JPH0246984A - クラッド材の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ 本発明は冷間圧延によるクラッド材の製造方法に関する
もので、潤滑圧延によりワークロールとクラッド材との
焼付きを防止し、安定した圧着圧延を行なうことに関す
るためのものである。

〔発明が解決しようとする課題と問題点〕冷間圧延によ
りクラッド材を製造する場合、従来は、複数の金属条の
圧接しようとするクラッド面に洗浄およびパフ研磨等の
清浄化処理を加えたのち、これらの金属条を重ね合わせ
て圧延圧着するが、この時、油分等のカミ込みによる圧
着不良やブリスターの発生を防止するために無潤滑圧延
が必要とされてきた。ところがクラッド圧延は通常の圧
延に較べて圧下率が高いため無潤滑圧延ではワークロー
ルとクラッド材との焼付きによるロール荒れが生じ易く
、安定した圧延が難しかった。

このため特公昭６３−１７５５６は、潤滑油を揮発性溶
媒に溶かした状態でロール表面塗布し、溶媒の気化熱に
よる冷却と、残留した潤滑油の薄膜による潤滑圧延を行
うことを開示している。しかしこの方法では圧延効率を
上げるためには冷却溶媒を多量に必要とし、作業環境上
問題があるばかりでなく、溶媒蒸気の排気設備や循環設
備等の付帯設備を必要とする。

本発明の目的は、以上の点に鑑み、容易でかつ安定して
潤滑しつつ圧延圧着する潤滑圧延方法を提供することで
ある。

また潤滑油の添加量が少ないため冷却液の添加量によっ
ては潤滑不良となる恐れがあり、また反対に冷却液の添
加量が多すぎると、完全に揮発せずに残留した溶媒が圧
延に供され、圧延ムラを生じることが考えられる。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、ロール表面に素材幅ｌｌｌｌ１１当り、圧延
速度（入口側材料速度）１ｍ／ｍｉｎ当り、潤滑油量合
計０．０５　ｃｃ／ｗｉｎ以下を供給して潤滑油膜を形
成して圧延することを特徴とするクラッド材の製造方法
である。

〔作　用〕

本発明者は、まずクラッド材の潤滑圧延が難しいという
従来の考え方に疑問を提起し、潤滑圧延の可能性を実験
、検討した。その結果、はぼ同幅のＦｅ−４２％Ｎｉ材
とＣｕ材とのクラッドにおいて、潤滑油含浸布を圧延ロ
ールに摺接させながら圧延したところ、数メートル圧延
するうちに、圧延スタート前にクラッド面に侵入してい
た油による不圧着部が徐々に減少、消失し、全面圧着に
至ることを確認し、潤滑クラッド圧延が可能であること
を知見した。この知見に基づきさらに潤滑圧延条件につ
いて検討したところ、圧延中にロール入側でワークロー
ルと素材との間に形成される潤滑油のプールから、潤滑
油が流れ落ちない程度の給油（素材幅ＩＷ当り・、圧延
速さ（入口側材料速度）１ｍ／ｗｉｎ当り、毎分当り０
．０５　ｃｃ以下）であれば、連続圧延中に圧延直前で
素材の両端よりクラッド面に潤滑油が侵入して端部の圧
着を妨げることがなくなることを知見した。また、圧着
は素材の伸びによる新生面の生成量に支配されるため、
複数の素材条のうち最も硬質な素材の圧下率を４５％以
上、好ましくは５０〜６０％とすることで上記潤滑圧延
にて良好な全面圧着状態が得られることが明らかとなっ
た。

本発明で使用する潤滑油としては、鉱物性潤滑油、動植
物性潤滑油等、通常の潤滑油でよい。この油適用量の最
大は前記特公昭６３−１７５５６に（らぺてかなり多量
であるけれども圧着上の問題点は全くなかった。また潤
滑圧延に伴うブリスター発生頻度の増加も全く見られな
かった。さらに、潤滑圧延に於ける圧下刃は無潤滑圧延
の場合の約Ａ〜２で低減され、低荷重で安定したクラッ
ド圧延が可能であった。

潤滑油の塗布方法としては、潤滑油を含浸させた布、−
船釣には多孔質性物質ワイパーをワークロールもしくは
バックアップロールに摺接させ、このワイパーに潤滑油
を滴下等により供給する方法、またバックアンプロール
にスプレーで連続的または間欠的に噴霧する方法を試み
たが、いずれも良好であった。

