JPH024929Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は複数種類の錠剤等の収容物を収納する
ための携帯用の隔壁容器の構造に関し、更に詳し
くは乾燥剤や防腐剤等の散逸や紛失を防止した隔
壁容器に関するものである。

（従来の技術） 薬品や嗜好品を携帯するための容器は種々提案
されている。

従来、１種類だけの錠剤を収納した携帯容器は
公知である。この公知の携帯用容器では同じ匡体
中に錠剤と乾燥剤あるいは防腐剤等とを一緒に収
納している。

又、複数の錠剤を収納する携帯用の隔壁容器も
公知である。この公知の隔壁容器においても、乾
燥剤あるいは防腐剤等と錠剤とを一緒に収納して
いる。

更に又、複数の錠剤を収納できるようにした隔
壁容器において、乾燥剤あるいは防腐剤等を収納
する乾燥剤等収納部を別部材として設置した構造
も公知である。

（考案が解決しようとする課題） ところが、１種類だけの錠剤を収納した携帯容
器では乾燥剤あるいは防腐剤等を薬品と一緒に収
納しているため、携帯中の振動によつて錠剤と乾
燥剤あるいは防腐剤等とがこすり合つて乾燥剤あ
るいは防腐剤等が錠剤中に散逸したり、錠剤の取
り出し時に一緒に取り出して紛失したりするおそ
れがあつた。

又、複数の錠剤を収納する携帯用の隔壁容器に
おいても乾燥剤あるいは防腐剤等を錠剤と一緒に
収納しているため、乾燥剤あるいは防腐剤等の破
損、散逸、紛失の恐れが免れない。更に又、乾燥
剤あるいは防腐剤等を収納する乾燥剤等収納部を
別に設置したものにおいては、このような別置の
部材を設けることが製造コストを高くする上、製
品の組み立てや、錠剤、乾燥剤あるいは防腐剤等
の取り替え作業を複雑にするので好ましくない。

そこで、本考案の目的は上記欠点を改善し、構
造が簡単であつてかつ乾燥剤が一つだけで済み、
更には乾燥剤あるいは防腐剤等の破損、散逸及び
紛失をなくした隔壁容器を提供するにある。

（課題を解決するための手段） 本考案の特徴とする構成は、複数の匡体１，
１′…を一列に並べて成型した隔壁容器２におい
て、該隔壁容器２の長辺仕切側壁２₁に前記各匡
体１，１′…に隣接して横長の小匡体３を併設し、
前記長辺仕切側壁２₁に前記各匡体１，１′…に連
通するスリツトを形成し、前記小匡体３の長辺側
壁４を緩やかな弓状を形成するごとく外方に張り
出させると共に、該小匡体３の底壁４₁を前記小
匡体１，１′…よりも浅く形成し、前記長辺側壁
４並びに対向する側壁２₂の開口端周辺部に係止
用の溝５，５′を設け、該溝５，５′に係合させて
蓋体６を被せ、該蓋体６が前記匡体１，１′…を
開閉する小蓋体６₁と前記小匡体３を常時閉鎖す
る閉鎖蓋体６₂とからなり、各部が可撓性プラス
チツクからなるところにある。

（実施例） 以下、本考案の実施例について図を以て説明す
る。

第１図において、開口面正方形状の匡体１，
１′…は複数種類の錠剤、嗜好品等の収容物を収
納するためのものであり、該匡体１，１′…を一
列に複数個並べて成型して隔壁容器２を構成す
る。隔壁容器２の一方の長辺仕切側壁２₁に前記
各匡体１，１′…に隣接して横長の小匡体３を併
設する。該小匡体３は乾燥剤や防腐剤等を収容す
るものである。前記長辺仕切側壁２₁には各匡体
１，１′…に連通するスリツト７を形成されてい
る。これによつて各匡体１，１′…内部の湿気等
を吸着し、あるいは収容物の腐敗防止を行なうも
のである。小匡体３は、その長辺側壁４が緩やか
な弓状となつて外方に張り出すと共に、該小匡体
３の底壁４₁が前記小匡体１，１′…の底壁よりも
浅く形成されている。長辺側壁４並びに該長辺側
壁４に対向する側壁２₂の開口端周辺部には係止
用の溝５，５′が設けられており、該溝５，５′に
は蓋体６が係合されている。蓋体６は、前記匡体
１，１′…を開閉する複数の小蓋体６₁と、前記小
匡体３を常時閉鎖する閉鎖蓋体６₂とからなり、
該小蓋体６₁と閉鎖蓋体６₂とは一体成型されてな
り、その連結部６₃が折り曲げられて小蓋体６₁が
開閉される。本考案の各部は可撓性プラスチツク
からなつており、個々の部品は一体成型品として
成型されたものである。

蓋体６を装着するにあたつて、長辺側壁４は巾
広く、かつ弓状に張り出しているために、第３図
の矢印で示す方向に指で押すことによつて、容易
に係止溝５，５′に蓋６の突起部を嵌合させるこ
とができる。

（考案の効果） 複数種類の収容物を一個の隔壁容器に収容する
ことができ、携帯が便利となる。

１個の乾燥剤等で複数の収容物の脱湿が可能と
なるので、低コストかつ乾燥剤等の交換が容易と
なる。

乾燥剤等が収容物と一緒に収納されていないの
で、収容物と乾燥剤とのこすり合いによる破損や
散逸が防止できる。

閉鎖蓋部が常時乾燥剤等の脱落を防止している
ので、小蓋体の開閉に伴なう乾燥剤等の紛失が防
止される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る隔壁容器の平面図。第２
図は部分切断正面図、第３図は蓋体との嵌合状態
を示した縦断側面図である。 図中、１，１′…は匡体、２は隔壁容器、２₁は
長辺仕切側壁、２₂は側壁、３は小匡体、４は長
辺側壁、４₁は底壁、５，５′は係止用溝、６は蓋
体、６₁は小蓋体、６₂は閉鎖蓋体、７はスリツト
をあらわす。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の匡体１，１′…を一列に並べて成型した
   隔壁容器２において、該隔壁容器２の長辺仕切側
   壁２₁に前記各匡体１，１′…に隣接して横長の小
   匡体３を併設し、前記長辺仕切側壁２₁に前記各
   匡体１，１′…に連通するスリツト７を形成し、
   前記小匡体３の長辺側壁４を緩やかな弓状を形成
   するごとく外方に張り出させると共に、該小匡体
   ３の底壁４₁を前記小匡体１，１′…よりも浅く形
   成し、前記長辺側壁４並びに対向する側壁２₂の
   開口端周辺部に係止用の溝５，５′を設け、該溝
   ５，５′に係合させて蓋体６を被せ、該蓋体６が
   前記匡体１，１′…を開閉する小蓋体６₁と前記小
   匡体３を常時閉鎖する閉鎖蓋体６₂とからなり、
   各部が可撓性プラスチツクからなることを特徴と
   する隔壁容器。