JPH0249157B2 - Urushitosobutsupinnoseizohoho - Google Patents

Urushitosobutsupinnoseizohoho

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JPH0249157B2
JPH0249157B2 JP18388882A JP18388882A JPH0249157B2 JP H0249157 B2 JPH0249157 B2 JP H0249157B2 JP 18388882 A JP18388882 A JP 18388882A JP 18388882 A JP18388882 A JP 18388882A JP H0249157 B2 JPH0249157 B2 JP H0249157B2
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lacquer
primer
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microns
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Shuzo Kato
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YUKA SHERU EHOKISHI KK
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NARUKAMI KK
YUKA SHERU EHOKISHI KK
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は蒔絵、螺鈿、各種金属類等の漆塗装物
品の製造方法に関するものである。 天然漆は用途に応じて精製されて、棗、盆、
炉、縁、茶棚等の茶道具や硯箱、手箱、文箱等の
文具、膳、椀、重箱等の食器、机、箪笥、飾棚等
の家具調度品、楽器、装身具等に塗装され漆器と
して利用されてきた。これら漆器には蒔絵、沈
金、平脱、螺鈿等の加飾がほどこされて漆工芸と
して発達してきた。 天然漆は、木、紙、布、皮革等の天然繊維質に
は良好な密着性を示すが、牙、角、金属、石、合
成樹脂、貝、さんご、ガラス粉には密着性が悪い
(特開昭53−128644号)。 平安時代に発達した蒔絵は、基材である木の表
面に漆で文様を描き、もしくは黒漆による地塗を
施し、それが乾かないうちに金、銀、錫、その他
の金属粉を蒔きつけ更に漆塗り加工したものであ
る。また、この蒔絵に、必要により一諸に施こさ
れる螺鈿は、上記金属粉の代りに夜光貝、あわび
貝、蝶貝等の貝殻の内面の光沢片を薄く削つて黒
漆地の上に文様に嵌込んだものである。同じく必
要により施こされる平脱は木地や黒漆地の上に文
様に切り取つた金、銀の薄い板を貼りつけ、その
上に漆を塗装した後、漆塗膜上から木炭で下の文
様を研ぎ出したものである。 これら、貝殻、金属は漆との密着性に欠けるた
め、嵌込み、貼りつけ時には、にかわを用いて木
地、黒漆地に接着し、文様よりはみ出したにかわ
は水で拭きとり、次いで上漆塗りを行つている。
また、にかわの代りにカゼインが用いられること
もある。 しかし、これらにかわ、カゼイン等の水溶性の
接着剤は耐水性に乏しいので、水研ぎ工程におけ
る水分による地と金属、貝殻等との接着力が低下
し、金属、貝殻等が剥れてしまうことがしばしば
あり、問題である。 かかる水溶性の接着剤の欠点を改良する目的
で、接着剤として漆とエポキシ樹脂の1:2の混
合液を用いる(特開昭53−128644号)方法や、合
成漆(熱硬化成カシユー樹脂ワニス)とエポキシ
樹脂エステル、可塑剤よりなるスクリーン印刷イ
ンクを用いる(特開昭49−328号)方法が提案さ
れている。 しかし、天然漆もしくは合成漆とエポキシ樹脂
は相溶性に乏しく、混合後、保存すると粘度が漸
次上昇し、塗布が困難となる。 エポキシ樹脂以外の下地塗料としては、ウレタ
ン塗料、不飽和ポリエステル樹脂塗料、アルキツ
ド塗料、アクリル系樹脂塗料が考えられるが、こ
れらを用いたときは、後記する比較例に示すよう
