JPH0248890Y2 - - Google Patents

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JPH0248890Y2
JPH0248890Y2 JP3676581U JP3676581U JPH0248890Y2 JP H0248890 Y2 JPH0248890 Y2 JP H0248890Y2 JP 3676581 U JP3676581 U JP 3676581U JP 3676581 U JP3676581 U JP 3676581U JP H0248890 Y2 JPH0248890 Y2 JP H0248890Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、トランスのコアの磁束あるいは透磁
率を変化させて定電圧出力を得るような磁束制御
形電源装置に関し、特に、電源スイツチ切断時等
の電源電圧低下時にコアが異常音を発生する現象
を防止したものである。
〔従来の技術〕
本考案の説明に先立ち、本考案の先行技術とな
る磁束制御形電源装置について図面を参照しなが
ら説明する。
すなわち、第1図は本件考案者が既に提案した
直交結合形トランスを用いて成る磁束制御形電源
装置を示している。この第1図において、電源プ
ラグ1をコンセント等に挿入することにより、た
とえばAC100Vの商用交流電源の供給がなされ
る。この商用交流は、ラツシユ制限用抵抗2、お
よびメインパワースイツチとなるスイツチ接点9
を介して、ダイオードブリツジ形の全波整流器3
に送られる。全波整流器3からの整流出力は、平
滑コンデンサ4で平滑されて、パワー出力用のト
ランス10の1次コイルN1に供給される。この
1次コイルN1と直列に、チヨークコイル8およ
びチヨツパ動作用のすなわちコンバータ用のスイ
ツチングトランジスタ5が接続され、このトラン
ジスタ5にそれぞれ並列にダイオード6とコンデ
ンサ7とが接続されている。このトランジスタ5
をオン、オフ制御する駆動回路部40は、発振器
41とドライブ用のトランジスタ42とから成
り、このトランジスタ42からの出力が、絶縁ト
ランス43を介して上記コンバータ用のトランジ
スタ5のベースに供給されている。また、全波整
流器3からの整流出力の一部が、抵抗44を介
し、平滑コンデンサ45で平滑され、スイツチ接
点46を介して発振器41および絶縁トランス4
3の1次コイルに供給されている。
次に、トランス10は、1次コイルN1と2次
コイルN2とがトランス供給されており、これら
のコイルN1,N2に対して磁束が直交するような
制御コイルNcが設けられている。これは、たと
えば第2図のような構造とすればよい。すなわ
ち、この第2図において、トランス10の一対の
磁気コア11,12は、たとえば正方形あるいは
長方形の板状のコア基部10Eと、その四隅から
直交する方向に延長され、かつ、互いに等しい断
面積の磁脚10A〜10Dとを有し、コア11,
12は、磁脚10A〜10Dと10A〜10Dと
が端部をもつて互いに接するように対向され、従
つて、全体として立方体ないし直方体となるよう
に組み立てられている。なお、コア11,12は
例えばフエライト材により形成される。さらに、
コア11の磁脚10B,10Dにまたがつて1次
コイルN1が巻回され、コア11の磁脚10A,
10Cにまたがつて2次コイルN2が巻回される
と共に、コア12の磁脚10A,10Bにまたが
つて制御コイルNcが巻回されている。従つて、
この場合、コイルN1とN2とは上述したようにト
ランス結合となり、コイルN1,N2とNcとは直交
結合となる。このときのコイルN1とN2との結合
係数はたとえば0.5〜0.6程度とされている。
このようなトランス10の互いに異なる磁束分
布状態を第2図Aおよび第2図Bに示す。すなわ
ち、コイルN1の励磁電流をI1、コイルN2の発振
電流をI2、コイルN2から取り出される負荷電流
をILとすれば、このトランス10の全起磁力NI
は、 NI=N1I1+N2I2−N2IL …… となる。そして、この起磁力NIにより出力電圧
E0の正の半サイクル期間に生じる磁束を+φs(第
2図A)、負の半サイクル期間に生じる磁束をー
φs(第2図B)とし、また、制御コイルNcとこれ
に流れる制御電流Icによつて生じる磁束をφsとす
れば、正の半サイクル期間(第2図A)には、磁
脚10A,10Dにおいて磁束φsとφcとが減じ
合い、磁脚10B,10Cにおいては磁束φsと
φcとが加え合い、負の半サイクル期間(第2図
B)には逆の関係となる。
このようにして、トランス10のコア内におい
