JP2654806B2 - 容 器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は合成樹脂製の振り出し容器の改良に関し、差
に詳しくは２種類あるいはそれ以上の収容物を振り出し
可能にした容器に関する。

（従来の技術） 海苔等のふりかけ物や薬品を収容した容器において、
該収容物を少しずつ振り出すようにした容器は公知であ
る。

公知の振り出し容器は、１種類のふりかけ等を収容す
ると同時に、該ふりかけ等の収容物と一緒に乾燥剤を収
納し、必要に応じて小蓋を開閉して収容物を振り出して
いる。

一方、複数に区画された収容室を有し、該複数の収容
室にそれぞれキャップを螺着し、該キャップに設けられ
た開閉蓋により収容物を振り出すようにした振り出し容
器も公知である。（実開昭54−87961号公報参照） （発明が解決しようとする課題） ところが、従来公知の容器では１種類の収容物しか収
容できなかったので、２種類あるいはそれ以上の収容物
を振り出す場合には、その種類の数だけの振り出し容器
を保持あるいは携帯しておかねばならなかった。

又、前記実開昭54−87961号公報で公知の複数の収容
室に複数の収容物を収容し、個別に収容物を振り出すよ
うにした容器では、乾燥剤を収容室の数だけ必要とし、
かつキャップと開閉蓋とが別構造であるため、一体成形
と比べてコスト高となる上、容器本体も一体成形が不可
能であるため、高コストとなってしまう。

又、収容室に乾燥剤をそのまま入れるので、該乾燥剤
が収容物の振り出しの邪魔をして、振り出しが不十分と
なるおそれもあった。

そこで本発明の目的は、前記公知の容器の欠点を改善
し、１個の容器で２種類の種類の収容物を収容できるよ
うにすると同時に、乾燥剤を効果的に収納することがで
きるようにした容器を提供せんとするにある。

（課題を解決するための手段） 本発明の特徴とする構成は、第１の収容部と、第２の
収容部と、該第１と第２の収容部を区画すると同時に中
間に乾燥剤等を収納する２枚の隔壁と、該隔壁に形成さ
れた上端が開放されたスリットからなる通気口とからな
る合成樹脂の一体成形物の容器部と、前記第１の収容部
に対向して連通する第１の振り出し部と、前記第２の収
容部に対向して連通する第２の振り出し部と、前記２枚
の隔壁の開放端に対向して閉鎖する閉鎖部と、前記第１
の振り出し部に形成された第１の振り出し口と、該第１
の振り出し口を開閉する第１の小蓋と、前記第２の振り
出し口と、該第２の振り出し口を開閉する第２の小蓋と
からなる合成樹脂の一体成形物の蓋部とからなり、前記
容器部に蓋部を被せてなる構成にある。

（作用） 上記構成からなる容器の第１の収容部と第２の収容部
とに別々の収容物を収容し、乾燥剤等を２枚の区画壁の
間に収納し、蓋部を閉蓋する。

そして、使用に当たっては、第１の小蓋と第２の小蓋
のどちらか一方を開放して収容物を振り出す。

（実施例） 以下、図面によって本発明の実施例について説明す
る。

第１図は本発明の一実施例になる容器を示す斜視図、
第２図は第１図の蓋部を開放した時の容器部の斜視図、
第３図は第１図のＡ−Ａ断面図である。

本発明になる容器は、ふりかけ等の収容物が収容され
る容器部１と、該容器部１に被せられて閉蓋する蓋部２
とからなっている。該容器部１と蓋部２はそれぞれ合成
樹脂の一体成形物で構成されている。

容器部１には第１の収容部３と、それに隣接する第２
の収容部４とが形成されており、該第１の収容部３と第
２の収容部４とを区画する２枚の隔壁５が形成されてい
る。該２枚の隔壁５の中間には乾燥剤等６が収容される
ものであり、該２枚の隔壁５には上端が開放されたスリ
ットからなる通気口７が形成されている。該通気口７は
第１の収容部３と第２の収容部４に収容された収容物の
湿気を乾燥剤６が吸着する場合の通気流路である。

蓋部２は第１の振り出し部８と第２の振り出し部９と
からなっている。第１の振り出し部８は第１の収容部３
に対向して設けられ、該第１の収容部３に連通する凹所
からなっている。第２の振り出し部９は前記第２の収容
部４に対向して設けられ、該第２の収容部４に連通する
凹所からなっている。又、該蓋部２には前記２枚の隔壁
５の開放端を閉鎖する閉鎖部10が前記隔壁５に対向して
設けられている。

