JPH0243036A

JPH0243036A - 形態保持能力に優れたバルーン

Info

Publication number: JPH0243036A
Application number: JP63194786A
Authority: JP
Inventors: Shigeyuki Bouda; 棒田　滋行; Junichi Matsumoto; 淳一松本; Satoshi Hirofuji; 広藤　俐
Original assignee: Kuraray Co Ltd
Current assignee: Kuraray Co Ltd
Priority date: 1988-08-03
Filing date: 1988-08-03
Publication date: 1990-02-13
Anticipated expiration: 2009-01-26
Also published as: JPH066358B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】Ａ、産業上の利用分野本発明は、浮遊保持能力と形態保持能力の改善されたバ
ルーンに関するものであり、とくに回転楕円体・球体・
円柱状・円錐状・正四面体・立方体・飛行機形等に形作
られ、玩具・販売促進用品・ショーウィンドー内のデコ
レーション・屋外での看板等のデコレーション用に好適
に用いられる。

旦−ｍケ技術バルーン用膜材料としては、ナイロンやポリエステルの
布にゴム引きしたものや、ポリ塩化ビニルのシートが用
いられている。しかしガスバリアー性を確保しようとす
ると、シートの厚みを厚くする必要があり、材料の重量
が大きくなり、バルーンを小形化した時には浮遊しなく
なる。

小形玩具においては、天然ゴムや、ポリエチレンやポリ
プロピレンにアルミニウム金属を真空蒸着（ＶＭ・）し
たフィルムが用いられている。これ等は小さくても浮遊
はするが、ガスバリアー性が十分でなく、形態保持能力
に劣り、１〜２日でバルーンの張りが無くなり外観が悪
くなって、１〜４日で浮遊しなくなる。金属を蒸着した
二軸延伸ナイロンフィルム（ＶＭ・ＯＮ）とポリエチレ
ンのラミネートフィルムも使用されてはいるが、やはり
形態保持能力に劣り、さらに浮遊時間の延長が望まれて
いる。

特開昭５８−２２１６３には、ＥＶＯＨとポリウレタン
との積層物を、大型軽量輸送機器に用いることが述べら
れている。このものはガスバリアー性と耐候性が非常に
改良されてはいる。しかし二軸延伸フィルムを用いるこ
とについての記載はない。

Ｃ９が　゛しようと　る課題本発明は小形な物に使え、しかも浮遊保持能力ばかりで
なく形態保持能力が十分満足できるバルーンを得んとす
るものである。

０１間　を解゛するための手本発明者は上記問題点の認識のもとに鋭意研究を重ねた
結果、（Ａ）層厚みが３〜３０μの二軸延伸ガスバリア
ー性樹脂層と、（Ｂ）層厚みが５〜３０μのヒートシー
ル層の複合フィルムが、浮力保持能力と形態保持能力が
著しく優れていることを見出だし、本発明を完成するに
至った。

Ｅ、　Ｅ＋のよ　詳、ｔｉ明以下、本発明を更に詳しく説明する。本発明において、
二軸延伸ガスバリアー性樹脂層としては、ガスバリアー
性樹脂の二軸延伸フィルムまたはガスバリアー性樹脂の
共押出し・二軸共延伸フィルム、またはこれらのフィル
ムにアルミニウム金属等を真空蒸着したものがあげられ
る。ガスバリアー性樹脂層が、無延伸または一軸延伸し
たフィルムである場合には、バルーンの機械的強度に問
題が生じるだけでなく、形態保持能力も低下し、多色印
刷時のピッチ精度にも問題があるので好ましくない。外
観および形態保持能力のより改善のためには、金属蒸着
したものが採用される。また抜き蒸着加工（パーライト
加工・パスタ−加工等の名で行われているもの）やスト
ライプ蒸着したフィルムも採用できる。蒸着させる物と
しては、アルミニウム金属のみでなく、酸化アルミニウ
ム、酸化珪素や窒化珪素等ももちろん採用できる。

ガスバリアー性樹脂としては、ビニルアルコール系樹脂
（ポリビニルアルコール（ＰＶＡ）　、エチレン−ビニ
ルアルコール共重合体（ＥＶＯＨ））や塩化ビニリデン
系樹脂があげられるが、ビニルアルコール系樹脂、特に
ＥＶＯＨが最適である。