てコイルN1,N2の磁束あるいは透磁率が実質的
に制御されることにより、2次コイルN2に表わ
れる出力が制御できる。
次に、トランス10の2次コイルN2の両端間
にはコンデンサ15が接続されており、この2次
コイルN2の両端からの出力は、2個のダイオー
ド16,17で両波整流され、平滑コンデンサ1
8で平滑されて負荷20に供給される。この負荷
20に供給される直流出力の一部を、制御回路部
30の分圧抵抗31,32に供給している。この
分圧抵抗31,32の抵抗31と並列に、コンデ
ンサ21と抵抗22との直列回路が接続され、抵
抗32と並列にコンデンサ23が接続されてい
る。分圧抵抗31,32からの分圧出力は、トラ
ンジスタ33のベースに送られ、このトランジス
タ33のエミツタに接続されたツエナダイオード
34による基準電圧と比較され、コレクタから誤
差出力となつてトランジスタ25のベースに送ら
れる。このトランジスタ35は、たとえばPNP
型であり、そのエミツタには、2次コイルN2
途中端子からの出力をダイオード25および平滑
コンデンサ26で整流平滑した、たとえば12V程
度の直流電圧が印加されている。このトランジス
タ35のエミツターコレクタ間には抵抗36が接
続され、コレクタと接地との間には抵抗37が接
続されている。さらに、トランジスタ35のコレ
クタ出力は制御コイルNcに送られており、この
制御コイルNcの他端は接地されている。この制
御コイルNcに対して並列にコンデンサ39が接
続されている。
次に、リモートコントロール機能等が付加され
た電源装置の場合には、メインパワーがオフ状態
でもリモートコントローラ等からの制御信号を受
信可能とする必要がある。このため、たとえば電
源プラグ1からの交流の一部を、いわゆるオール
オフスイツチあるいはスタンバイスイツチとなる
スイツチ51を介して、絶縁トランス52に供給
し、この絶縁トランス52からの交流出力を、ダ
イオード53およびコンデンサ54で整流平滑し
て、例えば常時通電電源あるいはスタンバイ電源
と称される直流電源出力を得ている。そして、こ
の直流電源出力を、リモートコントロール用の回
路部55に供給することにより、この回路部55
をメインパワーのオン、オフ(スイツチ接点46
のオン、オフ)に関係なく、常に動作状態として
いる。この回路部55は、リモートコントロール
の受信器56と、リレーコイル57およびトラン
ジスタ58の直列回路とを有しており、受信器5
6からの出力によりトランジスタ58がオン、オ
フ動作し、リレーコイル57を流れる電流が導
通、遮断制御されることにより、スイツチ接点
9,46の接、断が制御される。受信器56に
は、リモートコントロールユニツト61からのパ
ワーオン、オフ指令信号が電磁波、超音波、光等
の媒体を介して送られている。また、機器本体に
設けられた手動操作スイツチ62により、メイン
パワーのオン、オフを制御することも可能であ
る。
この第1図の回路においては、リモートコント
ロール用の回路部55のリレーコイル57によ
り、スイツチ接点9,46を同時に接、断制御す
ることによつて、メインパワー電源オフ時のコア
鳴き現象を防止している。
ここで上記コア鳴き現象とは、電源の投入又は
遮断等の過渡時に、コンバータ用トランジスタを
オン、オフ制御する発振器の発振周波数が低下し
て、これが可聴範囲内にまで低下した時に、トラ
ンスが振動して不快な異常音を発生するような現
象のことである。以下、磁束制御形の電源装置の
場合における上記発振周波数が低下する原因につ
いて説明する。いま、トランス10近傍の回路構
成を等価的に第3図に示す。この第3図におい
て、トランス10の1次コイルN1,2次コイル
N2の自己インダクタンスをそれぞれL1,L2、相
互インダクタンスをMとし、チヨークコイル8の
インダクタンスをLsとしている。またコンデン
サ4,15の容量値をそれぞれCr,Csとし、負
荷20の抵抗値をRLとしている。このときの系
の共振周波数0は、 となる。この式において、nは1次コイルN1
の巻数n1と2次コイルN2の巻数n2との比で、n
=n2/n1を示す。また、相互インダクタンスM
は、前述したように、制御巻線Ncの制御電流に
よつて、すなわち出力電圧E0の変化に応じて制
御される。したがつて、たとえばメインパワーオ
フ時に交流入力電圧が低下すると、トランス励磁
電流I1および制御電流Icが共に低下して、上記M
が増大し共振周波数0が低くなる。
次に、第1図のようにコンバータ部分が他励発
振形の場合には、発振器41にたとえば水平走査
周波数H等の外部トリガパルスTPが供給されて、
このトリガパルスTPによつて同期がとられてい
