JPH0246831Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） 本案は、掃除機本体を片手でしかも立てた状態
で持ち運べるようにした電気掃除機に関するもの
である。

（従来技術） 一般に、この種の電気掃除機では本体の前面に
持ち運び用把手を設け、この把手を握ることによ
り掃除機本体を立てた状態で持ち運べるようにし
てあるが、この種の電気掃除機にあつても、時に
は掃除機本体を両手で持ち上げる必要がある。例
えば、付属部品を納める収納ケースを備え、この
収納ケースの上面開口部に掃除機本体を嵌着して
収納保管するようなものにあつては、掃除機本体
を収納ケースに嵌着する際、本体を両手で持たな
ければ、収納ケースが転倒するなどして容易に嵌
めることができず、取扱い上支障を来たすことに
なる。

そこで本体の後面側に手掛け用の凹所を設けた
ものが実開昭56−56871号公報にて提案されてい
るが、この凹所は手掛け用の把手としてのだけの
作用しかなかつた。

一方、本体の後面からの排気中の塵埃を捕獲す
るために排気フイルターを設け、この排気フイル
ターを保護するテールカバーを本体の後面に着脱
自在に装着したものが実開昭49−61853号公報に
て提案されているが、本体に係合しているテール
カバーの取り外し用の操作部と本体との間の隙間
が小さく操作し辛いという問題がある。しかもテ
ールカバー取り外し用の操作部は本体背面と面一
状で外面に露出しているため、何等かの衝撃が上
記操作部に加わると当該操作部が破損して操作部
と本体との係合が外れ、テールカバーが脱落して
しまう可能性があつた。

（考案が解決すべき課題） 本体後面に形成される手掛け用の凹所に把手以
外の役割を持たせることである。

また、テールカバーの取り外し操作を容易にす
ると共に、テールカバーの操作部の破損を防止す
ることである。

（課題を解決するための手段） 掃除機本体５の前面に持ち運び用の把手６を有
すると共に、掃除機本体５の後面に排気フイルタ
ー１８を備えたテールカバー１４を着脱自在に設
けたものにおいて、 上記掃除機本体５の後面の上方側に手掛け用の
凹所８を設けると共に、この手掛け用の凹所８の
下方に連続して上記テールカバー１４の取り付け
開口部１１を設け、 上記テールカバー１４の上部側には弾性片１６
とこの弾性片１６の先端に設けられた爪１７とか
ら成る操作部を設け、上記手掛け用凹所８の下部
側には当該操作部の爪１７と係合する係合部１２
を設け、 上記操作部の爪１７と上記係合部１２とを係合
して、操作部の弾性片１６を手掛け用の凹所８内
に配置する。

（作用） 上記手掛け用の凹所８は把手として利用され
る。

一方この凹所８内に配置された操作部の弾性片
１６を操作することにより、テールカバー１４が
本体５に着脱される。

従つて、当該凹所８は、手掛け用の把手と、上
記弾性片１６の操作用スペースとの役割を有する
ことになる。

しかも上記操作部の弾性片１６が凹所８内に配
置され、この弾性片１６の先端に設けた爪１７と
当該凹所８の下部に設けた係合部１２とが係合し
ているので、この爪１７と係合部１２との係合が
凹所８内で行われ凹所８内部に隠蔽されることに
なり、当該係合部分に外部からの衝撃が加えられ
ることがない。

（実施例） 以下図面に示した本案の実施例について詳細に
説明する。

１は自在車輪３及び走行車輪４を有する本体下
ケース２と、該下ケース２上に結合する本体上ケ
ース５とにより外部を構成する掃除機本体で、そ
の後部内方には従来周知の如く電動送風機、コー
ドリール等を装備し、又前端には持ち運び用把手
６を有する。７は掃除機本体１の前部内方に出入
自在に装備される集塵ケースで、集塵装置を内蔵
する。

８は掃除機本体１の後部例えば本体上ケース５
の後端面上部に開設した手掛け用凹所、９は凹所
８と本体上ケース５内部とを仕切る隔壁、１０は
凹所８の天井部に設けた複数個の指先当接リブで
ある。上記隔壁９及び指先当接リブ１０は本体上
ケース５の成型時に該ケース５と一体に成型され
る。又、指先当接リブ１０は掃除機本体１の幅方
向に延び、互に少許間隙をおいて前後に位置して
おり、そして各リブ１０の先端は丸みを持ち、凹
所８の開口部上縁と同位置かこれより稍上方に位
置する。

