JPH0129304Y2 - - Google Patents

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JPH0129304Y2
JPH0129304Y2 JP14532483U JP14532483U JPH0129304Y2 JP H0129304 Y2 JPH0129304 Y2 JP H0129304Y2 JP 14532483 U JP14532483 U JP 14532483U JP 14532483 U JP14532483 U JP 14532483U JP H0129304 Y2 JPH0129304 Y2 JP H0129304Y2
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corner
damper plate
curvature
radius
elastic body
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JP14532483U
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、内燃機関のクランクシヤフトに加わ
るねじり振動を吸収するためのダンパ装置の改良
に関する。
たとえばトラツク・バスなどの多気筒の内燃機
関においては、クランクシヤフトが長くなり、回
転時における固有振動数が低く、ねじり振動を受
け易い。上記クランクシヤフトのねじり振動を効
果的に吸収して破損を防止するため、エンジン本
体から突出する部分にクランクプーリとともにダ
ンパ装置が設けられる。
このダンパ装置は、クランクシヤフトに嵌着さ
れる薄肉円形状のダンパプレートと、このダンパ
プレートの少くとも一側面周縁部に沿つて固着さ
れる厚肉環状のゴム材料からなる弾性体と、この
弾性体の一側面である反ダンパプレート側の側面
に固着される厚肉環状の金属材料からなる慣性体
とから構成される。
上記クランクシヤフトは回転時に回転中心軸線
回りのねじり振動を発生し、特にクランクシヤフ
トのねじり振動がピークとなる共振周波数とクラ
ンクシヤフトの回転数とが調和すると大きなねじ
り変形を伴う共振を生じ易い。そしてダンパ装置
はねじり振動のエネルギーを弾性体の変形に変換
し、これを熱エネルギーに変えて放散することに
より、ねじり変形のピークを低減させ、分散させ
ることができる。
ところで、上記弾性体はダンパプレートと慣性
体とを加流接着するものであり、たとえば金型を
構成する下型内に慣性体を装着し、上型にダンパ
プレートを装着した状態で両型を合せ、上型に設
けられた湯口からダンパプレートを介して両型間
に形成される空間部分にゴム材料を加流充填して
なる。
このようにして構成されるダンパ装置におい
て、弾性体はその径のいずれにおいても等しい歪
みとしなければならない。そのため、弾性体は内
径側から外径側へなるにしたがつて漸次肉厚が厚
くなるよう形成される。反面、弾性体が接する慣
性体もしくはダンパプレートの角部は、内径側よ
りも外径側のほうが、より大きな応力集中を受け
やすくなる。
しかしながら、従来においては応力集中を緩和
するため、たとえば実開昭57−145850に開示され
ているように慣性体の角部に弾性体と一体の回込
み部を設けるのみで内径側と外径側とにおける応
力集中については何らの対策も施されておらず、
単に慣性体の全ての角部に対して小さなR面取り
をしたに過ぎないため、とくに外径側角部から弾
性体に亀裂が生じる虞があつた。
本考案は上記事情に着目してなされたものであ
り、その目的とするところは、弾性体の等ひずみ
を確保し、かつ特に外径側角部の応力集中を緩和
し、耐久性の向上と運転騒音の抑制を図れるダン
パ装置を提供しようとするものである。
以下、本考案の一実施例を図面にもとづいて説
明する。第1図はダンパ装置の一部を示し、1は
ダンパプレートであつて、薄肉で円形状の金属板
からなる。この軸心部にはクランクシヤフトSに
嵌合するための嵌合孔2が設けられ、かつ周面に
沿つて第2図にも示すように取付孔3…が所定間
隔を存して穿設される。これら取付孔3…は、上
記クランクシヤフトSに嵌合する図示しないクラ
ンクプーリの側面に取付ボルトをもつてダンパプ
レート1を取付る際に用いられる。またダンパプ
レート1は外周端側がわずかにテーパ状となつて
いて、この一側面にゴム材料からなる厚肉環状の
第1、第2の弾性体4a,4bが所定間隔を存し
て加流接着される。すなわち、第1の弾性体4a
はダンパプレート1テーパ面の軸心側に、かつ第
2の弾性体4bは周端側にそれぞれ接着される。
また、上記第1の弾性体4aの他端面側である反
ダンパプレート1側には金属材料からなる厚肉環
