JPH0229194Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、寒冷地域もしくは騒音地域等におい
て用いる二重サツシの枠体内に鏡体を組み込んで
なる二重窓に関する。

［従来の技術］ 近年寒冷地域もしくは騒音地域等においては、
主要開口窓のみならず洗面室・化粧室等の窓開口
部にも二重サツシを取付けている。

［考案が解決しようとする課題］ これら洗面室・化粧室には一般に鏡を備えるこ
とを必要とし、通常は鏡付洗面台を設置している
が、この鏡台が狭い部屋を一層狭くしており、ま
た鏡付洗面台を設置しない場合は、壁空間を利用
して固着設置しているが、十分に広い壁空間がな
いためにそれぞれ鏡の取付けに苦慮している現状
にある。

［課題を解決するための手段］ 本考案は上記点に鑑みてなされたもので、二重
サツシを取付ける主として洗面室・化粧室等にお
いて、上記二重サツシの枠体内に鏡を取付けるよ
うにして鏡付洗面台の設置を不要ならしめると共
に、壁空間を有効に利用し得る二重窓を提供する
ものである。

上記目的を達成するため本考案の二重窓は、屋
外側枠部と屋内側枠部とにそれぞれ引戸障子を設
けてなるものであつて、 屋外側枠部の引戸障子は２枚の障子を引違い状
としてなり、これら各引戸障子にはガラス体を装
着してなり、 屋内側枠部の引戸障子は３枚の障子を両側と中
央とで引違い状としてなり、両側の引戸障子に
は、屋外側にガラス体を装着すると共に、屋内側
に鏡体をその鏡面を屋内側に面して設けてなり、
この両鏡体は障子縦框に対し屋内側で互いに鏡面
が対向する方向に回動可能に枢支されてなり、 上記屋内側枠部の中央の引戸障子には、鏡体を
その鏡面を屋内側に面して固定状に設けて構成さ
れる。

［実施例］ 以下図面に示す本考案の一実施例を詳細に説明
する。第１図は本実施例二重窓の使用状態正面
図、第２図は二重窓の横断面図、第３図は第２図
の縦断面図である。

上記各図において本実施例の二重窓は、屋外側
枠部１Ａと屋内側枠部１Ｂとにそれぞれ引戸障子
２，３を設けてなり、屋外側引戸障子２は２枚か
らなり、各屋外側引戸障子２にはガラス体４を装
着し、屋内側引戸障子３は３枚からなると共に、
これらは両側と中央とで引違い状としてなり、両
側の屋内側引戸障子３にはガラス体１６を設け、
かつ各屋内側引戸障子３には屋内側に鏡面を面し
て鏡体５を設け、この鏡体５は鏡框で框組みして
障子框に組み込むか直接障子框で框組みして構成
される。

本実施例の枠部１は、屋外側枠部１Ａと屋内側
枠部１Ｂとを、その中央部で気密材１１を介在さ
せてビス固定することにより連設して構成してあ
る。屋外側枠部１Ａは、実施例によれば窓開口部
１２に対し外付けとしてある。なお枠部１を屋内
外で連結構造とすることなく一体構造としてよい
こと勿論である。

上記屋外側引戸障子２は、ガラス体４を框組み
してなると共に、屋外側枠部１Ａ内をそれぞれ引
違い状に摺動する構造となつている。

上記屋内側引戸障子３は、中央部と両側部にお
いてそれぞれ引違い状に摺動するよう中央引戸障
子３Ａと側部引戸障子３Ｂ，３Ｂとを設けて構成
されている。これら各引戸障子３Ａ，３Ｂに対し
屋内側に面して鏡体５，５をそれぞれ取付けてあ
る。

上記側部引戸障子３Ｂ，３Ｂの鏡体５Ｂは、鏡
框１３にて框組みされて屋内側引戸障子３の障子
框１４内に装着されており、その大きさは障子框
１４内に納まる大きさの方形状にて形成されてい
る。この鏡框１３にて框組みされた鏡体５Ｂは、
それぞれ中央引戸障子３Ａ側の縦框１３を障子框
１４（縦框）にヒンジ１５にて回動自在に枢支し
て屋内側で互いに鏡面が対向する方向に開閉自在
ならしめてある。

