JPH0247743Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は三面鏡を有する窓に関し、特に三面鏡
を全体的に回動自在に取付けた三面鏡を有する窓
に関する。

〔従来の技術〕

住居内、特に洗面室や化粧室等には鏡が必要と
され、三面鏡のように多面的に使用者の顔や姿が
映し出せるものが望ましいとされるが、従来にお
いては空間的にあまり余裕がないため平面鏡を任
意の壁部等に掛けて使用している。一方、洗面室
や化粧室等には窓と共に物品収納部が壁部に設け
られることがあるが、明り採りをする必要が無い
ときや蓋をしておきたいときもあるため、これら
窓部や物品収納部を室内へ突出せず邪魔にならな
い形で遮蔽できる手段が必要となる。

〔解決すべき問題点〕

従来、上記２点を同時に満たすことのできるも
のはなく、簡単に解決できる手段が希求されてい
た。

〔問題点の解決手段〕

本考案は、このような点に鑑みてなしたもの
で、窓開口の側方に物品収納部を有し、主鏡の両
側に回動鏡を折たたみ自在に装着した三面鏡の一
端を窓開口と物品収納部との間に回動自在に取付
け、物品収納部の前面位置から窓開口の前面位置
の間で回動可能にし、三面鏡は窓開口の前面に位
置した状態で室内側に鏡面が位置する三面鏡を有
する窓を提供せんとするものである。

〔実施例〕

第１図ないし第４図イ，ロは本考案の一実施例
を示し、第１図は窓部を遮蔽し三面鏡を使用する
状態の水平断面図、第２図は物品収納部を遮蔽す
る状態の水平断面図、第３図イ，ロは第２図中の
矢示Ａ−Ａ，Ｂ−Ｂ線に沿う縦断面図、第４図イ
は第１図の、第４図ロは第２図の夫々の正面図で
ある。

図中１が三面鏡で、主鏡２と２枚の回動鏡３，
３と、主鏡２を固定した基板４とから構成され、
基板４の一端をヒンジ５を介して建屋６の壁部７
に開口した窓部を形成するための窓開口８の内側
に回動自在に取付けてある。この主鏡２と基板４
は窓開口８の開口寸法とほぼ同じ寸法のもので、
第１図及び第３図イのように窓開口８全体を遮蔽
できる大きさとなつている。回動鏡３は主鏡２の
左右端位置で基板４に折たたみ自在に取付けら
れ、夫々が主鏡２の半分の幅寸法としてあつて、
折りたたみ時には図示の如く平板状になる。

窓開口８には、障子９を開閉自在に取付けた窓
枠１０が装着してある。窓枠１０は、上下枠１０
ａ，１０ｂと左右の縦枠１０ｃ，１０ｃを枠組し
て形成したものである。また障子９は各框１１を
組んでガラス１２を備えるようにしたもので、下
框１１に設けたレバー１３を操作して図示矢示の
如く、屋外へ辷り出させて開閉する。いわゆる辷
り出し窓を構成するものとなつている。尚、窓の
型式は三面鏡１での窓開口８の遮蔽に邪魔になら
ぬものとすることが必要とされる。

窓開口８のすぐ脇の壁部７には凹部１４が設け
られ、この凹部１４には物品収納部１５を構成す
るケース１６が嵌合固定させてある。図示の例で
はケース１６に棚１７を２段設けて化粧品等１８
を載置格納できるようになつている。この物品収
納部１５の開口幅は、図示の如く三面鏡１の幅寸
法より小さなものとすればよい。

尚、三面鏡１は窓開口８と物品収納部１５との
間にあり、物品収納部１５の前面位置から窓開口
８の前面位置の間で回動し得るようになつてお
り、窓開口８の前面に位置した状態で室内側に鏡
面が位置するようにされている。

ここで、三面鏡１を使用する場合を説明する。
まず第１図に示すように物品収納部１５の前面位
置〔二点鎖線の位置〕から、矢印Ｘで示すように
回動させ、窓開口８の前面に嵌合させるような状
態に位置決めする。ついで回動鏡３，３を矢印の
如く左右に回動させて開き、「三面鏡」として使
用可能にする。このときの状態は第４図イのよう
に、三面鏡１の回動により物品収納部１５は全面
的に「開」となり、使用者は三面鏡１を見ながら
化粧品等１２を取出して使用できる。そして窓は
三面鏡１により遮蔽されて完全に「閉」となり、
例えば化粧中に外部から見られたりすることがな
い。

次に、三面鏡１を使用しないときは、第１図の
状態から回動鏡３，３を回動させて閉じ、ついで
全体を第２図中矢示Ｙ方向へ回動させ、物品収納
部１５の前面位置に位置決めする。すると、第４
図ロに示すように、窓が「開」となり、物品収納
部１５は完全に遮蔽されて「閉」となる。建屋６
の壁部７の室内側には化粧板１９が配設されてお
り、第２図のように三面鏡１の基板４の表面は、
この化粧板１９と共に案内壁を構成する状態で納
められることになる。従つて三面鏡１の基板４と
化粧板１９とを同じ模様等を有するものとすれ
ば、異和感をなくして装飾的効果も呈するように
できる。

第５図には他の実施例を示す。この例の三面鏡
３０は、主鏡３１と２枚の回動鏡３２，３２とを
同じ大きさとしたもので、回動鏡３２を大きくし
て、更に広い範囲で使用できるようにしてある。
その他の構成等は先の例と同様につき説明を省略
する。

尚、以上の説明の、窓枠１０の各枠１０ａ，１
０ｂ，１０ｃや障子９の各框１１等は主としてア
ルミニウムの押出型材にて成形してある。

〔考案の効果〕

本考案に係る三面鏡を有する窓は、窓開口の側
方に物品収納部を有し、窓開口と物品収納部との
間に三面鏡の一端を回動自在に取付け、窓開口及
び物品収納部の各前面間で回動可能としたため、
三面鏡で物品収納部の遮蔽体とすることができ、
しかも室内側へほとんど突出しないので、邪魔に
ならない。

また、窓開口の前面に位置する状態で三面鏡の
鏡面を室内側に位置させるようにしたため、物品
収納部を開放した状態で三面鏡を使用することが
でき、更には三面鏡を使用する時には窓が遮蔽さ
れるので外部から見られることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、本考案の一実施例の水平
断面図、窓部を遮蔽して三面鏡を使用する状態を
示し、第２図は同様に物品収納部を遮蔽する状態
を示し、第３図イ，ロは第２図中の矢示Ａ−Ａ，
Ｂ−Ｂ線に沿う縦断面図、第４図イ，ロは正面
図、第５図は他の実施例の水平断面図である。 １，３０……三面鏡、２，３１……主鏡、３，
３２……回動鏡、４……基板、６……建屋、７…
…壁部、８……窓開口、９……障子、１０……窓
枠、１５……物品収納部、１８……化粧品等。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 下記要件を備えたことを特徴とする三面鏡を有
   する窓。 (イ) 窓開口の側方に物品収納部を有する。 (ロ) 主鏡の両側に回動鏡を折たたみ自在に装着し
   た三面鏡の一端を窓開口と物品収納部との間に
   回動自在に取付け、物品収納部の前面位置から
   窓開口の前面位置の間で回動可能にする。 (ハ) 三面鏡は窓開口の前面に位置した状態で室内
   側に鏡面が位置する。