状の第1の慣性体5aが、かつ上記第2の弾性体
4bには同様に第2の慣性体5bがそれぞれ加流
接着される。上記第1の慣性体5aの内径側周面
15a全ておよび外径側周面25aの一部は上記
第1の弾性体4aの一部が延長し、約0.5m/m
程度の薄肉で覆われる。したがつて、第1の弾性
体4aの内径側周面14aと外径側周面24aと
は、第1の慣性体5aのそれよりいずれも外側へ
突出して介装することになる。上記第2の慣性体
5bは、その内径側周面15bのみ第2の弾性体
4bの一部が延長し、約0.5m/m程度の薄肉で
覆われる。したがつて、弾性体4bの内径側周面
24bは慣性体5bのそれより突出して介装する
ことになる。なお、各弾性体4a,4bは、ダン
パプレート1のテーパ面と、ダンパプレート1の
軸線と略垂直に取付けられる各慣性体5a,5b
との間に介在しているから、その内径側から外径
側へ漸次肉厚が厚くなる。上記第1の慣性体5a
と接する第1の弾性体4aの角部、換言すれば第
1の慣性体5aの内径側角部6aと外径側角部6
bはそれぞれR状に曲成される。しかも、外径側
角部6bの曲率半径R1は内径側角部6aの曲率
半径R2よりも大としなければならない。
しかして、クランクシヤフトSの回転によつて
生じるねじり振動をダンパ装置が吸収する。たと
えば第1の弾性体4aの露出面である内径側周面
14aと外径側周面14bとは第1の慣性体5a
のそれぞれの面より突出していて、この突出部分
の表面は応力が集中することは避けられない。し
かしながら、この弾性体4aが弾性作用をすると
ころは、慣性体5aの内、外径側周面15a,2
5aを延長した部分間であり、オゾンの影響を受
けて劣化することなく、ねじり振動の吸収をな
す。換言すれば、弾性体4aの露出表面は内部を
保護し、耐久性を得る。しかも、各弾性体4a,
4bにおいては、その内径側から外径側にかけて
肉厚が漸次厚くなつているので、歪み量が均一
で、等歪み化を得る。また、外径側にいくにした
がつて角部の応力集中が大となるが、第1の弾性
体4aにおいて内径側角部6aより外径側角部6
bの曲率半径が大であるので、応力集中が緩和さ
れ、互いに略同一の応力集中を受けることにな
る。
なお、第12図に示すように実験値によれば、
R/Dが0.02程度から角部集中応力が小さくなる
ので、上記値をとるとよい。
また、上記実施例においては、2個の慣性体5
a,5bを備えた、いわゆるダブルマス型のもの
について説明したが、これに限定されるものでは
なく、たとえば第2図に示すように1個の慣性体
5のみ備えたダンパ装置にも適用できる。このと
き、外径側角部6aの曲率半径R1は内径側角部
6b曲率半径R2よりも大とすることにより、弾
性体4の角部の応力集中緩和を得る。
また、第3図に示すようにダブルマス型であつ
て、ダンパプレート20の周端縁に沿つて折曲部
20aを設けたものであつても、第1の慣性体5
1aの曲率半径R1をR2よりも大とすれば第1の
弾性体41aの応力集中を緩和できる。第2の慣
性体51bは上記折曲部20aに第2の弾性体4
1bを介して加流接着される。
第4図に示すように、第2の慣性体52bを断
面逆L字状にしてバランスをとつた場合でも、第
1の慣性体5aは上記第1図に示す実施例と同様
に形成する。
第5図に示すように、第1の慣性体5aの各角
部6a,6bを上記実施例と同様に形成するとと
もに第4図実施例と同様に形成した第2の慣性体
52bの内径側角部16aとダンパプレート1a
の周端部16bをそれぞれR状に形成する。そし
て角部16aの曲率半径R4は周端部16bの曲
率半径R3より小とする。したがつて、第1の弾
性体4aは勿論、第2の弾性体4b′も同様の作用
効果を得る。
第6図はダンパプレート1bの両側面に第1、
第2の弾性体42a,42bがそれぞれ接着さ
れ、またこれらには第1、第2の慣性体53a,
53bがそれぞれ接着されるタイプのダンパ装置
であり、第1の慣性体53aの内径側角部6aの
曲率半径R2よりも外径側角部6bの曲率半径R1
のほうが大である。
第7図は、いわゆるシングルマス型のものであ
り、慣性体54の内径側角部6aの曲率半径R2
よりも、ダンパプレート1aの周端部16aの曲
率半径R1を大とすることにより、弾性体43の
角部の応力集中を緩和できる。
第8図は、ダンパプレート1cの周端部16b
をプレス加工などにより曲成したものであり、こ
の曲率半径R1を慣性体54aの内径側角部6a
の曲率半径R2よりも大とすることにより、弾性
体43aの角部の応力集中を緩和できる。
第9図は、ダブルマス型のものであつて、ダン
パプレート1aの周端部16bの曲率半径R1
第2の慣性体52bの内径側角部16aの曲率半
径R2よりも大とすることにより、第2の弾性体
