JPH0249164B2 - - Google Patents

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JPH0249164B2
JPH0249164B2 JP59086187A JP8618784A JPH0249164B2 JP H0249164 B2 JPH0249164 B2 JP H0249164B2 JP 59086187 A JP59086187 A JP 59086187A JP 8618784 A JP8618784 A JP 8618784A JP H0249164 B2 JPH0249164 B2 JP H0249164B2
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JP
Japan
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rolling
pass
rolled material
tentering
shape
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JP59086187A
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JPS60231505A (ja
Inventor
Shigeru Isoyama
Masatoshi Inoe
Asayuki Orita
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Publication of JPS60231505A publication Critical patent/JPS60231505A/ja
Publication of JPH0249164B2 publication Critical patent/JPH0249164B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B1/00Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
    • B21B1/38Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling sheets of limited length, e.g. folded sheets, superimposed sheets, pack rolling
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B2261/00Product parameters
    • B21B2261/02Transverse dimensions
    • B21B2261/04Thickness, gauge

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) スラブ圧延にて厚板を得る際、厚板の平面形状
を矩形に近づけることがとくに考慮されている厚
板圧延方法の改良に関してこの明細書で述べる技
術内容は、いわゆるMAS圧延の高能率操業に伴
われ勝ちな非対称平面形状を能率よく防止するこ
とについての開発成果を提案するところにある。
一般に厚板圧延にあつては、連続鋳造設備など
により製造されたスラブにつき、まず主としてそ
の厚みを整えるための成形圧延を1〜3パス行な
い、ついで水平面内で90°転回して所定の板幅を
得るための幅出し圧延を所要パス回数にて施した
後、更に90°転回して元の方向に戻し、仕上圧延
を所要パス回数にわたり行なつて、目的とする板
厚、板幅、板長に仕上げられる。
しかるに、これら成形、幅出し及び仕上げ各圧
延過程においては、圧延先後端部にて、非定常変
形を起こすことが原因で、圧延終了段階における
圧延材の平面形状不良すなわち、長手方向中央部
の広い、いわゆる太鼓形状になつたり、あるいは
先後端部でより広くなつた、いわばつづみ形状に
なつたりするが、これらの平面形状不良の現象
