JPH0243107Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、金属板に、シーズヒータを一体に固
定した、熱板に関するものである。

従来、熱板は、電気調理器の鍋，熱プレス用の
熱板，あるいは、布，紙の乾燥用の熱板として用
いられるもので、第１図は、従来の熱板側断面図
を示し、熱板は、鉄，銅，ステンレスあるいは、
アルミニウムなどの金属板１面上に、ろう材３を
介在して、シーズヒータ２を、一体に固定してい
るものである。

上記熱板は、シーズヒータ２と金属板１を、ア
ルミニウム合金，銅，あるいは銀などのろう材３
を用いて、高温炉内でろう接されるものである。
しかしながら、シーズヒータ２の熱は、直接、金
属板１に熱伝導がなされるために、シーズヒータ
２が位置する金属板１部分のみが高温となり、金
属板１の高温部が変色したり、被加熱物を焼け焦
がすことがある。また、金属板１肉厚が薄いもの
では、上記変色や、焼け焦げがあるために、金属
板１肉厚を厚くして用いなければならない。金属
板１の肉厚を厚くすると、第１図に示す如く金属
板１を、鍋形状に加工することが困難となるもの
である。そして、金属板１の材料を多く必要と
し、重量が増す欠点があつた。

本考案は、上記の欠点を解消するために考案さ
れた、熱板であり、第２図は、熱板形成時の側断
面図，第３図は、熱板の一部側断面図を示す。第
２図および第３図において、従来例を示す、第１
図のシーズヒータ２，ろう材３および金属板１
と、同部材であり、図符号を一致させて、実施例
を説明する。

本考案の熱板は、金属板１面に、金属溶射材５
を溶射して金属板１と一体に、溶射部４を形成
し、この溶射部４に金属ろう材７を介在して設け
た金属伝熱板８と、この金属伝熱板８面上に金属
ろう材３を介して、シーズヒータ２を設けて、前
記金属ろう材３，７のろう接で一体に固定してな
るものである。金属ろう材３，７は、銅，アルミ
ニウム合金，あるいは銀などの金属が用いられ
て、高温炉内でろう接される。また、溶射材５
は、溶射ノズル６から噴出させて、金属板１面
に、溶射部４を形成する。たとえば、金属板１
を、ステンレスとして、溶射材５にアルミニウム
を用い、溶射部４を形成し、この溶射部４面上
に、アルミニウムろう材７を設け、さらに、ろう
材７面上に、アルミニウムでなる金属伝熱板８を
位置し、この金属伝熱板８面上に、アルミニウム
ろう材３を介して、シーズヒータ２を設けてろう
接が行なわれる。ろう接で一体となつた熱板は、
シーズヒータ２が、金属板１に固定された構造と
なる。したがつて、金属板１は、肉厚が薄いもの
を用いることができる。すなわち、シーズヒータ
２の熱は、ろう材３，金属伝熱板８，ろう材７お
よび金属溶射部４に熱伝導されて、金属板１を加
熱することから、金属板１の極単な高温部がなく
なるものである。よつて、加熱される物の焼け焦
げがなくなるとともに、金属板１の肉厚を厚くす
る必要がなくなり、材料および重量を低減できる
ものである。また、ステンレスなどの熱伝導の悪
い金属板１を薄板として、熱板に用いることがで
きるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の熱板を示す側断面図。第２図
および第３図は、本考案の熱板実施例を示し、第
２図は、金属板に溶射材を溶射した、状態を示す
側断面図。第３図は、熱板の一部側断面図であ
る。 １……金属板、２……シーズヒータ、４……溶
射部、７……金属ろう材、８……金属伝熱板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 金属板１面に、金属溶射材５を溶射して、金属
   板１と一体に溶射部４を形成し、この溶射部４面
   に、金属ろう材７を介在して設けた金属伝熱板８
   と、この金属伝熱板８面上に金属ろう材３を介し
   て、シーズヒータ２を設けて、前記金属ろう材
   ３，７のろう接で、一体に固定してなる熱板。