JPH0247741Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、サツシ枠に固定鏡と回動鏡とからな
る三面鏡を設けるようにしてなる三面鏡付サツシ
に関する。

各住居における洗面室や化粧室や更衣室等にお
いては、一般に鏡が壁面任意箇所に取付けられて
おり、また住居空間に余裕があれば多面的に写し
出される三面鏡を設置することが望まれている。
ところがこの三面鏡は、三つの鏡を支持するため
の基台家具を要して広い室内空間を必要とし、ま
た洗面室等における居住空間は一般に狭いため
に、一枚鏡を壁面に設けることしかできず、三面
鏡を設置することは非常に困難な現状にある。

本考案は上記点に鑑みてなされたもので、鏡の
設置を必要とする洗面室等には、一般にサツシ窓
が設けられていることに着目し、このサツシ窓の
窓枠内に適宜複数の鏡体を組合わせ装着すること
により、窓枠内に三面鏡を設置し得るようにし
て、居住空間が狭い箇所でも簡単に三面鏡の設置
を可能ならしめるようにした三面鏡付サツシを提
案するものである。

以下図面に示す本考案の一実施例を詳細に説明
する。第１図は本実施例三面鏡付サツシの概略正
面図、第２図は使用状態横断面図、第３図は第２
図の中央縦断面図である。

上記各図において本実施例の三面鏡付サツシ
は、サツシ枠１の中央部に固定鏡２を設け、その
両側に斜め中央側に向く側部窓３，３を設けると
共に、該側部窓３に引戸障子５あるいは開き戸を
設け、且つその屋内側に回動鏡４を設けてなる。

上記サツシ枠１は、洗面室や化粧室や更衣室等
を構成する建屋２０の開口部２１に装着されるも
ので、第２図に示すように、開口部縁に取付けた
縦枠１Ａ，１Ａと突出状に設けた突出縦枠１Ｂと
を枠組みして、横断面三角形状の出窓体を構成す
るようにしてある。また突出縦枠１Ｂと各縦枠１
Ａ，１Ａとの間には、方立１Ｃを設けてある。こ
れら各枠材１Ａ，１Ｂ，１Ｃが第３図で示すよう
に、上枠１Ｄと下枠１Ｅとで枠組みされて出窓枠
体を構成する。

上記したサツシ枠１の中央部において、開口部
２１より屋外方に突出した位置に設けられた方立
１Ｃ，１Ｃに固定鏡２が設けられている。実施例
において固定鏡２は、一側に設けたヒンジ６によ
り開閉自在に設けられているが、固定的に設ける
こともできる。

上記固定鏡２の両側に設ける側部窓３，３は、
縦枠１Ａと方立１Ｃとを有してなる側部開口部２
２に引戸障子５を摺動開閉自在に納めて構成さ
れ、それぞれが建屋２０に対し所定角度拡開して
斜め中央側を向くようにしてなる。なお上記引戸
障子５に代えて、側部窓３，３に開き戸を開閉自
在に取付けるようにしてもよい。

上記した側部窓３，３の屋内側には、回動鏡４
をそれぞれヒンジ７にて回動自在に設けてある。
すなわち回動鏡４は、方立１Ｃに対しヒンジ７に
て屋内方に回動自在に取付けられ、固定鏡２の両
側部において所定角度拡開した状態で三面鏡を構
成するようにしてある。上記各回動鏡４，４は、
側部窓３に納められた状態で三面鏡を構成するこ
とから、納まりの良好性を保持した状態で三面鏡
としての使用ができる。また側部窓３を開放する
ときは、各回動鏡４，４を第２図の鎖線で示すよ
うに内方に回動して固定鏡２の前面に折り畳み、
次いで引戸障子５を摺動せしめる。上記操作によ
つて側部窓３からの通気を行なうことができる。
また、回動鏡４，４を折り畳むだけの状態におい
ては、引戸障子５あるいはこれに代えて設ける開
き戸を通して採光をすることができる。

上記した回動鏡４と引戸障子５とで側部窓３は
二重窓を構成し、断熱効果の向上を図つている。
回動鏡４は、方形状の鏡９を框体８で框組みして
鏡面を屋内側に向けてなり、また引戸障子５は、
上記鏡９と略同形状のガラス１１を框体１０で框
組みしてなると共に、レール１２上を建屋２０に
対し所定の角度をもつて摺動する。

次に前記した固定鏡２は、上記鏡９より幅広の
鏡１４を框体１３で框組みして鏡面を屋内側に向
けてなり、実施例においては、サツシ枠１の屋外
方に横断面三角形状に形成された収納部１５の扉
としての役もなしている。この収納部１５は、壁
板１６と床板１７と棚１８とを有してなり、各棚
１８に品物を載置することにより、空間の有効利
用が図られる。また、収納部１５の両壁板１６，
１６は、突出縦枠１Ｂと方立１Ｃ間に設けられ、
両側部窓３，３と連続して同一面をなしている。

上記した回動鏡４，４の屋外側裏面部は、ガラ
スの自然色を用いた着色を施すことによつて、外
部から見たときガラスが装着されているような外
観を呈するのが好ましい。

なお、固定鏡２の屋内側上部に照明具を取付け
ることにより、三面鏡としての利用価値を一層向
上させることができる。また、上記した各框体及
び枠体は、主としてアルミニウム等の型材にて成
形する。

本考案は以上のように、サツシ枠の中央部に固
定鏡を設け、その両側に斜め中央側に向く側部窓
を設けると共に、この屋内側に回動鏡を設けたこ
とから、サツシ窓に三面鏡を簡単に設置すること
ができ、本来の三面鏡としての家具設置スペース
を不要ならしめて室内空間を有効に利用すること
ができる。

しかも上記三面鏡を構成する側部窓としての回
動鏡は、固定鏡の両側において斜め中央側を向く
側部窓に納めてあるので、該回動鏡を室内側に突
出させることなく側部窓に良好に納めた状態にお
いて三面鏡としての使用をなし得る効果がある。

更に上記回動鏡を屋内側に回動することによ
り、側部窓の障子あるいは開き戸を通して採光を
自由になし得ると共に、これらを開放することに
より通気の自由をあわせて有するものである。

固定鏡の裏側（屋外側）に固定鏡を扉とする収
納部を設けたことにより、洗面室等で必要な種々
の品物を収納でき更に空間の有効利用が図れる。

また、収納部の両側面を側部窓と同一面とした
ことにより、サツシの側面全体が平面状になるた
め外観上の体裁が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案三面鏡付サツシの概略正面図、
第２図は使用状態横断面図、第３図は第２図の中
央縦断面図である。 １……サツシ枠、２……固定鏡、３……側部
窓、４……回動鏡、５……引戸障子、６，７……
ヒンジ、８，１０，１３……框体、９，１４……
鏡、１１……ガラス、１２……レール、１５……
収納部、２０……建屋。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 サツシ枠に固定鏡回動鏡とからなる三面鏡を設
   けてなる下記要件を備えたことを特徴とする三面
   鏡付きサツシ。 (イ) サツシ枠の中央部に固定鏡を設け、その両側
   に斜め中央側に向く側部窓を設ける。 (ロ) 上記側部窓に引戸障子あるいは開き戸を設
   け、かつ屋内側に上記回動鏡を回動自在に設け
   る。 (ハ) 上記固定鏡の屋外側に、収納部を設ける。 (ニ) 上記固定鏡を回動自在とし、上記収納部の開
   閉扉とする。 (ホ) 上記収納部の側面を上記側部窓と同一面に形
   成する。