JPH0248174Y2 - - Google Patents

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JPH0248174Y2
JPH0248174Y2 JP1985102471U JP10247185U JPH0248174Y2 JP H0248174 Y2 JPH0248174 Y2 JP H0248174Y2 JP 1985102471 U JP1985102471 U JP 1985102471U JP 10247185 U JP10247185 U JP 10247185U JP H0248174 Y2 JPH0248174 Y2 JP H0248174Y2
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drill
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drill body
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、スラスト荷重を軽減するようにし
たドリルに関する。
〔従来の技術〕
従来のドリルとしては、例えば第5図および第
6図に示すドリル1が知られている。このドリル
1は、ドリル本体11の先端に刃部12が形成さ
れている。この刃部12は、切削作用上の特徴か
ら主切刃13a,13b、逃げ面14a,14
b、マージン部15a,15b、切屑排出溝16
a,16bおよびチゼルエツジ17を有して構成
されている。これらのうち特にチゼルエツジ17
は逃げ面14a,14bを先端角θに沿つて互い
に反対方向に傾斜させて形成することにより、主
切刃13a,13bが形成されると同時に形成さ
れるものである。
〔この考案が解決しようとする問題点〕
上記のドリル1にあつては、切削加工時におい
て、主切刃13a,13bは軸線方向に形成され
たすくい面が正のすくい角になされているから通
常の切削を行い得るが、チゼルエツジ17の部分
はドリル先端角θの約1/2程度の著しい負のすく
い角となるため、切削というよりはのみ状の刃で
強引に押しつぶす現象に近く、無理矢理切屑を生
成していたことになる。従つて、第7図に示すよ
うに、ドリル全体に作用する全スラスト荷重の30
〜50%がチゼルエツジ17の部分より受けること
になる。
また、ドリル径Dx部分における必要最小逃げ
角αxは、ドリル一回転当りの軸方向への送りを
f、円周率をπとすると、 αx=tan-1f/π・Dx の式で表わされる。この式から解るように、軸心
に近い部分ほど大きな逃げ角を必要とし、軸心近
傍(Dx0)においては90゜に近い逃げ角を必要
とする。ところが、実際にはこのような大きな逃
げ角を設けることは不可能であり、通常チゼルエ
ツジ17の逃げ角は20゜〜40゜の範囲に設定され
る。その結果、この部分に逃げ面当りを引き起こ
し、送りに相当するスラスト荷重が発生すること
になるのである。
上記のようにこのドリル1にあつては、チゼル
エツジ17に過大なスラスト荷重が集中してかか
るため、ビビリ振動や刃先ブレを生じ、これに伴
う破損を招き易いという問題があつた。そして、
この問題は特に硬くて脆い超硬合金を使用したド
リルにおいて顕著であつた。
また、チゼルエツジ17は、過大なスラスト荷
重がかかるばかりでなく、軸心に近いため切削速
度が遅いことから、溶着、剥離を生じ易いという
問題があつた。特に、超硬合金製のドリルで鋼な
どを切削する場合において、この傾向が顕著であ
つた。
これに対し、従来、上記のような問題点を軽減
させるために、先端にシンニングを施したドリル
が使用されている。この種のドリルとしては、第
8図および第9図に示すS型シンニングを有する
ドリル2と、第10図および第11図に示すX型
シンニングを有するドリル8とが知られている。
しかしながら、いずれのドリルにおいても、第9
図および第11図に示すように、チゼルエツジ2
7,37近傍の肉厚が薄くなり、このため先端部
の強度が低下してしまうという問題点があつた。
〔考案の目的〕
この考案は、ドリル先端中心部に加わるスラス
ト荷重を低減することによつて、ビビリ振動や刃
先振れを防止し、これに伴う破損を防止しうると
ともに、溶着剥離を生じにくく、さらにドリル先
端中心部の剛性を維持しうるドリルを提供するこ
とを目的としている。
〔考案の構成〕
この考案は、上記の目的を達成するために、ド
リル本体の内部に、先端部がドリル本体の先端に
開口しかつドリル本体の軸心を内包してドリル本
体の後端側へ向かつて延び、後端部がドリル本体
の外面に開口する貫通孔が形成されており、前記
貫通孔の先端部は、その軸心がドリル本体の軸心
に対して偏心させて設けられるとともに、その内
