JPH0243919Y2 - - Google Patents

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JPH0243919Y2
JPH0243919Y2 JP7991886U JP7991886U JPH0243919Y2 JP H0243919 Y2 JPH0243919 Y2 JP H0243919Y2 JP 7991886 U JP7991886 U JP 7991886U JP 7991886 U JP7991886 U JP 7991886U JP H0243919 Y2 JPH0243919 Y2 JP H0243919Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本考案は襖紙用原紙の構造に関する。さらに詳
しくは鳥の子襖紙として好適に用いうる鳥の子襖
紙用原紙の構造に関する。 〔従来技術〕 鳥の子とは玉子の肌色を語源とする通称であ
り、白に近いクリーム色からクリーム色、ないし
橙色に近いクリーム色まで需要者の好みにより選
定されている。鳥の子襖紙用原紙(以下鳥の子紙
という)は雁皮、三椏などを配合した手漉き鳥の
子紙(本鳥の子紙)と機械抄き鳥の子紙に大別さ
れる。本考案は機械抄き鳥の子紙に属する。 機械抄き鳥の子紙は高級品としての上新鳥の子
(以下、上新という)、中級品としての中新鳥の子
(以下、中新という)、普及品としての茶裏に分類
される。市販品は米坪量98〜125g/m2、厚さ160
〜220μm程度の幅がある。上記の分類は主とし
て原料の相違に基づく美観の相違によるものであ
り、第1表にその概要を例示した。
〔考案の目的〕
しかしながら、市場には高級品(上新)のイメ
ージを有し、かつ現行普及品のように手軽に貼れ
る特徴をもつ改良鳥の子紙へのニーズがある。本
考案はこのニーズに応えるべくなされたものであ
る。 〔考案が解決しようとする問題点〕 現行の2層抄き中新の表層に二酸化チタンなど
の填料を内添して不透明度をあげ、下貼りを不要
とする方法も考えられる。しかしながら表層に填
料が内添された襖紙は年月の経過とともに粉状の
填料が表面に浮き出てくる欠点がある。また内添
填料は表層のサイズ度(ステキヒト法で100秒以
上)を低下させ印刷適性を害し襖の美観に影響す
るので好ましくない。裏層に填料を内添すること
も、サイズ度を低下し、貼り適性上問題を生ず
る。 〔問題点を解決するための手段〕 そこで本考案者は表層と裏層の間に、白色填料
が内添された紙層を設けることにより前記問題点
を解決しうることを見出し本考案に到つた。 本考案によれば、多層抄きされた鳥の子襖紙用
原紙であつて、 (a) 表層は実質上製紙用填料が内添されていない
鳥の子の色相を有する紙層であること; (b) 第2層は前記製紙用填料が内添された紙層で
あること; (c) 裏層は実質上前記製紙用填料が内添されてい
ない任意の色相を有する紙層であること; を特徴とする鳥の子襖紙用原紙が提供される。 以下、図面に基づいて本考案を説明する。図は
本考案の鳥の子紙の1例で3層構造の鳥の子紙の
断面図である。本考案において表層1には実質上
製紙用填料が内添されていないことが必要であ
る。本考案にいう製紙用填料とは製紙内添用填料
または製紙塗工用填料をさし、無機系填料および
有機系填料が含まれる。製紙用填料の平均粒子径
は0.01〜20μmで通常は白色填料を用いる。白色
填料としては合成シリカ、二酸化チタン、硫酸バ
リウム、沈降性炭酸カルシウム、重質炭酸カルシ
ウム、クレー、タルク、カオリン等の無機填料、
有機填料としては架橋尿素ホルマリン樹脂、ポリ
スチレン樹脂等の粉末を例示できる。“実質上製
紙用填料が内添されていない”とは前記欠点のい
ずれかが生ずる程度の量が内添されていてはなら
ないことを意味する。その程度は紙の物性を測定
する各種の試験機や印刷適性試験機を用いて判別
することができる。表層の原料としてはNBKP、
LBKP等のさらしパルプ、さらし模造故紙など白
色度の高い原料を選択して用いる。これらの原料
は叩解した後鳥の子用染料、顔料、内添用サイズ
剤、定着剤などを加え表層用紙料とする。製紙用
填料は前記の理由により添加しないことが好まし
い。 第2層2は製紙用填料が内添された紙層である
ことが必要である。原料としては表層と同様にさ
