶液60mlに溶解
した溶液、トリエチルアミン8gを窒素ガス雰囲
気下に仕込み、オートクレーブの仕込み口をとじ
た。次いでブタジエン25gおよび二酸化炭素8g
を仕込んだ。オートクレーブをオイルバスに浸け
内容物を800rpmの回転数で撹拌しながら内温を
30分間で80℃に上げ、この温度で3時間反応を続
けた。反応終了後、オートクレーブを冷却水を用
いて急冷したのち、反応混合液をガラス製オート
クレーブ側に圧送した。ガラス製オートクレーブ
内の反応混合液は二層に分離した状態にあつた。
ガラス製オートクレーブ内を窒素ガス雰囲気下で
二酸化炭素および未反応ブタジエンを除いて常圧
にもどしたのち、シクロヘキサン200mlを加え約
2分激しく撹拌した。撹拌を止めたのち静置した
ところ反応混合液は無色の上層と黄色の下層に分
離していた。上層のシクロヘキサン層を抜き出し
生成物をガスクロマトグラフイーで分析した。一
方、抽残液は水2gおよびトリエチレンアミン
0.5gを加えたのち再び反応槽側に窒素ガスを用
いて圧送した。反応槽側には一回目と同様ブタジ
エン25gおよび二酸化炭素8gを仕込んだのち同
一の反応をくり返した。以上のようにして6回の
反応を実施した結果を第4表に示した。
【表】 実施例 20 撹拌装置、温度計、ブタジエン仕込み口、窒素
ガスおよび二酸化炭素導入口、溶媒仕込み口およ
び内液抜き出し口を備えた内容量200mlの電磁撹
拌式オートクレーブの内液抜き出し口を撹拌装
置、窒素ガス導入口、液抜き出し口および溶媒仕
込み口を備えた内容量1の電磁撹拌式の耐圧ガ
ラス製オートクレーブに直結した。前記の内容量
200mlの電磁撹拌式オートクレーブ中に55重量パ
ーセントのスルホラン水溶液60ml、トリエチルア
ミン8g、酢酸パラジウム44mgおよびナトリウム
ジフエニルホスフイノベンゼン−m−スルホネー
ト・二水和物1200mg(3ミリモル)を仕込み、系
内を二酸化炭素で充分に置換した。内容物を撹拌
しながら該電磁撹拌式オートクレーブを加熱する
ことによつて内温を80℃に上げ、二酸化炭素を8
g仕込んだ。次いで電磁撹拌式オートクレーブ中
にブタジエン25g(0.46モル)を仕込み、80℃で
3時間反応させた。反応終了後、反応混合液を急
冷し、耐圧ガラス製オートクレーブ中に圧送し
た。耐圧ガラス製オートクレーブ内の反応混合液
は二層に分離した状態にあつた。耐圧ガラス製オ
ートクレーブ内から窒素ガス雰囲気下に二酸化炭
素および未反応ブタジエンを除いて該耐圧ガラス
製オートクレーブ内を常圧に戻したのち、反応混
合液にヘキサン200mlに加え約2分間激しく撹拌
した。撹拌終了後、混合液を静置することによつ
て二層に分離させ、上層のヘキサン層を抜き出し
た。ヘキサン層中に含まれる生成物をガスクロマ
トグラフイーで分析した。一方、抽残液には水2
gおよびトリエチルアミン0.5gを加え、得られ
た溶液を窒素ガスを用いて圧送することによつて
内容200mlの電磁撹拌式オートクレーブ中に戻し
た。一回目の反応操作と同様にして、この内容
200mlの電磁撹拌式オートクレーブ中に二酸化炭
素8gおよびブタジエン25gを仕込み、反応をく
り返した。以上のようにして反応操作および抽出
操作を6回くり返した。各抽出操作において得ら
れたヘキサン層中に含まれている生成物の分析結
果を第5表に示す。
【表】 実施例 21〜27 撹拌装置、温度計、ブタジエン仕込み口、窒素
ガスおよび二酸化炭素導入口、溶媒仕込み口およ
び内液抜き出し口を備えた内容量200mlの電磁撹
拌式オートクレーブの内液抜き出し口を撹拌装
置、窒素ガス導入口、液抜き出し口および溶媒仕
込み口を備えた内容量1の電磁撹拌式の耐圧ガ
ラス製オートクレーブに直結した。前記の内容量
200mlの電磁撹拌式オートクレーブ中に55重量パ
ーセントのスルホラン水溶液60ml、トリエチルア
ミン8g、酢酸パラジウム44mgおよび第6表に示
される親水性ホスフイン類の3ミリモルを仕込
み、系内を二酸化炭素で充分に置換した。内容物
を撹拌しながら該電磁撹拌式オートクレーブを加
熱することによつて内温を80℃に上げ、二酸化炭
素を8g仕込んだ。次いで電磁撹拌式オートクレ
ーブ中にブタジエン25g(0.46モル)を仕込み、
80℃で3時間反応させた。反応終了後、反応混合
液を急冷し、耐圧ガラス製オートクレーブ中に圧
送した。耐圧ガラス製オートクレーブ内の反応混
合液は二層に分離した状態にあつた。耐圧ガラス
製オートクレーブ内から窒素ガラス雰囲気下に二
酸化炭素および未反応ブタジエンを除いて該耐圧
ガラス製オートクレーブ内を常圧に戻したのち、
反応混合液にヘキサン200mlを加え約2分間激し
く撹拌した。撹拌終了後、混合液を静置すること
によつて二層に分離させ、上層のヘキサン層を抜
き出した。抽残液に水1.8gおよびトリエチルア
ミン0.3gを加え、得られた溶液を窒素ガスを用
いて圧送することによつて内容200mlの電磁撹拌
式オートクレーブ中に戻した。一回目の反応操作
