JPH0247803Y2 - - Google Patents

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JPH0247803Y2
JPH0247803Y2 JP2246586U JP2246586U JPH0247803Y2 JP H0247803 Y2 JPH0247803 Y2 JP H0247803Y2 JP 2246586 U JP2246586 U JP 2246586U JP 2246586 U JP2246586 U JP 2246586U JP H0247803 Y2 JPH0247803 Y2 JP H0247803Y2
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hole
elastic body
inertial
inertial body
edge
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Description

【考案の詳細な説明】
考案の目的 (産業上の利用分野) 本考案は内燃機関のクランク軸等の回転軸に設
けられるダンパプーリに関するものである。 (従来の技術) 内燃機関のクランク軸等の回動軸には種々の原
因によつて曲げ振動が発生するため、クランク軸
プーリ等にダンパプーリを設けて、この曲げ振動
を減衰させるようにしている。 例えば、第6図に示す従来のダンパプーリは、
円盤状ハブ51の前面に加硫ゴム等よりなる弾性
体52を介してリング状の弾性体(ダンパマス)
53を接着し、弾性体52のバネと慣性体53の
重りによる共振によつてクランク軸の曲げ振動を
減衰させるようになつている。 この弾性体52は、一般に慣性体53の後端面
全体に接着するため、亀裂の発生が少なく高い耐
久性を有しているが、次のような理由から耐久性
の低下するおそれがあつた。 すなわち、ダンパプーリ交換等のメンテナンス
時には、クランク軸にかたく嵌合したダンパプー
リを該クランク軸から抜き取る必要がある。 そこで、ダンパプーリのハブ51にメンテナン
スサービス用のネジ穴54を2つ設けておき、ダ
ンパーリ前方の基板58に螺入した2本のボルト
55を両ネジ穴54に螺合してから、基板58に
螺入した別の抜取り用ボルト59をクランク軸に
当接させ、同ボルト59をさらに螺入することに
より、基板58、ボルト55及びハブ51に後退
させて、ダンパプーリを抜き取るという方法が採
られている。 この方法を採る場合に、前記弾性体52及び慣
性体53があるとこれらがネジ穴54を覆つてし
まうため、これらの弾性体52及び慣性体53に
も互いに連通するメンテナンスサービス用の貫通
孔56,57を形成することによつて、前記ネジ
穴54を露出させている。 しかし、従来はこれらの両貫通孔56,57を
同一内径に形成していたため両貫通孔56,57
の境界部分では、弾性体52と慣性体53とが略
直角状の菱角部で接することになり、特にこの境
界部付近に応力集中が起こり、局部歪みが大きく
なつていた。従つて、この付近から弾性体52に
疲労亀裂が発生して、耐久性の低下するおそれが
あつた。 考案の構成 (問題点を解決するための手段) 前記問題点を解決するため、弾性体に形成され
た貫通孔の孔縁が慣性体に形成された貫通孔の孔
縁より孔中心方向にはみ出すようなダンパプーリ
を構成した。 (作用) ダンパプーリがクランク軸等の回動軸とともに
回動すると、回動軸に発生する曲げ振動は弾性体
のバネと慣性体の重りによる共振によつて減衰
し、特に固有振動は大きく減衰する。 このとき、弾性体のうち特に両貫通孔の境界付
近に位置する境界部については、応力集中や局部
歪みが問題となる。 しかし、本考案では弾性体の貫通孔の孔縁が慣
性体の貫通孔の孔縁より孔中心方向にはみ出して
いるので、クランク軸の曲げ振動により慣性体が
共振し弾性体が引張られるように変形してもはみ
出し部分が弾性体と慣性体との接触面を押すよう
に作用して変形するので、境界部における応力集
中は緩和され、局部歪みも小さくなる。従つて、
弾性体の境界部に疲労亀裂が発生するおそれは少
なくなり、ダンパプーリの耐久性が向上する。 (実施例) 以下、本考案を具体化した第一〜五5実施例の
構成をそれぞれ第1〜5図に従つて説明し、続い
て各実施例の作用効果をを述べることとする。 (第一実施例) まず、第一実施例の構成を第1図に従つて説明
する。 内燃機関のクランク軸21に外嵌される円筒状
のボス1と、該ボス1外周の円盤状のハブ2と、
該ハブ2外周のリング状のリブ3とは、鋳鉄を用
