JP5307880B2 - 模様紙 - Google Patents

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本発明は、模様の形状を特に抄紙時に維持できる模様紙用フロック、模様紙、模様塗工紙及び模様エンボス紙に関するものである。
模様紙は、紙に模様を施してその意匠性を高めたものであり、便箋、封筒、パンフレット、カタログ、箱貼り等の用途で広く使用されている。模様紙のひとつとして、凝集させて形成したフロックを紙料に配合して得られる模様紙が知られている。この模様紙は、ナトリウムカルボキシメチルセルロースと繊維等の混合液に金属塩水溶液を添加し凝集物を作成し、この凝集物を紙料に配合して抄造することで得られる(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、この模様紙は、作成した凝集物が脆いので、特に抄紙時に任意の形状の模様を形成し難かった。このため、ナトリウムカルボキシメチルセルロースと繊維等の混合液に金属塩水溶液を添加して凝集体を形成し、これに液状高分子凝集剤を添加し、これを紙料に配合して抄造し模様紙を作成することが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。このように液状高分子凝集剤を添加することで、凝集物の形状を維持するものであるが、しかし、新たに液状高分子凝集剤が必要で、しかも、液状高分子凝集剤を添加する工程が増えてしまい、簡単にフロックを形成することができなかった。
特開平3−180591号公報 特開2011−94253号公報
本発明が解決しようとする課題は、液状高分子凝集剤を添加することなく模様の形状を特に抄紙時に維持することにある。
前記課題を解決するため、本発明に係る模様紙用フロックは、アルギン酸と、繊維及びカチオン性物質の少なくとも1種とを混合した混合物であって染料及び顔料の少なくとも1種が含まれている混合物にカルシウム塩を添加して凝集させたことを特徴とする。
このように、アルギン酸と、例えば、セルロース繊維とを混合した混合物であって染料及び顔料の少なくとも1種が含まれている混合物にカルシウム塩を添加して凝集させることで、模様の形状を特に抄紙時に維持することが可能となる。
この場合においてアルギン酸の重合度が、100〜1000であることが好ましく、さらに、繊維が、平均繊維長が0.02〜3.5mmであるセルロース繊維又は化学繊維であることが好ましい。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る模様紙は、前記の模様紙用フロックを紙基材に含有させて形成したことを特徴とする。このように構成しても、前述と同様の作用効果を奏し、模様の形状を特に抄紙時に維持することが可能となる。
この場合において、紙基材を、3層以上の多層抄きにより形成し、紙基材の中間層の少なくとも1層に、前記模様紙用フロックを含有させることができる。また、模様紙用フロックが含有された層の少なくとも片面側に位置されている前記紙基材の層を、不透明度95%以下のパルプを主体とした層にすることができる。さらに、模様紙用フロックが含有された層の少なくとも片面側に位置されている前記紙基材の層を、10g/m以上のパルプを主体とした層にすることができる。
また、本発明に係る模様塗工紙及び模様エンボス紙は、前記の模様紙の少なくとも片面に塗工層又はエンボスを施したことを特徴とする。このように構成しても、前述と同様の作用効果を奏し、模様の形状を特に抄紙時に維持することが可能となる。
本発明によれば、液状高分子凝集剤を添加することなく模様の形状を特に抄紙時に維持することができる模様紙用フロック、模様紙、模様塗工紙及び模様エンボス紙が得られる。
以下、本発明に係る模様紙用フロック、模様紙、模様塗工紙及び模様エンボス紙の一実施形態を説明する。本実施形態の模様紙用フロックは、アルギン酸と、繊維及びカチオン性物質の少なくとも1種とを混合した混合物にカルシウム塩を添加して凝集させたものである。
アルギン酸としては、特に限定されず、アルギン酸塩やアルギン酸エステル、例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等が挙げられ、特にアルギン酸ナトリウムが好ましい。