に、上塗漆にちぢみ模様を生じたり、基地として
の金属との密着性が小さく、実用的でない。更
に、カシユー樹脂は乾燥に長時間要するととも
に、金属に対する密着性も乏しい。 本発明は、これら従来の欠点を改良するために
なされたもので、耐水性、基材と漆塗膜との密着
性に優れた漆塗装物品の製断方法、即ち、基材の
上にエポキシ樹脂イソシアネート系プライマーを
塗布し、該プライマーを硬化させたのち、プライ
マー上に天然漆を塗布し、次いで天然漆を乾燥さ
せることを特徴とする漆塗装物品の製造方法を提
供するものである。 本発明の実施において、基材としては木、陶磁
器、石材、金、銀、銅、錫、ステンレス等の金
属、紙、布、合成樹脂、牙角、皮革およびこれら
の上に上塗の漆が塗布されたものが挙げられる。
商品形状としては、椀、重箱、膳、なつめ、盆、
硯箱、さいふ、ハンドバツグ、ライター、万年筆
等である。これらは彫刻、彫金、型押等がされて
いてもよい。 次に、エポキシ樹脂イソシアネート系プライマ
ーは、基材と漆および、金粉、銀粉、錫粉等の蒔
絵素材、貝殻片、サンゴ片、牙、角等の螺鈿素材
と漆との接着剤として用いるものであり、エポキ
シ樹脂とポリイソシアネートとの反応により硬化
皮膜を与えるものである。従つて、該プライマー
は、実質的にはエポキシ樹脂とポリイソシアネー
トよりなり、必要により粘度を低下させるための
溶剤を含有するものである。 かかるエポキシ樹脂は、一分子中に2個以上の
エポキシ基を有する化合物であつて、具体的に
は、 一般式 (式中、R1は炭素数1〜6個の2価のアルキ
レン基または−S−基、
【式】基、
【式】 基、−O−基および
【式】基のうち1つの基を、 nは0〜約15の数を表わす) で示されるエポキシ樹脂、ノボラツク型フエノ
ール樹脂とエピクロルヒドリンから得られるノボ
ラツク型エポキシ樹脂、フタル酸とエピクロルヒ
ドリンから得られるエポキシ樹脂、パラハイドロ
オキシ安息香酸とエピクロルヒドリンより得られ
るエポキシ樹脂、トルイジンやアニリン等の芳香
族アミンとエピクロルヒドリンより得られるエポ
キシ樹脂があげられる。 これらの中でも、一般式()において、R1
【式】であり、nが5〜14であるエポキシ当 量が1500〜3000、分子量が約2500〜3800の水酸基
を分子内に有するエポキシ樹脂が硬化性、得られ
る皮膜の基材に対する密着性の面から好ましい。 かかる水酸基を有するビスフエノールAのジグ
リシジルエーテルは、油化シエルエポキシ(株)より
エピコート 1007、同1009の商品名で、日本チバ
ガイギー(株)よりアラルダイト 6097、同6099の商
品名で市販されている。 また、ポリイソシアネートは分子中にイソシア
ネート基を2個以上有する化合物であつて、具体
的にはトリレンジイソシアネート、ジフエニルメ
タンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、ジフエニルエーテルジイソシアネート等のジ
イソシアネート;グリセリン、ペンタエリスリト
ール等の多価アルコールとジイソシアネートとの
付加反応体、例えば次式()で示されるウレタ
ンプレポリマー 〔かかる構造式で示されるポリイソシアネート
は日本ポリウレタン(株)より“コロネートL”、武
田薬品(株)より“タケネート D102”、バイヤー社
より“デスモジユール L”の商品名で販売され
ている〕:その他、 〔式中、mは1〜5の数である〕、 トリレンジイソシアネートの三量体の重合体、
トリレンジイソシアネートの三量体とヘキサメチ
レンジイソシアネートとの重合体等が使用でき
る。勿論、これらの水添化物も使用できる。これ
らポリイソシアネートの中でも多価アルコールと
ジイソシアネートの付加物である分子中に2個以
上のイソシアネート基を有するウレタンプレポリ
マーがより基材と漆との接着力が優れた皮膜を与
えるので好ましい。 エポキシ樹脂とポリイソシアネートの混合物が
固体状または粘度の高い液状物である場合は、両
者に相溶性のある有機溶剤を添加し、プライマー
として塗布に適した粘度に稀釈する。かかる有機
溶剤としてはベンゼン、トルエン、キシレン等の
炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルプロピルケトン等のケトン類、メチルセロソル
ブ、オキシトール、ブチルオキシトール等のグリ
コールエーテル類、オキシトール・アセテート、
ブチルオキシトール・アセテート等のエステル類
等が使用される。 プライマーの粘度は、25℃でのブルツクフイー
ルド粘度が100〜5000センチポイズ、好ましくは
200〜2000センチポイズとなるように調製する。 このプライマーは、常温硬化型であるのが好ま
しく、一般には2液型溶液であるが、ポリイソシ
アネートのイソシアネート基をフエノール、酸性
亜硫酸ソーダ、第3級アルコール、ラクタム、芳
香族第二アミン等のマスク剤でマスクし、加熱に
よりイソシアネート基のマスク剤が解離するよう
にした一液型溶液であつてもよい。但し、この加
熱硬化型のプライマーを用いるときは、基材が金
属、石等の熱に影響を及ぼされないものであるこ
とに限られ、木等のように水分を含んでいて加熱
により水蒸気が発生して基材がそりかえつたり、
紙、牙角のように加熱により変色したりする基材
であるときは用いるべきでなく、常乾型のプライ
マーを用いるべきである。 漆としては中国産または日本産の天然漆が主と
して用いられ、成分は次式()で示されるウル
シオールを主成分(52〜78重量%)とし、他に水
(12〜32重量%)、ゴム質(2〜16重量%)、含窒
素化合物(1.5〜3.2重量%)を従成分とするもの
である〔塗料ハンドブツク、産業図書株式会社
昭和39年11月20日刊、第7刷の第258頁参照)。 そして、前記ゴム質の中には天然漆を酸化して
皮膜を形成させるラツカーゼという酵素が含まれ
ている。 天然漆に類似するものにカシユー殻油、石炭酸
およびホルマリンより誘導される合成漆が知られ
ている。このカシユー殻油はカルドール()と
アナカルド酸()の二種のフエノール
【式】
【式】 よりなる。アナカルド酸はカルボキシル基を有す
るので、それより誘導された合成漆は、金属、石
等とも密着性に優れた皮膜を与えるが、天然漆に
おいては、これらの基材とは適当なプライマーが
ないと密着力が乏しい。 本発明においては、エポキシ樹脂イソシアネー
ト系プライマーを用いることによりステンレス、
陶磁器等に天然漆を塗布することを可能ならしめ
た。それ故、漆塗浴槽、金属性漆塗お盆、漆塗万
年筆、漆塗ライター等の高級製品の出現が可能と
なる。 次に、これら基材、プライマー、天然漆を用い
て塗装物品を製造する方法について記載する。 最も簡単な製品は、ステンレス等の基材の上
に、はけ、ロール、スプレー等でプライマーを肉
厚5〜80ミクロンに塗布し、プライマーを半乾燥
もしくは完全硬化させたのち、天然漆をプライマ
ー皮膜上に塗布し、20〜30℃、湿度70〜90%の環
境下で漆を乾燥させる方法である。この際、漆
は、例えば黒中塗漆と黒つや漆の2回塗装として
もよい。 別の態様としては、基材上に形成されたプライ
マー上に文様に切つた金、銀、錫薄片をはりつ
け、ついで黒漆を塗布し、木炭で研摩して文様を
表面にあらわして平脱・蒔絵を得る方法があげら
れる。 更に別の態様としては、金属薄片の代りに夜光
貝、真珠貝、あわび等の殻の薄片を文様にはめこ
んで螺鈿としたもの等、蒔絵の研出蒔絵、平蒔
絵、高蒔絵等の技術が応用できる。 本発明の実施により得られる漆塗装物品はプラ
イマーの皮膜も耐水性を有することから耐水性に
優れた製品であり、また、基材と漆との密着性が
優れた製品である。 本発明によれば基材としてステンレス、銅、
金、銀、貝殻、牙角等をも用いることができるの
で、いいかえればこれら基材よりなる製品、器具
への漆塗(〓漆)が可能となるので、本発明は日
本、中国の伝統工芸の発展に寄与が大である。 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。なお、例中の部は重量基準である。 実施例 1 サンドブラスト処理軟質鋼板(JIS G−314準
拠)上に、 (A) ビスフエノールAのジグリシジルエーテル
“エピコート1009”〔油化シエルエポキシ(株)製商
品名〕 100部 (B) ウレタンプレポリマー“コロネートL”〔日