いて鋳造により一体的に形成されている。 リブ3の外周には加硫ゴム等よりなるプーリ用
弾性部材4を介してリング状のプーリ5が接着さ
れている。 前記ハブ2の前面には、加硫ゴム等よりなるリ
ング状の弾性体6を介して鋳鉄等よりなるリング
状の慣性体(ダンパマス)7が接着され、該弾性
体6のバネと慣性体7の重りによる共振によつて
クランク軸21の曲げ振動を減衰するようになつ
ている。 この慣性体7は弾性体6に応力集中が起こらな
いよう断面隅丸四角形状に形成されている。 また、弾性体6はハブ2の前面と慣性体7の後
端面の間(この間の弾性体6の厚さは6mmであ
る)に接着されているばかりでなく、弾性体6に
応力集中が起こらないよう慣性体7の内周面及び
外周面やリブ3の内周面にも回り込むようにして
接着されている。 ところで、ハブ2のうち180度離れた2箇所に
はメンテナンスサービス用の2つのネジ穴8が設
けられており、ダンパプーリ抜き取り用の2本の
ボルト9が螺入されるようになつている。 また、前記弾性体6及び慣性体7にも前記両ネ
ジ穴8に連通するメンテナンスサービス用の弾性
体貫通孔11及び慣性体貫通孔12(いずれも丸
孔)が形成されており、前記ボルト9が両貫通孔
11,12を貫通して前記ネジ穴8に到達できる
ようになつている。 また、弾性体貫通孔11の内径は7mm、慣性体
貫通孔12の内径は8mmであつて、弾性体貫通孔
11の孔縁全体は慣性体貫通孔12の孔縁より孔
中心方向にはみ出すようになつている。 なお、弾性体6に接する側の慣性体12の孔縁
は、接触部分が直角状となつて応力集中が起こる
のを防ぐため、面取りを行つて小さなアール状と
なるように形成する。 (第二実施例) 次に、第二実施例の構成を第2図に従つて説明
すると、この実施例は次の点においてのみ第一実
施例と相違している。 すなわち、前記弾性体貫通孔11の孔縁には慣
性体貫通孔12の内面に4mmだけ進出して接着さ
れる円筒状の弾性体進出部13aが一体的に突出
形成されており、該弾性体進出部13aの厚さは
0.5mmで一定である。 (第三実施例) 次に、第三実施例の構成を第3図に従つて説明
すると、この実施例は次の点においてのみ第一実
施例と相違している。 すなわち、前記弾性体貫通孔11の孔縁には慣
性体貫通孔12の内面に2mmだけ進出して接着さ
れる円筒状の弾性体進出部13bが一体的に突出
形成されている。該弾性体進出部13bは基端部
の厚さが0.5mmで、先端にいくほど厚さが減少す
るよう断面テーパ状に形成されている。 (第四実施例) 次に、第四実施例の構成を第4図に従つて説明
すると、この実施例は弾性体貫通孔11の内径が
6mmである点においてのみ第一実施例と相違して
いる。すなわち、弾性体貫通孔11の内径と慣性
体貫通孔12の内径との差が第一実施例より大き
い。 (第五実施例) 次に、第五実施例の構成を第5図に従つて説明
すると、この実施例は次の点においてのみ第一実
施例と相違している。 すなわち、弾性体貫通孔11の内径は6mmであ
る。また、弾性体貫通孔11の孔縁には慣性体貫
通孔12の内面に4mmだけ進出して接着される円
筒状の弾性体進出部13cが一体的に突出形成さ
れており、該弾性体進出部13cの厚さは1mmで
一定である。 続いて、以上のように構成されたダンパプーリ
の第一〜五実施例について、これらの作用効果を
説明する。 まず、これらのダンパプーリをクランク軸21
に取着し、プーリ5にベルト22をかける。クラ
ンク軸21が回動すると、該クランク軸21には
曲げ振動が発生する。しかし、この曲げ振動は弾
性体6のバネと慣性体7の重りによる共振によつ
て減衰し、特に固有振動は大きく減衰する。 このとき、弾性体6のうち特に両貫通孔11,
12の境界付近に位置する境界部Aについては、
応力集中や局部歪みが問題となる。しかし、本実
施例ではいずれの実施例においても弾性体貫通孔
11の内径が慣性体貫通孔12の内径より小さく
形成され、弾性体貫通孔11の孔縁全体が慣性体
貫通孔12の孔縁より孔中心方向にはみ出すよう
になつているので、クランク軸の曲げ振動による
慣性体の共振によつて弾性体が変形するが、特に
境界部Aにおいて引張られるように変形した場合
でも、はみ出し部分が弾性体6と慣性体7との接
触面を押すように作用して変形するので、境界部
Aにおける応力集中は緩和され、局部歪みも小さ
くなる。 従つて、弾性体6の境界部Aに疲労亀裂が発生
するおそれは少なくなり、ダンパプーリの耐久性
が向上する。 これを実証するため、各実施例のダンパプーリ
について軸直角方向に10Hzの周期で±1mmの両振
り振動を加える曲げ振動試験を行つた。 次の表に、この曲げ振動試験において、各実施