アルギン酸例えばアルギン酸ナトリウムとしては、重合度は特に制限されないが、例えば、重合度が100〜1000であることが好ましく、特に250〜650であるとフロックの大きさが好ましく、中でも450〜500であるとフロックの形状、大きさともに好ましい。重合度が100未満であると、フロックが小さく模様が目立たない傾向があり、重合度が1000を超えると、フロックが大きな一塊となり、模様となりにくい傾向がある。
カチオン性物質は、特に限定されず、例えば、カルシウム塩以外の金属塩であり、中でも硫酸アルミニウム(硫酸バンド)、塩化アルミニウム、酢酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、塩化第二銅、硫酸亜鉛、酢酸鉛、塩化バリウム等が挙げられる。
繊維としては、特に限定されず、模様紙に従来から用いられているもの等が挙げられ、例えば、セルロース繊維、化学繊維等が挙げられる。セルロース繊維としては、例えば、木材パルプ、非木材パルプ、粉末セルロース、微細フィブリル化セルロース、酢酸セルロース、再生セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、硝酸セルロース等が挙げられる。繊維の保水度が高いほど、抄紙工程に添加した際に沈降せずに均一に広がる傾向があることから、均一な模様を所望する際は広葉樹晒パルプや叩解し濾水度を300〜500の範囲に調製したパルプや粉末セルロース、微細フィブリル化セルロース等が好ましい。化学繊維としては、例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン等が挙げられる。これらセルロース繊維又は化学繊維は、1種単独で用いても2種以上併用して用いてもよい。また、これらセルロース繊維又は化学繊維の平均繊維長は、特に限定されず、用いられる繊維に応じて任意に設定されるが、例えば、平均繊維長が0.02〜3.5mmであることが好ましく、特に0.05〜1.5mmであることが好ましい。平均繊維長が0.02mm未満であると、フロックが小さく模様が目立たない傾向があり、平均繊維長が3.5mmを超えると、フロックが大きな一塊となり、模様となりにくい傾向がある。なお、本発明における平均繊維長は、重さ加重平均繊維長を示す(測定機器商品名:Fiber Lab、metso Automation社製)。
繊維及びカチオン性物質の少なくとも1種としては、特に限定されないが、繊維、例えば、セルロース繊維又は化学繊維であることが好ましい。繊維及びカチオン性物質の少なくとも1種の混合物の割合は、アルギン酸の量を1質量部とすると、1〜20質量部であることが好ましい。繊維及びカチオン性物質の少なくとも1種の混合物の割合が、1質量部未満であると、フロックが小さく目立たない傾向があり、20質量部を超えると、フロックが大きな一塊となり、模様となりにくい傾向があるからである。混合物は、例えば、アルギン酸ナトリウム水溶液とセルロース繊維とを撹拌して得られる。この際、アルギン酸の濃度は1%以下が好ましい。
アルギン酸と、繊維及びカチオン性物質の少なくとも1種とを混合した混合物は、繊維及びカチオン性物質の少なくとも1種にアルギン酸を混合して作成してもよいが、アルギン酸に、繊維及びカチオン性物質の少なくとも1種を混合して作成することが好ましい。この混合物にカルシウム塩を添加して凝集体を形成させる。凝集体の形成は、カルシウム塩を添加した後に撹拌して行ってもよいが、混合物を撹拌しながらカルシウム塩を添加することが好ましい。
カルシウム塩としては、特に限定されないが、例えば、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム等が挙げられ、特に易溶性カルシウム塩が好ましく、中でも塩化カルシウムが最も好ましい。カルシウム塩の混合物に対する添加の割合は、アルギン酸の量を1質量部とすると、100質量部以下であることが好ましい。カルシウム塩の混合物に対する添加の割合が、100質量部を超えると、フロックが小さく模様が目立たない傾向があるからである。
このように、例えば、アルギン酸ナトリウム水溶液とセルロース繊維とを撹拌して混合物を形成し、この混合物にカルシウム塩を添加して凝集させることで、模様の形状が維持される凝集体すなわち本実施形態の模様紙用フロックが形成されることになる。また、アルギン酸の重合度を100〜1000にしたり、セルロース繊維又は化学繊維の平均繊維長を0.02〜3.5mmにしたり、繊維及びカチオン性物質の少なくとも1種の混合割合やカルシウム塩の添加割合を特定したりすることで、任意の形状の模様を簡単に形成することができる。