は、とくに幅出し圧延を経ることに起因して顕著
に生じる。それはともかくスラブ寸法と仕上り寸
法の関係によつて形状は、ほぼ決定され、この関
係についてはあとで述べる。
厚板の側縁及び又は端縁における上記のような
平面形状不良については、一般に目標とする製品
寸法に余裕代を加えた寸法に圧延し、ついで剪断
機、あるいはガストーチによつて、クロツプを切
断することにて製品寸法に仕上げるを例としてい
たが、この場合形状が悪いほどクロツプ代は増え
るため、歩留り上の不利が甚だしい。
前記のようなクロツプを少なくして、圧延製品
の歩留りを向上するため、従来から幅出し圧延パ
ス又はその事前の成形圧延及び1又は幅出し圧延
の各最終パスに際し、ロール間隙に変化を与える
圧下修正にて、圧延材の圧延方向に所定の傾斜を
故意に付与した後90°転回して後続の圧延をする
ことにより、圧延材の平面形状を改善する厚板圧
延法が提案(特公昭56−17961号、同21481号およ
び特開昭55−48409号各公報)され、いわゆる
MAS圧延法である。
ここでとくに後二者の公報における圧下修正
は、幅形状が張出した太鼓形か又はつぼんだつづ
み形か、そして端部形状につきタング状かフイシ
ユテール状かの各場合を、幅出し比に従つて予め
判定すること、すなわち成形圧延の最終パスで圧
延材の圧延方向(即ち圧延材の長手方向)の前、
後端部を厚くする太鼓形の、また、逆に同じく成
形圧延の最終パスで圧延方向の前、後端部を薄く
するつづみ形の各修正に見合うロール間隙の調整
を幅出し圧延の最終パスで圧延方向(即ち圧延材
の長手方向と直角な方向)の前後端を厚くするタ
ング状の、また、逆に同じく幅出し圧延の最終パ
スで圧延方向の前、後端を薄くするフイツシユテ
ール状の各修正に見合うロール間隙の調整を行う
のであるが、ここに幅出し比つまり幅出し後の圧
延幅のスラブ幅に対する比の値が約1.5よりも小
さいかそれ以上か、によつて太鼓形とつづみ形の
各幅形状が判別され、また同じく幅出し比の値が
約1.8よりも小さいかまたはそれ以上か、でタン
グ状とフイシユテール状の端部形状が判別され得
ることが示されている。
ところが、上記の如く圧下修正を行い平面形状
を改善しようとする厚板圧延法は、例えば幅出し
圧延を通常の圧下配分、すなわち最大圧延荷重あ
るいは最大トルクで、能率最高を狙う圧下配分で
行うとすれば、前記太鼓形の幅形状を改善するよ
うに成形圧延最終パスで圧延材の長手方向前、後
端部を厚くする圧下修正を行つた場合に、圧延材
を90°転回して幅出し圧延に供したとき、その幅
出し第1パス後の平面形状は、圧延方向先端に比
べて後端の方がより大きく変形する。
この第1パスの幅出し圧延にて、成形最終パス
で与えた圧下修正分はもとより消滅するが、その
後の幅出し圧延の各パスでは、前記の非対称形状
はそのまま残つて、その結果、幅出し圧延が完了
してから再び90°転回して圧延する仕上圧延過程
で、非対称形状が残存することになるので、完全
には歩留りの低下を解消することができない。
この現象は、つづみ形の幅形状を改善するよう
に成形圧延の最終パスで圧延材の長手方向前、後
端部を薄くする圧下修正を行つた場合にも同様に
生じるのは云うまでもない。
以上は、成形圧延の最終パスで圧下修正を行い
圧延終了後の幅形状を改善する場合について述べ
たが、幅出し圧延の最終パスで圧下修正を行い、
圧延終了後の前、後端クロツプ形状を改善する場
合についても、もちろん同様なことが云える。
(従来の技術) 上に述べたような非対称を解消するためには、
例えば幅出し圧延の第1パスで圧下率3%以下の
ような軽圧下をもつて圧延すれば、非対称が防止
されることは、さきに特開昭55−141302号公報で
提案したとおりである。
この基本的な考え方は、幅出し圧延の第1パス
では成形最終パスにより形成された長手方向の圧
下修正分を一部残したまま、第2パス(第1パス
と逆パス)で残りの圧下修正分を殺して圧延し、
非対称を防止しようというものである。
しかしこの方法は、2パスのリバース圧延によ
つて、成形最終パスで形成された圧下修正分を漸
次に解消するものであるため、幅形状こそ対称と
なり歩留り向上には大いに効果を発揮し得るが、