本ポリウレタン製商品名〕 100部 (C) オキシトールアセテート〔シエル化学(株)製商
品名〕 100部 (D) キシレン 100部 上記組成よりなるプライマーをはけで膜厚が20
ミクロンとなるように塗布し、25℃で4時間乾燥
させた後、該プライマー皮膜上に黒ロイロ漆
〔JIS 6K−5950−1965)を肉厚が100ミクロンの
膜厚となるようにはけぬりし、次いで20℃、湿度
83%の部屋に30日放置して漆を乾燥させて漆塗装
鋼板を得た。 この製品の漆皮膜の物性を次に示す。 ごばん目剥離テスト 100/100 エリクセン強度*1 4.2mm 屈曲試験*2 10mm不合格 デユポン衝撃強度*3 50Kg・cm合格 耐水性*4 異状なし なお、測定法は次による。 *1JIS Z−2247 *2JIS K−5400 *3JIS K−5400 *4漆塗装物品を1カ月間、水中に浸漬し、
次いで取り出したとき、漆皮膜のふく
れの有無、基材との剥離の有無を調べ
た。 比較例 1 実施例1において、プライマー処理を行わない
他は同様にして漆塗装物品を得ようとしたが、漆
皮膜が軟質鋼板に密着せず、塗装物品を得ること
ができなかつた。以後、基材が金属については密
着力は全てよくなかつたので、物性については測
定しなかつた。 比較例 2 実施例1において、プライマーとして、次の組
成のプライマー (A) ビスフエノールAのジグリシジルエーテル
“エピコート828”(商品名) 100部 (B) アミン系硬化剤“エポメート S002”〔油化
シエルエポキシ(株)製商品名〕 150部 を用いる他は同様にして次の漆皮膜性能を有す
る漆塗装物品を得た。 ごばん目剥離テスト 0/100 エリクセン強度 8.5mm 屈曲試験 10mmφ不合格 耐水性 異常なし 実施例 2 ステンレス板の上に、実施例1で用いたプライ
マーを20ミクロンの皮膜が得られるように塗布
し、25℃で4時間乾燥後、このプライマー皮膜上
に異ロイロ漆を2回上塗り(漆膜厚150ミクロン)
し、20℃、80%湿度で30日間乾燥させて次の物性
の漆塗装品を得た。 ごばん目剥離テスト 100/100 エリクセン強度*1 4.0mm 屈曲試験*2 10mmφ不合格 デユポン衝撃強度*3 50Kg・cm合格 耐水性*4 異常なし 実施例 3 銅板上に、次の組成のプライマー (A) ビスフエノールAのジグリシジルエーテル
“エピコート1007”(商品名) 100部 (B) コロネートL 90部 (C) オキシトール・アセテート 100部 (D) キシレン 100部 を膜厚が20ミクロンとなるようにはけ塗りし、
25℃で4時間乾燥させた後、透呂色漆(JIS 6.K
−5950−1956)を2回上塗り(膜厚150ミクロン)
し、常温で30日間乾燥して次の物性の漆塗装物品
を得た。 ごばん目剥離テスト 100/100 エリクセン強度 5mm 屈曲試験 10mmφ不合格 デユポン衝撃試験 50Kg・cm合格 耐水性 異常なし 実施例 4 実施例3において、基材として銅板の代りに白
蝶貝を用いる他は同様にして次の物性の漆塗装物
品を得た。 ごばん目剥離テスト 100/100 耐水性 異常なし 実施例 5 錫板の表面に、実施例3で用いたプライマーを
膜厚が20ミクロンとなるように塗布し、25℃で4
時間乾燥させた後、黒ロイロ漆を2回上塗(膜厚
150ミクロン)し、常温で30日乾燥させて次の物
性の漆塗装物品を得た。 ごばん目剥離テスト 100/100 耐水性 異常なし 実施例 6 桧板面を生漆、輪島地の粉を用いて下地処理し
た後、肉厚0.2mm、縦6mm、横45mmのあわびの薄
片を実施例1で用いたプライマーを接着剤として
下地処理した桧板面にはめ込んだ。薄片よりはみ
出したプライマーは布で拭きとつた。 25℃で10時間保存後、黒ロイロ漆を2回上塗
(肉厚230ミクロン)し、次いで木炭であわび薄片
により形成された文様を研ぎ出し、3回拭上(ロ
イロ)作業を行ない、その後、常温で40日放置
し、螺鈿を得た。 この螺鈿のあわびと桧板との密着性は十分(ご
ばん目剥離テスト100/100)であつた。また、螺
鈿に色むらは見受けられなかつた。更に、耐水性
試験にも異常は見受けられなかつた。 実施例 7 桧板を生漆、輪島地粉で下処理した後、実施例