また、模様紙用フロックを形成する際に、模様紙用フロックを着色する目的で別途染料及び顔料の少なくとも1種が、カルシウム塩を添加する混合物に含まれていることが好ましい。すなわち、染料及び顔料の少なくとも1種は、混合物を形成する前、混合物を形成するとき、混合物を形成した後にカルシウム塩を添加する前に添加することが好ましい。また、模様紙用フロックを着色する際に、繊維及びカチオン性物質の少なくとも1種として着色された繊維を用いるようにしてもよい。さらに、繊維及びカチオン性物質の少なくとも1種がカチオン性物質のみである場合、模様紙用フロックを着色するのに、アルギン酸に、カチオン性物質と染料及び顔料の少なくとも1種とを混合することが好ましいが、アルギン酸に、染料及び顔料の少なくとも1種を添加し、この染料及び顔料の少なくとも1種を添加したアルギン酸に、カチオン性物質を混合することが特に好ましい。
本実施形態の模様紙は、このような模様紙用フロックを紙基材に含有させて形成したものである。
紙基材は、単層抄きで形成されていてもよいが、3層以上の多層抄きにより形成されていることが好ましい。紙基材の層数は、3層以上であれば特に限定されず、例えば、3層で、この3層の中間層に模様紙用フロックが含有されていることが好ましい。すなわち、紙基材は、模様紙用フロックが含有されている中間層である第2層と、フロック層を覆う表裏第1層と第3層とからなる。
紙基材すなわち各3層の主原料は、パルプであり、このパルプとしては、特に限定されず、模様紙に従来から用いられているもの等が挙げられ、例えば、木材パルプ、非木材パルプ及びその他のパルプが挙げられる。木材パルプとしては、NBKP(針葉樹晒しパルプ)、LBKP(広葉樹晒しパルプ)、NUKP(針葉樹未晒しパルプ)、LUKP(広葉樹未晒しパルプ)、NBSP(針葉樹晒しサルファイドパルプ)、GP(砕木パルプ)、TMP(熱処理機械パルプ)、古紙パルプ等が挙げられる。非木材パルプとしては、ケナフ、竹、リンター、麻、バガス、ワラ、アシ、エスパルト、バナナ等が挙げられる。その他のパルプとしては、合成パルプ等が挙げられる。これらのパルプは、必要に応じて単独であるいは二種以上を併用して用いられる。さらに、これらに合成繊維を混合したパルプを用いてもよい。
紙基材の各3層には、さらに、目的に応じて、添加剤を含有させてもよい。例えば、木材パルプを主体とした紙基材である場合、内添サイズ剤としては、ロジン系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸、アルキルケテンダイマー、石油樹脂系サイズ剤などを用いることができる。また、その他の添加剤として、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤、着色染料、着色顔料、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、保湿剤、改質剤などを、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。更に、カオリン、チタン、炭酸カルシウム、タルクなどの填料を添加してもよい。紙基材を製造する際の抄紙機としては、多層抄きの紙基材を製造することができれば特に限定されず、例えば、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機や、長網抄紙機、円網抄紙機、傾斜ワイヤー抄紙機等のコンビネーション機等の各種の公知のものを用いることができる。
第2層の模様紙用フロックの含有は、特に限定されず、紙基材に不均一に分散混合されていてもよいが、紙基材に均一に分散混合されていていることが好ましい。第2層の模様紙用フロックの含有量は、特に限定されず、模様紙において模様と認識できる範囲で任意に決められる。