その反面第1パスは圧下修正分を次パスに残すよ
うな軽圧下パスとなるため、幅出しパス回数が圧
延能率最大の圧下配分としたときに比べて1パス
増え、それに応じて能率ダウンをきたすという欠
点がある。
このような能率ダウンは、特開昭55−48410号
又は同56−19909号両公報による改良提案で回避
され得て、非対称の解消にも役立つが、この場
合、別に以下の問題がある。
つまり例えば成形最終パス時における圧下の修
正つまりその圧延方向に沿う傾斜を付与するだけ
でなく、これと同時に、あらかじめ圧延ロールを
軸方向に傾斜を与えておいて、軸方向にもとくに
そのパスの全長にわたる板厚差を与え、この幅方
向板厚差を付加することにて幅出し前の形状を湾
曲させ、後続する幅出し第1パス時の非対称平面
形状変形を相殺させるやり方であるが、しかし、
この方法では非対称は改善され得ても、元来非対
称とは本質的に無関係な領域、すなわち定常領域
においても湾曲が生じるため、平面形状は正しい
矩形となり得ない。
(発明が解決しようとする問題点) 上述した諸々の問題点を解消して、一層有利に
圧延終了後の平面形状をほとんど矩形にすること
を可能にした厚板圧延方向を提供することがこの
発明の目的である。
(課題点を解決するための手段) この発明は、圧延材を水平面内で90°転回して
圧延を続行する工程の直前における先行圧延の最
終パスで噛込みと噛放しの際のロール間隙に変化
を与えることにより該最終パスを通る圧延材の圧
延方向前、後各端部にて圧延方向に沿う傾斜を付
与し、該前、後端部を厚くするか、または薄くす
る圧下修正を加え、該前、後端部間にわたる中央
部では均一厚みに圧延を行つてその後、この圧延
材を水平面内で90°転回して圧延を続行する際に
おける圧延材の平面形状不整を上記圧下修正によ
り補償消去する厚板圧延方法において、 前記圧延材の前、後各端部に傾斜を付与する圧
下修正につき、圧延方向と直角な圧延ロールの軸
方向における圧下修正量にも偏差を与えて該軸方
向に板厚偏差を付与することと 圧延材の中央部の厚みに対する該軸方向板厚偏
差が大きい側を、引続く90°転回後の圧延の第一
パスの噛み込み端として圧延すること との結合を特徴とする厚板圧延方法であり、圧延
材の前、後各端部における圧延ロール軸方向の圧
下修正量の偏差は圧延ロールを軸方向に傾斜させ
て付与することができ、この偏差は圧延材の前、
後各端で最大となるようにするとともに前記圧延
ロールの軸方向傾斜は圧延材の前、後各端部で同
一方向とする。
(作用) さて厚板圧延の典型的な成形圧延、幅出し圧延
および仕上圧延と続く圧延工程の中で、特に幅出
し圧延に主として起因する最終幅形状不良を改善
するため、成形最終パスでの圧下修正圧延を、太
鼓形幅形状の消去のために行う場合を例にとつて
第1図a,bに従い具体的に説明を進めると第1
図bでΔh/2にて示した圧下修正量が上掲特開昭55 −48409号公報の開示と同じく幅方向に均一な場
合、転回後の幅出し第1パスにてとくに軽圧下と
しない限りその圧延方向後端側において、第2図
a,bのように圧延方向前端側に比しより大きい
フイシユテールf1,f2;(f1<f2)が発生する。
なお第1図、第2図においてaは圧延材の平面
を、第1図bは成形パスでの圧延方向に沿つた圧
延材の断面を、第2図bは幅出し圧延での圧延方
向と直角な圧延材の断面をそれぞれ示す図面であ
る。
この非対称形状は、幅出し第1パスの圧下率に
もよるが、通常の圧延では先端側に対し後端側の
フイシユテールf2はほぼ2倍程度になることは、
特開昭55−48410号、同56−19909号公報に述べた
とおりである。
この非対称となる理由は、均一厚みに形成した
中央部(以下定常部という)と比べて厚みのより
厚い圧下修正圧延部分(以下非定常部という)の
幅出し圧延方向のメタルフローが幅出し圧延の先
端側に比べて後端側の方へより起こりやすいため
である。
これに対し、第3図aに示すように幅出し第1
パスの先端側になるサイド1での圧下修正量Δh1
を同後端側のサイド2における圧下修正量Δh2
りも大きくするような圧延ロール軸方向の板厚偏