3で用いたプライマーを膜厚が10ミクロンとなる
ように塗布し、このプライマーの皮膜上に、厚さ
0.15mm、縦6mm、横6mmの切金をおいて10時間、
常温でプライマーの硬化を行つた。 ついで、黒ロイロ漆を2回上塗(膜厚150ミク
ロン)し、これを駿河炭とロイロ色炭で平滑に研
ぎ出し、3回、ロイロ作業を行つた後、常温で30
日保存し、平脱蒔絵を得た。 この蒔絵を水中に30日浸漬しても、漆のふく
れ、はがれ、切金のはがれは認められなかつた。 実施例 8 木製の箸に、フエノール性樹脂で下地処理を行
つた後、実施例1で用いたプライマーを20ミクロ
ンとなるように塗布し、25℃で4時間乾燥させた
後、黒ロイロ漆を塗布(膜厚100ミクロン)し、
常温で30日放置して漆塗装物品を得た。 このものは、水中に30日浸漬しても漆の剥離は
見受けられなかつた。 比較例 3 赤ロイロ漆100部とビスフエノールAのジグリ
シジルエーテル“エピコート828”〔油化シエルエ
ポキシ(株)製商品名、エポキシ当量187〕200部とを
混合したところ、混合後直ちに増粘が始まつたの
で手早く軟質鋼板上に100ミクロンの厚みではけ
塗りした。 混合物は、20℃、80%湿度の条件で5日経過し
ても硬化(乾燥)しなかつた。 また、この塗布物を水中に投入したところ、塗
布した混合物は短時間のうちに軟質鋼板より剥れ
た。 実施例9、比較例4〜10 基板としてブリキ板(JIS G3303)またはステ
ンレス板(JUS 300)を用い、該基板の表面に表
1に示す下塗塗料を25℃で肉厚20ミクロンとなる
ように1回塗りし、24時間放置して乾燥させた。 次いで、この下塗塗膜の上に透ロイロ漆(JIS
6K−5950−1956)を温度25℃、湿度70%の条件
下に、2回上塗り(膜厚150ミクロン)し、15時
間その条件下に保つた(指触乾燥時間は約5時
間)後、湿度を80%に上昇させ、30日間放置して
漆塗装金属板を得た。 この漆塗装金属板について、上塗漆塗膜の外観
および金属に対する密着性(ごばん目剥離テス
ト)を調べた。 結果を表1に示す。 なお、用いた下塗塗料は次の通りである。 Γエポキシ/イソシアネート樹脂 〔鳴神(株)製“SEP黒〕市販品〕 Γフエノール樹脂 〔鳴神(株)製ハイタツクB−22黒〕 Γウレタン樹脂 〔鳴神(株)製ハイタツクW410黒〕 Γエポキシ/アミン樹脂 〔鳴神(株)製ハイタツクEP−黒〕 Γエポキシ/ポリエステル樹脂 〔鳴神(株)製ハイタツクEP600黒〕 Γアルキツド樹脂 〔ロツクペイント(株)製サンロツク黒〕 Γアクリル系樹脂 〔三井東圧(株)製アルマテツク L−1043〕 Γカシユー樹脂 〔カシユー(株)製カシユー黒(JIS K−5641)〕 表より理解されるように、基材が金属である場
合、天然漆と実用性のある密着性を得るには下地
塗料としてエポキシ化合物/イソシアネート化合
物系のプライマーでなければならない。 木材用の下塗塗料として広汎に使用されている
カシユー樹脂は、基材が金属である場合は下塗塗
料として有用でない。
【表】
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 基材の上に、エポキシ樹脂イソシアネート系
    プライマーを塗布し、該プライマーを硬化させた
    後、該プライマー上に天然漆を塗布することを特
    徴とする漆塗装物品の製造方法。
JP18388882A 1982-10-20 1982-10-20 Urushitosobutsupinnoseizohoho Expired - Lifetime JPH0249157B2 (ja)

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JPS63147581A (ja) * 1986-12-10 1988-06-20 Takumi Hanzu:Kk 非吸水性製品への漆塗装方法
JPH0818396B2 (ja) * 1991-04-25 1996-02-28 川崎製鉄株式会社 漆被覆鋼板およびその製造方法
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