第1層及び第3層は、模様紙用フロックが含有されていない層であり、これら層は、主原料はパルプであるが、第2層と同じパルプを使用して構成してもよいし、異なるパルプで構成してもよいし、さらに、第1層と第3層とで同じパルプで構成しても異なるパルプで構成してもよい。第1層及び第3層の少なくとも1層、すなわち、模様紙用フロックが含有された層の少なくとも片面側に位置されている層は、不透明度95%以下のパルプを主体とした層であることがフロックの視認性の点から好ましい。このように、模様紙用フロックが含有された層の少なくとも片面側に位置されている層を不透明度95%以下のパルプを主体とした層にすることにより、この層を介して中間層に含有された模様紙用フロックを視認できるようになっている。なお、本発明における不透明度は、JIS P8149準拠にして測定した値である。また、第1層及び第3層の少なくとも1層、すなわち、模様紙用フロックが含有された層の少なくとも片面側に位置されている層は、10g/m以上のパルプを主体とした層であることが好ましい。10g/m以上のパルプを主体とした層であると、紙基材の抄紙時や後加工時にフロックが紙基材から剥がれにくくなるからである。
なお、模様紙用フロックが含有された層の少なくとも片面側に位置されている層とは、紙基材が3層に形成されこの中間層(第2層)に模様紙用フロックが含有されている場合には、第1層及び第3層の一方又は両方の層であり、紙基材が4層以上に形成され中間層の1層に模様紙用フロックが含有されている場合には、模様紙用フロックが含有されている層の一方の片面側に位置されているすべての層及び模様紙用フロックが含有されている層以外のすべての層である。
このように、本実施形態の模様紙は、3層抄きの紙基材の中層に模様紙用フロックが含有されて形成されていることで、模様紙用フロックが抄紙時にその模様の形状を維持することができるものとなる。アルギン酸の重合度を100〜1000にしたり、セルロース繊維又は化学繊維の平均繊維長を0.02〜3.5mmにしたり、繊維及びカチオン性物質の少なくとも1種の混合割合やカルシウム塩の添加割合を特定したりすることで、任意の形状の模様を簡単に形成した模様紙が得られる。また、3層抄きの紙基材の中層に模様紙用フロックが含有されているので、抄紙時にロールや毛布などにフロックが付着するトラブルが発生し難く、後加工時にフロックの脱落などのトラブルが発生せず、しかも、透かし模様のような意匠性の高い模様紙も得られる。
このようにして得られた模様紙の少なくとも片面すなわち片面又は両面に塗工層を設けて、模様塗工紙を形成してもよい。この場合、塗工層を設ける層、すなわち、紙基材の最外層(第1層、第3層)は、不透明度95%以下のパルプを主体とした層であってもなくてもよい。塗工層としては、特に限定されず、模様紙、インクジェット記録用紙、印刷用紙等の印刷に供される用紙に従来から用いられるもの等が挙げられる。
また、模様紙及び模様塗工紙の少なくとも片面すなわち片面又は両面にエンボス(凹凸模様)を施して、模様エンボス紙を形成してもよい。この場合、エンボスを施す層、すなわち、紙基材の最外層(第1層、第3層)や塗工層は、不透明度95%以下のパルプを主体とした層であってもなくてもよい。模様紙及び模様塗工紙にエンボスを施す方法としては、特に限定されず、エンボス紙に従来から用いられているフェルトマーク法、ウェットエンボス法、ドライエンボス法等が挙げられる。
以下、本実施形態の模様紙を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本実施形態の模様紙は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
アルギン酸ナトリウム(重合度500)0.1%溶液2.4Lに対して、セルロース繊維としての1.5%濃度粉末セルロース(平均繊維長0.28mm)1Lを添加し、更に着色顔料を添加し、均一になるまで撹拌して混合物を得た。その後、この混合物に撹拌を行いながら塩化カルシウム10%溶液を120g添加し、170rpmで3分間撹拌して凝集させ、凝集物(フロック)を得た。次に、LBKP:NBKP=1:1の3.5%パルプスラリーを用いて、第1層が100g/m、第2層(中間層)が60g/m、第3層が30g/mとなるように各々手漉きし、それら3層を合わせて乾燥を行い、手漉き模様紙を作成した。この時、中間層には前記のようにして得たフロックを2g配合した。ただし、フロックは手漉きのシート面積である625cmに対しての添加量である。
(実施例2)
実施例1において、塩化カルシウム10%溶液の代わりに硫酸カルシウム10%溶液を用いた以外は、実施例1と同様にしてフロック及び模様紙を得た。
(実施例3)
実施例1において、アルギン酸ナトリウム(重合度500)の代わりにアルギン酸ナトリウム(重合度450)を用い、セルロース繊維としての1.5%濃度粉末セルロース1Lの代わりに硫酸バンド(硫酸アルミニウム8%溶液)360gを用い、着色顔料の添加位置をアルギン酸ナトリウム0.1%溶液に変更した以外は、実施例1と同様にしてフロック及び模様紙を得た。