4b′の角部の応力集中緩和を得る。なお、第1の
慣性体5a′の内、外径側角部6a′,6b′はともに
同じ曲率半径としたが、第5図に示すように変え
てもよいこと勿論である。
第10図は、ダンパプレート1bの両側面に第
1、第2の弾性体42a′,42b′を介して第1、
第2の慣性体53a′,53b′がそれぞれ加流接着
されてなる。第2の慣性体53b′の内径側角部1
6aの曲率半径R2よりもダンパプレート1bの
周端部16bの曲率半径R1が大である。なお、
第1の慣性体53a′の内外径側角部6a′,6b′の
曲率半径は同一としたが、第6図に示すように変
えてもよい。
第11図は、やはりダンパプレート1bの両側
面に第1、第2の弾性体42a,42b′を介して
第1、第2の慣性体53a,53b′がそれぞれ加
流接着されていて、第1の慣性体53aの外径側
角部6bの曲率半径R3が内径側角部6aの曲率
半径R4よりも大であり、かつ第2の慣性体53
b′の内径側角部16aの曲率半径R2よりもダンパ
プレート1bの周端部16bの曲率半径R1が大
である。
以上、全ての弾性体は応力集中の緩和を得る。
また、慣性体の内、外径側周面の一部もしくは全
てを覆うよう突出することにより、内部の保護と
ねじり吸収の確保を図れる。
以上説明したように本考案によれば、弾性体と
接する環状の慣性体の内径側角部およびダンパプ
レートもしくは慣性体の外径側角部をR状に曲成
し、内径側角部の曲率半径より上記ダンパプレー
トもしくは上記外径側角部の曲率半径を大とした
から、弾性体は内径側から外径側へ漸次肉厚を厚
くして、しかも応力集中を緩和でき、相対的歪率
の低減化を図れ、耐久性向上、運転騒音低下など
の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示すダンパ装置の
一部縦断面図、第2図ないし第11図はそれぞれ
異る他の実施例を示すダンパ装置の一部縦断面
図、第12図はその特性図である。 S……クランクシヤフト、1……ダンパプレー
ト、5a,5b……(第1、第2の)慣性体、4
a,4b……(第1、第2の)弾性体、6a……
内径側角部、6b……外径側角部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. クランクシヤフトに取付けられるダンパプレー
    トと、同ダンパプレートの側面周縁部に沿つて設
    けられ環状に形成された慣性体と、同慣性体と上
    記ダンパプレートとの間並びに上記慣性体の周面
    に一体に介装された弾性体とからなるものにおい
    て、上記弾性体と接する上記慣性体の内径側角部
    および上記ダンパプレートもしくは上記慣性体の
    外径側角部をR状に曲成するとともに上記内径側
    角部の曲率半径より上記ダンパプレートもしくは
    上記外径側角部の曲率半径を大としたことを特徴
    とするダンパ装置。
JP14532483U 1983-09-20 1983-09-20 ダンパ装置 Granted JPS6052443U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14532483U JPS6052443U (ja) 1983-09-20 1983-09-20 ダンパ装置

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JP14532483U JPS6052443U (ja) 1983-09-20 1983-09-20 ダンパ装置

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Publication Number Publication Date
JPS6052443U JPS6052443U (ja) 1985-04-12
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JP14532483U Granted JPS6052443U (ja) 1983-09-20 1983-09-20 ダンパ装置

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JP2547500Y2 (ja) * 1989-01-10 1997-09-10 三菱自動車工業株式会社 トリプルラバーダンパー

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JPS6052443U (ja) 1985-04-12

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