差を付与するように前記成形最終パスでの圧下修
正圧延を非定常部に対して加えることがこの発明
の特色である。
すなわち、成形最終パスでの圧下修正時期すな
わち噛み込み端と噛み放し端とで、幅方向にも板
厚偏差を与え、それぞれ定常部に向けてこの幅方
向板厚偏差をなくすように、左右のロールギヤツ
プを変える圧下調整を行うのである。
こうすることにより、第3図a,bに示す均一
厚みH0のままの定常部3では、該成形最終パス
において、全く湾曲を生じることなく、該最終パ
スでの圧下修正による非定常部4,5に対応した
部分に限つて第3図cのようにわずかなキヤンバ
ー4′,5′を生じるにすぎない。
上記の圧下修正量Δh1とΔh2については次のよ
うにして与えられる。
まず、非定常部4,5にも圧延ロールの軸方向
には板厚偏差を与えない従来の圧下修正圧延を成
形最終パスで施した場合につき模式的に第4図に
示す。同図aの幅出し前の断面形状が、幅出し第
1パスを経たのちの幅偏差についてやはり模式的
に第4図bに示すように先端側でδ1、後端側では
δ2にてあらわしたように非対称となるのであり、
この関係を平面で図示したのが第2図aである。
なお、第4図中Ws,Wは幅出し第1パス前、
後の圧延材幅、Δhpは幅出し第1パス圧下量、H
は幅出し第1パス後の厚みであり、ここに斜線を
施して示したA,A′,B,B′はメタルフロー量
をあらわす。
すなわち幅出し圧延においては圧下量Δhp相当
のメタルが主として圧延材の幅方向(この圧延の
圧延方向)に延伸されその延伸長さはほぼδ1,δ2
に匹敵する。従つて第4図aにおいて斜線で示し
た面積Aの部分は同図bで斜線で示すA′にほぼ
匹敵するし、同様にBはB′にほぼ匹敵する。
ここで、前端側のメタルフローの非対称率αを
次式 α=δ1/δ1+δ2 (1) で定義する。もし、メタルフローが対称ならば、
すなわち、δ1=δ2ならば、α=0.5となるが、す
でに述べたようにδ1<δ2であるので、通常α<
0.5となる。
幅出し圧延時における圧延幅方向(圧延直角方
向)のメタルフローは無視することにすると、第
4図aの斜線を付した面積Aは、同図bの面積
A′に相当し、同様に面積Bは面積B′に相当し、
幅出し第1パス後の平面形状は、第2図aのよう
に非対称となる。
ここで第4図に従い、 (α・Ws)・Δhp=δ1・H (2) {(1−α)・Ws}・Δhp=δ2・H (3) という体積一定則が足り立つ。
従つて、先端側に流れるメタルフローの非対称
率α相当の体積と後端側に流れる(1−α)相当
の体積を等しくするならばδ1とδ2を等しくするこ
とが可能となるのは明らかである。
さてこの発明に従い、再び第3図a,bにおい
て仮にサイド1(幅出し第1パス時の先端側)の
圧下修正量をΔh1、サイド2(幅出し第1パス時
の圧延後端側)の圧下修正量をΔh2とし、両者の
差をΔhc(=Δh1−Δh2、Δh1>Δh2)とすると、 幅出し第1パス時の先端側に関しての体積一定
則は 1/2〔{Δh2+(1−α)・Δhc}+Δh1〕 ×αWs=δ1・H (4) 後端に関しては 1/2〔Δh2+{Δh2+(1−α)・Δhc}〕 ×(1−α)Ws=δ2・H (5) これより δ1=1/2〔Δh2+(1−α)Δhc+Δh1〕・αWs
H (6) δ2=1/2〔2・Δh2+(1‐α)・Δhc〕(1‐α
)Ws/H (7) ところで、幅方向に板厚偏差Δhcを第5図aの
模式図のように与えることにより、幅出し第1パ
ス後の断面形状は、同図bの模式図のようにな
り、その平面形状は第3図cに示したキヤンバー
4′,5′を生じる傾向を示すものの、Δhcに比べ
て板厚Hpがはるかに厚いこと、およびΔhcを与え
る範囲が短いことから、このキヤンバーは殆ど無
視できる程度であつた。ここではキヤンバーの影
響は除いて、関係式を解いてゆく。
幅出し第1パス後の幅形状を対称とするために
は、 δ1=δ2 (8) とすればよいのは、第5図bにより明らかであ
る。
一方、圧下修正を行う厚板圧延方法の基本は、
第6図に示すように幅形状代Sをゼロとすること