ＥＶＯＨとしては、エチレン−ビニルアルコールの共重
合比率の異なる種々のものが使用可能であるが、ガスバ
リアー性の点から、ビニルアルコールの共重合比率の高
いものが好ましく、エチレンモノマー単位を２５〜５０
モル％、゛好ましくは２５〜４５モル％含むものが採用
可能である。ＥＶＯＨ，ＰＶＡとも、鹸化度の異なる種
々のものが使用可能であるが、ガスバリアー性の点から
、鹸化度の高いものが好ましく、鹸化度は９０モル％以
上、好ましくは９８モル％以上の物が採用可能である。

またガスバリアー性を悪化させない範囲内において、他
のコモノマーを共重合させたり添加物を加え、加工性を
改善したＥＶＯＨやｐｖＡも採用可能である。またフィ
ルム化方法は、溶融押出し法、溶液流延性等公知の製膜
方法が採用可能である。二軸延伸操作についても、同時
のダブルバブル法または同時あるいは逐次のテンター法
が採用可能であり、縦・横それぞれ２倍以上延伸したも
のが効果的である。これら二軸延伸操作については、特
開昭５５−９１６３２等に述べられている。

ガスバリアー性樹脂層の膜厚み（複層である場合はその
合計厚み）は、３〜３０μ、好ましくは１０〜１５μで
ある。この範囲内の層厚みであるときに、優れた形態保
持能力と浮遊保持能力を兼備えたバルーンを得ることが
できる。３μ以下ではガスバリアー性が十分でなく、形
態保持能力に劣る。３０μを越えるとバルーンの重量が
大きくなり、形態保持能力はあるものの浮遊保持能力に
劣る。

本発明において、ヒートシール層としては、高密度ポリ
エチレン（ＨＤＰＥ）、中密度ポリエチレン（ＭＤＰＥ
）、低密度ポリエチレン（ＬＤＰＥ）、エチレンモノマ
ー単位を６０重量％以上、好ましくは７５重量％以上含
む、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル
、メタクリル酸メチル、アクリル酸、メタクリル酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、プロピレン、１−ブテン、
４−メチル−１−ペンテン、１−ヘキセン、１オクテン
、α−オレフィンの内の１種または２種のコモノマーと
の共重合体（ランダム共重合体、グラフト共重合体、ブ
ロック共重合体を含む）、または酢酸ビニルをコモノマ
ーとして使用する場合は、その実質的に完全な、または
部分鹸化物があげられる。酸やエステルの共重合比率が
高いと、比重が大きくなり、更にブロッキング性も出て
くるので、コモノマーの共重合比率は４０重量％以下が
採用可能である。プロピレン、１−ブテン、４−メチル
−１−ペンテン、１−ヘキセン、１−オクテン、α−オ
レフィン類の場合には、共重合比率が高いと、比重は小
さくなるが、ブロッキング性が出てくるので、やはり共
重合比率は４０重量％以下が採用可能である。しかしい
ずれの場合でも、共重合比率は２５重量％以下が好まし
い。

具体的には、ＨＤＰＥ、ＭＤＰＥ、ＬＤＰＥ、ＥＶＡ、
ＥＭＡ、ＥＥＡ、ＥＭＭＡ、ＥＡＡ、ＥＭＡＡ、接着性
ポリエチレン、ＥＭＡＡ等をナトリウムや亜鉛等の金属
の水酸化物を用いて、部分的にカルボン酸塩の形で架橋
した物（アイオノマー）、ＥＶＡ鹸化物、Ｖ−ＬＤＰＥ
、Ｕ−ＬＤＰＥ、Ｌ−ＬＤＰＥ、が採用される。またヒ
ートシール層としては、プロピレンのホモポリマーまた
はプロピレンモノマー単位を７５重量％以上含む共重合
体（ランダム共重合体、グラフト共重合体、ブロック共
重合体を含む）（以下ＰＰと記述することがある）も採
用可能である。ポリプロピレンの場合融点と耐衝撃性よ
り、ホモポリマーよりもコポリマーの方が推奨される。