この実施例では、第１の収容物３と第２の収容物４、
及びそれらに連通する第１の振り出し部８及び第２の振
り出し部９は断面が円形となっている。前記第１の振り
出し部８の頂面には第１の振り出し口11が形成され、該
第１の振り出し口11を開閉する第１の小蓋12が設けられ
ている。前記第２の振り出し部９には第２の振り出し口
13が形成され、該第２の振り出し口13を開閉する第２の
小蓋14が設けられている。第１の小蓋12及び第２の小蓋
14は共に第１の振り出し部８及び第２の振り出し部９と
一体に形成されている。

この実施例では、第１の振り出し口11及び第１の小蓋
12と、第２の振り出し口９及び第２の小蓋14とが蓋部２
の対向する縁（長手方向端縁）の前記隔壁５と直交する
方向に設けられてなっている。

本発明は、以上のように構成されているので、容器部
１の第１の収容部３と第２の収容部４とに別々の収容物
を収容し、乾燥剤等６を２枚の隔壁５の間に収容し、蓋
部２で閉蓋する。そして、使用に当たっては、第１の小
蓋12と第２の小蓋14とどちらか一方を開放して収容物を
振り出す。

以上は本発明の一実施例であって、本発明は上記実施
例に限定されるものではない。

第４図は本発明の他の実施例を示す斜視図であり、こ
の実施例では第１の小蓋12₁及び第２の小蓋14₂が蓋部2₁
の長手方向に沿う側縁に隔壁と同方向に設けられてなっ
ている。

この実施例によると、まず第１の小蓋12₁を開けて第
１の収容物を振り出し、そのままの状態で第１の小蓋12
₁を閉蓋し、第２の小蓋14₁を開けて第２の収容物を振り
出すことができる。従って、容器を持ち変えることなく
２種類の収容物を振り出すことができ、取り扱いが簡単
である。

又、第５図は本発明の更に他の実施例を示す斜視図で
あり、この実施例では第１の第１の小蓋12₂と第２の小
蓋14₂とが蓋部2₂の長手方向に沿って対向する側縁に隔
壁と同方向に設けられてなっている。

この実施例によると、容器を持って収容物を振り出そ
うとする場合、常に、その持った分部の先端且つ手前側
に振り出し口が位置するので、収容物の振り出しが容易
となる。

（発明の効果） 以上に説明した本発明によると、次のような効果を奏
する。

１個の乾燥剤等で複数の収容物の乾燥を行なうことが
できるので、乾燥剤のコスト低減が得られる。

合成樹脂の一体成形で製造可能であるから、容器全体
が低コストで得られる。

２枚の隔壁の開放端を蓋体で閉塞するので、閉塞のた
めの格別の構成を必要としない。

１個の容器で２種類の収容物を収容できるものとなる
ので、使用に当たって１個の容器だけで済むので便利で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例になる容器を示す斜視図、第
２図は第１図の蓋部を開放した時の容器部の斜視図、第
３図は第１図のＡ−Ａ断面図、第４図は本発明の他の実
施例を示す斜視図、第５図は本発明の更に他の実施例を
示す斜視図である。 1:容器部、2:蓋部、3:第１の収容部、4:第２の収容部、
5:隔壁 6:乾燥剤、7:通気口、8:第１の振り出し部、9:第２の振
り出し口 10:閉鎖部、11:第１の振り出し口、12:第１の小蓋、13:
第２の振り出し口、14:第２の小蓋

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】第１の収容部と、第２の収容部と、該第１
   の収容部と第２の収容部とを区画すると同時に中間に乾
   燥剤等を収納する２枚の隔壁と、該隔壁に形成された上
   端が開放されたスリットからなる通気口とを有し、合成
   樹脂の一体成形物からなる容器部と、 前記第１の収容部に対向して連通する第１の振り出し部
   と、前記第２の収容部に対向して連通する第２の振り出
   し部と、前記２枚の隔壁の開放端に対向して閉鎖する閉
   鎖部と、前記第１の振り出し部に形成された第１の振り
   出し口と、該第１の振り出し口を開閉する第１の小蓋
   と、前記第２の振り出し部に形成された第２の振り出し
   口と、該第２の振り出し口を開閉する第２の小蓋とを有
   し、合成樹脂の一体成形物からなる蓋部と、 からなり、前記容器部に蓋部を被せてなることを特徴と
   する容器。
2. 【請求項２】第１の振り出し口及び第１の小蓋と、第２
   の振り出し口及び第２の小蓋とが蓋部の対向する縁に前
   記隔壁と直交する方向に設けられてなることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載の容器。
3. 【請求項３】第１の振り出し口及び第１の小蓋と、第２
   の振り出し口及び第２の小蓋とが蓋部の同じ縁に前記隔
   壁と同方向に設けられてなることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の容器。
4. 【請求項４】第１の振り出し口及び第１の小蓋と、第２
   の振り出し口及び第２の小蓋とが蓋部の対向する縁に前
   記隔壁と同方向に設けられてなることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載の容器。