例及び前記従来例(第6図)における弾性体6
(52)の境界部Aに生じた局部歪み(ここでは引
張歪み)の試験結果を示す。この表で、上方向の
引張歪みとは第1図において慣性体7をハブ2に
対して上方向に振つたときの引張歪みをいい、下
方向の引張歪みとは同じく慣性体7を下方向に振
つたときの引張歪みをいう。
【表】 この表から次のことが分る。 いずれの実施例によつても、従来例において
特に大きかつた上方向の引張歪みを著しく低減
することができる。 第二実施例では第一実施例に比べて両引張歪
みがわずかに増加しているが、測定誤差を考慮
すると、前記進出部13aの有無はさほど引張
歪みに影響を与えるものではないと思われる。 もつとも、第三実施例では第一実施例に比べ
て上方向の引張歪みが減少しているため、前記
断面テーパ状の進出部13bは歪み低減に効果
があるといえる。ただし、著しい効果ではな
い。 第四実施例では第一実施例に比べて両引張歪
みがかなり増加していることから、弾性体貫通
孔11の内径と慣性体貫通孔12の内径との差
は大きいほど歪み低減に寄与するというもので
もない。 もつとも、第四実施例に進出部13cを加え
た第五実施例では第一実施例に比べて上方向の
引張歪みが減少している。しかし、下方向の引
張歪みは逆に増加しているので一長一短であ
る。 以上の考察より、前記各実施例において局部歪
み(特に上方向の引張歪み)が減少した理由は、
主として弾性体貫通孔11の内径が慣性体貫通孔
12の内径より小さく形成されているためである
と考えられる。そして、進出部13a,13b,
13cを適当に組み合わせることによつて、さら
に歪み低減を図ることができると考えられる。 なお、本考案は前記実施例の構成に限定される
ものではなく、例えば以下のように考案の趣旨か
ら逸脱しない範囲で任意に変更して具体化するこ
ともできる。 (1) 弾性体貫通孔11及び慣性体貫通孔12は丸
孔に限らず、楕円又は隅丸多角形の孔でもよ
い。要するに、弾性体貫通孔11の孔縁が慣性
体貫通孔12の孔縁より孔中心方向にはみ出る
ものであれば、各貫通孔11,12の形状や寸
法は問わない。 (2) 弾性体貫通孔11の内径と慣性体貫通孔12
の内径との差は、局部歪み低減の要求に応じて
任意に変更することができる。 (3) 進出部13a,13b,13cの長さも任意
に変更することができる。さらに、進出部13
bのテーパ角度も任意に変更することができ
る。 考案の効果 以上詳述したように、本考案は弾性体の局部歪
みを低減させることができ、ひいては弾性体の耐
久性を向上させることができるという優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案を具体化した第一実施例を一部
破断して示す側面図、第2図は第二実施例の要部
断面図、第3図は第三実施例の要部断面図、第4
図は第四実施例の要部断面図、第5図は第五実施
例の要部断面図、第6図は従来例の要部断面図で
ある。 6……弾性体、7……慣性体、11……弾性体
貫通孔、12……慣性体貫通孔、13……進出
部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ハブの前面に弾性体を介して慣性体が取着さ
    れ、これらのハブ、弾性体及び慣性体に互いに
    連通するメンテナンスサービス用の孔が形成さ
    れたダンパプーリにおいて、 前記弾性体6に形成された貫通孔11の孔縁
    は慣性体7に形成された貫通孔12の孔縁より
    孔中心方向にはみ出していることを特徴とする
    ダンパプーリ。 (2) 前記弾性体6に形成された貫通孔11の孔縁
    には、慣性体7に形成された貫通孔12の内面
    に進出して接着される進出部13a,13b,
    13cが一体的に突出形成されていることを特
    徴とする実用新案登録請求の範囲第1項に記載
    のダンパプーリ。
JP2246586U 1986-02-19 1986-02-19 Expired JPH0247803Y2 (ja)

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JP2246586U JPH0247803Y2 (ja) 1986-02-19 1986-02-19

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JPS62134961U JPS62134961U (ja) 1987-08-25
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