ヒートシール層に用いられる樹脂の融点は、ガスバリア
ー性樹脂の融点よりも低いことが望ましい。

ヒートシール層の厚み（複層である場合はその合計厚み
）は、３〜３０μ、好ましくは１０〜２５μである。こ
の範囲内の層厚みであるときに、優れた浮遊保持能力と
機械的強度を兼備えたバルーンを得ることができる。ヒ
ートシール層の厚みが５μ以下ではシール強度が十分で
無く、３０μ以上ではバルーンの重量が大きくなり、大
きなバルーンでないと浮遊しなくなる。ガスバリアー性
樹脂層とヒートシール層のラミネーションは、二軸延伸
ガスバリアー性プラスチックフィルムとヒートシール性
のフィルムをドライラミネーションしても良いし、二軸
延伸ガスバリアー性プラスチックフィルムにヒートシー
ル性樹脂を押出しラミネーションしても良い。またガス
バリアー性樹脂とヒートシール性樹脂を共押出しして、
それを二軸延伸したものでも良い。またバルーン全体に
ヒートシール層が存在する必要はなく、グラビアロール
等で当該熱可塑性樹脂の溶液を、ガスバリアー性プラス
チックフィルムのシール予定部に塗布し、バルーンのシ
ール部のみに存在させることも可能である。材料の価格
・加工費・取扱い易さ等より押出しラミネーションが採
用されることが多い。

ヒートシール層は、１層である必要はなく、二軸延伸ガ
スバリアー性樹脂層の両側にあっても良い。１層のとき
は合掌シールしかできないが、両件側にあるときは合掌
シールだけでなく、封筒貼りができるので、できあがっ
たバルーンの外観が綺麗になる。更に二軸延伸ＰＥＴフ
ィルムや二軸延伸ナイロンフィルムを、シール時の耐熱
性改善のために最外層に積層しても良い。しかし全層厚
みを６０μ以下、特に４５μ以下にすることが、浮力の
点から望ましい。

本発明のバルーンは、特に玩具用、デコレーション用に
、好適に使用されるが、バルーンの大きさとしては、バ
ルーンにヘリウムなどのガスを、２００−〜６ＯＮ位充
填できる程度のものが特に好適である。

次に実例を上げて本発明を更に具体的に説明するが、こ
の事により、本発明はなんら限定されるものではない。

几−叉施透実施例１エチレンモノマー単位を３２モル％含む、膜厚１２μの
、ＥＶＯ）（の３層３倍二軸延伸フィルムに、イソシア
ネート系のアンカーコート剤（東洋モートン銖製ＡＤ−
５０３／ＣＡＴ−１０＞を固形分として０．２ｇ／ｎｆ
塗布し、溶剤を蒸発させた後、Ｌ−ＬＤＰＥ　（三井石
油化学工業■ウルトゼックス２０８０Ｃ）を押出し温度
２９０℃、膜厚２０μで押出し、複合フィルムを得た。

このフィルムを１６５℃でヒートシールし、第１図に示
すような直径４５ｃｍのバルーンを作り、ヘリウムを注
入した。第１図においてＡは横断面、Ｂは縦断面であり
、さらに１はＥＶＯＨフィルム層、２はＬ−ＬＤＰＥ層
、３はヘリウムの注入口を示す。

比較例１膜厚１５μの、ナイロンの３Ｘ３倍二軸延伸フィルムに
、インシアネート系のアンカーコート剤（東洋モートン
味製ＡＤ−５０３／ＣＡＴ−１０＞を固形分として０．
２ｇ／ｒｒ？塗布し、溶剤を蒸発させた後、Ｌ−ＬＤＰ
Ｅ　（三井石油化学工業側つルトゼックス２０８０Ｃ）
を押出し温度２９０℃、膜厚２０μで押出し、複合フィ
ルムを得た。

このフィルムを１６５℃でヒートシールし、第１図に示
すような直径４５ｃｍのバルーンを作り、ヘリウムを注
入した。

実施例２エチレンモノマー単位を３２モル％含む、膜厚１５μの
ＥＶＯＨの３×３倍二軸延伸フィルムにアルミニウム金
属を真空蒸着し、インシアネート系のアンカーコート剤
（東洋モートンＩＩ製ＡＤ−５０３／ＣＡＴ　−１０）
を固形分として０．２ｇ／ｒｒ？塗布し、溶剤を蒸発さ
せた後、ＰＰ（チッソ■製Ｆ−８０９０＞を押出し温度
３００℃、膜厚１５μで押出し、複合フィルムを得た。

比較例２膜厚２５μのＰＰのフィルムにアルミニウム金属を真空
蒸着し、インシアネート系のアンカーコート剤（東洋モ
ートン味製ＡＤ−５０３／ＣＡＴ−１０）を固形分とし
て０．２ｇ／ｒｒｔ’塗布し、溶剤を蒸発させた後、Ｐ
Ｐ（チッソ■製Ｆ−８０９０）を押出し温度３００℃、
膜厚１５μで押出し、複合フィルムを得た。