この側部引戸障子３Ｂ，３Ｂは、上記鏡体５Ｂ
に対し屋外側に通常のガラス体１６を設けてあ
る。しかるに、鏡体５Ｂを屋内側に回動した場合
には、上記ガラス体１６を通して通常の明りとり
を行なうことができる。また側部引戸障子３Ｂ，
３Ｂ自体を摺動させたときは、屋外側引戸障子２
の開放と相俟つて通風を可能ならしめることがで
きる。

上記鏡体５Ｂのヒンジ１５を取付けた框以外の
鏡框１３には、それぞれ気密材１７を取付けて障
子框１４に対し接離自在に密接連係するように構
成してある。またこの気密材１７は、鏡体５Ｂを
閉鎖する時にストツパーの役をなす。

一方中央引戸障子３Ａの鏡体５Ａは、障子框１
８に直接框組み固定するようにしてある。このよ
うに障子框１８に鏡体５Ａを直接固定した場合に
は、ガラス体の取付けは不要となる。なお、いず
れの鏡体５Ａ，５Ｂも、框組みされて上記屋内側
引戸障子３を構成することとなる。

上記実施例における中央鏡体５Ａは、両側の側
部鏡体５Ｂ，５Ｂに対し約２倍の横巾を有して形
成され、側部鏡体５Ｂ，５Ｂを屋内側に自在に回
動することにより、これら三つの鏡体５Ａ，５Ｂ
を組合わせ使用することによつて三面鏡の機能を
果たすことができる。なお、各鏡体５Ａ，５Ｂの
裏面は、ガラスの自然色を着色した塗装をするの
が好ましい。また各ガラス体４，１６は、ガラス
の自然色が強いものを用いる方が良い。なお、図
中１９は網戸である。

第１図に戻つて鏡体５の上下部に当る窓開口部
１２壁面には、上部照明２０と下部照明２１を設
けてある。また、下部照明２１の下方には洗面台
２２を設置し、上記鏡体５と組合わせ使用するこ
とにより従来の鏡付洗面台の役をなさしめること
ができる。

［考案の効果］ 本考案による二重窓は以上のように屋内側引戸
障子に鏡体を取付けるように構成したことから、
窓枠自体に鏡の機能を持たせることができて、洗
面室等において鏡付洗面台を不要ならしめ、且つ
壁面の有効利用を図ることができる。また、屋内
側引戸障子を３枚とし、中央の鏡体を固定、両側
の鏡体を回動可能にすることによつて三面鏡とし
ての機能を果すことができる。しかも上記鏡体は
用できるという相乗的効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案鏡付きサツシ窓の使用状態正面
図、第２図は鏡付きサツシ窓の横断面図、第３図
は第２図の縦断面図である。 １：サツシ枠、２，３：障子、４：ガラス、
５：鏡体、６：鏡框、７：障子框、８：ヒンジ、
９：気密材、１０：固定鏡、１１：障子框。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 屋外側枠部と屋内側枠部とにそれぞれ引戸障子
   を設けてなる下記要件を備えたことを特徴とする
   二重窓。 (イ) 屋外側枠部の引戸障子は２枚の障子を引違い
   状としてなり、これら各引戸障子にはガラス体
   を装着してなる。 (ロ) 屋内側枠部の引戸障子は３枚の障子を両側と
   中央とで引違い状としてなり、両側の引戸障子
   には、屋外側にガラス体を装着すると共に、屋
   内側に鏡体をその鏡面を屋内側に面して設けて
   なり、この両鏡体は障子縦框に対し屋内側で互
   いに鏡面が対向する方向に回動可能に枢支され
   てなる。 (ハ) 上記屋内側枠部の中央の引戸障子には、鏡体
   をその鏡面を屋内側に面して固定状に設けてな
   る。