周面とドリルの軸心との最短距離がドリルの径の
0.5%〜6%の範囲内に設定されている。
〔実施例〕
以下、この考案の一実施例について、第1図な
いし第4図を参照して説明する。なお、これらの
図において、従来例と同一構成の部分には同一符
号を付し、その説明を省略する。
第1図および第3図は、この考案に係るドリル
4を示すものである。このドリル4は、ドリル本
体11の内部に貫通孔41が形成されている。こ
の貫通孔41は、断面円形状をなすものであつ
て、その先端部41aは、ドリル本体11の軸心
Oを内包しているが、軸線Oに対して偏心した状
態で形成されている。したがつて、先端部41a
の内周各部から軸心Oまでの距離が互いに異なつ
ており、その最短距離Lはドリル径の0.5%〜6
%の範囲内に設定されている。また、先端部41
aは、ドリル本体11の先端面に開口せしめられ
ている。したがつて、軸心O近傍にはチゼルエツ
ジがなくなつている。一方、先端部41aに続く
後端部41bは、切屑排出溝16bを画成する壁
面16cに開口せしめられている。
このようなドリル4にあつては、ドリルの先端
中心部に貫通孔41の先端部41aを開口させる
とともに、この先端部41aの内周面とドリル本
体11の軸心Oとの最短距離Lを0.5%以上に設
定しているから、この部分が切削に関与すること
がなく、ドリル先端に過大なスラスト荷重が集中
して加わることを防止することができる。したが
つて、ドリルにビビリ振動や刃先ブレが発生する
ことを防止できるとともに、これに伴う破損をも
防止することができる。また、切削速度が非常に
遅いチゼルエツジ17の中心部が切削に関与して
いないから、この部分に発生する溶着および剥離
を防止することができる。また、ドリル4の先端
は、その中心部に貫通孔41が形成されていると
はいうものの、貫通孔41の外側の部分が筒状の
構造体を構成しているから、スラスト荷重および
ラジアル荷重に対する剛性の低下を防止すること
ができ、シンニングを施したドリルに比して高い
刃先強度を維持することができる。
ところで、上記ドリル4においては、チゼルエ
ツジ16の軸心O近傍に貫通孔41が開口してい
るので、この部分の被削材は切削されない。この
ため、ドリルの軸心Oから先端部41aの内周面
までの最短距離Lを半径とする円柱状のコアCが
成長するはずである。ところが、上記ドリル4に
あつては、先端部41aの内周面とドリル本体1
1の軸心Oとの最短距離Lがドリル径の6%以下
に設定されているから、貫通孔41内に形成され
るコアCは、それに接する穴の内周面によつて容
易に折断される。しかも、上記ドリル4にあつて
は、先端部41aがドリル本体11の軸心Oに対
して偏心して形成されているから、コアCは先端
部41aの内径より細く、したがつて折断された
コアCは貫通孔41の内部に詰まることなくスム
ーズに排出される。さらに、貫通孔先端部41a
をドリル本体11の軸心Oから偏心させたことに
より、貫通孔41の内周面とドリル先端の逃げ面
14a,14bとの稜線部の周方向がドリルの回
転方向と交差する。このため、切削時における上
記稜線部と被削材との稜線部周方向に沿つた摩擦
が回避されて該稜線部の全周に渡る早期摩耗が阻
止される。
次に、第4図は本考案に係る他の実施例である
ドリル5を示す。このドリル5においては、貫通
孔51は断面楕円形状に形成されており、その後
端部はドリル本体11の後端面に開口している。
また、逃げ面14aおよび逃げ面14bからドリ
ル本体11の後端面に至る油穴52a,52bが
形成されている。
このようなドリル5にあつては、ドリル4と同
様な効果を奏するのは勿論のこと、油穴52a,
52bおよび貫通孔51を通してドリル後端から
切削油を供給することができ、したがつて円滑な
切削を行なうことができる。
なお、上記実施例においては、貫通孔の断面形
状は、円形および楕円形とされるが、これに限る
必要はなく、長円形、矩形等であつてもよい。ま
た、上記実施例においては、貫通孔の後端部は、
切削排出溝を画成する壁面ないしはドリル本体の
後端面に開口しているが、これに限る必要はな
く、ドリルのシヤンク部外面に開口させてもよ
く、要は切削の障害にならず折断されたコアをス
ムーズに排出できる部分ならどこに開口させても
よい。
〔考案の効果〕
以上説明したように、この考案によれば、ドリ
ル本体の内部に、先端部がドリル本体の先端に開
口しかつドリル本体の軸心を内包してドリル本体
の後端側へ向かつて延び、後端部がドリル本体の
外面に開口する貫通孔が形成されており、前記貫
通孔の先端部は、その軸心が前記ドリル本体の軸
心に対して偏心させて設けられるとともに、その
内周面とドリル本体の軸心との最短距離がドリル
の径の0.5%〜6%の範囲内に設定されているか
ら、ドリル先端中心部に過大なスラスト荷重が集