本発明によれば潤滑状態が良好なため、ワークロール温
度は１００°Ｃ前後になるものの潤滑のみで圧延スピー
ド数ｍ／ｍｉｎのクラッド圧延が可能である。さらに水
冷ロールを用いれば、圧延スピードは２〜３倍に増加で
きることが判明している。

〔実施例〕

〔実施例１〕 洗浄、パフ処理した厚さ０．８ｍｍ、幅４５−のＦｅ−
２９％Ｎｉ−１７％Ｃｏ材および、厚さ０．４ｍ＋＋＋
、幅４５ｍｍのＣｕ材を第１図および第２図のごとく、
５゜６の巻き出し機より巻出し、図の４段圧延機で潤滑
クラッド圧延した後、７の巻取機で巻き取った。

テスト条件および結果を第１表に示す。潤滑（１）〜（
３）にて２種類の潤滑油とワイパーおよびスプレー噴霧
の２種類の油塗布方法についてクラッドテストしたとこ
ろ、クラッド圧着状態には差がなく、Ｆｅ−２９Ｎｉ−
１７Ｃｏの圧下率が４５％以上で良好な全面圧着状態が
得られた。また表１の（４）　（５）にて、潤滑油適用
量を変えたところ、合計適用量が素材単位幅１圓当り、
圧延速度（入口材料速度）　Ｉｎ／ｗｉｎ当り、毎分当
たり０．０５　ｃｃを越えなければ、潤滑油のクラッド
面への侵入による圧着不良は生じないことがわかった。

さらに、鉱物性潤滑油Ａを合計０．０２　ｃｃ滴下しな
がらＦｅ−２９Ｎｉ−１７Ｃｏの圧下率６０％で２００
ｍのクラッド圧延を実施したが、板厚、幅共に安定した
圧延が可能であった。また続いて拡散焼鈍を施したのち
調整したところ全面強固に接着していることがわかった
。

〔実施例２〕 洗浄・パフ処理した厚さ０．８　ｍａ、輻４５ｍｍのＦ
ｅ−４２％Ｎｉ材と、厚さ０．２Ｍ、幅４５■のＣｕ材
を重ね合わせ、鉱物性潤滑油Ａを０．０３　ｃｃ添加し
ながら、圧下率５５％で水冷ロールにて圧延したところ
、圧延速度１５ｍ／ｍｉｎで連続圧延圧着が可能であっ
た。

〔発明の効果〕

本発明によれば、従来能しいと考えられていたオーバー
レイクラッド材の潤滑圧延が、通常の潤滑油を用いて容
易に実施でき、長尺材でも安定したクラッド圧延が可能
となった。これにより、圧延圧着の能率が大幅に向上し
、またロールの再研磨およびこれに伴う作業中断が大幅
に低減可能になった。また無潤滑の場合にくらべて大幅
な生産性の向上を達成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は潤滑油の塗布にワイパーを用いた場合のクラッ
ド圧延の概念図、第２図は潤滑油の塗布にスプレー噴霧
を用いた場合のクラッド圧延の概念図である。 １；ワークロール、２；バックアップロール、３；布ワ
イパー　１１；潤滑油スプレー５県べ惠出機。 、６秦秋惠出斗瞬 ７善取傾・ ８饗バ茶

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、複数の金属条を重ね合せて圧延圧着するクラッド材
   の製造方法において、ロール表面に、素材幅１ｍｍ当り
   、圧延速度（入口側材料速度）１ｍ／ｍｉｎ当り潤滑油
   量合計０．０５ｃｃ／ｍｉｎ以下を供給して潤滑油膜を
   形成して圧延することを特徴とするクラッド材の製造方
   法。 ２、最小圧下率を与える金属系の圧下率は、４５％以上
   であることを特徴とする請求項１記載のクラッド材の製
   造方法。 ３、油膜の形成は回転するロールの表面への潤滑油を浸
   含した多孔性物質の接触摺動によるものであることを特
   徴とする請求項１または２記載のクラッド材の製造方法
   。 ４、油膜の形成は回転するロールの表面へのスプレーに
   よる供給であることを特徴とする請求項１〜３のいずれ
   か記載のクラッド材の製造方法。 ５、ロールは内部から水冷された水冷ロールによるもの
   であることを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載
   のクラッド材の製造方法。