JPH0243286Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は身と蓋とが蝶着されたコンパクト容器
に係り、特に身のいずれの外周側部を押しても蓋
を自動的に開けることが出来るコンパクト容器に
関するものである。

〈従来の技術〉 従来のこの種のコンパクト容器は身と蓋の開口
部に夫々フツクを突設し、これ等を相互に係合す
ることによつて蓋と身とを開閉していたが、これ
等の従来の容器に於いてはフツクを正確にしかも
その係合の強弱を極めて正確にする必要があり、
これ等が正確でない場合にはフツクの係合が甘く
なつて蓋が不用意に開いたり、或いはフツクの係
合が固すぎて蓋が仲々開かなくて困る恐れがあ
り、従つてフツク嵌合の不良による製品不良が多
発する欠点があつた。又従来の場合には押圧する
開口部を明示しなければならないので意匠的に体
裁が悪い等の欠点があつた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 本考案は従来のこれ等の欠点に鑑み開発された
技術であつて、特に身のいずれの場所を押圧して
も蓋を簡単かつ自動的に開却することが出来る全
く新規なコンパクト容器を提供しようとするもの
である。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は身と蓋とを蝶番部に於いてピンを介し
て相互に蝶着してなる容器に於いて、身の外方に
所定の間隙を保つて押圧リングを設け、かつ該押
圧リングの上縁に接触し得る蓋の下面に傾斜面を
設けて構成したことを特徴としたコンパクト容器
である。

〈作用〉 本考案に於いては上述の如く、身の周りに押圧
リングを設けかつ蓋の下面に傾斜面を設けたの
で、押圧リングを軸芯方向に押圧すると、押圧リ
ングがこの傾斜面に接して蓋を徐々に押し上げ、
身と蓋のフツクの係合を強制的に開放し、蓋を開
くことが出来る。

〈実施例〉 図により本考案に係るコンパクト容器の一実施
例を具体的に説明すると、第１図及び第２図に於
いて、１は身であつて、その蝶番部２に対応する
開口部にはフツク３が突設され、更にその外方に
は所定の間隙を保つて押圧リング４が設けられて
いる。５はこの身１に被蓋される蓋であつて、蝶
番部６に対応する開口部には前記フツク３に係合
し得るフツク７が突設され、かつ蓋５の外周下面
には軸芯方向の傾斜面８が設けられている。９は
身１と蓋５との蝶番部２，６を蝶着し得るピンで
ある。

本考案に係る容器の組立構成に当たつては身１
と蓋５とを蝶番部２，６に於いてピン９を介して
開閉自在に蝶着し、かつ蓋の傾斜面８が押圧リン
グの上縁に隣接する如く組み立てる。

次に蓋５を開ける場合には第３図及び第４図に
示す如く、押圧リング４のいずれかの位置を押圧
すると、この押圧リング４が移動しながら蓋５の
傾斜面８を押し上げるので、身１及び蓋５のフツ
ク３，７の係合が強制的に開放され、これによつ
て蓋５を開けることが出来る。

〈考案の効果〉 本考案に係る容器は上述の如き構造と作用とを
有するので、身に設けられた押圧リングのいずれ
の位置を押すことによつても蓋を簡単かつ自動的
に開くことが出来、かつ本考案の容器は押圧リン
グを介してフツクを開放して蓋を合理的に開放す
るので、蓋を開く力が小さくて済み、従つて取扱
いが極めて便利であると共に身と蓋のフツクの嵌
合も強めに設定することが出来、これによつてフ
ツクの甘さによる製品不良の発生を防止すること
が出来、更にフツクのある開口部を明示する必要
がないので、意匠的にも優れた容器を構成するこ
とが出来る等の多大な特徴を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は部品を示す斜視説明図、第２図乃至第
４図は組立及び使用断面説明図である。 １は身、３，７はフツク、４は押圧リング、５
は蓋、８は傾斜面、９はピンである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 身と蓋とを蝶番部に於いてピンを介して相互に
   蝶着してなるコンパクト容器に於いて、前記身の
   外周に所定の間隙を保つて押圧リングを設け、か
   つ前記押圧リングの上縁に接触し得る傾斜面を前
   記蓋の下面の全周縁に設け、前記押圧リングを内
   方に押圧した時に前記傾斜面に沿つて上方へ移動
   するようにしてなることを特徴としたコンパクト
   容器。