中して加わることがなく、したがつてドリルのビ
ビリ振動や刃先ブレを防止することができるとと
もに、これに伴う破損を防止することができ、ま
たドリル本体先端中心部の切削速度が遅い部分が
なくなるため、溶着、剥離を防止することができ
るという効果が得られ、さらに上記の効果を奏し
ながらもドリル先端の強度が低下するのを防止す
ることができるという効果が得られる。しかも、
貫通孔の先端部がドリル軸心に対して偏心してい
るため、貫通孔の内周面に沿つて成長するコアが
貫通孔の内径よりも細くなり、この結果、上記コ
アが貫通孔の内部に詰まることなくスムーズに排
出されて切削に支障を与えることがない。
さらに、貫通孔の偏心に伴つて貫通孔先端部の
内周面とドリル先端面との稜線部の周方向がドリ
ル回転方向と交差し、この結果上記稜線部の全周
に渡る早期摩耗が阻止されるという顕著な効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本考案の一実施例を示す
図であつて、第1図はその一部省略正面図、第2
図はその側面図、第3図は第1図に示すドリルの
一部省略断面図、第4図は本考案の他の実施例を
示す側面図、第5図および第6図は従来のドリル
の一例を示す図であつて、第5図はその一部省略
正面図、第6図はその側面図、第7図は穿孔中に
第6図に示すドリルの先端に加わるスラスト荷重
の分布を示す図、第8図および第9図はS形シン
ニングを施したドリルを示す図であつて、第8図
はその側面図、第9図は第8図の−線に沿う
矢視断面図、第10図および第11図はX形シン
ニングを施したドリルを示す図であつて、第10
図はその側面図、第11図は第10図のXI−XI線
に沿う矢視断面図である。 11……ドリル本体、4……ドリル、41……
貫通孔、41a……先端部、41b……後端部、
5……ドリル、51……貫通孔、O……軸心。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ドリル本体の内部に、先端部がドリル本体の先
    端に開口しかつドリル本体の軸心を内包してドリ
    ル本体の後端側へ向かつて延び、後端部がドリル
    本体の外面に開口する貫通孔が形成されており、
    前記貫通孔の先端部は、その軸心が前記ドリル本
    体の軸心に対して偏心させて設けられるととも
    に、その内周面とドリル本体の軸心との最短距離
    がドリル径の0.5%〜6%の範囲内に設定されて
    いることを特徴とするドリル。
JP1985102471U 1985-07-05 1985-07-05 Expired JPH0248174Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1985102471U JPH0248174Y2 (ja) 1985-07-05 1985-07-05

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JP1985102471U JPH0248174Y2 (ja) 1985-07-05 1985-07-05

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Publication Number Publication Date
JPS6211513U JPS6211513U (ja) 1987-01-24
JPH0248174Y2 true JPH0248174Y2 (ja) 1990-12-18

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ID=30974143

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JP1985102471U Expired JPH0248174Y2 (ja) 1985-07-05 1985-07-05

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5721213A (en) * 1980-07-14 1982-02-03 Mitsubishi Metal Corp Drill

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5721213A (en) * 1980-07-14 1982-02-03 Mitsubishi Metal Corp Drill

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JPS6211513U (ja) 1987-01-24

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