るが、メインパワーオフ時の電圧低下時には、上
記外部トリガパルスTPのレベル低下等により周
波数変化の引込範囲外となれば、発振器41が異
常動作状態となり、発振パルスの巾や周波数が変
動する。また、自励発振形の場合には、上記共振
周波数0の変化に伴なつて発振周波数自体が変化
する。
このような系の共振周波数0の変化やコンバー
タ部の発振周波数の変化が生じた場合には、たと
えば第4図や第5図に示すような異常動作がひき
起される。ここで第6図には、正常動作時の各部
波形を参考のために示しており、この第6図の正
常動作時に比べて、第4図は発振パルス幅TD
広い場合を、第5図は同TDが狭い場合をそれぞ
れ示している。これらの第4図ないし第6図にお
いて、各図のAはコンバータ用のトランジスタ5
のコレクターエミツタ間電圧VCEを、Bはトラン
ス10の1次コイルN1を流れる電流I1を、Cは
コンバータ用トランジスタ5のコレクタ電流ICE
を、Dは同トランジスタ5のベース電流IBを、さ
らにEはドライブ用のトランジスタ42のコレク
タ電圧、あるいはコンバータ用のトランジスタ5
のベース電圧としてのドライブ電圧V1を、それ
ぞれ示している。
そして、第4図の場合には、Cのコレクタ電流
ICEにハツチングで示すような異常電流、いわゆ
る噛み付き電流が流れる。すなわち、コンバータ
のスイツチング周波数が急激に変化した時等に
は、スイツチングトランジスタのコレクタにフラ
イバツクパルスが残つている状態で、このトラン
ジスタのベースにドライブ電流が加算されてトラ
ンジスタがオンするような異常電流が流れること
があり、これを噛み付き電流と称している。ま
た、第5図の場合には、Cのコレクタ電流が断続
して一瞬停止する。これらの第4図や第5図の状
態では、チヨークコイル8やトランス10の1次
コイルN1に流れる励振電流I1が異常なモードと
なるため、コア内の磁区の向きが不連続な状態と
なつて、コア鳴きが生じる。なお、第4図の場合
には比較的高音の「チユーン」という音を、また
第5図の場合には「ジリジリ」という音をそれぞ
れ発生することが確認されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、本件考案者は、先に第1図に示すよ
うな回路構成を提案し、上記メインパワーオフ時
には、リレーコイル57によりメインパワー用の
スイツチ接点9と同時にスイツチ接点46をオフ
し、コンバータ用のトランジスタ5のオン、オフ
動作を急激に停止させることによつて上記コア鳴
きを防止しているが、この第1図の構成において
は次のような問題点が残存していることが判明し
た。
すなわち、第1図の回路構成において、リレー
コイル57およびスイツチ接点9,46は、1個
の部品にまとめられて、たとえば2回路1接点形
の電磁パワーリレーとして市場に供給されてい
る。ところが、この2回路1接点形の電磁パワー
リレーは、一般に同一体積の1回路1接点形のも
のに比べて接点のラツシユ電流許容値が小さく、
たとえば、少なくともスイツチ接点9の電流許容
値の大きな2回路1接点形の電磁パワーリレー
は、特殊用途部品となつて受注生産等により部品
価格が高騰する。また、ラツシユ電流許容値が小
さい2回路1接点形の電磁パワーリレーを用いた
場合には、ラツシユ制限抵抗2の抵抗値を大きく
しなければならず、定格負荷時に無駄な電力損失
が増大する。また、2回路1接点形の電磁パワー
リレーは、1回路1接点形のものに比べて、接点
スイツチ46の分の端子数が増加し、配線作業が
その分だけ面倒となる。さらに、機械的接点は、
信頼性や寿命の問題からなるべく少なくする方が
好ましい。
本考案は、これらの問題点をすべて解決し、簡
単かつ安価な回路構成にて上記コア鳴き現象を有
効に防止した磁束制御形電源装置の提供を目的と
している。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本考案に係る磁束制御形電源装置に
よれば、1次コイルと2次コイルとが交流的にト
ランス結合されこれらの1次、2次コイルに対し
て磁束が直交するような磁束制御用の制御コイル
を設けて成るトランス(例えば第7図のトランス
10、以下同様)と、上記1次コイルの1端に直
列接続されたコンバータ動作用のスイツチング素
子(トランジスタ5)と、上記1次コイルの他端
から安定化されていない直流電力を供給する直流
電源(全波整流器3及び平滑コンデンサ45)
と、上記スイツチング素子をオン、オフ制御する
駆動回路部(駆動回路部40)と、上記2次コイ
ルからの出力を整流して出力電圧を得る整流部
(ダイオード16,17,25等)と、この出力