であり、体積一定則の原理から、 δ1=δ2=S/2 (9) (6)、(7)、(9)式より、Δh1、Δh2、Δhcを求めら
れるが、(9)式は幅出し終了相当の幅代であるた
め、(6)、(7)式におけるHを幅出し終了厚HDWで置
き直して、 Δhc=1−2α/α(1−α)・HDW・S/Ws(10) Δh2=1/2{1/(1−α)−I−2α/α}HDW・S
/Ws(11) Δh1=Δh2+Δhc (12) となる。もし対称ならば、α=0.5であるから、 Δhc=0、Δh2=Δh1=HDW・S/Ws となり、従来の圧下修正圧延における板厚修正量
となる。なお前記(10)、(11)式において幅形状代
Sは幅出し比(製品幅/スラブ幅)に応じて予め
実験により第6図に示す如く求めてあり、同様に
非対称率αについても幅出し比及び幅出し圧延時
の圧延材長さ(幅出し圧延の圧延ロールの軸方向
に沿う圧延材長さ)に基づきあらかじめ求めてお
くのである。
(実施例) ここでまず比較のため特開昭55−48409号公報
の開示に従い、 スラブサイズ:215mm厚×1615mm厚×4462mm長 製品サイズ:9.52mm厚×3048mm幅×48768mm長
の厚板圧延を次のように行つた。
成形パス終了厚HDBT=185mm幅出しパス終了厚
HDW=96mmであり、このとき、通常の成形最終パ
スでの圧下修正量Δhは、 幅出し比αB=製品幅/スラブ幅=3048/1615=1.9 であることから、第6図で求められる幅形状代S
=+50mmより Δh=HDW・S/Ws=96×50/1615=3.0mm として、圧下修正圧延を行い、所定の製品まで圧
延を完了したところ、最終平面形状は第7図に示
すようになつた。
ここに幅形状代Sについては、図より M−1/2(T+B)=2.0mmと非常によいが、サ イド1の形状量δk1=18mm、サイド2の形状量δk2
=−16mmとなり、幅の非対称が残つた。
これに対し、比較例と同じスラブサイズより同
一パターンで同一製品サイズまで圧延を行なつ
た。非対称率αは実験データより約0.4が得られ
たのに従い、 (10)式より Δhc=1−2×0.4/0.4×(1−0.4)×96×50/1615
=2.5mm (11)式より Δh2=1/2{1/1−0.4−1−2×0.4/0.4}・96
×50/1615= 1.7mm (12)式より Δh1=Δh2+Δhc=4.2mm となることから、成形圧延の最終パスの圧下修正
圧延で噛み込み前に、サイド2の材料圧下位置に
対し、サイド1側の材料圧下位置を2.5mmだけ余
分に開いておいて、噛み込むと同時に、サイド1
の材料圧下位置を4.2mm締め込んでゆき、一方、
サイド2では1.7mm締め込んで、定常部で、サイ
ド1、サイド2とも同一圧下位置になるように制
御した。噛み放し端では、噛み込み端に合わせる
ように逆に圧下位置を開けていつた。この結果、
圧下修正圧延後の板厚修正量は、サイド1では
4.2mm、サイド2では1.7mmとなつた。
即ち定常部の厚さ185mmに対し、圧延材長手方
向の両端部でサイド1(引続く90°転回後の幅出
し圧延の第1パスの噛み込み端となる)の厚さが
4.2mm、サイド2の厚さが1.7mm厚くなるような圧
延材幅方向の傾斜と、長手方向の傾斜とを形成し
た。長手方向の傾斜部の長さは従来通り300mm〜
1000mmの範囲で選ばれる。
この後、その圧延材を90°転回して、サイド1
の修正量の大きい方を(定常部に対する厚み偏差
の大きい方)幅出し第1パスの圧延方向先端にし
て、噛み込ませ、引続きリバースで幅出し圧延を
行ない、転回後、仕上げ圧延を行なつて、最終製
品にまで圧延を行なつた。もちろん幅出し第1パ
スは最大トルク又は最大荷重リミツトの圧下量を
とつた。最終平面形状を第8図に示す。
幅形状代S=5mm サイド1の形状量δk1=4mm サイド2の形状量δk2=−1mm となり幅形状代Sも小さく、かつ両サイドの幅の
非対称もほとんどなくなり、非常に良好な平面形
状が得られた。
以上は、圧延終了後の圧延材の幅形状が太鼓形
になる場合に成形圧延の最終パスで圧延材の長手
方向前後端部に長手方向並びに幅方向の板厚偏差
を与える方法に関して述べたが、圧延終了後の圧