と同様にして、この内容200mlの電磁撹拌式オー
トクレーブ中に二酸化炭素8gおよびブタジエン
25gを仕込み、反応をくり返した。以上のように
して反応操作および抽出操作を3回くり返した。
3回目の抽出操作によつて得られたヘキサン層中
に含まれる生成物をガスクロマトグラフイーで分
析した結果、いずれもオクタジエノール(オクタ
−2,7−ジエン−1−オールおよびオクタ−
1,7−ジエン−3−オール)、1,3,7−オ
クタトリエンおよびジオクタジエニルエーテルが
抽出されていることが判明した。該ヘキサン層中
に含まれているオクタジエノールの量および該オ
クタジエノールにおけるオクタ−2,7−ジエン
−1−オールとオクタ−1,7−ジエン−3−オ
ールとの比をそれぞれ第6表に示す。なお、該ヘ
キサン層中に含まれている1,3,7−オクタト
リエンおよびジオクタジエニルエーテルの量はそ
れぞれ8.4〜9.0ミリモルの範囲内および0.8〜1.7
ミリモルの範囲内であつた。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 炭酸および/または重炭酸イオンを含む30〜
    80重量パーセント濃度のスルホラン水溶液中、添
    加剤としてパラジウム1グラム原子あたり少くと
    も6モルの割合の下記の一般式() 〔式中Rは炭素数1〜7の炭化水素基であり、n
    は0または1の数であり、xは0、1または2の
    数であり、yおよびzは0、1、2または3の数
    であり(ただしyおよびzは同時に0とはならず
    x+y+z=3なる条件を満足するものとする)、
    Aは【式】−C(CH32COOM、 【式】または−C(CH32N (CH32であり、Bは−SO3M、−COOMまたは−
    N(CH32である(ただしMはアルカリ金属を表
    わす)。〕で示される親水性ホスフイン類およびス
    ルホランに対して0.01〜50容量パーセントの量の
    塩基性定数(pKa)が7以上の単座配位性第三級
    アミン類を用いて、パラジウムまたはパラジウム
    化合物の存在下でブタジエンの二量化水和反応を
    行なうことを特徴とするn−オクタジエノールの
    製造方法。 2 スルホラン水溶液の濃度が40〜75重量パーセ
    ントであり、反応温度が20〜120℃である特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 3 親水性ホスフイン類が
    【式】 【式】 【式】もしくは 【式】であり、かつそ の添加量がパラジウム1グラム原子あたり10〜50
    モルである特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 単座配位性第三級アミン類がトリエチルアミ
    ンであり、かつその添加量がスルホランに対して
    1〜50容量パーセントである特許請求の範囲第1
    項記載の方法。 5 炭酸および/または重炭酸イオンがその前駆
    体としての二酸化炭素または重炭酸ナトリウムか
    ら誘導されたものである特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 6 炭酸および/または重炭酸イオンを含む30〜
    80重量パーセント濃度のスルホラン水溶液中、添
    加剤としてパラジウム1グラム原子あたり少くと
    も6モルの割合の下記の一般式() 〔式中Rは炭素数1〜7の炭化水素基であり、n
    は0または1の数であり、xは0、1または2の
    数であり、yおよびzは0、1、2または3の数
    であり(ただしyおよびzは同時に0とはならず
    x+y+z=3なる条件を満足するものとする)、
    Aは【式】−C(CH32COOM、 【式】または−C(CH32N (CH32であり、Bは−SO3M、−COOMまたは−
    N(CH32である(ただしMはアルカリ金属を表
    わす)。〕で示される親水性ホスフイン類およびス
    ルホランに対して0.01〜50容量パーセントの量の
    塩基性定数(pKa)が7以上の単座配位性第三級
    アミン類を用いて、パラジウムまたはパラジウム
    化合物の存在下でブタジエンの二量化水和反応を
    行ない、得られる反応混合液の少くとも一部を飽
    和脂肪族炭化水素、モノオレフイン性炭化水素も
    しくは脂環式炭化水素で抽出することによつてn
    −オクタジエノールを抽出分離し、得られる触媒
    成分を含む抽残層の少くとも一部をブタジエンの
    二量化水和反応に循環して使用することを特徴と
    するn−オクタジエノールの製造方法。 7 脂環式炭化水素がシクロヘキサンもしくはメ
    チルシクロヘキサンである特許請求の範囲第6項
    記載の方法。
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