このフィルムを１６５℃でヒートシールし、第１図に示
すような直径４５ｃｍのバルーンを作り、ヘリウムを注
入しな。

実施例３膜厚１４μのＰＶＡの３×３倍二軸延伸フィルムに、イ
ソシアネート系のアンカーコート剤（東洋モートンｔｌ
ｐ製ＡＤ−５０３／ＣＡ’ｌ？−１０＞を固形分として
０．２ｇ／ｒｒ？塗布し、溶剤を蒸発させた後、ＬＤＰ
Ｅ　（三井石油化学工業■製ミラソンＭ−１１Ｐ）を押
出し温度３１０℃、膜厚２０μで押出し、複合フィルム
を得な。

比較例３膜厚１４μのＰＶＡの３×３倍二軸延伸フィルムに、ポ
リエステル系の接着剤（武田薬品工業■製Ａ−３８５／
Ａ−５０＞を固形分として３ｇ／ゴ塗布し、溶剤を蒸発
させた後、膜厚さ５０μのＬＤＰＥフィルム（アイセロ
化学■製スズロン−ＬＳ−２０１）を貼合わせ、複合フ
ィルムを得な。

実施例４エチレンモノマー単位を３２モル％含む、膜厚１５μの
ＥＶＯＨの３×３倍二軸延伸フィルムにアルミニウム金
属を真空蒸着し、イソシアネート系のアンカーコート剤
（東洋モートン味製ＡＤ−５０３／ＣＡＴ−１０＞を固
形分として０．２ｇ／イ塗布し、溶剤を蒸発させた後、
ＰＰ（チッソｎ製Ｆ−８０９０＞を押出し温度３００℃
、膜厚１５μで押出し、複合フィルムを得た。

このフィルムをゲルボッレックステスター（米軍規格Ｍ
ＩＬ−Ｂ−１３１Ｇ　　ＦＥＤ−３ＴＤ−１０１Ｍ　ｅ
　ｔ　ｈ　ｏ　ｄ　　Ｎ（１２０７１＞により、２０回
屈曲後、１６５℃でヒートシールし、第１図に示すよう
な直径４５ｃｍのバルーンを作り、ヘリウムを注入した
。

比較例４膜厚１５μのナイロンの３×３倍二軸延伸フィルムに、
アルミニウム金属を真空蒸着し、イソシアネート系のア
ンカーコート剤（東洋モートン■製ＡＤ−５０３／ＣＡ
Ｔ−１０＞を固形分として０．２ｇ／ｒｄ塗布し、溶剤
を蒸発させた後、ＰＰ（チッソ■製Ｆ−８０９０＞を押
出し温度３００℃、膜厚１５μで押出し、複合フィルム
を得た。

このフィルムをゲルボッレックステスター（米軍規格Ｍ
ＩＬ−Ｂ−１３１Ｇ　　ＦＥＤ−８ＴＤ１０１　　Ｍｅ
ｔｈｏｄ　　Ｎα　２０７１＞により、２０回屈曲後、
１６５℃でヒートシールし、第１図に示すような直径４
５ｃｍのバルーンを作り、ヘリウムを注入した。

比較例５エチレンモノマー単位を３２モル％含む、膜厚１５μの
ＥＶＯＨの３×３倍二軸延伸フィルムに、塩素化ＰＰ（
大東化成工業■製ＦＰＣ）にトリイソシアネート（日本
ポリウレタンｎ製コロネートＬ）を３％加えた物を、固
形分として３μ塗布し、溶剤を蒸発させた。

このフィルムを、１６５℃でヒートシールし、第１図に
示すような直径４５ｃｍのバルーンを作り、ヘリウムを
注入した。

詳細および結果を表１に示す。

本発明のバルーンは、浮遊保持能力と形態保持能力が著
しく改善されている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のバルーンの断面図であり、Ａは横断面
、Ｂは縦断面である。１・・・ＥＶＯＨフィルム層　２・・・Ｌ−ＬＤＰＥ層
３・・・ヘリウム注入口特許出願人　　　株式会社　クラレ代理人　　　　弁理士　　本多　堅１図

Claims

【特許請求の範囲】

（１）（Ａ）層厚みが３〜３０μの二軸延伸ガスバリア
ー性樹脂層と、（Ｂ）層厚みが５〜３０μのヒートシー
ル層の複合フィルムよりなる、形態保持能力に優れたバ
ルーン。
（２）（Ａ）層が二軸延伸ポリビニルアルコール系樹脂
層である、請求項１記載のバルーン。
（３）（Ａ）層が金属蒸着層を有する、請求項１記載の
バルーン。