電圧を基準値と比較して誤差出力信号を得る制御
回路部(制御回路部30)と、該制御回路部より
出力したほぼ直流の制御電流を上記トランスの制
御コイルに供給する制御ループとを備え、更に上
記直流電源の電圧が所定値より低下したことを検
知する検出回路(コア鳴き防止回路70のトラン
ジスタ73等)と、該検出回路の出力で制御され
て上記スイツチング素子のスイツチング動作を停
止する回路(コア鳴き防止回路70のトランジス
タ77等)を設け、これにより上記電源電圧低下
時に上記トランスのコアが発生する異常音を防止
するようにしたことを特徴としている。この場
合、たとえば、上記電源オフ時に上記第2のトラ
ンジスタを導通させて、上記駆動回路部40への
電源供給端子を接地したり、上記スイツチング素
子のベースを接地すればよい。また、噛み付き防
止回路を有する磁束制御形電源装置の場合には、
噛み付き防止用のトランジスタを上記第2のトラ
ンジスタとして兼用させることもできる。
以下、本考案に係る好ましい実施例について図
面を参照しながら説明する。
まず、第7図は、本考案の第1の実施例として
の磁束制御形電源装置を示している。この第7図
において、全波整流器3の正側出力端子(非接地
側出力端子)にコア鳴き防止回路70の入力端子
を接続して、整流された直流電圧を第1のトラン
ジスタ73により検出している。すなわち、コア
鳴き防止回路70の入力段の第1のトランジスタ
73のベースには、全波整流器3の非接地側出力
端子と接地端子との間に挿入接続された分圧抵抗
71,72からの分圧出力が供給されている。こ
のトランジスタ73としては、たとえばNPN型
トランジスタを用いており、エミツタを定電圧ダ
イオード74等で一定電圧VZに保持しておくこ
とにより、ベース電圧VBが、メインパワーオフ
時の電圧降下によつてたとえばVZ−VBE以下とな
るときにトランジスタ73をオン動作させる。こ
こで上記VBEは、トランジスタ73をオンさせる
ためのベース−エミツタ間電圧である。この第1
のトランジスタ73のコレクタ出力は、分圧抵抗
75,76で分圧されて、コア鳴き防止回路70
の出力段の第2のトランジスタ77のベースに供
給される。そして、メインパワーオフ時の電圧低
下を第1のトランジスタ73で検出し、第2のト
ランジスタ77をたとえばオンすることにより、
前述したコンバータ回路部のスイツチング動作を
停止させて、前述したコア鳴きを防止するわけで
ある。この第7図の例では、駆動回路部40の発
振器41および絶縁トランス43の1次コイルへ
直流電源供給するための平滑コンデンサ45を、
トランジスタ77のオン時に接地することによつ
て、発振器41の発振動作を急速に停止させて、
コンバータ用トランジスタ5のスイツチング動作
を停止させている。
この第7図において、他の構成および動作は前
述した第1図や第2図と同様であるため、同じ作
用を行なう部分に同一参照番号を付して説明を省
略する。
第8図は、本考案の第2の実施例の要部を示
し、コア鳴き防止回路80自体の構成は前記第7
図に示す第1の実施例と同様とし、第2のトラン
ジスタ87のコレクタをコンバータ用のトランジ
スタ5のコレクタに接続した例を示している。他
の構成は第7図や第1図と同様である。
この第2の実施例の場合には、メインパワーオ
フによる第2のトランジスタ87のオン時に、コ
ンバータ用トランジスタ5をドライブするための
トランジスタ42のコレクタを強制的に接地し
て、このトランジスタ5のオン、オフ動作を停止
させている。ただし、この第2のトランジスタ8
7としては、耐圧がドライブ用トランジスタ42
と同程度のたとえば60V程度のものが必要とされ
る。なお、第7図のコア鳴き防止回路70の第2
のトランジスタ77の耐圧は、たとえば30V程度
でよい。
次に第9図は、噛み付き防止回路100を備え
た磁束制御形電源装置に本考案を適用して成る第
3の実施例の要部を示している。ここで、噛み付
き防止回路100は、前述した第4図に示すよう
な噛み付き電流を防止するための回路であり、入
力端子101には、たとえばコンバータ用のトラ
ンジスタ5のコレクタと接地との間に接続された
2個のコンデンサ7A,7Bの接続点からの出力
が供給されている。この入力端子101に供給さ
れた信号は、入力段の抵抗102を介し、ダイオ
ード103でクランプされ、分圧抵抗104,1
05で分圧されて出力段のトランジスタ106の
ベースに送られる。上記入力段の抵抗102と出
力段トランジスタ107のコレクタとの間には、
スピードアツプ用の不飽和スイツチとなるダイオ
ード108が接続されている。出力段トランジス