１１は手掛け用凹所８の下方に連続して隣在す
る排気口部（カバー取付け開口部）であり、電動
送風機の排気側に連通する。１２は排気口部１１
の上部例えば隔壁９の下縁に設けた切欠、１３は
排気口部１１の下部に設けた係合部で、本体下ケ
ース２側に形成する。１４は格子状をなし多数の
孔を有するテールカバーで、その下面には係止部
１３に係合する突起１５を、又上面には先端に爪
１７を有し該爪１７を以つて切欠１２部に係合す
る弾性片１６を一体に成型しており、この弾性片
１６は左右の切込みにより適度の弾性をもつてい
る。而して、上記テールカバー１４は突起１５及
び弾性片１６により排気口部１１に着脱可能に嵌
着し、弾性片１６を含む上面部分を手掛け用凹所
８内に臨ませている。このテールカバー１４の取
外しは、手掛け用凹所８内で弾性片１６を係合解
除方向に撓ませることにより行なうものであり、
弾性片１６自身が取外し用操作部となる。１８は
テールカバー１４の内側に添設した排気フイルタ
ーである。

１９，２０は掃除機本体の前後下部に突設した
突部、２１は付属部品を収納する収納ケースで、
上面開口部に掃除機本体１が嵌着するものであ
り、従来周知の如くクランプ２２及び係合部２３
を備える。

上記構成において、掃除機本体１の持ち運びは
通常持ち運び用把手６を握り、片手でしかも立て
た状態で行なわれる。

今、掃除機本体１を収納ケース２１の開口部に
嵌着する場合には、第１図示のように持ち運び用
把手６を一方の手で握り、手掛け用凹所８に他方
の手を掛けて掃除機本体１を持ち上げ、両手で掃
除機本体１の傾き等を調整しながら突部２０と係
合部２３とを係合させ、クランプ２２を突部１９
に掛け止めることにより行なう。このようにすれ
ば、収納ケース２１を転倒させたりすることなく
掃除機本体１を容易に嵌め込むことができ、取扱
いが楽である。一方、指先当接リブ１０の存在に
より手掛け用凹所８の開口部上縁に指が食い込む
ことがなく、又指先の掛かり具合がよく、滑るこ
ともなくなる為、持ち上げに際し確実に手が掛か
り、楽に支えることができる。

又、テールカバー１４は、手掛け用凹所８内に
指を入れて弾性片１６を下方に撓ませることによ
り、容易に取外せることになる。

又、テールカバー１４の着脱構造は上記実施例
のものに限定されるものではなく、取外し用操作
部とはテールカバー１４を取外す際に操作する位
置を指す。さらに、テールカバー１４は上記実施
例のような排気口部カバーに限らず、掃除機本体
１の後部にあつて着脱の必要のある部材であれば
よい。

その他、本案は上記しかつ図面に示す実施例に
のみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない
範囲内で適宜変形して実施し得ること勿論であ
る。

（本案の効果） 以上本考案によれば、把手用の凹所を操作部の
操作用のスペースとして兼用できるので、凹所を
有効利用でき、テールカバーの着脱操作を簡単に
することができる。即ち、テールカバーの操作部
の操作を容易にするために特別に操作用のスペー
スを設けると、その分本体が大型化するという問
題があるが、本考案は把手用の凹所を操作部の操
作用のスペースとして兼用したので、掃除機本体
の大型化を阻止できるものである。

しかも、テールカバーの操作部が手掛け用の凹
所内に位置して内部に隠蔽された状態となつてい
るので、外力が直接この操作部に加わることがな
く、この操作部の破損によつてテールカバーが脱
落するというような不都合を阻止できるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案掃除機を示す一部断面側面図、第
２図は同上主要部分の分解構成斜視図である。 １…掃除機本体、６…持ち運び用把手、８…手
掛け用凹所、１１…排気口部（カバー取付け開口
部）、１４…テールカバー、１６…弾性片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 掃除機本体５の前面に持ち運び用の把手６を有
   すると共に、掃除機本体５の後面に排気フイルタ
   ー１８を備えたテールカバー１４を着脱自在に設
   けたものにおいて、 上記掃除機本体５の後面の上方側に手掛け用の
   凹所８を設けると共に、この手掛け用の凹所８の
   下方に連続して上記テールカバー１４の取り付け
   開口部１１を設け、 上記テールカバー１４の上部側には弾性片１６
   とこの弾性片１６の先端に設けられた爪１７とか
   ら成る操作部を設け、上記手掛け用凹所８の下部
   側には当該操作部の爪１７と係合する係合部１２
   を設け、 上記操作部の爪１７と上記係合部１２とを係合
   して、操作部の弾性片１６を手掛け用の凹所８内
   に配置して成る電気掃除機。