らしパルプ、さらし模造故紙など明るさが出せる
原料が好適であるが、後に述べる色差計による明
るさを害しない程度に中質故紙などを配合して用
いることもできる。叩解した紙料は白色のまゝ、
または表層と同系の色、即ちとも色に染めてサイ
ズ剤、定着剤などを加えた後、製紙用填料を添加
する。その量は鳥の子紙の不透明度が97%以上、
好ましくは98%以上になるように添加割合を定め
る。たとえば二酸化チタン(アナターゼ型)を用
いた場合、鳥の子紙重量あたり3〜7重量%で鳥
の子紙の不透明度98%以上が得られ隠蔽効果が充
分で、また明るい鳥の子の色相が得られた。次に
第2層2は表層の直下の層として存在することが
必要である。本考案の鳥の子紙の色相の明るさは
第2層の高い明るさ(白色度)が表層に反映して
得られるものでるからである。従つて本考案にお
いては表層と第2層との間に填料を内添しない他
の紙層が存在してはならない。ただし填料内添層
と次に述べる裏層との間に上記他の紙層が存在す
ること(4層以上となる)は妨げない。 裏層3は実質上製紙用填料が内添されていない
紙層であることが必要である。実質上製紙用填料
を内添しない理由は、これがサイズ度を低下し、
襖の貼り適性を妨げるからである。裏層の原料と
してはさらしパルプ、さらし模造故紙などのほか
中質故紙を主配合成分とすることができる。これ
を任意の色相に着色してもよいが、通常は中質故
紙紙料固有の色相(低白色度)で足りる。裏層も
前記表層と同程度のサイズ度を必要とする。な
お、各層とも30g/m2以上の米坪量を必要とし、
その上限は鳥の子紙の坪量の範囲内において任意
に定める。30g/m2以下の低坪量では所望のサイ
ズ度(ステツキヒト法)150秒以上を得にくいた
め印刷適性、貼り適性に問題が生ずるからであ
る。 〔実施の態様〕 本考案の鳥の子紙は多層抄きされる。抄合せに
用いる抄紙方式には制限はなく丸網、短網、長網
など公知の方式を任意に組合せて用いればよい。
三層抄きの場合は通常、各々1/3づつの米坪量、 たとえば115g/m2の鳥の子紙を製造する場合に
は各層とも約35g/m2(乾燥重量)の湿紙を形成
させて抄合させた後、脱水、乾燥して巻取る。本
考案の一例として3層抄き鳥の子紙(第2層にア
ナターゼ型二酸化チタンを内添)と従来の1層抄
き上新鳥の子(比較例1)の白色度、不透明度、
明るさ等を測定した結果を第2表に示した。二酸
化チタンの配合割合は約3%であつた。 なお、比較例2は本本考案と同一の目的をもつ
て製造、販売されている2層抄き鳥の子紙である
が、本考案とは異なり、染料、顔料の選定に解決
手段を求めたものと考えられる。
【表】
〔考案の作用効果〕
本考案は多層構造の鳥の子紙とし、第2層を填
料内添層としたことにより、 1 中新鳥の子または茶裏のように明るさが劣る
原料を用いても上新鳥の子に近い明るさを有す
る改良鳥の子を得ることができる。 2 改良鳥の子は下張り不要である。 3 表層は実質上、内添填料を含まないから高い
サイズ度が得られ印刷適性が妨げられない。 4 同じ理由により襖紙として使用中、粉吹きが
生じない。 5 裏層には内添填料を含まないから高いサイズ
度が得られ襖骨などへの貼り適性が妨げられな
い。 以上の作用効果を有する。
【図面の簡単な説明】
図は本考案の鳥の子襖紙用原紙の断面図の1例
であり、1は表層、2は第2層、3は裏層を示
す。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 多層抄きされた鳥の子襖紙用原紙であつて、 (a) 表層は実質上製紙用填料が内添されていない
    鳥の子の色相を有する紙層であること; (b) 第2層は前記製紙用填料が内添された紙層で
    あること; (c) 裏層は実質上前記製紙用填料が内添されてい
    ない任意の色相を有する紙層であること; を特徴とする鳥の子襖紙用原紙。
JP7991886U 1986-05-27 1986-05-27 Expired JPH0243919Y2 (ja)

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JPS62191900U JPS62191900U (ja) 1987-12-05
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