延材の幅形状がつづみ形状になる場合は長手方向
の前後端部に、第9図に示すように両端が薄くな
る傾斜付けと同時に、幅方向にも厚み偏差を与え
る。この場合は従来の長手方向両端部傾斜のみを
付与する方法では、中央部の定常部が幅出し圧延
の第一パスで後方に突出することになり、従つて
幅出し圧延の第一パスで圧延方向の後方の突出量
が小さくなるように幅方向の板厚修正量の小さい
方(サイド2)を圧延の後方として、換言すれば
板厚修正量の大きい方(サイド1)を幅出し圧延
の第一パスの噛み込み端として圧延すれば良い。
即ちいずれの場合も中央部の厚みに対する幅方
向の板厚偏差の大きい側を引続く90°転回後の圧
延の第一パスの噛込み端とするものである。
以上はすべて幅形状の非対称防止について説明
を行なつたが、最終平面形状の先後端に生じるク
ロツプの非対称についても、幅出し最終パス時に
圧下修正圧延を行ない90°転回して仕上圧延する
場合にも同様な機能がもたらされるのは言うまで
もないことである。
さらに、上記した一般的な厚板圧延のほかに
も、この発明は前記成形パスに相当する圧延に
て、第10図のように長さAp、幅Bpのスラブを
その長手方向にまず幅出し圧延を行い、スラブの
長手方向を製品幅Abに見合つた長さまで幅出し
した後、90°転回してそのまま仕上圧延を行ない、
スラブの幅方向が製品の長さBlに相当する長さ
になるようにする、いわゆるクロス圧延において
ももちろん適用可能である。つまりこの場合も、
前段階の圧延の最終パスで圧下修正圧延を行つて
後、90°転回する工程を含む圧延を続行すればよ
い。
(発明の効果) この発明は、圧下修正圧延において、圧延方向
に前後端の非定常部に傾斜を与えると同時に、圧
延ロールの軸方向にも傾斜を与えるだけなので、
圧延能率をまつたく阻害することなくして圧延終
了後の厚板平面形状をより矩形に近づけることが
でき、実施効果は非常に大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は成形最終パスにおける従来の圧下修正
の要領を示す平面図と断面図、第2図は幅出し第
1パスでの非対称フイシユテールを示す平面図と
断面図、第3図はこの発明による圧下修正の要領
を示す斜視図と断面図および幅出し第1パス後の
平面図であり、第4図は非対称フイツシユテール
の発生挙動の説明図、また第5図は非対称性フイ
ツシユテールの消去挙動の説明図であり、第6図
は幅形状代と幅出し比の関係グラフであり、第7
図、第8図は製品厚板の平面形状比較図、第9図
はこの発明の別な実施態様についての成形最終パ
ス後の外観を示す斜視図、第10図はクロス圧延
要領の説明図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 圧延材を水平面内で90°転回して圧延を続行
    する工程の直前における先行圧延の最終パスで噛
    込みと噛放しの際のロール間隙に変化を与えるこ
    とにより該最終パスを通る圧延材の圧延方向前、
    後各端部にて圧延方向に沿う傾斜を付与し、該
    前、後端部を厚くするか、または薄くする圧下修
    正を加え、該前、後端部間にわたる中央部では均
    一厚みに圧延を行つて、その後この圧延材を水平
    面内で90°転回して圧延を続行する際における圧
    延材の平面形状不整を上記圧下修正により補償消
    去する厚板圧延法において、 前記圧延材の前、後各端部に傾斜を付与する圧
    下修正につき、圧延方向と直角な圧延ロールの軸
    方向における圧下修正量にも偏差を与えて該軸方
    向に板厚偏差を付与することと、 圧延材の中央部の厚みに対する該軸方向板厚偏
    差が大きい側を、引続く90°転回後の圧延の第一
    パスの噛み込み端として圧延すること との結合を特徴とする厚板圧延方法。
JP59086187A 1984-05-01 1984-05-01 厚板圧延方法 Granted JPS60231505A (ja)

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