タ107のエミツタは接地され、コレクタはドラ
イブ用のトランジスタ42のコレクタに接続され
ている。
このような噛み付き防止回路100において、
第4図のハツチング部に示すような噛み付き電流
が流れるときには、コンバータ用のトランジスタ
5のコレクタ電圧VCEが高い状態でドライブ用の
トランジスタ42のコレクタ出力電圧V1がハイ
レベルとなるから、出力段のトランジスタ107
がオンし、ドライブ用トランジスタ42のコレク
タを接地して上記噛み付き電流が流れることを防
止する。
この噛み付き防止回路100を備えた磁束制御
形電源装置に本考案のコア鳴き防止対策を施す場
合には、前述した第2のトランジスタとして噛み
付き防止回路100の出力段のトランジスタを流
用することができる。すなわち、第9図に示す第
3の実施例のコア鳴き防止回路90は、第1のト
ランジスタ91(第7図のトランジスタ73に対
応)のみ備え、この第1のトランジスタ91のコ
レクタ出力を抵抗92を介して噛み付き防止回路
100の出力段トランジスタ107のベースに供
給することにより、このトランジスタ107はコ
ア鳴き防止用の第2のトランジスタとしても作用
する。したがつて、トランジスタ107は、コア
鳴き防止用および噛み付き防止用の双方に兼用で
き、部品点数の削減が図れる。
〔考案の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本考案によ
れば従来の磁束制御形電源装置において、メイン
パワーオフ時に発生するコア鳴き現象を、簡単な
回路構成で防止することができる。また、第1図
に示した先行技術において、電磁パワーリレーと
して2回路1接点形の部品が必要なため、1回路
1接点形のものに比べて、高価であり、ラツシユ
電流許容値が約30%程度低下するため、ラツシユ
制限抵抗2の抵抗値を約30%大きくしなければな
らず、定常負荷時の電力損失が増大し、さらにコ
ネクタや接続リード線の増加のため配線作業が面
倒となる等の種々の問題点を、本考案の構成によ
り一挙に解決している。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図A,Bは本考案の先行技術
となる磁束制御形電源装置を示し、第1図は回路
図、第2図A、Bはトランス10の具体的構造お
よび磁束の状態を示す斜視図である。第3図ない
し第6図A〜Eは、磁束制御形電源装置のコア鳴
き現象を説明するための図であり、第3図はトラ
ンス10の周辺回路の等価回路図、第4図A〜
E、第5図A〜Eはそれぞれ異常時の動作を示す
タイムチヤート、第6図A〜Eは正常時の動作を
示すタイムチヤートである。第7図は本考案の第
1の実施例を示す回路図である。第8図は本考案
の第2の実施例の要部を示す回路図である。第9
図は本考案の第3の実施例の要部を示す回路図で
ある。 3……全波整流器、5……コンバータ用トラン
ジスタ、10……トランス、N1……1次コイル、
N2……2次コイル、Nc……制御コイル、20…
…負荷、40……駆動回路部、41…発振器、4
2……ドライブ用トランジスタ、70,80,9
0……コア鳴き防止回路、73,91……第1の
トランジスタ、77,87……第2のトランジス
タ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1次コイルと2次コイルとが交流的にトランス
    結合されこれらの1次、2次コイルに対して磁束
    が直交するような磁束制御用の制御コイルを設け
    て成るトランスと、 上記1次コイルの1端に直列接続されたコンバ
    ータ動作用のスイツチング素子と、 上記1次コイルの他端から安定化されていない
    直流電力を供給する直流電源と、 上記スイツチング素子をオン、オフ制御する駆
    動回路部と、 上記2次コイルからの出力を整流して出力電圧
    を得る整流部と、 この出力電圧を基準値と比較して誤差出力信号
    を得る制御回路部と、 該制御回路部より出力したほぼ直流の制御電流
    を上記トランスの制御コイルに供給する制御ルー
    プとを備え、 更に上記直流電源の電圧が所定値より低下した
    ことを検知する検出回路と、該検出回路の出力で
    制御されて上記スイツチング素子のスイツチング
    動作を停止する回路とを設け、これにより上記電
    源電圧低下時に上記トランスのコアが発生する異
    常音を防止するようにしたことを特徴とする磁束
    制御形電源装置。
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