JPH024361Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は空調機のセンサー取付構造に関する。

例えば、分離型空気調和機の室内ユニツトは、
従来、例えば第１図縦断面図に示すように、外郭
となる前面パネル１、熱交換器２、風路を形成す
るケーシング３、貫流フアン５、結露水を受ける
ドレンパン６、吹出口７およびこれらを支持する
背板４で構成されている。

このような空気調和機では、吹き出し温度によ
つて吹出口７を回動させて風向を変えたり、風量
を調節したりするのであるが、吹き出し温度の検
知手段として第２図部分拡大図に示すように、温
度センサー８を用い、リード線１０で図示せざる
コントロールボツクスに接続されている。

温度センサー８の取付位置としては不動部であ
るケーシングに取り付けられることが多く、また
貫流フアンを用いるユニツトにおいては、左右端
よりやや中央寄りにつけられる。これは風の流れ
が多く均一であるためである。

この取付要領は、第３図部分斜視図に示すよう
に、支持体９で温度センサー８を保持し、これを
ケーシング３上に接着剤あるいは粘着テープ等で
固定し、コントロールボツクスまでやや距離があ
るので、リード線１０のゆるみ、たるみを防止す
る別の支持体１１を使用する。

しかしながら、このような取付構造には下記の
ような欠点がある。

(1) 支持体９，１１の下部がケーシング３の風路
上に突出するので、風の流れを乱す原因とな
り、吹出口７近辺のこの部位では特に影響が大
である。

(2) 支持体を２ケ必要とするので、、組立の際、
作業性に劣り、コスト面でも不利である。

(3) 熱や経年変化によりリード線１０にゆるみ、
たるみが生じやすく、貫流フアン５や吹出口７
等の可動部に触れる惧れがあり、信頼性に欠け
る。

(4) リード線１０がケーシング３上を横にはう格
好となり、吹出口７より見えるので美観を損ね
る度合が大きい。

本考案はこのような事情に鑑みて提案されたも
ので、風路内の風の乱れを防止し、組立を容易に
し、外観をよくし、コスト低減を図る空調機のセ
ンサー取付構造を提供することを目的とする。

そのために本考案は、風路を形成するケーシン
グに空気温度を検知する温度センサーを取付ける
センサー取付構造において、前記ケーシングの一
部を切欠いて凹設された凹部と、該凹部と同一形
状の嵌着部を一端に有するとともに他端にセンサ
ーを保持するセンサー保持部を有しワンタツチで
該凹部に嵌着するセンサー支持体とを具え、該セ
ンサー支持体の嵌着部の側面に凹設された切欠き
を経てセンサーのリード線をコントロールボツク
スに導くようにしたことを特徴とする。

本考案の一実施例を図面について説明すると、
第４図は本構造を具えた室内ユニツトを示す部分
縦断面図、第５図は第４図のセンサー取付構造を
示す部分斜視図、第６図は第４図の部分図であ
る。

上図において、第１〜３図と同一の記号はそれ
ぞれ第１〜３図と同一の部材を示し、１２は本考
案に係るセンサー支持体で、上部は第３図に示し
た従来のものとほぼ同様であるが、下部はケーシ
ング３ａの切欠に嵌合するようにしてあり、リー
ド線１０を通す切欠ａ，ｂがそれぞれ凹設されて
いる。

このような構造において、ケーシング３ａには
支持体１２を押し込んでワンタツチで嵌着するた
めに、一部に凹部が設けられており、組立後のケ
ーシング３ａの上部断面形状は支持体１２がない
場合のそれと同一の形状を成す。

またリード線１０は前記切欠ａ，ｂよりケーシ
ング３ａの下方に貫通し、図示せざるコントロー
ルボツクスに至る。

このような構造によれば、下記の効果が奏せら
れる。

(1) 組みあがり後、ケーシング上に凸部を生じな
いので、風の流れに与える影響が少ない。

(2) ケーシング上でのリード線の引き回しが非常
に少なくなり、可動部への接触の惧れがなくな
るとともに、美観上も好ましい。

(3) 支持体が１ケで済み、作業性、コスト面で優
れている。

要するに本考案によれば、風路を形成するケー
シングに空気温度を検知する温度センサーを取付
けるセンサー取付構造において、前記ケーシング
の一部を切欠いて凹設された凹部と、該凹部と同
一形状の嵌着部を一端に有するとともに他端にセ
ンサーを保持するセンサー保持部を有しワンタツ
チで該凹部に嵌着するセンサー支持体とを具え、
該センサー支持体の嵌着部の側面に凹設された切
欠きを経てセンサーのリード線をコントロールボ
ツクスに導くようにしたことにより、組立容易で
風の流れおよび美観を損なわない空調機のセンサ
ー取付構造を得るから、本考案は産業上極めて有
益なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は公知の分離型空気調和機の室内ユニツ
トを示す縦断面図、第２図は第１図の部分拡大
図、第３図は第２図のセンサー取付構造を示す斜
視図、第４図は本考案を室内ユニツトに適用した
一実施例を示す部分縦断面図、第５図は第４図の
センサー取付構造を示す部分斜視図、第６図は第
４図の部分図である。 １……前面パネル、２……熱交換器、３ａ……
ケーシング、４……背板、５……貫流フアン、６
……ドレンパン、７……吹出口、８……温度セン
サー、１０……リード線、１２……センサー支持
体、ａ，ｂ……切欠き。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 風路を形成するケーシングに空気温度を検知す
   る温度センサーを取付けるセンサー取付構造にお
   いて、前記ケーシングの一部を切欠いて凹設され
   た凹部と、該凹部と同一形状の嵌着部を一端に有
   するとともに他端にセンサーを保持するセンサー
   保持部を有しワンタツチで該凹部に嵌着するセン
   サー支持体とを具え、該センサー支持体の嵌着部
   の側面に凹設された切欠きを経てセンサーのリー
   ド線をコントロールボツクスに導くようにしたこ
   とを特徴とする空調機のセンサー取付構造。