(実施例4)
実施例1において、セルロース繊維としての1.5%濃度粉末セルロース(平均繊維長0.28mm)1Lの代わりに粉末セルロース(平均繊維長0.07mm)を用いた以外は、実施例1と同様にしてフロック及び模様紙を得た。
(実施例5)
実施例1において、セルロース繊維としての1.5%濃度粉末セルロース1Lの代わりにNBLP(平均繊維長3.15mm)を用いた以外は、実施例1と同様にしてフロック及び模様紙を得た。
(実施例6)
実施例1において、セルロース繊維としての1.5%濃度粉末セルロース1Lの代わりにLBKP(平均繊維長0.82mm)を用いた以外は、実施例1と同様にしてフロック及び模様紙を得た。
(比較例1)
実施例1において、アルギン酸ナトリウム0.1%溶液2.4Lの代わりにナトリウムカルボキシメチルセルロース(重合度500、分子量100000)を用いた以外は実施例1と同様にしてフロック及び模様紙を得た。
(比較例2)
実施例1において、塩化カルシウム10%溶液の代わりに硫酸バンド(硫酸アルミニウム8%溶液)を用いた以外は、実施例1と同様にしてフロック及び模様紙を得た。
(比較例3)
実施例1において、アルギン酸ナトリウム0.1%溶液2.4Lの代わりにナトリウムカルボキシメチルセルロース(重合度500、分子量100000)を用い、かつ、塩化カルシウム10%溶液の代わりに硫酸バンド(硫酸アルミニウム8%溶液)を用いた以外は、実施例1と同様にしてフロック及び模様紙を得た。
これら実施例1〜6及び比較例1〜3の模様紙について、下記の方法によりそれぞれフロックの強度の試験を行ない、その結果を表1に示した。
(フロックの大きさ)
フロック作成後のフロックの大きさ
◎ フロック作成後、フロックが模様として十分な大きさを有する。
○ フロック形成後、フロックが若干小さい、若しくは大きいが模様となる。
× フロックを形成しない。
(フロック強度)
フロック作成後と抄造後のフロックの大きさを目視により以下の評価基準で評価した。
◎ フロック作成後と抄造後でフロックの大きさにほぼ差がない。
× フロック作成後と抄造後でフロックの大きさが小さくなる。
Figure 0005307880
表1の結果から明らかなとおり、実施例1〜6は、いずれもフロックの大きさ及びフロック強度に優れ、かつ、フロックが脱落することがなかった。これに対して、アルギン酸の代わりにナトリウムカルボキシメチルセルロースを用いた比較例1、及び、塩化カルシウムの代わりに硫酸バンドを用いた比較例2は、フロックが得られなかった。アルギン酸の代わりにナトリウムカルボキシメチルセルロースを用い、かつ、塩化カルシウムの代わりに硫酸バンドを用いた比較例3は、フロックが脆く、模様の形状を維持できなかった。

Claims (9)

  1. アルギン酸と、繊維及びカチオン性物質の少なくとも1種とを混合した混合物であって染料及び顔料の少なくとも1種が含まれている混合物にカルシウム塩を添加して凝集させたことを特徴とする模様紙用フロック。
  2. 前記アルギン酸の重合度が、100〜1000である請求項に記載の模様紙用フロック。
  3. 前記繊維は、平均繊維長が0.02〜3.5mmであるセルロース繊維又は化学繊維である請求項1又は2に記載の模様紙用フロック。
  4. 前記請求項1〜のいずれか1項に記載の模様紙用フロックを紙基材に含有させて形成したことを特徴とする模様紙。
  5. 前記紙基材は、3層以上の多層抄きにより形成され、
    前記紙基材の中間層の少なくとも1層に、前記模様紙用フロックが含有されている請求項に記載の模様紙。
  6. 前記模様紙用フロックが含有された層の少なくとも片面側に位置されている前記紙基材の層は、不透明度95%以下のパルプを主体とした層である請求項に記載の模様紙。
  7. 前記模様紙用フロックが含有された層の少なくとも片面側に位置されている前記紙基材の層は、10g/m以上のパルプを主体とした層である請求項5又は6に記載の模様紙。
  8. 前記請求項4〜7のいずれか1項に記載の模様紙の少なくとも片面に塗工層を備える模様塗工紙。
  9. 前記請求項4〜8のいずれか1項に記載の模様紙又は模様塗工紙の少なくとも片面にエンボスを施した模様エンボス紙。
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